JP5098909B2 - 固体電解質素子 - Google Patents

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Description

本発明は、製鉄、製鋼、あるいは鋳物の精錬等の溶融金属の精錬を扱う分野で、粗原料から精錬して、溶存した酸素を非常に少なくする必要がある際に、該溶融金属中の酸素量をより正確に、より迅速に測定するのに必要な酸素センサー用に好適な固体電解質に関するものである。
近年、溶鋼の状態を安定させるために溶銑の状態を制御する必要のあることがわかってきており、溶銑中の非常に低濃度の酸素量を測定する試みがなされてきている。また、良質の鋳物を製造する際も酸素濃度の制御が重要とされてきており、酸素濃度の測定が試行されてきている。従来の技術として特許文献1〜5に記載の技術があるが、これらの技術は用いるセンサーの耐熱衝撃性は優れているものの、溶銑や鋳物のような極めて低濃度の酸素を測定できるものではなかった。またタンマン管形状の酸素センサーの内部ないし全面にイオン伝導性の高い素材をコートする技術が知られている(特許文献6、7)。しかし、焼成の際にコートがうまくつかずに剥がれる問題がある等の理由で製品化されていない。また低融点金属用酸素センサー(特許文献8、9)や自動車用センサー(特許文献10)が開発されているが、溶鋼中の極低酸素濃度を測定するセンサーは開発されていないのが現状である。
特許第1693548号公報 特許第1807849号公報 特開2002−228627号公報 特開2002−338348号公報 特開2003−034575号公報 特開平10−213563号公報 特開2001−281212号公報 特開平11−240755号公報 特開2006−250577号公報 特開2006−226966号公報
本発明の目的は、溶銑や鋳物といった、従来の溶融金属よりも極めて低濃度の酸素領域の測定が可能な起電力特性を持つ固体電解質素子を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、以下の構成を有する。すなわち、酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウム0.3〜1.5モル%、酸化アルミニウム0.5〜2モル%、酸化珪素0.4〜2モル%および酸化イットリウムを0.1〜0.5モル%含有する酸化ジルコニウム焼結体からなることを特徴とする固体電解質素子である。
本発明により、従来の測定が困難であった溶銑や鋳物といった極低酸素濃度の分野の酸素測定が可能な固体電解質素子を提供する。
本発明の固体電解質素子は、以下の構成を有する。すなわち、酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウム0.3〜1.5モル%、酸化アルミニウム0.5〜2モル%、酸化珪素0.4〜2モル%および酸化イットリウムを0.1〜0.5モル%含有する酸化ジルコニウム焼結体からなることを特徴とする固体電解質素子である。
本発明の固体電解質素子に使用される酸化ジルコニウム焼結体としては、酸化マグネシウムを6〜12モル%含有する酸化ジルコニウム焼結体であることが重要である。
一般に酸化イットリウムにて安定化した酸化ジルコニウムは、固体電解質としては非常に良好ではあるが、溶融金属に溶存してしまうので使用上問題となる。
そこで、酸化マグネシウムにて安定化した組織を有する必要があり、酸化マグネシウムの含有量を6〜12モル%にして安定化をはかる。酸化マグネシウムの含有量が6モル%未満であると、酸化ジルコニウムの状態が不安定状態となり、起電力特性に不具合が発生する。酸化マグネシウムが12モル%を越えると、粒界に酸化マグネシウム層が析出してくるので、酸化マグネシウムを添加しても酸化ジルコニウムの安定化剤にはらず、また耐熱衝撃性が劣るものとなる。
本発明の固体電解質素子に使用される酸化ジルコニウム焼結体は、かかる酸化マグネシウムだけでなく、酸化カルシウムを0.3〜1.5モル%含有することが重要である。酸化カルシウムを0.3〜1.5モル%の範囲で含有すると、単斜晶ジルコニアの析出速度を遅くすることができ、その析出量の制御が容易になる。
また、さらに酸化珪素を0.4〜2モル%含有する必要がある。酸化珪素は酸化マグネシウムと反応して珪酸化合物(珪酸マグネシウム)を生成するが、この反応は粒界で起こるので、酸化珪素を0.4〜2モル%含有することによって粒界にクラックや気孔の生成を促進させ、焼結体の熱衝撃性を向上させることができる。また、この珪酸化合物とマトリックスとの熱膨張係数の違いによっても熱衝撃性が向上する。0.4モル%未満では、十分な効果が得られず、また2モル%を越えると、クラックや気孔が多すぎて、焼結体の機械的強度や気密性が低下してしまい、また、粒界に安定化剤であるところの酸化マグネシウム、酸化カルシウムの複合珪酸塩が多くなりすぎて、酸化ジルコニウムの安定化を阻害する。好ましくは、0.5〜1.5モル%の範囲がよい。また、酸化珪素を添加する際、アエロジルのような微粒子を用いることも好ましい。
また、さらに酸化アルミニウムを0.5〜2モル%含有させる必要がある。これにより異常粒成長を抑え、結晶粒子径を抑制することができる。また酸化珪素と反応して珪酸化合物を生成し、焼結体の熱衝撃性を向上させる。酸化アルミニウムが2モル%を越えると、粒界に酸化アルミニウムと安定化剤の酸化マグネシウム、酸化カルシウムとの化合物ができて、酸化ジルコニウムの安定化が阻害される。
