JPS6017339B2 - 架橋高分子微粉体含有ポリエステルフイルム - Google Patents

架橋高分子微粉体含有ポリエステルフイルム

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JPS6017339B2
JPS6017339B2 JP6165579A JP6165579A JPS6017339B2 JP S6017339 B2 JPS6017339 B2 JP S6017339B2 JP 6165579 A JP6165579 A JP 6165579A JP 6165579 A JP6165579 A JP 6165579A JP S6017339 B2 JPS6017339 B2 JP S6017339B2
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和夫 内海
重徳 和田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリエステル中に均一に分散している架橋高分
子を含有するポリエステルフィルムに関する。
更に詳しくは特定の紬孔を有する架橋高分子を原料とし
て、粉砕により得られた特殊な粒度分布の鋭い架橋高分
子徴粉体を含有するポリエステルフィルムに関するもの
である。
今日ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートの
二鞠延伸フィルムは引張強度、引裂強さ、弾性率、透明
性、耐薬品性、耐熱性など種々の特性において優れてお
り、金銀糸用、転写マーク用、製版用、滋型用、写真用
、包装用等において更に電気絶縁材料、コンデンサー誘
電体、磁気記録媒体等多くの分野において広く利用され
ている。
しかし、かかるポリエステルフィルムは各用途に応じそ
の要求特性が異なり、例えば金銀糸用、転写マーク用、
製版用及び雛型用等に利用されるいわゆる半透明フィル
ムにおいてはフィルム取扱し・時の作業性に優れ、且つ
透明性を損わないものが望まれる。
またオーデイオ、ビデオあるいはコンピュータ磁気記録
媒体としての磁気テープ用途においては摩擦係数の低い
事の他に耐摩耗性の良い事、電磁変換特性を損なわない
事等が要求される。
更にコンデンサー誘電体用においては作業性や電気特性
等において優れたポリエステルフィルムが望まれる。
従来これらの特性を改善せんとして、フィルム中に次の
如き方法■ 析出法と呼ばれる方法で、主としてェステ
ル交換触媒として用いた金属化合物残総を利用して系内
に微細な粒子を沈殿せしめる方法■ 添加法と呼ばれる
方法で、粒度を変えた無機化合物微粒子を反応系外より
添添加する方法により不活性物質微粒子を存在せしめる
方法が知られているが、これらは次のような欠点を有す
る。
即ち■の方法は析出粒子量、粒子径が変化し易いので滑
り性のコントロールが難しくまた、フィルム濁度の高い
割には滑り性は不充分である。
更に再生使用した場合もとの滑り性を与えなくなるとい
う欠点もある。一方■の方法は無機化合物の粉砕、分級
という操作を要し且つかかる操作を経たとしても、一般
に無機化合物は有機物であるポリエステルと劇じみが悪
く均一に分散させることが困難で往々にして凝集による
粗大粒子を与えてしまう。
粒子以外の異物や無機化合物の粗大粒子あるいは分散不
良による凝集粒子が存在すると、例えばコンデンサー用
フィルムにおいては電気的性質に悪影響を及ぼすし、、
磁気テープ用フィルムにおいては電磁変換特性を低下さ
せたり白粉の発生やドロップアウトを引き起す原因とな
りフィルム品質を損ねてしまう。
本発明者らは上記実情に鑑みて鋭意検討を行なったとこ
ろ以下の知見を得た。
即ち、ポリエステルフィルムの易滑性を改善するために
用いられて来た析出あるいは添加粒子の最大の欠点はポ
リエステルとの親和性の欠如である。
従ってポリエステルフィルム同志あるいはポリエステル
フィルムと他の基材との摩耗により粒子がポリエステル
フィルムから剥離し例えば磁気テープ用フィルムにおけ
る白粉の発生やドロップアウトの原因となる。また延伸
時粒子周辺に大きな空隙が生じるため透明性を損うよう
になる。この親和性の欠如は同時に粒子同志の凝集を引
