JP2552258Y2 - 金属板横葺き屋根の下り棟の固定構造 - Google Patents
金属板横葺き屋根の下り棟の固定構造Info
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- JP2552258Y2 JP2552258Y2 JP11289591U JP11289591U JP2552258Y2 JP 2552258 Y2 JP2552258 Y2 JP 2552258Y2 JP 11289591 U JP11289591 U JP 11289591U JP 11289591 U JP11289591 U JP 11289591U JP 2552258 Y2 JP2552258 Y2 JP 2552258Y2
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- roof
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- Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は一般に、金属製屋根板を
横向きに使用し、上下に重ねて葺く屋根の施工方法に係
り、とくに、 頂部の両側の屋根板を接続すると共に、
仕上げ部材として使用される下り棟のカバー部材を取付
ける屋根の下り棟の固定構造に関するものである。
横向きに使用し、上下に重ねて葺く屋根の施工方法に係
り、とくに、 頂部の両側の屋根板を接続すると共に、
仕上げ部材として使用される下り棟のカバー部材を取付
ける屋根の下り棟の固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常の流れ屋根を有する建築物では、小
屋組に母屋を架設し、たるきを配して屋根面全体に野地
板を敷設し、その上面に瓦またはその同等品を葺く。屋
根板として金属製の屋根板を葺くような屋根では、母屋
より上部を金属構造とする屋根構造が多く、母屋より上
方の構造によって、長い金属板の利点を活用して、たて
に瓦棒葺とするか、金属製たるきを使用する横葺き屋根
にすることが行われる。そして、いかなる屋根構造にお
いても、雨仕舞いが大切であり、とくに屋根を構成する
部材の接続部における水密構造が大切である。
屋組に母屋を架設し、たるきを配して屋根面全体に野地
板を敷設し、その上面に瓦またはその同等品を葺く。屋
根板として金属製の屋根板を葺くような屋根では、母屋
より上部を金属構造とする屋根構造が多く、母屋より上
方の構造によって、長い金属板の利点を活用して、たて
に瓦棒葺とするか、金属製たるきを使用する横葺き屋根
にすることが行われる。そして、いかなる屋根構造にお
いても、雨仕舞いが大切であり、とくに屋根を構成する
部材の接続部における水密構造が大切である。
【0003】いま、図5〜図8によって、金属板屋根の
横葺き構造の一例を説明すると、図5は寄せ棟造の建築
物の下り棟に直角な面に沿う縦断面図、図6は下り棟を
含む屋根の隅部の平面図、図7は下り棟の下地部分の斜
視図、図8は図5の屋根面に近い上層部分の断面図であ
る。勾配屋根1において、鉄骨母屋2の上に金属製たる
き3を直接固定し、たるき3の間に、たるき3の高さと
同じ厚さに形成した木毛セメント板の野地板4を落し込
み、その上面に防水シート5を敷き、屋根板6を葺いて
ある。上記のような屋根の構造において、下り棟7を形
成する部分では、両側の母屋2の端部に跨がって山形断
面の下地鋼板71を敷き、その上の棟の両側に隅たるき
30を固着し、下地鋼板71上に位置する野地板41の
上には防水シート5を張り、その上には図5、7のよう
に下り棟の捨て板72を敷く。捨て板72は下り棟の位
置で山形に折曲される四角形のものであり、屋根板6の
上下幅に対応していて、最上部73から屋根勾配に従っ
て、折返し74を有し、その下段に位置する屋根板6の
上縁の折返し61上に載せる。62は屋根板6の下縁の
折返しである。
横葺き構造の一例を説明すると、図5は寄せ棟造の建築
物の下り棟に直角な面に沿う縦断面図、図6は下り棟を
含む屋根の隅部の平面図、図7は下り棟の下地部分の斜
視図、図8は図5の屋根面に近い上層部分の断面図であ
る。勾配屋根1において、鉄骨母屋2の上に金属製たる
き3を直接固定し、たるき3の間に、たるき3の高さと
同じ厚さに形成した木毛セメント板の野地板4を落し込
み、その上面に防水シート5を敷き、屋根板6を葺いて
ある。上記のような屋根の構造において、下り棟7を形
成する部分では、両側の母屋2の端部に跨がって山形断
