JPS6021271Y2 - ノツク式シヤ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は携帯時には、ノブの後端が軸内に口金が胴内
にそれぞれ没入し、かつ筆記させる時には口金およびノ
ブが順次突出することを特徴とするノック式シャープペ
ンシルに関する。

従来のノック式シャープペンシルは、芯を繰り出すため
に常にノブが鞘の後端より突出している構成となってお
り、しかも先の尖った口金は胴の先端に一体的にねじ止
めされているものがほとんどであつ・た。

したがってノブが突出していることにより、ポケット等
に携帯した場合にノブが押されたりして芯が繰り出され
ると衣服を汚したり破いたりする恐れがあり、−力先の
尖った口金が胴の先端に一体的にねじ止めされているこ
とにより、口金の先端の尖った部分で携帯時に衣服を破
いたり怪我をしたりといったことや、又落としたりして
口金の先端を破損して使用不可能にするといった欠点が
あった。

しかもノブおよび口金が外部に露出しているために外観
を大変損ねるといった種々の欠点を有していた。

そこでこの考案は以上のような欠点を解消したもので、
つまり携帯時にはノブが軸内に、口金が胴内にそれぞれ
没入して全長が短くなり携帯性が多様化されて便利にな
るとともに、筆記時には口金が胴より突出し、その後に
ノブが鞘より突出するために、わずかな力で鞘を回転で
きるノック式シャープペンシルを提供することを目的と
したものである。

この考案の構成を図面に基づいて説明すると、第１図に
おいて、胴１３の内面には第３図に示した螺旋状の溝１
３Ａを設け、金輪１４の前部には軸方向に伸びた直線状
の貫通窓１４Ａを設け、鞘１５の内面には軸方向に伸び
た直線状の溝１５Ａを設けてそれぞれ構成されている。

該別１３の内部には金輪１４の前部を挿入して胴１３と
金輪１４を回転自在に連結し、金輪１４の後部には鞘１
５が半回転だけ回転自在に連結されている。

胴１３のｉｌ ３Ａには、金輪１４の貫通窓１４Ａを挿
通して連結具３の突起３Ｃが遊嵌され、連結具３の凹溝
３Ａにはチャック１の頭部ＩＡ外周に嵌合された締リン
グ２が遊嵌されている。

さらに連結具３のねじ部３Ｂには芯ホルダ−４を内蔵し
た口金５が螺合されている。

連結具３の内股３Ｄと、チャック１の後部に固着された
前バイブロの外股６Ａとの間にはチャックスプリング７
が設けられ、通常チャック１は締リング２のテーパー面
２Ａに押し付けられて閉じられ、芯８を保持して構成さ
れている。

前バイブロの内側には外面に外股９Ａが構成された後パ
イプ９が摺動可能に挿入されている。

後パイプ９の後部内側には消しゴムケース１０を被着し
た消しゴム１１が嵌合されているとともに、後パイプ９
の後部外側にはノブ１２が嵌合されている。

前バイブロの外側には外鍔６Ｂに当接して後端１６Ａが
胴１３の螺旋状の溝１３Ａより急角度に傾斜された前カ
ム１６が構成され、前カム１６の突部１６Ｂも金輪１４
の貫通窓１４Ａに遊嵌されている。

一方後パイブ９の外側には前カム１６の後端１６Ａと後
パイプ９の外股９Ａとの間に位置し、かつ前端１７Ａが
前カム１６とほぼ同等に傾斜された後カム１７が外嵌さ
れ、該後カム１７の突部１７Ｂが鞘１５の溝１５Ａに遊
嵌されている。

さらに後パイプ９の外股９Ａと鞘１５の後部内段１５Ｂ
との間にはチャックスプリング７と比較して極端に弱い
弾発力を有する鞘スプリング１８が張架され、よって後
カム１７は常に前カム１６に押し付けられて構成されて
いる。

この考案の作用を説明すると、第１図において、胴１３
を保持して鞘１５を右に回転させることにより、後カム
１７も鞘１５とともに右に回転させられる。

しかし、鞘スプリング１８により後カム１７は前カム１
６に押し付けられ、かつ連結具３と前カム１６とはチャ
ックスプリング７によって弾発されしかも前カム１６の
後端１６Ａおよび後カム１７の前端１７Ａの傾斜より胴
１３の螺旋状の溝１３Ａの傾斜の方がゆるやかなために
、前カム１６と後カム１７よりも胴１３と連結具３の方
が回転しやすく、前カム１６も後カム１７とともに回転
して金輪１４を右に回転させる。

金輪１４が右に回転することによって連結具３が右に回
転させられ、連結具３および口金５は胴１３の溝１３Ａ
にそって右に回転しながら前進し、連結具３の突起３Ｃ
が胴１３の溝１３Ａの前端１３Ｂまで移動して回転が停
止する。