き起し透明性や美観を損ねる他、特に凝集が著しい場合
には製膜時フィルターの目塞りが著しく場合によっては
フィルムの被断をもたらすようになる。凝集粒子の存在
は特にコンデンサー用フィルムにおいては致命的で電気
特性を著しく低下させてしまう。本発明者等は特に粒子
とポリエステルとの親和性の改良について検討した結果
、ポリエステルまたはポリエステル原料と反応し得る官
能基を有する架橋高分子徴粉体を用いればポリエステル
中に均一に分散し、ポリエステルとの親和性も高めるこ
とができることを見し、出し先に出願した(椿願昭54
−7615)が、さらに特定の紬孔を有する架橋高分子
を濠料として粉砕して得た架橋高分子徴粉体を用いれば
、微粒子がポリエステルと反応する官能基を有していな
くても、分散性、親和性を向上させることができること
を見し、出し本発明に到達した。
すなわち本発明は比表面積が1で/タ以上、且つ紬孔容
積が0.1叫/タ以上である架橋高分子を粉砕して得た
平均粒蓬0.1〜5rの架橋高分子微粉体を0.001
〜4重量%含有するポリエステルフィルムに存する。以
下本発明を更に詳細に説明する。
本発明のポリエステルフィルムとはポリエチレンテレフ
タレートを主体とするポリマー、例えばポリエチレンテ
レフタレートあるいは他の第3成分との共重合体を原料
とするものであり、英重合体の場合は80モル%以上が
エチレンテレフタレート単位のものが好ましい。
ポリエステルフィルムはこれらの原料をそのまま、ある
いは他のポリマーないし各種添加剤をブレンドしたのち
溶融フィルム化し、延伸した得られるものである。ポリ
エステルはテレフタル酸もしくはそのェステル形成性謎
導体例えばジメチルテレフタレートとエチレングリコー
ルとを主な出発原料とし、これを常法により重合するこ
とによって製造することができる。
ポリマー製造工程は通常ェステル交換反応又はェステル
化反応を行ないポリエステルオリゴマ−を得たのち重縮
合反応を行なうという二段階の工程をとるか、この場合
ヱステル交換触媒としては公知の化合物、例えばカルシ
ウム化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物、IJチゥム
化合物等の1種以上を用いることができる。
またェステル交換反応が実質的に終了したのち析出粒子
の調節剤または熱安定剤としてリン化合物の1種以上を
添加しても良い。重縮合触媒としては公知のアンチモン
化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、スズ化合
物、コバルト化合物等の一種以上を用いることができる
が、特にアンチモン化合物及びゲルマニウム化合物が好
ましい。
本発明の大きな特徴はポリエステルに添加する架橋高分
子徴粉体の原料として比表面積が1の/タ以上、且つ紬
孔容積が0.1の【/タ以上である架橋高分子を用いる
点にある。
本発明で架橋高分子徴粉体の粉砕原料として用いる、か
かる紬孔を有する架橋高分子は例えば次のような方法に
より製造することができる。
即ち、分子中に唯一個の脂肪族の不飽和結合を有するモ
ノビニル化合物凶と、架橋剤として分子中に2個以上の
脂肪族の不飽和結合を有する化合物【Bーとを共重合せ
しめるに際し、有機溶媒あるいは有機溶媒に可溶な高分
子化合物(C}を共存させ共重合反応終了後生成した架
橋高分子体中から化合物【C)を除去せしめることによ
って得られる。共重合体の一成分であるモノビニル化合
物凶としてはスチレン、アルキル置換スチレン等を挙げ
ることができる。また共重合体の他の一成分である化合
物【B)としてはジビニルベンゼン、ジビニルスルホン
等のジビニル化合物を挙げることができる。
これらの共重合体の代表的な例としてはスチレンとジピ
ニルベンゼンとの共重合体を挙げることができるが、生
成したこれら架橋高分子に後処理を施してスルホン酸基
及びその塩や、3級または4級アンモニウム基及びその
塩等を導入しても良いことは勿論である。
生成架橋高分子中に細孔を付与するため、化合物凶と化
合物‘B〕とを共重合せしめるに際し共存せしめる化合
物に}としては例えばn−へキサン、n−へブタン、シ
クロヘキサン、ケロシン、トルエン、キシレン等の炭化
水素化合物、nーブタノ−ル・nーヘキサノール、プロ