面の下地鋼板71を敷き、その上の棟の両側に隅たるき
30を固着し、下地鋼板71上に位置する野地板41の
上には防水シート5を張り、その上には図5、7のよう
に下り棟の捨て板72を敷く。捨て板72は下り棟の位
置で山形に折曲される四角形のものであり、屋根板6の
上下幅に対応していて、最上部73から屋根勾配に従っ
て、折返し74を有し、その下段に位置する屋根板6の
上縁の折返し61上に載せる。62は屋根板6の下縁の
折返しである。
【0004】図7、8において、捨て板72の棟部の折
曲線の上面両側には、下り棟頂部の棟カバー部材(以下
カバー部材という)75の係着のための案内部材76
が、両側にフランジ77を有して固着してあり、このフ
ランジ77の下面に屋根板6の棟側の端部63を重ね、
さらに、カバー部材75の下面のフランジ78と係着さ
せ、下り棟7に沿って下方から摺動させることによっ
て、棟の雨仕舞いの「カッパ」を完成する。図6の8は
屋根板6の水平方向の接続部であり、この横方向の接続
と類似の構造に従って、屋根板6がカバー部材75によ
って下り棟7を越えて接続されている。
曲線の上面両側には、下り棟頂部の棟カバー部材(以下
カバー部材という)75の係着のための案内部材76
が、両側にフランジ77を有して固着してあり、このフ
ランジ77の下面に屋根板6の棟側の端部63を重ね、
さらに、カバー部材75の下面のフランジ78と係着さ
せ、下り棟7に沿って下方から摺動させることによっ
て、棟の雨仕舞いの「カッパ」を完成する。図6の8は
屋根板6の水平方向の接続部であり、この横方向の接続
と類似の構造に従って、屋根板6がカバー部材75によ
って下り棟7を越えて接続されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従来の下り棟7の棟部
の納まり構造における難点の一つは、上記の捨て板72
は下り棟の位置で、順次に下り棟7の上方に向けて重ね
られ、個々に固定されるが、この捨て板72に固定され
る案内部材76が捨て板72の全長に位置せず、しかも
この部分で、屋根板6の端部との間に伸縮挙動に備えた
隙間を残しているので、案内部材76の両側のフランジ
77と、カバー部材75の下面のフランジ78とを係着
させる段階で下り棟7の下方方向への固定に安定さを欠
くことである。上記のような下り棟7を構成するカバー
部材75の取付構造では、たるき3の面より上方の部材
がすべて、母屋2と野地板4を下地とし、防水シート5
は野地板4に固定される必要があり、しかも、屋根の雨
仕舞いの常道として、諸部材が常に下方の部材に重ねて
取付けられるために、屋根板6では棟部に拝みの対向部
を生じて、カバー部材75は防水に対して最終部材であ
る。従って、カバー部材75が十分固定されていない
と、単独の部材としては施工中にずれ落ちたり、軽量な
部材からなる屋根構造では、屋根面に沿って吹きあげる
風が最も不利にならざるを得ない。
の納まり構造における難点の一つは、上記の捨て板72
は下り棟の位置で、順次に下り棟7の上方に向けて重ね
られ、個々に固定されるが、この捨て板72に固定され
る案内部材76が捨て板72の全長に位置せず、しかも
この部分で、屋根板6の端部との間に伸縮挙動に備えた
隙間を残しているので、案内部材76の両側のフランジ
77と、カバー部材75の下面のフランジ78とを係着
させる段階で下り棟7の下方方向への固定に安定さを欠
くことである。上記のような下り棟7を構成するカバー
部材75の取付構造では、たるき3の面より上方の部材
がすべて、母屋2と野地板4を下地とし、防水シート5
は野地板4に固定される必要があり、しかも、屋根の雨
仕舞いの常道として、諸部材が常に下方の部材に重ねて
取付けられるために、屋根板6では棟部に拝みの対向部
を生じて、カバー部材75は防水に対して最終部材であ
る。従って、カバー部材75が十分固定されていない
と、単独の部材としては施工中にずれ落ちたり、軽量な
部材からなる屋根構造では、屋根面に沿って吹きあげる
風が最も不利にならざるを得ない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記のような
問題に鑑み、屋根の下り棟の固定構造に改善を試み、従
って、合理性を高めた屋根構造を提供することを目的と
して創案されたものであって、金属製屋根板を横向きに
使用して葺くときに、屋根の下り棟の両側の部材を接続
して固定する下り棟の固定構造であって、両側から下り
棟に向かう母屋の上面端部を下地鋼板によって接続し、
