JPS6334946Y2

JPS6334946Y2 -

Info

Publication number: JPS6334946Y2
Application number: JP1980173974U
Authority: JP
Priority date: 1980-12-03
Filing date: 1980-12-03
Publication date: 1988-09-16
Also published as: JPS5795991U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、胴と鞘を回動することにより口金
およびノブが突出したり没入できるノツク式シヤ
ープペンシルに関する。

従来、携帯時にノブおよび口金が没入すると、
携帯性および外観が非常に良いという事で、胴と
鞘を回動することにより口金およびノブが出没す
るノツク式シヤープペンシルが考案されている
が、これらはいずれも胴と鞘および内部機構が分
解できず、内部機構が故障した場合には全く修理
が不可能であつた。

この考案は以上のような欠点を解消し、胴と鞘
を外して内部機構を外部に取り出すことにより、
内部機構の取り換え修理が容易に行え、しかも鞘
を外しても鞘内に内蔵された後カム・後パイプお
よびノブといつた商品が単独に分解されず、これ
らが紛失する恐れがないノツク式シヤープペンシ
ルを提供することを目的としたものである。

この考案の構成を図面に基づいて説明すると、
第１図において、胴１の六角部１Ａと内部胴２の
六角鍔２Ａをお互いに係合させ、かつ胴１より突
出した内部胴２のねじ部２Ｂに先金３を螺合する
ことにより、先金３と内部胴２により胴１の内鍔
１Ｂを挟持している。内部胴２の凹部２Ｃには螺
旋カム４が遊嵌され、該螺旋カム４の前部にはカ
バーワツシヤー５が外嵌されている。該カバーワ
ツシヤー５にはねじ環６が、内部胴２の凹部２Ｃ
と螺旋カム４との透き間がなくなるように調整し
て螺着されている。螺旋カム４に固着された中パ
イプ７の外方突起７Ａは第２図に示すように鞘８
の溝部８Ａに遊嵌され、さらに中パイプ７の円筒
部７Ｂに鞘８が着脱可能に嵌合されている。螺旋
カム４の前端には、第３図に示すように左向き高
さ4.5mmに傾斜された案内面４Ａの円周方向寸法
L₁が、円周180゜にわたつて形成されており、該案
内面４Ａに連結具９の突起９Ａが内部胴２の貫通
溝２Ｄを挿通して遊嵌されている。連結具９の前
部には、芯ホルダー１０を内蔵した口金１１が先
金３より3.5mm突出して螺合され、先金３の内段
３Ａと口金１１の外段１１Ａとの間には口金スプ
リング１２が設けられている。口金１１の内部に
はチヤツク１３の頭部に外嵌された締リング１４
が遊嵌され、さらにチヤツク１３の後部にはチヤ
ツクホルダー１５が固着されている。チヤツクホ
ルダー１５の後部は数分割されて弾性を有して構
成され、該チヤツクホルダー１５の後部に設けら
れた凹溝１５Ａに前カム１６の内鍔１６Ａを嵌合
し、チヤツクホルダー１５の後端に駒１７が圧入
されている。前カム１６の突部１６Ｂは第４図に
示すように内部胴２の貫通溝２Ｄに遊嵌され、内
部胴２の外鍔２Ｅと前カム１６の外段１６Ｃとの
間にはチヤツクスプリング１８が設けられ、さら
に前カム１６の内面１６Ｄには前パイプ１９が固
着されている。該前パイプ１９の後端１９Ａには
蓋体２０が嵌合され、前パイプ１９内に予備芯が
収納されている。前カム１６の後方には後カム２
１が位置し、後カム２１のキー溝２１Ａに中パイ
プ７の内方突起７Ｃが遊嵌されている。鞘８内に
はストツパー２２が長手方向に摺動自在に内蔵さ
れ、鞘８の内鍔８Ｂとストツパー２２の外鍔２２
Ａとの間に鞘スプリング２３が設けられ、該鞘ス
プリング２３の弾発力によりストツパー２２の前
端２２Ｂが後カム２１の後端２１Ｂに当接され、
したがつて前カム１６の後端と後カム２１の前端
とが当接される。尚鞘スプリング２３はチヤツク
スプリング１８より弱い弾発力に設定されてい
る。前カム１６と後カム２１は、第５図の展開図
に示すように、前カム１６の後端には左前方傾斜
面１６Ｅと垂直面１６Ｆが、後カム２１の前端に
は右後方傾斜面２１Ｃと垂直面２１Ｄがそれぞれ
構成されており、カム高さL₂は約12mmに設定さ
れ、カム面の円周方向寸法L₃は前カム１６の円
周360゜のうちの円周180゜にわたつて構成されてい
る。ストツパー２２には後パイプ２４が固着さ
れ、該後パイプ２４の後部内側には消しゴム２５
が嵌合され、後部外側には鞘８の内鍔８Ｂの内径
より太径の係止部２４Ａが隆起されて構成されて
いる。該後パイプ２４の後部外側には鞘スプリン
グ２３より強い力でノブ２６が嵌合され、該ノブ
２６の前端は係止部２４Ａに当接されている。こ
のノブ２６の後端に設けられた係止鍔２６Ａは鞘
８の後端８Ｃより７mm離れて構成されている。

