JPS60155568A - 部分安定化ジルコニア焼結体 - Google Patents
部分安定化ジルコニア焼結体Info
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- JPS60155568A JPS60155568A JP59010295A JP1029584A JPS60155568A JP S60155568 A JPS60155568 A JP S60155568A JP 59010295 A JP59010295 A JP 59010295A JP 1029584 A JP1029584 A JP 1029584A JP S60155568 A JPS60155568 A JP S60155568A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、部分安定化ジルコニア焼結体に関する。
純粋なジルコニア焼結体においては、これを加熱すると
1100℃(=I近においてジルコニアの結晶構造が単
斜晶系から正方晶系に変態し、さらに2400℃付近に
おいて立方晶系の結晶構造に変態する。冷却過程におい
ては、これとは逆の変態が起こるが、特に正方晶系から
単斜晶系の結晶構造に変態する際に大きな体積膨張を伴
い、そのままでは焼結体が破壊してしまうので、ジルコ
ニアに安定化剤としてイツトリア、マグネシア、ノコル
シアなどの酸化物を固溶させ、立方晶系の結晶構造をも
つジルコニアからなる焼結体、つまり安定化ジルコニア
焼結体を得ている。しかしながら、立方晶系の結晶構造
をもつジルコニアは熱膨張係数が大きいので、安定化ジ
ルコニア焼結体は耐熱衝撃性が大変低い。
1100℃(=I近においてジルコニアの結晶構造が単
斜晶系から正方晶系に変態し、さらに2400℃付近に
おいて立方晶系の結晶構造に変態する。冷却過程におい
ては、これとは逆の変態が起こるが、特に正方晶系から
単斜晶系の結晶構造に変態する際に大きな体積膨張を伴
い、そのままでは焼結体が破壊してしまうので、ジルコ
ニアに安定化剤としてイツトリア、マグネシア、ノコル
シアなどの酸化物を固溶させ、立方晶系の結晶構造をも
つジルコニアからなる焼結体、つまり安定化ジルコニア
焼結体を得ている。しかしながら、立方晶系の結晶構造
をもつジルコニアは熱膨張係数が大きいので、安定化ジ
ルコニア焼結体は耐熱衝撃性が大変低い。
これに対して、立方晶系の結晶構造をもつジルコニアと
単斜晶系の結晶構造をもつジルコニアを共存せしめてな
るジルコニア焼結体、つまり部分安定化ジルコニア焼結
体は、単斜晶系の結晶構造をもつジルコニアの量を変え
ることによって熱膨張係数を制御することができること
から、耐熱衝撃性の高いものが1qられるといわれてい
る。“しかしながら、そのような焼結体を、実際に、た
とえば溶鋼中に浸漬すると簡単に割れてしまう。つまり
、耐熱衝撃性が高いといっても、極めて急激かつ大ぎな
温度変化には耐えない。
単斜晶系の結晶構造をもつジルコニアを共存せしめてな
るジルコニア焼結体、つまり部分安定化ジルコニア焼結
体は、単斜晶系の結晶構造をもつジルコニアの量を変え
ることによって熱膨張係数を制御することができること
から、耐熱衝撃性の高いものが1qられるといわれてい
る。“しかしながら、そのような焼結体を、実際に、た
とえば溶鋼中に浸漬すると簡単に割れてしまう。つまり
、耐熱衝撃性が高いといっても、極めて急激かつ大ぎな
温度変化には耐えない。
一方、耐熱衝撃性は、焼結体に多数の気孔を作り、その
気孔によって熱膨張による応力を緩和させるようにすれ
ば向上1゛る。しかしながら、そのような、いわゆるポ
ーラスな焼結体は気密性が低く、固体電解質酸素センサ
のような、高い気密性が要求される用途には向かない。
気孔によって熱膨張による応力を緩和させるようにすれ
ば向上1゛る。しかしながら、そのような、いわゆるポ
ーラスな焼結体は気密性が低く、固体電解質酸素センサ
のような、高い気密性が要求される用途には向かない。
この発明の目的は、従来の焼結体の上記欠点を解決し、