この鋼板に端部を支持されるたるきの端部にわたって、
棟の方向に沿って上面に案内部材を有する捨て板を設
け、該案内部材にカバー部材を係着して屋根板を接続す
るように構成した下り棟の固定構造において、前記たる
きの上面に架設される捨て板は、断面を山形に折曲形成
した長手部材の連結板として形成されてたるきの端部を
棟の両側と棟の方向とに連結し、その上面に設けた案内
部材と、棟の最上面においてこれと係着するカバー部材
とによって屋根板を接続しており、カバー部材は、本体
部の上端上面側に下向きに折返し形成した係合片と、下
端部の下面側に上向きに折返し形成した折返し部との係
着によって、棟部に沿って連接して固定されていること
を特徴とするものである。
問題に鑑み、屋根の下り棟の固定構造に改善を試み、従
って、合理性を高めた屋根構造を提供することを目的と
して創案されたものであって、金属製屋根板を横向きに
使用して葺くときに、屋根の下り棟の両側の部材を接続
して固定する下り棟の固定構造であって、両側から下り
棟に向かう母屋の上面端部を下地鋼板によって接続し、
この鋼板に端部を支持されるたるきの端部にわたって、
棟の方向に沿って上面に案内部材を有する捨て板を設
け、該案内部材にカバー部材を係着して屋根板を接続す
るように構成した下り棟の固定構造において、前記たる
きの上面に架設される捨て板は、断面を山形に折曲形成
した長手部材の連結板として形成されてたるきの端部を
棟の両側と棟の方向とに連結し、その上面に設けた案内
部材と、棟の最上面においてこれと係着するカバー部材
とによって屋根板を接続しており、カバー部材は、本体
部の上端上面側に下向きに折返し形成した係合片と、下
端部の下面側に上向きに折返し形成した折返し部との係
着によって、棟部に沿って連接して固定されていること
を特徴とするものである。
【0007】従って、本考案によれば、金属製屋根板を
横向きに使用し、下り棟に沿って順次屋根下地を形成
し、その上面にカバー部材を固定するものでありなが
ら、下り棟の拝み部分に棟木の構造が形成されてたるき
の端部が支持されると共に、、隅たるきの構造が簡略化
されるばかりでなく、棟部に固定される下り棟カバーが
棟の方向に接続されて一体化し、最上部の構造物に係着
されて順次に支持されるので、単独の部材として施工中
にずれ落ちたりすることがないだけでなく、軽量な部材
からなる屋根構造でも、屋根面に沿って吹きあげる風に
対して安定した構造が得られ、全体的な屋根の構造にお
いて連繋した支持構造を提供することができる。
横向きに使用し、下り棟に沿って順次屋根下地を形成
し、その上面にカバー部材を固定するものでありなが
ら、下り棟の拝み部分に棟木の構造が形成されてたるき
の端部が支持されると共に、、隅たるきの構造が簡略化
されるばかりでなく、棟部に固定される下り棟カバーが
棟の方向に接続されて一体化し、最上部の構造物に係着
されて順次に支持されるので、単独の部材として施工中
にずれ落ちたりすることがないだけでなく、軽量な部材
からなる屋根構造でも、屋根面に沿って吹きあげる風に
対して安定した構造が得られ、全体的な屋根の構造にお
いて連繋した支持構造を提供することができる。
【0008】
【実施例】本考案の詳細を、一実施例を示す図面に基づ
いて説明する。図1は、本考案に採用したカバー部材の
平面図、図2はその側面図であり、図3は図5と対応す
る下り棟7に垂直な面の縦断面図、図4は本考案の下り
棟の固定構造の斜視図である。図5〜図8に示された符
号は、対応する部材について共通にしてある。本実施例
において、まず図3では、母屋2の上面では下地鋼板7
1が架設され、その上面から下り棟7の面までは、隅た
るき30の有無において図5の構造と相違しているが、
一般のたるきは下り棟7側の端部を下地鋼板71で支持
され、両側の屋根板6の下地としての野地板4と防水シ
ート5とは同様に一般のたるきを基準にして敷設されて
いる。
いて説明する。図1は、本考案に採用したカバー部材の
平面図、図2はその側面図であり、図3は図5と対応す
る下り棟7に垂直な面の縦断面図、図4は本考案の下り
棟の固定構造の斜視図である。図5〜図8に示された符
号は、対応する部材について共通にしてある。本実施例
において、まず図3では、母屋2の上面では下地鋼板7
1が架設され、その上面から下り棟7の面までは、隅た
るき30の有無において図5の構造と相違しているが、
一般のたるきは下り棟7側の端部を下地鋼板71で支持
され、両側の屋根板6の下地としての野地板4と防水シ
ート5とは同様に一般のたるきを基準にして敷設されて
いる。
