JPH0258232B2 - - Google Patents

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JPH0258232B2
JPH0258232B2 JP56149312A JP14931281A JPH0258232B2 JP H0258232 B2 JPH0258232 B2 JP H0258232B2 JP 56149312 A JP56149312 A JP 56149312A JP 14931281 A JP14931281 A JP 14931281A JP H0258232 B2 JPH0258232 B2 JP H0258232B2
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tetragonal
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less
crystals
zirconia
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Tadashi Odagiri
Shunzo Mase
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NGK Insulators Ltd
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【発明の詳細な説明】
本発明は高強度でかつ特定温度領域における長
時間使用による経時劣化の極めて少ない特定の希
土類金属酸化物を安定化剤としたジルコニア磁器
およびその製造法に関するものである。 従来、安定化ジルコニア磁器としては安定化剤
として、イツトリア、カルシア等を用いた立方晶
より成る完全安定化ジルコニア磁器と、立方晶と
単斜晶より成る部分安定化ジルコニア磁器が知ら
れており、いずれも耐熱材料、固体電解質等とし
て利用されている。完全安定化ジルコニア磁器は
常温から約1500℃迄の温度範囲において極めて安
定であり、長時間使用による経時劣化もほとんど
無いものであるが、その反面、強度が低いので例
えば自動車排ガス中の酸素濃度を検出する酸素セ
ンサー用固体電解質として利用した場合、熱衝撃
によつて極めて破損しやすいという欠点があつ
た。一方、立方晶と単斜晶よりなる部分安定化ジ
ルコニア磁器は完全安定化ジルコニア磁器に較べ
ると強度は大きく耐熱衝撃性もよいものである
が、しかしながら例えば酸素センサー用固体電解
質として用いた場合にはより激しい条件下では熱
衝撃で破損することがあり、また特にイツトリア
を安定化剤とした部分安定化ジルコニア磁器では
200℃ないし300℃という特定温度域における強度
の経時劣化が極めて大きく、該温度で長時間使用
した場合、磁器表面に微細なクラツクが多数発生
して吸水性を示すようになり著しく強度が低下
し、ついには破損するという重大な欠点を有して
いるものであつた。 これは例えばZrO2―Y2O3系部分安定化ジルコ
ニア磁器では室温においては立方晶と単斜晶より
なつているが、約1500℃の焼成温度においては立
方晶と正方晶よりなつているため、焼成時に正方
晶である結晶粒子が約1500℃から室温への冷却中
に500℃付近で単斜晶に相変態を起こし、その際
生ずる体積変化により磁器中に過大な応力が加わ
りそのため極めて微小なクラツクが結晶粒子内に
多数発生し、このクラツクが200℃ないし300℃の
特定温度領域に長時間おかれると拡大し、やがて
磁器破壊に至るものであると考えられる。さらに
立方晶と単斜晶よりなる部分安定化ジルコニア磁
器は、室温から約800℃の間で加熱冷却を繰り返
すと500℃付近で起こる単斜晶と正方晶との相変
態により熱膨張曲線が加熱方向と冷却方向で異な
るいわゆるヒステリシス曲線となり、かつ室温に
戻したときの寸法が加熱冷却の前後で異なるので
高精度の寸法が維持できない欠点があつた。 本発明は従来のこのような部分安定化ジルコニ
ア磁器の欠点を解消し、優れた強度を有するとと
もに200℃ないし300℃の特定温度域における強度
の経時劣化を著しく改良し、かつ室温から約800
℃までの熱膨張曲線に相変態によるヒステリシス
現象がなく、室温における高い寸法精度を維持で
きるジルコニア磁器およびその製造法であり、
Sc2O3,Sm2O3,Eu2O3,Gd2O3、Tb2O3