ピルアルコール等のアルコール化合物、及びポリスチレ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキサィド
等のこれら有機溶媒に可溶な線状高分子化合物を挙げる
ことができる。
化合物(CIとしてはこれらの化合物の一種以上を用い
るが、生成架橋高分子中に本発明に必要な細孔を付与さ
せるためには、特に有機溶媒に可溶な線状高分子を用い
ることが好ましい。
その線状高分子化合物の量は生成架橋高分子に対し1の
重量%以上、特に20〜10の重量%が好ましい。なお
化合物〔qの存在下化合物凶と化合物‘B)とを共重合
せしめるための重合開始剤としては周知の化学的ラジカ
ル開始剤、例えばアゾィソブチロニトリル、過酸化ペン
ゾィル、t−プチルパーオキサィド、クメンハイドロパ
ーオキサィド等を用いるか、紫外線照射法が簡便である
が、単に加熱によって重合を開始させても良い。なお化
合物に}‘ま架橋高分子中に紬孔を付与するという役割
を果した後は除去しておくのが良い。
何故ならば架橋高分子中に化合物〔C}が残存したまま
であると多少粉砕効果が低減されるし、また粉砕後の微
粒子をポリエステルに添加し重縮合反応を行う際発泡が
生じ易くなる。化合物(C}を除去するためにはポリス
チレン、ポIJ酢酸ピニル等の線状高分子化合物を含む
場合にはこれらを溶解する有機溶媒例えばトルェンで抽
出すれば良い。
また有機溶媒は乾燥工程を経ることにより取り除くこと
ができる。もちろん化合物{C’は完全に除去する必要
は無く本発明の効果が充分に発揮できる程度に除去して
おけば良い。このようにして本発明で用いる被粉砕原料
としての架橋高分子を得ることができる。本発明の特徴
の一つはかかる特定の比表面積と紬孔容積とを有する架
橋高分子を粉砕してポリエステルに添加するに特に適し
た平均粒径0.1〜5山の架橋高分子徴粉体を得るにあ
る。
通常10〜数百山程度の大きさで得られる前記架橋高分
子を粉砕するに適した方法としては、例えばジェットミ
ル、流体エネルギーミル、ボールミルを挙げることがで
きる。
これらのうちでは特にジェットミル及び流体エネルギー
ミルが好適に用いられる。なおこれらの粉砕方法のうち
2種以上を併用し段階的に粉砕しても良いことは勿論で
ある。本発明で用いる原料を使用した場合には、粉砕に
要する時間が短縮され工業的に極めて有利である。
即ち単に架橋構造を有するだけのいわゆるゲル型高分子
の場合には一応ポリエステルに添加するに適した粒径に
まで粉砕されはするもののその速度は遅い。これに対し
本発明の場合には同じ手段で同じ粒径の粒子を得るに要
する時間は半分以下で足りる。本発明に特徴的なこれら
の利点は粉砕原料としての架橋高分子が特定の比表面積
、紬孔容積を有する場合に初めて発揮されるものである
がこの理由は恐らく原料架橋高分子中に特定の細孔が多
数均一に存在するため、粉砕の開始点になると共に細孔
に沿って開裂するので粉砕が容易に進行するものと考え
られる。
またこの細孔間の距離が比較的均一であるので粉砕後の
粉度分布が鋭くなるものと考えられる。換言すれば紬孔
を有しない架橋高分子の粉砕過程が面積粉砕型であるの
に対し、本発明の場合は体積粉砕型であるのがその特徴
である。以上のように前記架橋高分子を粉砕原料として
用いれば、短時間で粒度分布の鋭い架橋高分子徴粉体を
得ることができ、通常分級工程を省略できるが、必要に
応じ分級工程を組み合わせても良い。
分級法としては例えば半自由うず式、強制うず式、ハイ
ドロサィクロン式や遠心分離法があり、これらのいずれ
を採用しても良い。上述した方法により初めて本発明に
必要な平均粒径0.1〜5〆の架橋高分子徴粉体を得る
ことができる。
平均粒径が0.1一未満であると該粒子を含有して成る
ポリエステルを用いて得られるフィルムの表面粗度が小
さく滑り性付与効果が不充分であるし耐摩耗性も改良さ
れない。
一方平均粒径が5仏を越えると電磁変換特性や電気特性
が悪化するようになり、また製膜時のフィルターの寿命
が短くなりフィルター交換頻度が増すので生産性が低下
してしまう。また本発明においては、かかる架橋高分子
微粉体はポリエステル中に0.001〜4重量%、好ま
しくは0.02〜0.5重量%、更に好ましくは0.0