以上のような酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウムおよび酸化珪素を含む酸化ジルコニウム焼結体は溶鋼用センサーとして公知であるが、本発明においては、さらに酸化イットリウムを0.1〜0.5モル%と少量含有することが非常に重要である。上記したように酸化イットリウム安定化酸化ジルコニウムは溶鋼中では浸食されてしまい、センサーとして使用することが出来ない。また酸化マグネシウム安定化酸化ジルコニウムは耐熱衝撃性には優れるが、固体電解質としての起電力特性は劣る。しかし上述の酸化マグネシウム安定化酸化ジルコニウムに酸化イットリウムを0.1〜0.5モル%含有することで、耐熱衝撃性、極低酸素濃度領域が測定可能な起電力特性を発現する。酸化イットリウム含有量が0.1モル%未満では起電力特性の向上の効果が無く、0.5モル%を越えると耐熱衝撃性が劣る。好ましくは0.2〜0.4モル%が望ましい。
本発明の固体電解質素子は、一端閉塞管(以下、タンマン管という)の形状を有するものであることが好ましい。該酸化ジルコニウム焼結体を溶融金属に浸漬して酸素濃度を測定するのにタンマン管形状であると、内部に標準物質を入れて密閉することが出来るので、内部の酸素分圧を常に一定に保つことが出来、正確な酸素濃度を測定するのに好ましいからである。タンマン管形状において厚さを薄くすれば応答性は向上するが、起電力値の低下、機械強度の低下による破損や溶融金属に浸食する可能性が大きくなるので、封じ側の厚さは0.4〜1.2mm程度が好ましい。封じ側の厚さが0.4mm未満であると、酸素濃度を測定している間に溶融金属が浸入したり、破損したりする可能性があるので好ましくない。1.2mmを越えると、耐熱衝撃性が劣り、また応答性が遅くなる可能性があるので好ましくない。
本発明の固体電解質素子は、ヘリウムリーク量が2〜90m/m・s・Paであることが好ましい。ヘリウムリーク量とは、気密性の指標であり、素子の組織の緻密さを判断することができる。ヘリウムリーク量が2m/m・s・Pa未満になると、耐熱衝撃が劣る可能性があるので好ましくない。ヘリウムリーク量が90m/m・s・Paを越えると、起電力特性が劣る可能性があるので好ましくない。好ましくは3〜60m/m・s・Paが望ましい。
本発明の固体電解質素子の平均結晶粒子径は10〜100μmであることが好ましい。平均結晶粒子径は電子顕微鏡を用いて焼結体表面の二次電子像の写真を撮影して求めることができる。平均結晶粒子径が10μm以下では起電力特性が劣るので好ましくない。平均粒子径が100μm以上では固体電解質が緻密になりすぎて耐熱衝撃性が劣るので好ましくない。平均粒子径は好ましくは20〜80μmが望ましい。
本発明の固体電解質素子の製造方法について説明する。開始原料は、塩化物、酸化物、炭酸塩等のいずれでもよい。粉末の組成は酸化マグネシウムを6〜12モル%となるように調整する。粉末の合成は、加水分解法、共沈法、熱分解法、または酸化物混合法のいずれの方法でも用いることができる。合成した粉末に酸化カルシウムの含有量が0.3〜1.5モル%、酸化アルミニウムの含有量が0.5〜2モル%となるよう添加し、粉砕・混合する。粉砕・混合はボールミル、媒体攪拌ミルなどの湿式粉砕機、またはヘンシェルミキサー等の乾式混合機を用いることができる。湿式粉砕・混合した場合は作成したスラリーをスプレードライヤー等で乾燥させる。できた粉末を900℃〜1200℃で焼成し、そこに酸化珪素の含有量が0.4〜2モル%、酸化イットリウムの含有量が0.1〜0.5モル%となるよう添加し、湿式粉砕し、スラリー化し、作成したスラリーを造粒し、原料粉末とする。
一般的な成形方法として、プレス成形、射出成形があるが、プレス成形を行う場合は、スラリーにバインダーを添加して造粒粉末を作製する。その造粒体をプレス成形し、成形体をつくる。その後寸法形状を整え加工体を作成する。
射出成形を行う場合は、スラリーにバインダーを入れずに造粒粉末を作製する。その造粒体に射出用バインダーを添加しコンパウンドを作製し、射出成形し成形体を作る。その後成形体を脱脂し脱脂体をつくる。
作製した加工体、脱脂体は専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結する。セッターは共材を用い、接触を極力少なくするような構造にするとよい。焼結は1700〜1800℃の最高温度で一定時間保持した後、1400℃程度まで急速に冷却し、一定時間保持し、その後、室温まで冷却する。
このようにして作製した焼結体は、特に起電力特性に優れ、耐熱衝撃性に優れた固体電解質素子が得られる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
実施例の物性の測定、評価は以下のように行った。
(1)酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウムの定量分析
試料約0.1gを白金るつぼに秤量し、硫酸水素カリウムで融解した。これを希硝酸で溶解して定溶し、ICP発光分光分析法で各元素を定量した。この定量値を酸化物換算した。ICP発光分光分析装置としてはセイコー電子工業製SPS1200VR型を用いた。
(2)ヘリウムリーク量
ヘリウムリーク量は焼結体の気密性の指標である。
水を使用した超音波洗浄によって焼結体をよく洗浄した後、250℃で乾燥した。次に、焼結体の外側を1013hPaに調節したヘリウムガス雰囲気に保持し、内部を真空ポンプで引いた。減圧度が変化しなくなったら焼結体を減圧系から切り離して開放端を封止し、減圧度1torr(133.322Pa)から5torr(666.61Pa)まで変化する時間を読みとった。
ヘリウムリーク量Lは次式で求めた。
L=5.333×V/(T×A)
V:焼結体内部の内容積 (m
T:減圧度1torrから5torrまで変化する時間(秒)
A:ヘリウムガスに接している焼結体の表面積と減圧雰囲気に接している焼結体表面との単純平均面積。(m