【0009】下り棟7における屋根板6の端部63の接
続では、前記の捨て板72を廃止して、この部分に連結
板20を架設してある。連結板20は、棟部で折曲さ
れ、十分に幅を取った長手方向に連続する山形部材であ
り、21はその頂部、22はその翼部であって、図示さ
れないたるきの端部の拝み部分を翼部22で接続すると
共に、たるきに直交する方向の棟木の位置を占める部材
であって、下り棟7に向かうたるきの端部は、前記下地
鋼板71と共にすべて連結される。連結板20の上面に
は、従来技術と同様の案内部材76が固着され、フラン
ジ77を有し、屋根板6の端部63がゆるく嵌合して係
着する。
続では、前記の捨て板72を廃止して、この部分に連結
板20を架設してある。連結板20は、棟部で折曲さ
れ、十分に幅を取った長手方向に連続する山形部材であ
り、21はその頂部、22はその翼部であって、図示さ
れないたるきの端部の拝み部分を翼部22で接続すると
共に、たるきに直交する方向の棟木の位置を占める部材
であって、下り棟7に向かうたるきの端部は、前記下地
鋼板71と共にすべて連結される。連結板20の上面に
は、従来技術と同様の案内部材76が固着され、フラン
ジ77を有し、屋根板6の端部63がゆるく嵌合して係
着する。
【0010】さらに棟部には、本考案の下り棟のカバー
10が配置され、前記のカバー部材75と同様に両側の
屋根面を接続している。本考案の下り棟に使用されるカ
バー部材10は、図1、2に示すように、長さ方向に使
用する単位の部材として形成され、11はその本体部、
12は側縁の折返しフランジ部、13は上端部、14は
その上面において折返し形成した係合片である。本体部
11の下端部には、斜面部15と、面戸部16と、折返
し部17が形成してあり、折返し部17は前記係合片1
4と相互に係着して上下のカバー部材10、10が接続
されるようになっている。
10が配置され、前記のカバー部材75と同様に両側の
屋根面を接続している。本考案の下り棟に使用されるカ
バー部材10は、図1、2に示すように、長さ方向に使
用する単位の部材として形成され、11はその本体部、
12は側縁の折返しフランジ部、13は上端部、14は
その上面において折返し形成した係合片である。本体部
11の下端部には、斜面部15と、面戸部16と、折返
し部17が形成してあり、折返し部17は前記係合片1
4と相互に係着して上下のカバー部材10、10が接続
されるようになっている。
【0011】
【作 用】次に、本考案の作用を施工方法に基づいて、
図3、4によって説明する。図3において、連結板20
はまず棟木の位置にあるから、両側のたるきが任意の割
付けで下り棟7に衝接しても確実に結合され、下り棟7
の両側に特別に隅たるきを必要としない。また、従来技
術と同様に、案内部材76を有し、その両側のフランジ
77の下面には屋根板6の端部63が差込まれると共
に、そのフランジ77にはカバー部材10の下面のフラ
ンジ部12が同時に係着され、図7に示す摺動の方式に
従って、カバー部材10を下方から摺動させることによ
って、下り棟7の固定構造が納まる。
図3、4によって説明する。図3において、連結板20
はまず棟木の位置にあるから、両側のたるきが任意の割
付けで下り棟7に衝接しても確実に結合され、下り棟7
の両側に特別に隅たるきを必要としない。また、従来技
術と同様に、案内部材76を有し、その両側のフランジ
77の下面には屋根板6の端部63が差込まれると共
に、そのフランジ77にはカバー部材10の下面のフラ
ンジ部12が同時に係着され、図7に示す摺動の方式に
従って、カバー部材10を下方から摺動させることによ
って、下り棟7の固定構造が納まる。
【0012】次に、本考案では、単位材としての棟カバ
ー10の棟方向の接続は、本体部11の上端部13の上
面側に折曲形成された係合片14と、本体部11の面戸
部16の下縁に折曲形成された折返し部17とを係着す
ることによって行われ、この連接によってそれぞれが上
方から支持され、最上の棟カバー10の上端の係合片1
4を下り棟7の上端の大棟または立上り壁体等に固定す
ることによって固定構造が完了する。ここで、カバー部
材10は連結板20に固定した案内部材76に係合して
摺動されるだけでなく、両側における係止フランジ77
と、この係止フランジ77の上方に装着されるカバー部
材10の係止フランジ12とが係合した状態でカバー部
材10側で固定されており、連結板20上におけるカバ
ー部材10と屋根板6とが伸縮可能に係合されているこ
とによって、広い面で安定して固定され、しかも、仕上