極めて急激かつ大きな温度変化に対しても優れた耐熱衝
撃性を示すばかりか、気密性の高い部分安定化ジルコニ
ア焼結体を提供するにある。
極めて急激かつ大きな温度変化に対しても優れた耐熱衝
撃性を示すばかりか、気密性の高い部分安定化ジルコニ
ア焼結体を提供するにある。
上記目的を達成するために、この発明においては、立方
晶系の結晶構造をもつジルコニア(以下、立方晶ジルコ
ニアという)と単斜晶系の結晶構造をもつジルコニア(
以下、単斜晶ジルコニアという)が共存しているジルコ
ニア焼結体であって、その焼結体には7〜11モル%の
マグネシアが固溶しており、単斜晶ジルコニアは立方晶
ジルコニアの粒内および粒界に存在しており、任意の1
個の立方晶ジルコニアの粒界に存在する単斜晶ジルコニ
アの量は、それら立方晶および単斜晶ジルコニアのmの
2〜20%であり、かつ単斜晶ジルコニアの総量は55
〜85モル%であることを特徴と1−る部分安定化ジル
コニア焼結体が提供される。
晶系の結晶構造をもつジルコニア(以下、立方晶ジルコ
ニアという)と単斜晶系の結晶構造をもつジルコニア(
以下、単斜晶ジルコニアという)が共存しているジルコ
ニア焼結体であって、その焼結体には7〜11モル%の
マグネシアが固溶しており、単斜晶ジルコニアは立方晶
ジルコニアの粒内および粒界に存在しており、任意の1
個の立方晶ジルコニアの粒界に存在する単斜晶ジルコニ
アの量は、それら立方晶および単斜晶ジルコニアのmの
2〜20%であり、かつ単斜晶ジルコニアの総量は55
〜85モル%であることを特徴と1−る部分安定化ジル
コニア焼結体が提供される。
この発明において、焼結体中における立方晶ジルコニア
の存在は、焼結体またはその粉末をX線回折し、立方晶
ジルコニア111面または400面のピークを観察でき
るか否かによって確認する。
の存在は、焼結体またはその粉末をX線回折し、立方晶
ジルコニア111面または400面のピークを観察でき
るか否かによって確認する。
透過型電子線回折法によってもよい。しかして、この発
明においては、焼結体中における立方晶ジルコニアの量
は特に問題でない。なお、この発明においては、立方晶
ジルコニアと単斜晶ジルコニアの存在を必須とするが、
これらのほかに、正方品系の結晶構造をもつジルコニア
、つまり正方品ジルコニアが含まれていてもよいもので
ある。
明においては、焼結体中における立方晶ジルコニアの量
は特に問題でない。なお、この発明においては、立方晶
ジルコニアと単斜晶ジルコニアの存在を必須とするが、
これらのほかに、正方品系の結晶構造をもつジルコニア
、つまり正方品ジルコニアが含まれていてもよいもので
ある。
また、焼結体中のマグネシアの量は、焼結体を元素分析
することによってめたマグネシウムの聞を酸化物に換算
してめる。
することによってめたマグネシウムの聞を酸化物に換算
してめる。
ざらに、立方晶ジルコニアの粒界に存在する単斜晶ジル
コニアの量は、まず焼結体の任意の断面の光学顕微鏡写
真をとり、その断面における任意の1個の立方晶ジルコ
ニアの面積S1と、その立方晶ジルコニアの粒界に存在
する単斜晶ジルコニアの面積S2をめ、[82/ (S
1+S’2 ) ]×100なる演算を行う。そして、
かかる演算をいくつかの断面について行い、その単純平
均値で定義する。もっとも、上記単純平均値は近似値で
ある。
コニアの量は、まず焼結体の任意の断面の光学顕微鏡写
真をとり、その断面における任意の1個の立方晶ジルコ
ニアの面積S1と、その立方晶ジルコニアの粒界に存在
する単斜晶ジルコニアの面積S2をめ、[82/ (S
1+S’2 ) ]×100なる演算を行う。そして、
かかる演算をいくつかの断面について行い、その単純平
均値で定義する。もっとも、上記単純平均値は近似値で
ある。
ざらにまた、単斜晶ジルコニアの総ffiM(モル%)
は、焼結体またはその粉末をX線回折し、その回折強度
(回折ピークの面積)から次式によって算出する。ただ
し、回折強度はローレンツ因子による補正後の値を使用
する。
は、焼結体またはその粉末をX線回折し、その回折強度
(回折ピークの面積)から次式によって算出する。ただ