3〜0.2重量%含まれている必要がある。
この量が0.001重量%未満であると該ポリエステル
を用いて得られたフィルムの滑り性が不充分であるし、
また耐摩耗性の改良効果も無い。一方4重量%を越えて
使用しても滑り性付与効果や耐摩耗性改良効果が更に発
揮されることは無く、逆に電磁変換特性が低下し製膜時
のフィルターの寿命が短くなる等の弊害が生じるように
なる。なお本発明で用いる高分子徴粉体は上述したよう
に特定の比表面積と細孔容積とを有する架橋高分子を粉
砕して得られるものであるが、このものも当然ながら架
橋構造を有している。
架橋構造を有する高分子徴粉体はポリエステルの合成あ
るいは成形時の高温においても不溶、不融であり、従っ
て添加時の原料を維持したままポリエステル中に分散さ
せることができるという特徴を有する。また延伸時析出
粒子の場合に見られるような延伸応力によって破壊して
しまうという現象が生じないため再生利用してもフィル
ムとしての特性が低下しない。本発明に特徴的な事はか
かる架橋高分子徴粉体はポリエステルと共有結合する基
を持たないものであっても、ポリエステル中に均一に分
散しポリエステルとの親天01性が良い事である。
この理由は定かではないが恐らく有機化合物同志である
ため元来馴じみが良い上に、架橋高分子徴粉体中に残存
している無数の細孔中をポリェステル分子鎖が貫通して
いるためと思われる。
従って本発明においては架橋高分子徴粉体とポリエステ
ルとを充分反応させることが必要で、例えば該高分子機
粉体を重縮合反応終了後のチップ状もしくは粉末状のポ
リエステルに単に添加混合し押し出して製膿したのでは
、該高分子徴粉体とポリエステルとの反応時間が短く、
高分子徴粉体の各粒子がポリエステルと充分に反応して
いないため親和性が改良されず延伸フィルムとした時、
該粒子周辺に空隙が発生し、また簡単な摩耗によってフ
ィルム表面から剥離する煩向にある。従って本発明にお
いて用いる架橋高分子徴粉体は重縮合反応終了以前の段
階に反応系に添加するのが好ましい。ポリエステル反応
系への高分子機粉体の添加方法としてはエチレングリコ
ールのスラリーとして添加するのが良い。
このスラリー濃度としては0.5〜2の重量%程度が適
当である。以上詳述した方法により初めて本発明のポリ
エステルフィルム用ポリエステルを得ることができ、該
ポリエステルをそのまま、あるいは他のポリエステルで
稀釈して製膜することにより目的のフィルムを製造する
ことができる。
稀釈に用いる他のポリエステルとしては従来の析出法や
添加法により製造されたポリエステル又は粒子を含有し
ないポリエステルを挙げることができるが、いずれにし
ても最終的に得られるフィルム中には該高分子徴粉体が
0.001〜4重量%含まれている必要がある。かかる
ポリエステルフィルムを得るためには公知の製膜方法、
例えば通常270〜29500でフィルム状で熔融押し
出し後50〜800Cで冷却固化し無定形シートとした
後、縦及び横に逐次二鞠延伸あるいは同時二軸延伸し、
160〜24000で熱処理する等の方法(例えば侍公
昭30−563y号公報記載の方法)を採用することが
できる。
以上述べた如く特定の比表面積と細孔容積とを有する実
質的にポリエステルと共有結合する基を持たない架橋高
分子を粉砕原料に用いた時、短時間で粒度分布の鋭いフ
ィルム用ポリエステルに添加するに適した架橋高分子徴
粉体を得ることができる。
該架橋高分子徴粉体は微粉体中に残存している無数の紬
孔中をポリエステルが貫通しているものと考えられ、ポ
リエステル中に均一に分散しているため凝集による粗大
粒子を形成することが無く、且つ該粒子とポリエステル
との親和性が良いため、該ポリエステルを用いてフィル
ムを製造した場合、延伸時の空隙の発生やフィルム表面
からの粒子の剥離が無く、しかも滑り性付与効果が発揮
でき再生使用も可能等数多〈の利点を有するため各種の
用途に利用することができる。
特に粗大突起の無い均一で微細な表面構造を有するため
高級なフィルムとしての利用価値が高い。
例えば金属を義着した場合均一でムラの無い高級な仕上
りが可能となる、磁気テープ用途においてはドロップア
ウトが無くなり電磁変換特性が改良される、コンデンサ
ー用途においては耐電圧特性の低下を防止できる等の利