Dy2O3、Ho2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3
Lu2O3のうちから選択された少なくとも1種又は
1種以上の希土類金属酸化物(R2O3)をZrO2
安定化剤として、R2O3/ZrO2のモル比が2/98
〜7/93の範囲内で含有し、かつ結晶粒子が主と
して正方晶の相又は正方晶と立方晶の混合相より
なり、さらに平均結晶粒子径が2μm以下であると
ともに、焼結助剤を全体に対して20重量%以下含
むジルコニア磁器およびSc2O3,Sm2O3,Eu2O3
Gd2O3、Tb2O3,Dy2O3、Ho2O3,Er2O3
Tm2O3,Yb2O3,Lu2O3のうちから選択された少
なくとも1種又は1種以上の希土類金属酸化物
(R2O3)と、結晶子径が1000Å以下又は無定形の
ZrO2粉末と焼結助剤とよりなり、R2O3/ZrO2
モル比が2/98〜7/93であり且つ焼結助剤が全
体の20重量%以下である混合物の成形体を1000〜
1550℃の温度範囲で焼成して、主として正方晶の
相又は正方晶と立方晶の混合相よりなり、かつ平
均結晶粒子径が2μm以下の焼結体を組造すること
を特徴とするジルコニア磁器の製造法である。 すなわち、本発明は特定の種類および量の希土
類金属酸化物と焼結助剤を含有するジルコニア磁
器であり、かつ平均結晶粒子径を特定値以下とす
ることにより従来約500℃以下では相変態を起こ
して不安定であつた正方晶を500℃から室温迄の
温度範囲内で単斜晶に相変態させることなく安定
に存在させ得ることの究明および結晶粒子を主と
して正方晶の相とするか、あるいは正方晶と立方
晶の混合相とすることにより極めて高強度で、特
定温度領域における経時劣化が極めて少なく、か
つ室温〜800℃の温度域での加熱冷却による寸法
変化のないジルコニア磁器を究明したものであ
り、また上記ジルコニア磁器の製造法として成形
体を構成する酸化ジルコニウムの結晶子径が特定
粒子径以下または無定形であることが最も重要で
あるとともに安定化剤および焼結助剤の種類、量
および焼成温度等が特定範囲内であることが必要
であることを幾多の研究の結果究明したものであ
る。 本発明を更に詳しく説明すれば正方晶が安定に
存在するためには磁器の平均結晶粒子径が2μm以
下好ましくは1μm以下であることが極めて重要で
ある。 すなわち、ジルコニア磁器の平均結晶粒子径と
抗折強度の関係を求めたところ、第1図に示すと
おり耐久試験前の曲線Aにおいては平均結晶粒子
径が2μm以上であつても強度の急激な低下は認め
られないが、200〜300℃の特定温度領域に1500時
間保持した耐久試験後の曲線Bにおいては平均結
晶粒子径が2μmを越えると過剰の単斜晶の生成に
より微細なクラツクが内在しているため強度が急
激に低下し経時劣化が著しくなることが明らかに
なつた。このように結晶粒子径を小さくすると正
方晶より単斜晶への変態が起りにくい理由は結晶
粒子が微小であると粒子の表面自由エネルギーの
関係で単斜晶より正方晶の方が安定になるものと
考えられる。そして正方晶の室温から高温に至る
までの広い温度域で安定に存在していることがジ
ルコニア磁器の強度増加および経時劣化の減少に
大きく寄与しており、またそのために加熱冷却を
繰り返す熱膨張曲線においても相変態によるヒス
テリシスが起こらなくなる。 なお、ジルコニア磁器が正方晶の相または正方
晶と立方晶の混合相より安定して成るための希土
類金属酸化物としては、希土類元素のイオン半径
によつて決まり、その値が有効イオン半径の値を
用いると+3価8配位の大きさでSm3+の1.17Å
以下でSc3+の0.95Å以上がよく、従つてSc,Sm,
Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu等
の希土類金属酸化物がよい。なお、Sm3+より大
きなイオン半径となる希土類金属ではZrO2に十
分固溶せず単斜晶の多いジルコニア磁器となるた
め好ましくない。そして、本発明によるジルコニ
ア磁器に用いる安定化剤は、前述のとおり
Sc2O3,Sm2O3,Eu2O3,Gd2O3、Tb2O3
Dy2O3、Ho2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3
Lu2O3のうちから少なくとも1種類以上を用いる
ものであるが、安定化剤の約30モル%以下を他の
酸化物、例えばY2O3,CaO,MgO等で置換した
ものでもよい。 平均結晶粒子径の測定は次の方法で行なう。磁