(3)平均結晶粒子径
走査型電子顕微鏡を用いて焼結体表面の二次電子像の写真を撮影し、個々の結晶粒子の大きさを面積で読み取り、それを円に換算して粒径を算出したものの平均値をいう。まず電子顕微鏡で焼結体表面の任意の点10カ所を倍率200倍で写真を撮った。画像処理装置を用いて、撮影した写真の結晶粒子の平均円相当径を求めた。それぞれの写真から求めた平均円相当径を平均して平均結晶粒子径とした。
(4)耐熱衝撃性
1700℃の溶鋼に浸漬し、15秒間保持し、引き上げた。引き上げた後、常温まで冷却した。まずそのままの状態で鉄の浸食状況を確認し、次にタンマン管をカラーチェック液に漬け、水洗した。カラーチェック液はクラックがあればその部分に浸透するので、目視により割れの検査をした。交差割れ(2本以上の割れが合わさっているもの)が3カ所以上あるものを×、交差割れが1カ所または2カ所あるものを△、交差割れが認められなかったものを○として評価した。そのままの状態で観察した場合も鉄の浸食があればクラック状に鉄が残るので交差状の浸食の数を数えて同様の評価とした。両方の結果の悪い方を評価結果とした。
(5)起電力特性(起電力値と応答性)
本特許品、従来品について、基準極として、内部に金属クロム粉末と酸化クロム粉末とを混合したものを装入し、Fe製の導線を入れてその後、酸化アルミニウム粉末で固定し、さらにその上部を市販の酸化アルミニウムセメント(住友化学工業株式会社製)で固定し、2本のセンサ素子がついたプローブを作成した。また対極としては、Fe線を使用した。溶鋼に浸漬して、レコーダーチャートに両者の起電力の波形を記録させ、安定した測定値が得られるまでの時間と安定したときの起電力値を測定した。値は10本の平均をとった。この時間が10秒以内を○、10秒以上を×とした。起電力値は、本特許品と従来品の値の差で判断した。計算は以下の式にしたがった。ここで、従来品とは本特許の実施例1の酸化イットリウムが含有されていないものをいう。
起電力値差=│(実施例または比較例の酸化ジルコニウム焼結体を用いた場合の起電力値)│−│(従来品を用いた場合の起電力値)│
低酸素領域では起電力値はマイナスの値を示すので、起電力値の絶対値を比較する。起電力値の絶対値が大きいほど起電力特性が高い、起電力特性に優れるということであり、起電力値差が大きいほど起電力特性が優れている。
溶鋼は、10kgの純鉄を酸化アルミニウム系坩堝内に入れて高周波炉を用いて溶融し、炭素を添加して脱酸素処理し、酸素レベルを調整した。
実施例1
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の実施例1に示す量になるようにヘンシェルミキサーで混合し、1050℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末に酸化イットリウム粉末、酸化珪素粉末を表1の実施例1に示す量添加し、媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形7mm、内径3.8mm、長さ45mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径5.7mm、長さ45mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径4.5mm、内径3.0mm、長さ35mmであった。このようにして得られた焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った。評価結果を表2に示す。
実施例2
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の実施例2に示す量になるように媒体攪拌ミルで粉砕し、スプレードライヤで乾燥し、1000℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末に酸化イットリウム粉末、酸化珪素粉末を表1の実施例2に示す量添加し、媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形7mm、内径3.8mm、長さ45mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径5.7mm、長さ45mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径4.5mm、内径3.0mm、長さ35mmであった。このようにして得られた焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った。評価結果を表2に示す。
実施例3
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の実施例3に示す量になるようにヘンシェルミキサーで混合し、950℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末に酸化イットリウム粉末、酸化珪素粉末を表1の実施例3に示す量添加し、媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形6mm、内径2.9mm、長さ40mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径4.6mm、長さ40mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径3.6mm、内径2.3mm、長さ30mmであった。このようにして得られた焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った。評価結果を表2に示す。