し、回折強度はローレンツ因子による補正後の値を使用
する。
M=([1m(111)+Im(111)]/Nm(1
11)+Im(111) 十Ic (111)])x100 ただし、 1m<111):単斜晶ジルコニア11T面の回折強度 1m(111):単斜晶ジルコニア111面の回折強度 Ic(111):立方晶ジルコニア111面の回折強度 次に、この発明のジルコニア焼結体をその製造方法とと
もに詳細に説明する。
11)+Im(111) 十Ic (111)])x100 ただし、 1m<111):単斜晶ジルコニア11T面の回折強度 1m(111):単斜晶ジルコニア111面の回折強度 Ic(111):立方晶ジルコニア111面の回折強度 次に、この発明のジルコニア焼結体をその製造方法とと
もに詳細に説明する。
まず、好ましくは平均粒子径1μ以下の微細なジルコニ
ア粉末と、安定化剤たるマグネシア粉末を用意する。
ア粉末と、安定化剤たるマグネシア粉末を用意する。
次に、上記2種類の粉末を、好ましくはボールミルを使
用した湿式混合によりよく混合する。このとき、マグネ
シア粉末は混合物全体に対して7〜11モル%になるよ
うにする。
用した湿式混合によりよく混合する。このとき、マグネ
シア粉末は混合物全体に対して7〜11モル%になるよ
うにする。
次に、上記混合物を800〜12oo℃で似焼した後ボ
ールミルで粉砕し、原料粉末を得る。
ールミルで粉砕し、原料粉末を得る。
次に、上記原料粉末に必要に応じて粘結剤、たとえばポ
リビニルアルコールを加えた後、ラバープレス法、射出
成形法、金型成形法、押出成形法などの周知の成形法を
用いて所望の形状に成形し、成形体を得る。
リビニルアルコールを加えた後、ラバープレス法、射出
成形法、金型成形法、押出成形法などの周知の成形法を
用いて所望の形状に成形し、成形体を得る。
次に、上記成形体を加熱炉に入れ、1600〜1800
℃まで徐々に昇温した後その温度に数時間保持して焼成
する。
℃まで徐々に昇温した後その温度に数時間保持して焼成
する。
次に、上記焼成体を30〜b
で約1400℃程度まで冷却し、さらに30〜bさらに
室温まで炉冷する。すると、この発明の部分安定化ジル
コニア焼結体が得られる。上記冷却は、必ずしも一定速
度で行う必要はない。上記範囲内で速度を変えながら冷
却したり、冷却中途である一定温度に保持してもよい。
室温まで炉冷する。すると、この発明の部分安定化ジル
コニア焼結体が得られる。上記冷却は、必ずしも一定速
度で行う必要はない。上記範囲内で速度を変えながら冷
却したり、冷却中途である一定温度に保持してもよい。
第1図は、この発明に係る部分安定化ジルコニア焼結体
の結晶構造を示す光学顕微鏡写真(倍率400倍)であ
り、第2図は結晶構造のモデル図である。
の結晶構造を示す光学顕微鏡写真(倍率400倍)であ
り、第2図は結晶構造のモデル図である。
第1図および第2図において、最も大きいのが立方晶ジ
ルコニア1である。その立方晶ジルコニア1の粒内には
、やや黒っぽく見える多数の微細な単斜晶ジルコニア2
が析出している。また、立方晶ジルコニア1の粒界の一
部には、白っぽく見える単斜晶ジルコニア3が析出して
いる。この単斜晶ジルコニア3は、粒内に析出している
単斜晶ジルコニア1よりもかなり大きい。黒っぽく見え
るのは、製造時にできた空孔である。
ルコニア1である。その立方晶ジルコニア1の粒内には
、やや黒っぽく見える多数の微細な単斜晶ジルコニア2
が析出している。また、立方晶ジルコニア1の粒界の一
部には、白っぽく見える単斜晶ジルコニア3が析出して
いる。この単斜晶ジルコニア3は、粒内に析出している
単斜晶ジルコニア1よりもかなり大きい。黒っぽく見え
るのは、製造時にできた空孔である。
この発明において、焼結体中における単斜晶ジルコニア
の吊は、主として、固溶させるマグネシアの問と、焼成
温度と、焼成後の冷却速度に依存しているものと考えら
れる。
の吊は、主として、固溶させるマグネシアの問と、焼成
温度と、焼成後の冷却速度に依存しているものと考えら
れる。