げ材と下地との関係において合理的で無理がなく、外観
上も納まりが良いカバー部材の固定構造を形成する。
ー10の棟方向の接続は、本体部11の上端部13の上
面側に折曲形成された係合片14と、本体部11の面戸
部16の下縁に折曲形成された折返し部17とを係着す
ることによって行われ、この連接によってそれぞれが上
方から支持され、最上の棟カバー10の上端の係合片1
4を下り棟7の上端の大棟または立上り壁体等に固定す
ることによって固定構造が完了する。ここで、カバー部
材10は連結板20に固定した案内部材76に係合して
摺動されるだけでなく、両側における係止フランジ77
と、この係止フランジ77の上方に装着されるカバー部
材10の係止フランジ12とが係合した状態でカバー部
材10側で固定されており、連結板20上におけるカバ
ー部材10と屋根板6とが伸縮可能に係合されているこ
とによって、広い面で安定して固定され、しかも、仕上
げ材と下地との関係において合理的で無理がなく、外観
上も納まりが良いカバー部材の固定構造を形成する。
【0013】
【考案の効果】本考案の屋根板の接続構造は、金属製屋
根板を横向きに使用して葺くときに、屋根の下り棟の両
側の部材を接続して固定する下り棟の固定構造であっ
て、両側から下り棟に向かう母屋の上面端部を下地鋼板
によって接続し、この鋼板に端部を支持されるたるきの
端部にわたって、棟の方向に沿って上面に案内部材を有
する捨て板を設け、該案内部材にカバー部材を係着して
屋根板を接続するように構成した下り棟の固定構造にお
いて、前記たるきの上面に架設される捨て板は、断面を
山形に折曲形成した長手部材の連結板として形成されて
たるきの端部を棟の両側と棟の方向とに連結し、その上
面に設けた案内部材と、棟の最上面においてこれと係着
するカバー部材とによって屋根板を接続しており、カバ
ー部材は、本体部の上端上面側に下向きに折返し形成し
た係合片と、下端部の下面側に上向きに折返し形成した
折返し部との係着によって、棟部に沿って連接して固定
されているものであるから、横向き屋根板葺きの施工方
向、従って、下り棟における両側からの屋根板の接続と
その固定構造において、捨て板を廃止して連結板として
棟の最上部に位置するようにしたことによって、両側の
隅たるきを削減することができる。また、連結板に固定
された案内部材が、順次に下地のたるき、母屋から固定
されているので、案内部材とカバー部材との間に支持さ
れる屋根板には連繋した支持構造が得られると共に、棟
の方向に接続されて一体化して最上部から支持され、固
定されるカバー部材との間に相対移動が生ずる惧れがな
く、カバー部材はまた単独の部材としては施工中にずれ
落ちたり、軽量な部材からなる屋根構造では、屋根面に
沿って吹きあげる風に対しても安定した構造が得られ
る。しかも、在来の下り棟カバーに対して、上端部の水
返し側に折返して係合片を形成し、次段の折返し部に係
合させるものであるから、製作も使用も簡易かつ容易で
あって、本考案は屋根工事の改善に寄与するところが極
めて大きい考案である。
根板を横向きに使用して葺くときに、屋根の下り棟の両
側の部材を接続して固定する下り棟の固定構造であっ
て、両側から下り棟に向かう母屋の上面端部を下地鋼板
によって接続し、この鋼板に端部を支持されるたるきの
端部にわたって、棟の方向に沿って上面に案内部材を有
する捨て板を設け、該案内部材にカバー部材を係着して
屋根板を接続するように構成した下り棟の固定構造にお
いて、前記たるきの上面に架設される捨て板は、断面を
山形に折曲形成した長手部材の連結板として形成されて
たるきの端部を棟の両側と棟の方向とに連結し、その上
面に設けた案内部材と、棟の最上面においてこれと係着
するカバー部材とによって屋根板を接続しており、カバ
ー部材は、本体部の上端上面側に下向きに折返し形成し
た係合片と、下端部の下面側に上向きに折返し形成した
折返し部との係着によって、棟部に沿って連接して固定
されているものであるから、横向き屋根板葺きの施工方
向、従って、下り棟における両側からの屋根板の接続と
その固定構造において、捨て板を廃止して連結板として
棟の最上部に位置するようにしたことによって、両側の
隅たるきを削減することができる。また、連結板に固定
された案内部材が、順次に下地のたるき、母屋から固定
されているので、案内部材とカバー部材との間に支持さ
れる屋根板には連繋した支持構造が得られると共に、棟
の方向に接続されて一体化して最上部から支持され、固
定されるカバー部材との間に相対移動が生ずる惧れがな
く、カバー部材はまた単独の部材としては施工中にずれ
