JPS6023376Y2 - 建築物用面材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は屋根や外壁を縦葺きする建築用面材に関するもの
で、隣り合う面材の側縁同志を強固に係止てきるため施
工が簡単であるばかりでなく、毛細管現象による雨漏り
、又は強風による屋根の破損を有効に防止することがで
きるものである。

以下、本案を図面の実施例について説明すると、１は縦
長な金属板の面材で、該面材１の長手方向に沿う一側縁
には係合部２を設ける。

該係合部２は面材１の一側に設けた断面山型状を威す山
状部分３と、該山状部分３の先端から横向きに延出した
引掛部分４から戊る。

上記山状部分３は面材１の一側縁の先端を上向きに曲げ
た側片５と、該側片５の先端を外向きに延設した受片６
と、該受片６の先端を斜め上向きに曲げた斜片７と、該
斜片７の先端から水平状にした水平片８と、該水平片８
の先端を斜め下向きに延設した斜片９と、該斜辺９の先
端を内向きにして横に延設した受片１０と、該受片１０
の先端を斜め下向きに延設した側片１１とからなり、水
平片８を中心として各片は対称形となっている。

引掛部分４は上記山状部分３の自由端側の側片１１の先
端を山状部分３の内側へ屈曲させて緩い曲面を有した彎
曲片１２と、該彎曲片１２の先端を上向きに折返片１３
を有するよう屈曲形成する。

一方、面材１の長手方向に沿う他側縁には係止部１４を
設けるが、該係止部１４は折返部分１５と起立部分１６
とから戒る。

上記折返部分１５は面材１の他側縁先端を斜め上向きに
延設した側斜片１７と、該側斜片１７の先端に設けた下
面開放の溝状折返部１８と、該折退部１８の下端から横
方向に延ばした緩い弧状曲片１９とから戊る。

起立部分１６は折返部分１５の曲片１９の先端を上向き
に延設した起立片２０と該起立片２０の先端をはＳ′直
角状に外向きに延設した段部２１と、該段部２１の先端
を上向きに延設した上向片２２と、該上向片２２の先端
を逆Ｕ状に延設した水運片２３とからなる。

また、起立片２０、段部２１、上向片２２は夫々前記山
状部分３の引掛部分４側の側片１１、受片１０、斜片９
と相似している。

このような構成の面材１により屋根を葺くには、面材１
を屋根の傾斜方向に沿い棟から軒先に向けて縦列状に配
置し、隣り合う面材相互の係合部２と係止部１４とを嵌
合させる。

隣り合う面材１，１の係合部２と係止部１４との嵌合状
態は第３図で示すように、すでに固定されている面材１
の係止部１４の折返部分１５の下側に隣りの面材１の引
掛部分４を挿着し、斜片９と側片１１の内側に上向片２
２と起立片２０を沿わせるとともに受片１０に段部２１
を係止する。

この嵌合状態では水運片２３の存在及び各片の角度差に
より斜片９と上向片２２とが及び側片１１と起立片２０
とが密着しないし、また彎曲片１２の上面と曲片１９の
下面とも密着しない。

従って、風雨時に雨水が引掛部分４の下面に吹き込んだ
としても、面材１の上面と弾性圧接している折返片１３
により係合部２と係止部１４との嵌合内部にまで導かれ
ることがなく、また各片、即ち彎曲片１２と弧状曲片１
９、側片１１と起立片２０、斜片９と上向片２２とが夫
々密着しないので毛細管現象により浸み込むことがない
ので雨仕舞が著しく良好となる。

又、強風時に係合部２が煽られても隣り合う面材１の係
合部２と係止部１４との受片１０と段部２１とが相互に
接するので、嵌合部分が外れたり捲り上ることがない。

尚、面材１を屋根面に固定するには折返部分１５の上面
を押える片を受片６に引掛ける片とを有する吊子を嵌合
部分に沿って適宜間隔で野地板や垂木に固定し、屋根面
に敷いた面材１の折返部分１５を吊子で押えた後に隣り
の面材１の係合部２を吊子で押えた係止部１４に嵌合し
なから受片６に吊子を引掛ける。

したがって吊子を用いれば面材１に直接釘などを打込む
ことがないので施工作業が簡単なばかりでなく、季節の
変化により温度差が生じて面材が伸縮したとしても穴が
あいたり固定強度が弱くなることがない。

上記説明は面材により屋根を葺く場合を説明したが、外
壁を構成する場合でも面材を縦方向にして横方向に列設
し、隣り合う面材の係止部と係合部とを嵌合させて施工
することができる。

以上要するに本考案の面材を使用すれば雨仕舞が著しく
良好なばかりでなく面材相互の連結強度が高く、屋根面
や外壁面として長期間の使用に耐えることができる。

本考案の面材によれば、従来の縦葺き構造として瓦棒鉢
きと異なり、作業現場ではぜ締めする必要がなく、面材
の係止部を係合部との嵌め合せだけなので極めて簡単で
、施工時間の短縮と作業員数の軽減を図ることができ、
作業能率が著しく向上する。

また、本考案の面材は、係合部及び係止部に夫々受片、
段部を設けたことにより荷重を分散させることができ、
強風、降雪などによる重荷重が加えられても、あるいは
作業員が足踏みして強い衝撃的荷重を加えても撓ませた
り、変形させることがない。

更に、たとえ雨水が折返部分内に浸入してきたとしても
溝状折返部で水切りされ、更に奥まで浸入することがな
く、加えて隣り合う面材の斜片と上向片、側片と起立片
、彎曲片と弧状曲片とが夫々密着しないので、毛細管現
象による雨水の浸み込むがなく、雨仕舞が著しく良好で
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は施工状態の
概略斜視図、第２図は斜視図、第３図は係止部と係合部
との嵌合状態の断面図である。 １・・・・・・面材、２・・・・・・係合部、３・・・
・・・山状部分、４・・・・・・引掛部分、１４・・・
・・・係止部、１５・・・・・・折返部分、１６・・・
・・・起立部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隣り合う縦長な面材同志を順次連結する面材であって、
   面材の一側縁には、水平片を中心として左右対称に斜め
   下方へ延びる斜辺、各斜辺の下側から内側に延びる受片
   、各受片の先端を再び斜め下向きに延びる側片が連続す
   る山状部分を一方の側片で延設し、自由端となっている
   他方の側片の下端を山状部分の内側へ屈曲させて彎曲片
   を形威し、更に彎曲片の先端に折返片を設けて引掛部分
   となし、該引掛部分が前記山状部分と共に係合部を形成
   すると共に、面材の他側縁には、隣り合う面材の係合部
   の内側に隙間を介して係合するような斜め上向きの側斜
   片、該側斜片の先端に設けた下面開放の溝状折返部、該
   折返部の下端から横方向に延び、隣り合う面材を係合さ
   せた場合に前記彎曲片との間に隙間を形成するような弧
   状曲片からなる折返部分と、更に隣り合う面材の山状部
   分の引掛部分側と相似するように上記弧状曲片の先端を
   上向きに前記側片に並行するように延設した起立片、該
   起立片の先端を外向きに前記受片と係止するように延設
   した段部、該段部の先端を斜め上向きに前記斜片と並行
   するように延設した上向片を有する起立部分とからなる
   係止部を設けたことを特徴とする建築物用面材。