器の鏡面研磨面を弗化水素酸でエツチング処理し
たものの電子顕微鏡写真で粒子を50個以上含むよ
うな一定面積S内にある粒子数nを数え、粒子1
個あたりの平均面積sに等しい面積の円の直径d
を式d=(4s/π)1/2により計算する。そしてdを
同一試料の3カ所以上の視野について求めその平
均値を平均結晶粒子径とする。粒子数nは一定面
積Sに完全に含まれる粒子の数と一定面積の境界
線で切られる粒子の数の1/2との和とする。 またX線回折線ピーク強度比と抗折強度との関
係は第2図に示すとおり、正方晶の(200)、面単
斜晶(111)面、立方晶の(200)面のX線回折
線の強度をそれぞれT(200)、M(111)、C(200)
としたとき、本発明の主として正方晶の相よりな
るジルコニア磁器Cの強度は、従来の立方晶と単
斜晶よりなるジルコニア磁器の劣化前の強度Dよ
りも大きく、主として正方晶と立方晶の混合相よ
りなるジルコニア磁器Eは立方晶と単斜晶よりな
るジルコニア磁器の特定温度域における経時劣化
後の強度Fよりも大である。また本発明のジルコ
ニア磁器CおよびEは立方晶のみよりなるジルコ
ニア磁器Gよりも高強度であり、且つ正方晶が多
くなるに従つて強度が向上する。 なお、本発明で主として正方晶と立方晶の混合
相よりなるジルコニア磁器とは、正方晶と立方晶
のみよりなるものは勿論のことT(200)/(T
(200)+C(200))の強度比が0.05以上でM(11
1)/T(200)の強度比が1以下、M(111)/
(T(200)+C(200))の強度比が0.4以下となるよ
うな単斜晶が存在するものも含まれる。上記のX
線ピーク強度比の範囲は、単斜晶の量が全体の概
略20容積パーセント以下に相当する。また、主と
して正方晶の相より成るジルコニア磁器とは、正
方晶のみよりなるものは勿論のこと(M(111)+
C(200))/T(200)のX線回折線ピーク強度比
が0.4以下となるような単斜晶および立方晶また
はそのいずれか一方が存在するものも含まれる。
そして上記X線ピーク強度比の範囲は単斜晶およ
び立方晶またはその一方が概略20容積パーセント
以下に相当する。なお磁器を構成している結晶相
は磁器表面を研磨し、鏡面とした面を用いてX線
回折法によつて同定する。 本発明のジルコニア磁器は、粘土、アルミナ等
の焼結助剤を磁器全体に対して20重量%以下含ん
でいることが必要である。これは、焼結助剤はジ
ルコニア磁器の焼結温度を低くできる為、高温度
で観察される結晶粒子の成長を効果的に抑制でき
るので、本発明の構成要件である結晶粒子の大き
さを2μm以下に保つことが容易でジルコニアの正
方晶から単斜晶への相変態が抑制され磁器の耐久
性が良くなるためである。 また焼結助剤は磁器の粒子間に存在することに
なるので、水がジルコニア粒子の表面に接触する
機会が減ることになり、前記したのと同様にジル
コニアの結晶変態を抑制することができ特に200
℃−300℃の特定の温度領域における耐久性が優
れた物になるためである。 本発明の主として正方晶の相よりなるジルコニ
ア磁器および正方晶と立方晶の混合相よりなるジ
ルコニア磁器は、酸素濃淡電池を構成した場合、
いずれも理論値通りの超電力が得られるため、本
発明によるジルコニア磁器は酸素イオン導電性固
体電解質としても十分使用できるものである。し
かしながら、焼結助剤を磁器全体に対して20重量
%を越えて(例えば35重量%)含むと、磁器の体
積抵抗率が増加して固体電解質として不適となる
ばかりでなく磁器の強度も低下するので好ましく
ない。 次に、前述のとおり成形体を構成する酸化ジル
コニウムは特定結晶子径すなわち1000Å以下また
は無定形好ましくは結晶子径が700Å以下300Å以
上であることがよい。 すなわち成形体を構成する酸化ジルコニウムの
結晶子径とジルコニア磁器の結晶相との関係をX
線回折線強度比で表わすと、例えば第3図および
第4図に示すとおり、結晶子径が700Å以下の範
囲または無定形では主として正方晶の相(H領
域)または正方晶と立方晶の混合相(H′領域)
より成つており、700〜1000Åの範囲ではこれら
にわずかに単斜晶が混入する程度(I領域)であ
るが1000Åを越えると急激に単斜晶が増加する
(J領域)。 なお結晶子径が0μmとは無定形の酸化ジルコニ
ウムであることを示す。ただし無定形の酸化ジル
コニウムを用いる場合は焼成収縮が過大となるた
め、好ましくは結晶の酸化ジルコニウムがよい。
従つてジルコニア磁器の結晶相を経時劣化の少な