この時口金５の先端５Ａは胴１３の先端１３Ｃより適宜
の長さだけ突出する。

さらに鞘１５を右に回転させると、連結具３と胴１３は
回転不可能なために金輪１４は回転できず、鞘１５のみ
が右に回転する。

よって前カム１６は回転せず、後カム１７のみが右に回
転するために後カム１７および後パイプ９が鞘スプリン
グ１８の弾発力に抗して後退する。

よってノブ１２の後端１２Ａが鞘１５の後端１５Ｃより
適宜の長さだけ突出して第２図に示した状態つまり筆記
可能状態とびり、かつ前カム１６の頂部１６Ｃと後カム
１７の頂部１７Ｃとが当接して第４図に示した状態とな
り鞘１５の右回転が停止される。

この状態で筆記が行なわれ芯８が摩耗した場合には、チ
ャックスプリング７の弾発力に抗してノブ１２をノック
することによって後パイプ９が前進させられ、よって後
カム１７は鞘１５の溝１５Ａにそって、前カム１６は金
輪１４の貫通窓１４Ａにそって共に前進し、前バイブロ
を前進させる。

前バイブロが前進すると、前バイブロに固着されたチャ
ック１も締リング２によって閉じられ芯８を保持した状
態で前進させられて、締リング２が連結具３の内鍔３Ｅ
に当接し、チャック１を拡開することによって芯８が繰
り出される。

つぎにノブ１２のノック力を解除すると、チャックスプ
リング７の弾発力によりチャック１は締リング２のテー
パー面２Ａに押し付けられて閉じられ芯８を再び保持す
る。

筆記が終了し、携帯しようとした場合には胴１３を保持
して鞘１５を左に回転させると、鞘スプリング１８によ
って後カム１７が前カム１６に押し付けられ、かつ連結
具３と前カム１６とがチャックスプリング７によって弾
発されしかも前カム１６の後端１６Ａおよび後カム１７
の前端１７Ａの傾斜より胴１３の螺旋状の溝１３Ａの傾
斜の方がゆるやかなために、連結具３と胴１３よりも前
カム１６と後カム１７の方が回転しやすく、金輪１４は
胴１３とともに停止して鞘１５のみが左に回転する。

したがって前カム１６は金輪１４とともに停止している
が、後カム１７は鞘１５とともに左に回転し、と同時に
後カム１７は鞘スプリング１８によって前カム１６に押
し付けられているために左回転とともに前進させられる
。

後カム１７が前進すると、後カム１７とともに後パイプ
９も前進し、ノブ１２が鞘１５の後端１５Ｃより没入す
る。

引続き鞘１５を左に回転させると、前カム１６の頂部１
６Ｃと後カム１７の基部１７Ｄおよび、前カム１６の基
部１６Ｄと後カム１７の頂部１７Ｃとが共に当接して第
５図に示した状態になると同時に金輪１４に対して鞘１
５が半回転を終了する。

さらに鞘１５を左に回転させると金輪１４も同時に左に
回転腰連結具３の突起３Ｃは胴１３の溝１３Ａにそって
左に回転しながら後退する。

引続き鞘１５を左に回転させると連結具３の突起３Ｃが
胴１３の溝１３Ａの後端１３Ｄに位置し、鞘１５の左へ
の回転が停止させられ、口金５が胴１３の先端１３Ｃよ
り没入して第１図の状態に復帰する。

第６図は、この考案の前パイプおよび後パイプに前カム
および後カムを取り付ける場合の他の実施態様を示した
もので、前カム１１６を前パイプ１０６に、後カム１１
７を後パイプ１０９にそれぞれ固着して構成したもので
ある。

尚、上記した実施例は前カムと後カムの当接面の両方が
斜めに傾斜されて構成されているが、必ずしも両方を斜
めに傾斜する必要はなく、前カムあるいは後カムのいず
れか一方の当接面を斜めに傾斜させるとともに他方に軸
方向に突出した頂部を設け、該頂部が斜めに傾斜された
当接面に当接させるように構成しても何ら問題はない。