つぎにこの考案の作用を説明すると、第１図の
筆記状態より携帯しようとした場合には、まず胴
１を固定して鞘８を左に回転させると、鞘８に連
動して中パイプ７が回転する。中パイプ７の左回
転に連動して螺旋カム４および後カム２１も共に
左に回転する。しかし連結具９の突起９Ａおよび
前カム１６の突部１６Ｂが内部胴２の貫通溝２Ｄ
に遊嵌されているために、連結具９および前カム
１６は回転できない。したがつて螺旋カム４およ
び後カム２１が左に回転すると、チヤツクスプリ
ング１８の弾発力により連結具９の突起９Ａは螺
旋カム４の案内面４Ａにそつて後退し、前カム１
６も連結具９と共に後退する。同時に後カム２１
は鞘スプリング２３の弾発力により長手方向前方
に付勢されているために、右後方傾斜面２１Ｃが
前カム１６の左前方傾斜面１６Ｅにそつて摺動
し、後カム２１は前進する。そして鞘８が180゜左
に回転すると、連結具９の突起９Ａが螺旋カム４
の案内面４Ａの谷部４Ｂに当接して係止され、鞘
８の左回転が停止させられる。この時連結具９は
4.5mm後退して、連結具９に螺合されている口金
１１が先金３の先端より１mm没入する。前カム１
６が4.5mm後退すると、前カム１６にそつて前進
する後カム２１は12mm−4.5mm＝7.5mm前進可能で
あるが、後カム２１は７mm前進したところでノブ
２６の係止鍔２６Ａが鞘８の後端８Ｃに当接して
前進が停止され、第６図に示した携帯状態とな
る。つぎにこの携帯状態より第１図の筆記状態に
復帰させるには、鞘８を右に180゜回転させれば上
記した没入作動と全く逆に作動し、口金およびノ
ブが突出して第１図の筆記状態となる。この筆記
状態で筆記が行われ芯２７を繰り出す場合には、
ノブ２６をノツクすると後カム２１・前カム１
６・チヤツク１３へと順次ノツク力が伝達される
が、口金１１は口金スプリング１２によつて後方
に弾発されているために前進することはなく、通
常のノツク式シヤープペンシルと同様に芯２７が
繰り出される。尚、口金スプリング１２は必ずし
も必要ではなく、例えば口金11を先金３に当接さ
せたり、連結具９を内部胴２あるいはねじ環６に
当接させて、口金１１の前進を防ぐことも、口金
が出没するノツク式シヤープペンシルにおいては
従来通常に使用されているものであり何ら問題は
ない。芯２７を補充する時には鞘８を中パイプ７
より外した後に、蓋体２０を前パイプ１９より外
せば前パイプ１９内に芯２７が収納される。又、
故障等の修理のために内部機構を胴１および鞘８
の外部に取り出すためには、まず中パイプ７より
鞘８を後方に引つ張り出して取り出す。後パイプ
２４およびノブ２６は鞘８とともに外され、鞘ス
プリング２３の弾発力によりノブ２６の係止鍔２
６Ａが鞘８の後端８Ｃに当接される。この時ノブ
２６を外した場合でも、後パイプ２４の係止部２
４Ａが鞘８の内鍔８Ｂに係止されるために後パイ
プ２４は抜け落ちる恐れは全くない。その後に先
金３を内部胴２より外せば内部機構が胴１より外
れ、胴１・鞘８あるいは内部機構のいずれの部品
も任意に取り換えられるとともに、容易に修理が
行えるものである。

前述した実施例は、鞘の内鍔と後パイプの係止
部が当接されているが、第７図に示したように、
鞘１０８の内面にストツパー１２２の外鍔１２２
Ａの外径より細径の係止部１０８Ｄを構成し、該
係止部１０８Ｄと内鍔１０８Ｂとの間にストツパ
ー１２２を遊嵌するとともに、ストツパー１２２
と鞘１０８の内鍔１０８Ｂとの間に鞘スプリング
１２３を設け、携帯状態では鞘スプリング１２３
の弾発力により後パイプ１２４に嵌合されたノブ
１２６の係止鍔１２６Ａを鞘１０８の後端１０８
Ｃに当接して構成することも可能である。この実
施例において、鞘１０８を外した後にノブ１２６
を外した場合には、ストツパー１２２の外鍔１２
２Ａが鞘１０８の係止部１０８Ｄに係止されるた
めに、前述した第１図の実施例と同様後パイプ１
２４およびストツパー１２２は抜け落ちる恐れは
全くない。