すなわち、立方晶ジルコニアの粒内に析出する単斜晶ジ
ルコニアの量は、固溶させるマグネシアの量が同じであ
れば約1400℃から900℃までの冷却速度に大きく
影響され、速度が遅いほど多く析出する。一方、立方晶
ジルコニアの粒界に析出する単斜晶ジルコニアの石は、
焼成温度およびその温度から約1400℃までの冷却速
度に影響され、焼成温度が低いほど、また冷却速度が理
いほど多くなる傾向にある。また、焼成温度や冷却速度
などの、いわゆる焼結条件が同じであれば、固溶させる
マグネシアのMが多いほど上記いずれの単斜晶ジルコニ
アの量も少なくなる。しかして、上述したように、単斜
晶ジルコニアの母は焼結体の熱膨服係数を左右し、その
耐熱vjJ撃性に著しい影響を与える。高い耐熱ms性
は、実施例(後述)にも示すように、単斜晶ジルコニア
の総量が55〜85モル%である場合に得られる。また
、単斜晶ジルコニアの総量が85モル%を越えると、気
密性が著しく低下する。・しかして、55〜85モル%
の単斜晶ジルコニアは、特定の製造条件下でジルコニア
に7〜11モル%のマグネシアを固溶させることによっ
て得ることができる。もっとも、この発明においては、
いわゆる安定化剤として、マグネシアに加えて2モル%
以下の範囲でカルシアを併用づることかできる。2モル
%以下のカルシアは、単斜晶ジルコニアの析出速度を遅
くする作用があり、その析出量の制御が容易になる。
ルコニアの量は、固溶させるマグネシアの量が同じであ
れば約1400℃から900℃までの冷却速度に大きく
影響され、速度が遅いほど多く析出する。一方、立方晶
ジルコニアの粒界に析出する単斜晶ジルコニアの石は、
焼成温度およびその温度から約1400℃までの冷却速
度に影響され、焼成温度が低いほど、また冷却速度が理
いほど多くなる傾向にある。また、焼成温度や冷却速度
などの、いわゆる焼結条件が同じであれば、固溶させる
マグネシアのMが多いほど上記いずれの単斜晶ジルコニ
アの量も少なくなる。しかして、上述したように、単斜
晶ジルコニアの母は焼結体の熱膨服係数を左右し、その
耐熱vjJ撃性に著しい影響を与える。高い耐熱ms性
は、実施例(後述)にも示すように、単斜晶ジルコニア
の総量が55〜85モル%である場合に得られる。また
、単斜晶ジルコニアの総量が85モル%を越えると、気
密性が著しく低下する。・しかして、55〜85モル%
の単斜晶ジルコニアは、特定の製造条件下でジルコニア
に7〜11モル%のマグネシアを固溶させることによっ
て得ることができる。もっとも、この発明においては、
いわゆる安定化剤として、マグネシアに加えて2モル%
以下の範囲でカルシアを併用づることかできる。2モル
%以下のカルシアは、単斜晶ジルコニアの析出速度を遅
くする作用があり、その析出量の制御が容易になる。
上述したように、単斜晶ジルコニアは立方晶ジルコニア
の粒内および粒界に析出している。これらの単斜晶ジル
コニアが、焼結体の耐熱衝撃性の向上にどのような役割
を果たしているかは明確でない。しかしながら、立方晶
ジルコニアの粒内に析出している単斜晶ジルコニアは、
熱衝撃ににつて正方晶系または立方晶系の結晶構造に変
態し、それによる収縮が立方晶ジルコニアの体積膨張を
打ち消すように作用しているものと推定される。
の粒内および粒界に析出している。これらの単斜晶ジル
コニアが、焼結体の耐熱衝撃性の向上にどのような役割
を果たしているかは明確でない。しかしながら、立方晶
ジルコニアの粒内に析出している単斜晶ジルコニアは、
熱衝撃ににつて正方晶系または立方晶系の結晶構造に変
態し、それによる収縮が立方晶ジルコニアの体積膨張を
打ち消すように作用しているものと推定される。
また、粒界に析出した単斜晶ジルコニアは、上記結晶構
造の変態に伴う体積の変化に対して緩衝材として作用し
ているものと推定される。
造の変態に伴う体積の変化に対して緩衝材として作用し
ているものと推定される。
立方晶ジルコニアの粒界に存在する単斜晶ジルコニアの
量は、任意の1個の立方晶ジルコニアの量と、その立方
晶ジルコニアの粒界に存在する単斜晶ジルコニアの量の
和の2〜20%である必要がある。すなわち、2%未満