い主として正方晶と立方晶の混合相または正方晶
の相に安定的に維持するためには、成形体を構成
する酸化ジルコニウムは結晶子径が1000Å以下ま
たは無定形でなければならないことが第3図およ
び第4図よりも明確である。 次に本発明のジルコニア磁器の製造法について
述べれば、Sc2O3,Sm2O3,Eu2O3,Gd2O3
Tb2O3,Dy2O3、Ho2O3,Er2O3,Tm2O3
Yb2O3,Lu2O3または熱分解によりこれらの酸化
物を生ずる化合物の少なくとも1種類以上の希土
類金属酸化物(R2O3)と、ZrO2と焼結助剤とを
R2O3/ZrO2のモル比が2/98〜7/93の範囲と
なるように混合する。そして、混合物をラバープ
レス成形、押出成形、鋳込成形等の成形法により
所定の形状に成形し空気中で1000〜1550℃の温度
範囲内で焼成する。焼成は1000〜1550℃の温度好
ましくは1100〜1450℃の温度範囲内で最高温度で
1〜20時間保持する。焼成時間は一般に低温焼成
のときほど長くする方がよい。なお焼成温度と磁
器の結晶相との関係は焼成温度が1000℃未満ある
いは1550℃を超えると急激に単斜晶の生成が増大
するので好ましくなく、1000〜1550℃の温度範囲
内であれば主として正方晶の相または正方晶と立
方晶の混合相が安定的に生成する。 なお酸化ジルコニウム粉末と熱分解により希土
類金属酸化物となる化合物を200〜1200℃の温度
範囲内で1〜10時間程度加熱することにより希土
類金属化合物を熱分解して、さらに必要に応じて
ボールミル等で解砕したものを原料として使用す
ると酸化ジルコニウムと希土類金属酸化物の均一
な混合物が得られ、これを成形、焼成するとより
緻密な磁器ができ好ましいものである。この場
合、ボールミル等による解砕後の原料粒度は0.1
〜10μm程度がよい。なお熱分解により希土類金
属酸化物となる化合物としては希土類金属の塩化
塩、硝酸塩、蓚酸塩等のものがよい。 そして本発明の製造法において最も大切なこと
は焼成する前段階の酸化ジルコニウムと希土類金
属酸化物とのモル比R2O3/ZrO2が2/98〜7/
93の範囲内であり、かつ酸化ジルコニウムの結晶
子径が1000Å以下でなければならないことであ
る。これはR2O3/ZrO2のモル比が2/98未満で
は経時劣化改善のための正方晶の生成が無く、ま
た7/93を超えても正方晶がほとんど含まれなく
なり立方晶のジルコニア磁器となり、さらに酸化
ジルコニウムの結晶子径が1000Åを超えると平均
結晶粒子径が2μm以下の安定な正方晶が得られな
いからである。なお2/98〜4/96の範囲では酸
化ジルコニウムの結晶子径、焼成条件等の組み合
わせにより、主として正方晶の相よりなるジルコ
ニア磁器が生成しやすい。 また、焼結助剤をR2O3とZrO2の全体の20重量
%以下含有する必要がある。これは、ジルコニア
磁器の焼結温度を低くして、結晶粒子の大きさを
2μm以下に保ち、ジルコニアの正方晶から単斜晶
への相変態を抑制するためである。 なお本発明において酸化ジルコニウムの結晶子
径はCuKα線を用いたX線回折法で行ない、式D
=0.89λ/(B−b)cosθにより求めた。ここで
Dは求める酸化ジルコニウムの結晶子径、λは
CuKα線の波長で1.541Å、Bは酸化ジルコニウム
の単斜晶(111)面または正方晶(111)面の半
減値幅(ラジアン)のうちいずれか大きい方の
値、bは内部標準として添加する結晶子径の3000
Å以上のα―石英の(101)面の半減値幅(ラジ
アン)、θは酸化ジルコニウムの半減値幅の測定
に用いた回折線の回折角2θの1/2の値である。 次に実施例を述べる。第1表に示す組成となる
ように酸化ジルコニウムと希土類化合物を調合し
ボールミル混合した。ただしNo.25は塩化ジルコニ
ウムと塩化ホルミウムとの水溶液にアンモニアを
添加して共沈した粉末を用いた。そしてこれらの
混合物を表中に熱分解の記載のあるものはその条
件で熱分解を行なつてから焼結助剤を加えてボー
ルミルにて湿式粉砕し、乾燥した後それぞれの粉
末をプレス成形し第1表記載の温度条件で焼成し
た。そして得られた磁器について平均結晶粒子径
およびX線回折線による正方晶、立方晶、単斜晶
の強度比および抗折強度を測定した。なお抗折強
度は3.5×3.5mmの棒状試料を用いスパン40mmの3
点曲げ法にて求めた。体積抵抗率は4端子法によ
り大気中400℃にて測定した。 なお第1表中No.1からNo.14までは焼結助剤を添
加した本発明のジルコニア磁器の例であり、No.15