点が挙げられる。更に写真用、製版用、鱗型用等に効果
的に用いることができる。以下本発明を実施例により更
に詳細に説明する。
なお実施例及び比較例中「部」とあるは「重量部」を示
す。
また用いた測定法を次に示す。比表面積: 乾燥した架
橋高分子についてBET法にて測定。単位はれ/夕。紬
孔容積: 乾燥した架橋高分子について水銀圧入法にて
測定。
単位はれ【ノタ。平均粒蚤: 顕微鏡によった。
即ち粒子あるいは粒子を含むポリエステルをカバーグラ
スにはさみ写真撮影後最大粒径を測定した。平均粒径は
最大径を直径とする球群の重量分布を算出することによ
り重量分率50%の点の直径で表わされた粒径を指す。
粒度分布の鋭さ:重量分率75%の点の直径と重量分布
率25%の点の直径との比yを粒度分布の鋭さの指標と
した。
この値が小さく1に近いほど粒度分布は鋭いことになる
。滑り性:摩耗係数で代表し、摩耗係数は ASTM D−1894に準じてテープ状のサンプルで
測定できるよう改良した方法で行なった。
測定時のサンプルの大きさは幅15柵、長さ150風で
その引張り速度は2仇岬/minである。I測定は温度
21土2℃、湿度65土5%の雰囲気下で行なつた。フ
ィルム濁度: ASTMDIO03−61の方法に従い
、日本電色製濁度計NDH−泌型を用いて渡。
定した。耐摩耗性の測定: フィルムに一定荷重をかけ
てロール間を往復させ一定時間後に得られた白粉発生量
の寡多により評価した。
評価は三ランクに分け最も良いものをAとした。フィル
ターライフテスト:炉過面積31.2地の1500メッ
シュフィルターを用い8.5kg/hrで溶融ポリマー
を押し出した際フィルター入口の圧力が250k9/地
に達するまでの押出量を測定することにより、押出塁の
相対値で表わした。
この数値が大きいほど好ましい。フィルム表面粗度の測
定: 多重干渉法によりフィルム表面の粗度を測定した
即ち日本光学社製のサ−フィシュ・フィニッシュを用い
付属の多重干渉装置を利用して1松当りの干渉の個数を
測定した。高次の干渉の個数が急激に減少するものほど
表面が均一であることを示している。
実施例 1 〔架橋高分子徴粉体の製造〕 スチレン10礎部、ジビニルベンゼン30部、エチルビ
ニルベンゼン27部、過酸化ペンゾィル1部、トルェン
10碇部及び平均分子量20,000のポリスチレン3
碇部の均一溶液を水70$欄こ分散させた。
次に窒素雰囲気下で75ooに1虫時間燈拝しながら加
熱し重合を行なった。得られた架橋高分子粒状体の平均
粒径は約0.2肋であった。
生成ポリマーを水洗した後室温で50の都のトルェンを
用いて抽出操作を行ない少量の未反応モノマーー、線状
オリゴマー及びポリスチレンを除いた。次いでメタノー
ル200部及び水50礎部で洗った後、減圧下80℃で
24時間乾燥した。得られた架橋高分子は比表面積が6
〆/夕、紬孔容積が0.7肌/夕であった。
次に富士産業■製ジェットミル(20MS)を用いて粗
粉砕し平均粒蚤10ムの粉体を得、次いでこの粗粉砕品
を原料としてサンドグラインダーを用いて微粉砕を行な
った。
微粉砕化の条件: 五十嵐機械製造■製1/紅六節式サ
ンドグラインダー、ベツセル容量0.5そ、主軸回転数
200仇pm、1の重量%エチレングリコールスラリー
、1時間半後平均粒径2.0り、粒度分布の鋭さの指標
ッ値1.8の架橋高分子徴粉体が得られた。
〔ポリエステルの製造〕ジメチルテレフタレート10礎
部、エチレングリコール7の部及び酢酸カルシウム一水
塩0.0$部を反応器にとり、ェステル交換反応を行な
った。
反応温度は反応開始時165qoとし2時間後200q
Cとし更に2時間後230qoとした。4時間後実質的
にヱステル交換反応が終了した。
この反応混合物に先に得た平均粒径2.0仏の架橋高分
子徴粉体0.05部及びリン酸0.036部更に三酸化
アンチモン0.04部を加え常法に従って重合した。即
ち温度を230こ0から徐々に昇温し280午0とした
一方圧力は常圧より徐々に減じ最終的に1肋Hg以下と
した。4時間後ポリマーを吐出しチップ化した。
〔ポリエステルフィルムの製造〕
次にこのポリエステルを290℃で溶融しT型ダィから
押し出して急冷した後、縦及び横方向に各々3.5部に