では耐熱衝撃性が向上しない。また、20%を越えると
、立方晶ジルコニアの周りに大きなりラックができて気
密性が著しく低下する。すなわち、いずれの場合もこの
発明の目的を達成することができない。
量は、任意の1個の立方晶ジルコニアの量と、その立方
晶ジルコニアの粒界に存在する単斜晶ジルコニアの量の
和の2〜20%である必要がある。すなわち、2%未満
では耐熱衝撃性が向上しない。また、20%を越えると
、立方晶ジルコニアの周りに大きなりラックができて気
密性が著しく低下する。すなわち、いずれの場合もこの
発明の目的を達成することができない。
この発明の焼結体は、0.2〜2重量%のアルミナおよ
び/または0.1〜0.5重量%のシリカを含んでいる
のが好ましい。すなわち、アルミナを使用すると、単斜
晶ジルコニアの量や大きさ、形態などの制御が一層容易
になる。また、シリカを使用するど、シリカは安定化剤
と反応してケイ酸化合物を生成し、またアルミナと反応
するが、それらの反応が主として立方晶ジルコニアの粒
界で起こるので、その部分におけるクラックなどの生成
が適度に促進され、焼結体の耐熱衝撃性が一層向上する
。
び/または0.1〜0.5重量%のシリカを含んでいる
のが好ましい。すなわち、アルミナを使用すると、単斜
晶ジルコニアの量や大きさ、形態などの制御が一層容易
になる。また、シリカを使用するど、シリカは安定化剤
と反応してケイ酸化合物を生成し、またアルミナと反応
するが、それらの反応が主として立方晶ジルコニアの粒
界で起こるので、その部分におけるクラックなどの生成
が適度に促進され、焼結体の耐熱衝撃性が一層向上する
。
この発明の部分安定化ジルコニア焼結体は、耐熱衝撃性
が著しく高(、急)斂かつ大きな温度変化を与えても割
れる心配がほとんどない。また、高温において酸素イオ
ン伝導性を示し、しかも気密性が高い。そのため、いろ
いろな用途に使用することができる。たとえば、溶鋼中
の酸素濃度を測定Jるための冶金用酸素センナや、燃焼
機器の燃焼管理用酸素センサの構成材料として好適であ
る。
が著しく高(、急)斂かつ大きな温度変化を与えても割
れる心配がほとんどない。また、高温において酸素イオ
ン伝導性を示し、しかも気密性が高い。そのため、いろ
いろな用途に使用することができる。たとえば、溶鋼中
の酸素濃度を測定Jるための冶金用酸素センナや、燃焼
機器の燃焼管理用酸素センサの構成材料として好適であ
る。
また、切削工具、ダイス、るつぼ、ノズルなど、産業用
各種機械器具の部品を構成するのに有用である。
各種機械器具の部品を構成するのに有用である。
次に、この発明の部分安定化ジルコニア焼結体を実施例
に基いてざらに詳細に説明する。
に基いてざらに詳細に説明する。
実施例1
純度が99.9%であり、かつ平均粒子径が約1μであ
るジルコニア粉末とマグネシア粉末を用い、第1表に示
す18種類の焼結体を作った。
るジルコニア粉末とマグネシア粉末を用い、第1表に示
す18種類の焼結体を作った。
すなわち、ジルコニア粉末とマグネシア粉末を第1表に
示す量、かつ組み合せになるように混合した後、これを
約1000℃で約6時間保持して原料粉末を得た。
示す量、かつ組み合せになるように混合した後、これを
約1000℃で約6時間保持して原料粉末を得た。
次に、上記原料粉末に2%ポリビニルアルコール水溶液
を加えてアルミナボールミルで約24時間混合し、乾燥
した後、ラバープレス法によって外径5,611111
1.内径3.8mm、長さ55n+mの、一端が閉じた
円筒を成形した。
を加えてアルミナボールミルで約24時間混合し、乾燥
した後、ラバープレス法によって外径5,611111
1.内径3.8mm、長さ55n+mの、一端が閉じた
円筒を成形した。
次に、上記成形体を加熱炉に入れ、約200 ’C/時
の速度で約1750℃まで昇温した後その温度に約6時
間保持して焼成した。焼成後、第1表に示す速度で約9
00℃まで徐冷し、さらに室温まで冷却して、一端が閉
じた円筒形の焼結体を得7j0この焼結体は、外径的4
.5mm、内径的3゜Qnlm、長さ約45mmであっ