〜No.39までは焼結助剤を添加しなかつた比較例の
ジルコニア磁器の例であり、No.40からNo.45までは
本発明の数値限定範囲外のジルコニア磁器の例で
ある。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 第1表の実験結果より明らかな通り、本発明の
ジルコニア磁器は特に200〜300℃での長時間使用
後の耐久性に極めて優れたものであるが、本発明
の数値限定範囲外のものは耐久性に著しく劣るも
のである。また、焼結助剤を添加した本発明No.1
〜No.14のジルコニア磁器と、焼結助剤を添加しな
かつた比較例No.15〜No.39のジルコニア磁器とを比
較すると、B/Aの値からもわかるように、1500
時間までは焼結助剤の有無に拘らず耐久性に差が
存在しないが、耐久時間が3000時間まで延びる
と、焼結助剤を含む物は3000時間後の抗折強度は
1500時間の時の抗折強度に比較して85%以上であ
るにも拘らず、焼結助剤を含まない物ではいずれ
も80%以下におちていることより明らかである。 以上述べたとおり本発明のジルコニア磁器は主
として正方晶と立方晶の混合相または主として正
方晶の相より成り、かつその結晶粒子径が2μm以
下で、さらに所定量の焼結助剤を含有することに
より下記の効果がある。 優れた強度(例えば27〜110Kg/mm2)という
高い抗折強度を有す。 200℃ないし300℃の温度域で1500時間耐久試
験を行なつた後でもその抗折強度がほとんど変
わらず、200℃ないし300℃の特定温度域におけ
る強度の経時劣化を著しく改善できる。 室温から約800℃までの熱膨張曲線に相変態
によるヒステリシス現象がない。また、室温か
ら800℃までの熱処理によつても寸法変化が生
じない。 従つて、本発明によると、高強度でかつ耐熱特
性が要求される用途、例えば酸素濃淡電池用固体
電解質、内燃機関機構部品、サーミスタ、切削バ
イト等広く工業材料として好適であり、産業上極
めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はジルコニア磁器の平均結晶粒子径と曲
げ強度との耐久試験前後の関係を示す説明図、第
2図は立方晶(200)面と正方晶(200)面のX線
回折線の強度比と抗折強度との関係および立方晶
(200)面と単斜晶(111)面のX線回折線の強度
比と経時劣化前後の抗折強度との関係を示す説明
図、第3図および第4図は酸化ジルコニウム粉末
の結晶子径と磁器の結晶相との関係を示す説明図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Sc2O3,Sm2O3,Eu2O3,Gd2O3、Tb2O3
    Dy2O3、Ho2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3
    Lu2O3のうちから選択された少なくとも1種又は
    1種以上の希土類金属酸化物(R2O3)をZrO2
    安定化剤として、R2O3/ZrO2のモル比が2/98
    〜7/93の範囲内で含有し、かつ結晶粒子が主と
    して正方晶の相又は正方晶と立方晶の混合相より
    なり、さらに平均結晶粒子径が2μm以下であると
    ともに、焼結助剤を全体に対して20重量%以下含
    むことを特徴とするジルコニア磁器。 2 Sc2O3,Sm2O3,Eu2O3,Gd2O3、Tb2O3
    Dy2O3、Ho2O3,Er2O3,Tm2O3,Yb2O3
    Lu2O3のうちから選択された少なくとも1種又は
    1種以上の希土類金属酸化物(R2O3)と、結晶
    子径が1000Å以下又は無定形のZrO2粉末と焼結
    助剤とよりなり、R2O3/ZrO2のモル比が2/98
    〜7/93であり且つ焼結助剤が全体の20重量%以
    下である混合物の成形体を1000〜1550℃の温度範
    囲で焼成して、主として正方晶の相又は正方晶と
    立方晶の混合相よりなり、かつ平均結晶粒子径が
    2μm以下の焼結体を製造することを特徴とするジ
    ルコニア磁器の製造法。
JP56149312A 1981-09-24 1981-09-24 ジルコニア磁器およびその製造法 Granted JPS5855373A (ja)

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