落ちたり、軽量な部材からなる屋根構造では、屋根面に
沿って吹きあげる風に対しても安定した構造が得られ
る。しかも、在来の下り棟カバーに対して、上端部の水
返し側に折返して係合片を形成し、次段の折返し部に係
合させるものであるから、製作も使用も簡易かつ容易で
あって、本考案は屋根工事の改善に寄与するところが極
めて大きい考案である。
【0014】
【図1】本考案に採用したカバー部材の平面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】下り棟に直角な面における縦断面図である。
【図4】本考案の下り棟の固定構造の斜視図である。
【図5】図3に対応する従来技術における下り棟の縦断
面図である。
面図である。
【図6】下り棟を含む屋根の隅部の平面図である。
【図7】下り棟の下地部分の斜視図である。
【図8】屋根面に近い上層部分の断面図である。
【0015】
1 屋根 2 鉄骨母屋 3 たるき 4 野地板 5 防水シート 6 屋根板 7 下り棟 8 継ぎ手部 10 カバー部材 11 本体部 12 折返しフランジ部 13 上端部 14 係合片 15 斜面部 16 面戸部 17 折返し部 20 連結板 21 頂部 22 翼部 30 隅たるき 41 棟部野地板 61 上縁の折返し 62 下縁の折返し 63 端部 71 下地鋼板 72 捨て板 73 最上部 74 折返し 75 カバー部材 76 案内部材 77 フランジ 78 フランジ
Claims (1)
- 【請求項1】 金属製屋根板を横向きに使用して葺くと
きに、屋根の下り棟の両側の部材を接続して固定する下
り棟の固定構造であって、両側から下り棟に向かう母屋
の上面端部を下地鋼板によって接続し、この鋼板に端部
を支持されるたるきの端部にわたって、棟の方向に沿っ
て上面に案内部材を有する捨て板を設け、該案内部材に
カバー部材を係着して屋根板を接続するように構成した
下り棟の固定構造において、前記たるきの上面に架設さ
れる捨て板は、断面を山形に折曲形成した長手部材の連
結板として形成されてたるきの端部を棟の両側と棟の方
向とに連結し、その上面に設けた案内部材と、棟の最上
面においてこれと係着するカバー部材とによって屋根板
を接続しており、カバー部材は、本体部の上端上面側に
下向きに折返し形成した係合片と、下端部の下面側に上
向きに折返し形成した折返し部との係着によって、棟部
に沿って連接して固定されていることを特徴とする屋根
の下り棟の固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11289591U JP2552258Y2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 金属板横葺き屋根の下り棟の固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11289591U JP2552258Y2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 金属板横葺き屋根の下り棟の固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0554721U JPH0554721U (ja) | 1993-07-23 |
JP2552258Y2 true JP2552258Y2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=14598198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11289591U Expired - Lifetime JP2552258Y2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 金属板横葺き屋根の下り棟の固定構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2552258Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP11289591U patent/JP2552258Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0554721U (ja) | 1993-07-23 |
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