た。
の速度で約1750℃まで昇温した後その温度に約6時
間保持して焼成した。焼成後、第1表に示す速度で約9
00℃まで徐冷し、さらに室温まで冷却して、一端が閉
じた円筒形の焼結体を得7j0この焼結体は、外径的4
.5mm、内径的3゜Qnlm、長さ約45mmであっ
た。
このようにして得た18種類の焼結体について、自動X
線回折装置を用いて単斜晶ジルコニアの総量を測定した
。同時に、いずれの焼結体にも立方晶ジルコニアが含ま
れていることを確認した。また、断面の光学顕微鏡写真
から、立方晶ジルコニアの粒界に析出した単斜晶ジルコ
ニアの量を読み取った。ざらに、耐熱衝撃性の試験と気
密性の測定を行った。耐熱衝撃性は、上記各焼結体を1
600℃の溶鋼中に約15秒間浸漬した後引き上げ、割
れが発生しているか否かを観察することにより評価し、
割れが全く発生していないものを○、かろうじて目視で
きる程度の微細な割れが発生したものを△、大ぎな割れ
を発生したものを×とした。
線回折装置を用いて単斜晶ジルコニアの総量を測定した
。同時に、いずれの焼結体にも立方晶ジルコニアが含ま
れていることを確認した。また、断面の光学顕微鏡写真
から、立方晶ジルコニアの粒界に析出した単斜晶ジルコ
ニアの量を読み取った。ざらに、耐熱衝撃性の試験と気
密性の測定を行った。耐熱衝撃性は、上記各焼結体を1
600℃の溶鋼中に約15秒間浸漬した後引き上げ、割
れが発生しているか否かを観察することにより評価し、
割れが全く発生していないものを○、かろうじて目視で
きる程度の微細な割れが発生したものを△、大ぎな割れ
を発生したものを×とした。
気密性は、次のようにして測定した。すなわち、水を使
用した超音波洗浄により、焼結体をよく洗浄した後、2
50°Cで乾燥した。次に、焼結体の外側を760ml
IIHgに調節したヘリウムガス雰囲気に保持し、内部
を真空ポンプで引いた。減圧度が約0.、lmmHgに
達した時点で焼結体を減圧系から切り離して開放端を封
止し、以下時間と減圧度の変化を読み取り、次式によっ
て算出したヘリウムガスのリークfJ L (N cc
/cm2・時)を気密性の指標とした。
用した超音波洗浄により、焼結体をよく洗浄した後、2
50°Cで乾燥した。次に、焼結体の外側を760ml
IIHgに調節したヘリウムガス雰囲気に保持し、内部
を真空ポンプで引いた。減圧度が約0.、lmmHgに
達した時点で焼結体を減圧系から切り離して開放端を封
止し、以下時間と減圧度の変化を読み取り、次式によっ
て算出したヘリウムガスのリークfJ L (N cc
/cm2・時)を気密性の指標とした。
L −([(3600x トIXC> / (760X
T)コ −G)/A ただし、 T:時間(秒) H:封止直後における焼結体内部の圧力と封止T秒後に
おける焼結体内部の圧力との差 (mmHg) C:焼結体の封止空間の容1(CG) G:焼結体の封止空間以外の部分へのヘリウムガスのリ
ーク量(N Co1時) A:ヘリウムガスに接している焼結体の表面積と減圧雰
囲気に接している焼結体の表面積との単純平均面1i(
cn+2) 試験の結果を第1表に示す。第1表から、この発明の焼
結体、すなわち、試料N、 3〜7.11.13.14
および16の焼結体は、耐熱衝撃性、気密性のいずれも
大変高い。また、試料N、 2の試験結果から、単斜晶
ジルコニアの総量がこの発明の範囲内にあっても、立方
晶ジルコニアの粒界に析出した単斜晶ジルコニアが25
%と多いものは耐熱衝撃性が低いことがわかる。さらに
、たとえは試料N工12の試験結果から明らかなように
、立方晶ジルコニアの粒界に析出した単斜晶ジルコニア
の聞がこの発明の範囲内にあっても、単斜晶ジルコニア
の総量がこの発明の範囲にないものは耐熱衝撃性が著し
く低い。
T)コ −G)/A ただし、 T:時間(秒) H:封止直後における焼結体内部の圧力と封止T秒後に
おける焼結体内部の圧力との差 (mmHg) C:焼結体の封止空間の容1(CG) G:焼結体の封止空間以外の部分へのヘリウムガスのリ
ーク量(N Co1時) A:ヘリウムガスに接している焼結体の表面積と減圧雰