延伸した後熱処理を行ない厚み25〃のフィルムを得た
このフィルムについての評価結果を第1表に示す。
比較例 1 実施例1における粉砕原料である架橋高分子の製造にお
いて、トルェン及びポリスチレンを添加しない他は同様
の重合及び処理を行なうことにより紬孔を有しない架橋
高分子を得た。
得られた架橋高分子粒状体の平均粒径は約0.2肋でそ
の比表面積は0.13で/夕、細孔容積は0の‘/夕で
あった。
次にこの架橋高分子をジェットミルを用いて平均粒径1
0仏の粗粉砕品とし、次いで実施例1と同じ条件下微粉
砕を試みた。
1時間半後得られた粒子の平均粒径は6〃でそのy値は
2.5であった。
比較例 2 比較例1における平均粒径10ムの粗粉砕品を実施例1
と同じ条件下lq時間サンドグラインダーで粉砕したと
ころ平均粒径30ムの徴粉体を得ることができたが、そ
のy値は2.4であった。
次に実施例1と同様にしてこの徴粉体0.05部を含む
厚み25山のポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムについての評価結果を第1表に示す。比較例 3 ジメチルテレフタレート10礎部、エチレングリコール
7$部及び酢酸カルシウム一水塩0.11部を反応器に
とりェステル交換反応を行なった。
ェステル交換反応終了後三酸化アンチモン0.03部を
添加し常法に従ってポリエステルオリゴマーのカルシウ
ム塩の析出粒子を含むポリエステルを得た。
この析出粒子の直径はおよそ2ムであった。次にこのポ
リエステルを用いて実施例1と同機にして厚み25山の
ポリエステルフィルムを得た。
このフィルムについての評価結果を第1表に示す。
‐比較例 4 実施例1のポリエステルの製造において平均粒径2.0
りの架橋高分子散粉体の代りに平均粒径2.5ム、y値
3.0のタルク0.05部を添加し実施例1と同様にし
て厚み25仏のフィルムを得た。
このフィルムについての評価結果を第1表に示す。
実施例及び比較例から明らかな如く特定の比表面積と紬
孔容積とを有する架橋高分子を粉砕原料に用いればポリ
エステルに添加するに特に通した粒度分布の鋭い平均粒
径0.1〜5Aの架橋高分子徴粉体を容易に得ることが
できる。
しかも該粒子を含有して成るフィルムはフィルムに要求
される特性、例えば滑り性と透明性、耐摩耗性等に優れ
、且つ極めて均一で微細な表面構造を有するので各種の
用途に効果的に用いることができる。
なお実施例1で得られたフィルム中には架橋高分子徴粉
体が極めて均一に分散しており、しかも各粒子の周辺に
は実質的に空隙の発生が認められず本発明で用いる粒子
とポリエステルとの親和性が良いことを裏づけている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 比表面積が1m^2/g以上、且つ細孔容積が0.
    1ml/g以上である架橋高分子を粉砕して得た平均粒
    径0.1〜5μの架橋高分子微粉体を0.001〜4重
    量%含有するポリエステルフイルム。
JP6165579A 1979-01-25 1979-05-19 架橋高分子微粉体含有ポリエステルフイルム Expired JPS6017339B2 (ja)

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JP6165579A JPS6017339B2 (ja) 1979-05-19 1979-05-19 架橋高分子微粉体含有ポリエステルフイルム
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GB8014053A GB2052521B (en) 1979-05-19 1980-04-29 Polyester film containing fine powder crosslinked polymer
DE19803019073 DE3019073A1 (de) 1979-05-19 1980-05-19 Polyesterfolie enthaltend ein feinteiliges vernetztes polymeres

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