以上のような構成と作用を有するこの考案は、携帯時に
ノブを軸内に口金を胴内にそれぞれ没入することができ
、不必要な芯繰出がないので芯を折損したり衣服を汚し
たり破いたりといった欠点が解消されるとともに、意匠
的にも全長が短くなるので外観の多様な商品が展開でき
、かつ携帯性を考えてもクリップによってポケットに差
し込んで携帯するだけでなく、ただ単にポケット内に入
れて簡単に携帯でき、しかも口金が突出した後にノブが
突出するために弱い力で鞘が回転でき、従来のノック式
シャープペンシルと比べて画期的な効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の口金およびノブが没入した状態を示
す縦断面図、第２図はこの考案の口金およびノブが突出
した状態を示す縦断面図、第３図はこの考案の胴の溝を
示す主要部縦断面図、第４図は前カムと後カムが伸びた
状態を示す平面図、第５図は前カムと後カムが縮んだ状
態を示す平面図、第６図はこの考案の他の実施態様を示
す主要部縦断面図である。 １・・・・・・チャック、ＩＡ・・・・・・チャック１
の頭部、２・・・・・・締リング、２Ａ・・・・・・締
リング２のテーパー面、３・・・・・・連結具、３Ａ・
・・・・・連結具３の凹溝、３Ｂ・・・・・・連結具３
のねじ部、３Ｃ・・・・・・連結具３の突起、３Ｄ・・
・・・・連結具３の内股、３Ｅ・・・・・・連結具３の
内鍔、４・・・・・・芯ホルダ−，５・・・・・・口金
、５Ａ・・・・・・口金５の先端、６，１０６・・・・
・・前パイプ、６Ａ・・・・・・前バイブロの外股、６
Ｂ・・・・・・前バイブロの外鍔、７・・・・・・チャ
ックスプリング、８・・・・・・芯、９゜１０９・・・
・・・後パイプ、９Ａ・・・・・・後パイプ９の外股、
１０・・・・・・消しゴムケース、１１・・・・・・消
しゴム、１２・・・・・・ノブ、１２Ａ・・・・・・ノ
ブ１２の後端、１３・・・・・・胴、１３Ａ・・・・・
・胴１３の溝、１３Ｂ・・・・・・胴１３の前端、１３
Ｃ・・・・・・胴１３の先端、１３Ｄ・・・・・・胴１
３の後端、１４・・・・・・金輪、１４Ａ・・・・・・
金輪１４の貫通窓、１５・・・・・・鞘、１５Ａ・・・
・・・鞘１５の溝、１５Ｂ・・・・・・鞘１５の後部内
段、１５Ｃ・・・・・・鞘１５の後端、１６，１１６・
・・・・・前カム、１６Ａ・・・・・・前カム１６の後
端、１６Ｂ・・・・・・前カム１６の突部、１６Ｃ・・
・・・・前カム１６の頂部、１６Ｄ・・・・・・前カム
１６の基部、１７，１１７・・・・・・後カム、１７Ａ
・・・・・・後カム１７の前端、１７Ｂ・・・・・・後
カム１７の突部、１７Ｃ・・・・・・後カム１７の頂部
、１７Ｄ・・・・・・後カム１７の基部、１８・・・・
・・鞘スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴１３とは回転自在にかつ鞘１５とは１回転以内回転自
   在に金輪１４を連結し、金輪１４の軸方向に伸びた直線
   状の貫通窓１４Ａを挿通した連結具３の突起３Ｃが胴１
   ３の螺旋状の溝１３Ａに遊嵌され、該連結具３には芯ホ
   ルダ−４を内蔵した口金５が螺合されるとともに、連結
   具３内に遊嵌された締リング２がチャック１の頭部ＩＡ
   外周に嵌合され、チャック１の後部に固着された前バイ
   ブロと連結具３との間にチャックスプリング７を張架す
   ることにより、通常チャック１の頭部ＩＡが締リング２
   に当接されて芯８を強く保持し、金輪１４の貫通窓１４
   Ａに突部１６Ｂが遊嵌された前カム１６と、該前カム１
   ６より後方に位置しかつ鞘１５の軸方向に伸びた直線状
   の溝１５Ａに突部１７Ｂが遊嵌された後カム１７が、前
   バイブロの外鍔６Ｂと、前バイブロより後方に位置しか
   つ前バイブロと軸方向に伸縮可能に構成された後パイプ
   ９の外設９Ａとの間に取り付けられ、鞘１５の後部内段
   １５Ｂと後パイプ９の外設９Ａとの間にチャックスプリ
   ング７より弱い弾発力の鞘スプリング１８を張架するこ
   とにより前カム１６と後カム１７が当接され、該前カム
   １６と後カム１７の当接面のどちらか一方が胴１３の螺
   旋状の溝１３Ａより急角度に傾斜されて構成するととも
   に他方に頂部を構成し、鞘１５を回転させれば前バイブ
   ロと後パイプ９が伸縮して口金５と後パイプ９に嵌合さ
   れたノブ１２とが出没し、ノブ１２および口金５を突出
   させた時ノブ１２のノック力が後カム１７と前カム１６
   を介してチャック１に伝達されるように構成したことを
   特徴とするノック式％式％