囲気に接している焼結体の表面積との単純平均面1i(
cn+2) 試験の結果を第1表に示す。第1表から、この発明の焼
結体、すなわち、試料N、 3〜7.11.13.14
および16の焼結体は、耐熱衝撃性、気密性のいずれも
大変高い。また、試料N、 2の試験結果から、単斜晶
ジルコニアの総量がこの発明の範囲内にあっても、立方
晶ジルコニアの粒界に析出した単斜晶ジルコニアが25
%と多いものは耐熱衝撃性が低いことがわかる。さらに
、たとえは試料N工12の試験結果から明らかなように
、立方晶ジルコニアの粒界に析出した単斜晶ジルコニア
の聞がこの発明の範囲内にあっても、単斜晶ジルコニア
の総量がこの発明の範囲にないものは耐熱衝撃性が著し
く低い。
実施例2
実施例1における試料源3〜5の焼結体を製造するにあ
たり、マグネシアに加えて、純度99゜9%、平均粒子
径的1μのカルシアを0.5モル%v1用して第2表に
示13種類の焼結体を作り、以下実施例1と同様の試験
をした。試験結果を第2表に示づ。
たり、マグネシアに加えて、純度99゜9%、平均粒子
径的1μのカルシアを0.5モル%v1用して第2表に
示13種類の焼結体を作り、以下実施例1と同様の試験
をした。試験結果を第2表に示づ。
第2表から、カルシアを併用すると、実施例1のものに
くらべて単斜晶ジルコニアの析出速度が遅くなっている
ことがわかる。しかしながら、耐熱衝撃性や気密性に悪
影響はでていない。
くらべて単斜晶ジルコニアの析出速度が遅くなっている
ことがわかる。しかしながら、耐熱衝撃性や気密性に悪
影響はでていない。
実施例3
実施例1における試料Nユ3.5.7.13およO・実
施例2における試料−19,21の焼結体の内部にクロ
ムと酸化クロムとの混合物を入れ、さらにリード線を引
き出して冶金用固体電解質酸素レンザを構成し、これを
約1650°Cの溶鋼中に入れ、起電力の応答特性を調
べた。
施例2における試料−19,21の焼結体の内部にクロ
ムと酸化クロムとの混合物を入れ、さらにリード線を引
き出して冶金用固体電解質酸素レンザを構成し、これを
約1650°Cの溶鋼中に入れ、起電力の応答特性を調
べた。
起電ノjは、約5秒で飽和した。30秒経過後にあいC
もこの値は一定で低下せず、かつ割れも発生しなかった
。これは、この発明の焼結体が酸素セン勺用材料として
極めて好適であることを示している。
もこの値は一定で低下せず、かつ割れも発生しなかった
。これは、この発明の焼結体が酸素セン勺用材料として
極めて好適であることを示している。
第1図はこの発明の部分安定化ジルコニア焼結体の結晶
構造を示ず光学顕微鏡写真(倍率400倍)であり、第
2図は結晶構造のモデル図である1:立方晶ジルコニア 2.3:単斜晶ジルコニア 4:空孔 特許出願人 東し株式会社 第2図
構造を示ず光学顕微鏡写真(倍率400倍)であり、第
2図は結晶構造のモデル図である1:立方晶ジルコニア 2.3:単斜晶ジルコニア 4:空孔 特許出願人 東し株式会社 第2図
Claims (1)
- 立方晶系の結晶構造をもつジルコニアと単斜晶系の結晶
構造をもつジルコニアが共存しているジルコニア焼結体
であって、その焼結体には7〜11モル%のマグネシア
が固溶しており、単斜晶系の結晶構造をもつジルコニア
は立方晶系の結晶構造をもつジルコニアの粒内および粒
界に存在しており、任意の1個の立方晶系の結晶構造を
もつジルコニアの粒界に存在する単斜晶系の結晶構造を
もつジルコニアの山は、それら立方晶系および単斜晶系
の結晶構造をもつジルコニアの量の2〜20%であり、
かつ単斜晶系の結晶構造をもつジルコニアの総量は55
〜85モル%であることを特徴どする部分安定化ジルコ