以上のような構成と作用を有するこの考案は、
胴と鞘を回動することによりノブおよび口金が突
出したり没入することができ、携帯時における不
必要な芯繰り出しがなく、しかも外観も向上する
ものである。更に胴・鞘あるいは内部機構が簡単
に分解できるので、各部品の修理や取り替えが簡
単に行えるとともに、鞘を外した後にノブが外れ
ても、後パイプや鞘スプリングあるいはストツパ
ーが外れて紛失する恐れが全くない点の格別の効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のノツク式シヤープペンシル
を示す縦断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線を示
す横断面図、第３図は螺旋カムの案内面を示す展
開図、第４図は第１図のＢ−Ｂ線を示す横断面
図、第５図は第１図における前カムと後カムの当
接状態を示す展開図、第６図はこの考案のノツク
式シヤープペンシルの携帯状態を示す縦断面図、
第７図はこの考案の他の実施態様を示す主要部縦
断面図である。１……胴、１Ａ……胴１の六角部、１Ｂ……胴
１の内鍔、２……内部胴、２Ａ……内部胴２の六
角鍔、２Ｂ……内部胴２のねじ部、２Ｃ……内部
胴２の凹部、２Ｄ……内部胴２の貫通溝、２Ｅ…
…内部胴２の外鍔、３……先金、３Ａ……先金３
の内段、４……螺旋カム、４Ａ……螺旋カム４の
案内面、４Ｂ……螺旋カム４の谷部、５……カバ
ーワツシヤー、６……ねじ環、７……中パイプ、
７Ａ……中パイプ７の外方突起、７Ｂ……中パイ
プ７の円筒部、７Ｃ……中パイプ７の内方突起、
８，１０８……鞘、８Ａ……鞘８の溝部、８Ｂ，
１０８Ｂ……鞘８，１０８の内鍔、８Ｃ，１０８
Ｃ……鞘８，１０８の後端、１０８Ｄ……鞘１０
８の係止部、９……連結具、９Ａ……連結具９の
突起、１０……芯ホルダー、１１……口金、１１
Ａ……口金１１の外段、１２……口金スプリン
グ、１３……チヤツク、１４……締リング、１５
……チヤツクホルダー、１５Ａ……チヤツクホル
ダー１５の凹溝、１６……前カム、１６Ａ……前
カム１６の内鍔、１６Ｂ……前カム１６の突起、
１６Ｃ……前カム１６の外段、１６Ｄ……前カム
１６の内面、１６Ｅ……前カム１６の左前方傾斜
面、１６Ｆ……前カム１６の垂直面、１７……
駒、１８……チヤツクスプリング、１９……前パ
イプ、１９Ａ……前パイプ１９の後端、２０……
蓋体、２１……後カム、２１Ａ……後カム２１の
キー溝、２１Ｂ……後カム２１の後端、２１Ｃ…
…後カム２１の右後方傾斜面、２１Ｄ……後カム
２１の垂直面、２２，１２２……ストツパー、２
２Ａ……ストツパー２２の外鍔、２２Ｂ……スト
ツパー２２の前端、２３，１２３……鞘スプリン
グ、２４，１２４……後パイプ、２４Ａ……後パ
イプ２４の係止部、２５……消しゴム、２６，１
２６……ノブ、２６Ａ，１２６Ａ……ノブ２６，
１２６の係止鍔、２７……芯。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１内部胴に先金を螺合することにより、内部胴
と先金により内鍔が挟持された胴と、内部胴に
回動自在に設けられた螺旋カムと、螺旋カムに
固着された中パイプと、内部胴に長手方向には
摺動可能でかつ回動不可能に連結された連結具
と、連結具に設けられた口金と、口金の内部に
遊嵌された締リングと、締リングを頭部に外嵌
したチヤツクと、該チヤツクを長手方向後方に
付勢するチヤツクスプリングと、チヤツクと連
動する前パイプと、前パイプに固着された前カ
ムと、中パイプに長手方向には摺動可能でかつ
回動不可能に連結された後カムと、後カムと連
動する後パイプと、後カムを長手方向前方に付
勢し前カムに当接させる鞘スプリングと、後パ
イプに取り付けられたノブと、前記チヤツクス
プリングによりチヤツク・締リング・連結具お
よび口金が長手方向後方に付勢されて、連結具
が螺旋カムの傾斜された案内面に当接されて構
成し、胴と中パイプを回動させることにより前
パイプと後パイプが伸縮するとともに、ノブお
よび口金を突出させた時ノブのノツク力が後カ
ムと前カムを介してチヤツクに伝達されるよう
に構成したノツク式シヤープペンシルにおい
て、中パイプに着脱可能でかつ回動不可能に鞘
を嵌合し、該鞘の内鍔と後パイプに固着された
ストツパーとの間に鞘スプリングを設けるとと
もに、鞘を中パイプから外した時に鞘スプリン
グの弾発力により後パイプが長手方向前方に付
勢されて鞘と後パイプ又はストツパーが当接可
能となるように構成したことを特徴とするノツ
ク式シヤープペンシル。２後パイプ２４に鞘８の内鍔８Ｂの内径より太
径の係止部２４Ａを構成したことを特徴とする
実用新案登録請求の範囲第１項記載のノツク式
シヤープペンシル。