比較例1
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の比較例1の値に示す量になるように混合し、1000℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末を媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形7mm、内径3.8mm、長さ45mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径5.7mm、長さ45mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径4.5mm、内径3.0mm、長さ35mmであった。このようにして得られた種類の焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った評価結果を表2に示す。
比較例2
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の比較例2に示す量になるように混合し、1000℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末を媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形6mm、内径2.9mm、長さ40mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径4.6mm、長さ40mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径3.6mm、内径2.3mm、長さ30mmであった。このようにして得られた焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った。評価結果を表2に示す。
比較例3
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の比較例3に示す量になるように混合し、1000℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末を媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形6mm、内径2.9mm、長さ40mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径4.6mm、長さ40mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径3.6mm、内径2.3mm、長さ30mmであった。このようにして得られた焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った。評価結果を表2に示す。
比較例4
酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化アルミニウム粉末を、表1の比較例4に示す量になるように混合し、1000℃で2時間焼成し、原料粉末を得た。
次に上記原料粉末を媒体攪拌ミルで粉砕し、2%ポリビニールアルコール溶液を添加し、スプレードライヤで噴霧乾燥し、造粒粉末を得た。
上記造粒粉末をラバープレス法により、外形6mm、内径2.9mm、長さ40mmの一端閉塞の円筒を成形した。プレス圧力は1トン/cmであった。
得られた成形体をNC旋盤で、外径4.6mm、長さ40mmに加工し、1700℃〜1800℃で3時間焼結し、焼結体を得た。焼結は加工体を専用セッターに1本1本立ててセットし、それを匣鉢内に入れフタをして焼結した。セッターは共材を用いた。焼結体寸法は外径3.6mm、内径2.3mm、長さ30mmであった。このようにして得られた焼結体について酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム量、Heリーク量、耐熱衝撃性、起電力特性の測定を行った。評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、実施例1〜3すなわち酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウム0.3〜1.5モル%、酸化アルミニウム0.5〜2モル%、酸化珪素0.4〜2モル%を含有する酸化ジルコニウム焼結体からなる固体電解質素子であって、酸化イットリウムを0.1〜0.5モル%含有、Heリーク量が2〜90m/m・s・Pa 、結晶粒子径が10〜100μmのものは、耐熱衝撃性、起電力特性が優れている。これに対し比較例1〜3すなわち酸化イットリウムや酸化マグネシウムの量が上記範囲外のものは耐熱衝撃性、起電力特性が劣る結果となった。
Figure 0005098909
Figure 0005098909

Claims (3)

  1. 酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウム0.3〜1.5モル%、酸化アルミニウム0.5〜2モル%、酸化珪素0.4〜2モル%および酸化イットリウムを0.1〜0.5モル%含有する酸化ジルコニウム焼結体からなることを特徴とする固体電解質素子。
  2. 一端閉塞管の形状を有し、ヘリウムリーク量が2〜90m/m・s・Paである請求項1に記載の固体電解質素子。
  3. 前記酸化ジルコニウムの平均結晶粒子径が10〜100μmである請求項1または2に記載の固体電解質素子。
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