ニア焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59010295A JPS60155568A (ja) | 1984-01-25 | 1984-01-25 | 部分安定化ジルコニア焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59010295A JPS60155568A (ja) | 1984-01-25 | 1984-01-25 | 部分安定化ジルコニア焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60155568A true JPS60155568A (ja) | 1985-08-15 |
JPH0364468B2 JPH0364468B2 (ja) | 1991-10-07 |
Family
ID=11746285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59010295A Granted JPS60155568A (ja) | 1984-01-25 | 1984-01-25 | 部分安定化ジルコニア焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60155568A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000264730A (ja) * | 1999-03-15 | 2000-09-26 | Toshiba Corp | ジルコニア焼結体及びその製造方法 |
JP2006023128A (ja) * | 2004-07-06 | 2006-01-26 | Denso Corp | ジルコニア構造体およびその製造方法 |
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WO2019087735A1 (ja) * | 2017-11-03 | 2019-05-09 | 株式会社デンソー | 固体電解質、その製造方法、ガスセンサ |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
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JPS5832065A (ja) * | 1981-08-13 | 1983-02-24 | 東レ株式会社 | ジルコニア焼結体 |
-
1984
- 1984-01-25 JP JP59010295A patent/JPS60155568A/ja active Granted
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WO2019087735A1 (ja) * | 2017-11-03 | 2019-05-09 | 株式会社デンソー | 固体電解質、その製造方法、ガスセンサ |
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JP2019085284A (ja) * | 2017-11-03 | 2019-06-06 | 株式会社デンソー | 固体電解質、その製造方法、ガスセンサ |
CN111315707A (zh) * | 2017-11-03 | 2020-06-19 | 株式会社电装 | 固体电解质、其制造方法、气体传感器 |
CN111315708A (zh) * | 2017-11-03 | 2020-06-19 | 株式会社电装 | 固体电解质、其制造方法、气体传感器 |
CN111372905A (zh) * | 2017-11-03 | 2020-07-03 | 株式会社电装 | 固体电解质、其制造方法、气体传感器 |
US11643365B2 (en) | 2017-11-03 | 2023-05-09 | Denso Corporation | Solid electrolyte, producing method thereof, and gas sensor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0364468B2 (ja) | 1991-10-07 |
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