JP2001302337A - 耐熱衝撃抵抗性に優れたセラミック製熱処理用部材 - Google Patents

耐熱衝撃抵抗性に優れたセラミック製熱処理用部材

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JP2001302337A JP2000124638A JP2000124638A JP2001302337A JP 2001302337 A JP2001302337 A JP 2001302337A JP 2000124638 A JP2000124638 A JP 2000124638A JP 2000124638 A JP2000124638 A JP 2000124638A JP 2001302337 A JP2001302337 A JP 2001302337A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱衝撃抵抗性に優れた多孔性セラミック製
熱処理用部材の提供。 【解決手段】 Al含有量が95重量%以上で、
MgO含有量が0.3重量%以下のアルミナ質多孔質焼
結体であって、(a)その気孔は丸味を帯びたものであ
り、(b)その平均気孔径2〜50μm、(c)焼結体
の平均結晶粒径5〜50μm、(d)(平均気孔径)/
(平均結晶粒径)=0.1〜6、(e)焼結体の相対密
度80〜95%であることを特徴とするアルミナ質多孔
質焼結体よりなるセラミック製熱処理用部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱衝撃抵抗性に
すぐれたアルミナ質、マグネシア質およびスピネル質よ
りなる群から選ばれた焼結体であるセラミック製熱処理
用部材に関する。なお、本発明でいう熱処理用部材とは
圧電体、誘電体などの電子部品材料、リチウムイオン2
次電池正極材料、蛍光体材料およびセラミック材料の熱
処理用容器、単結晶育成用ルツボ、金属溶解用ルツボ、
各種電気炉用炉心管、サポートチューブ、ラジアントチ
ューブ、ガス吹込管、ガス採取管、測温用熱電対および
各種機器用の保護管、サポート用治具材などである。
【0002】
【従来技術とその問題点】アルミナ、マグネシアおよび
スピネル質焼結体は耐食性、耐熱性などにすぐれ、他の
セラミックスに比べて安価で取り扱いが容易であること
から、古くから高温部材、熱処理用容器、セッター、炉
心管、測温用保護管等の広い分野で使用されている。
【0003】最近のリチウム2次電池用正極材料をはじ
めとする電子材料及び蛍光体材料の熱処理においては蒸
発成分を極力少なくして組成の変動を少なくするため、
および生産効率を高めるために急速昇温、降温処理がな
されている。緻密質の焼結体からなる熱処理用部材は耐
食性にはすぐれているものの急速昇温、降温では熱衝撃
による割れが発生する危険性を有している。一方、多孔
質からなる熱処理用部材は耐熱衝撃抵抗性には緻密質の
部材に比べて高いものの気密性に欠け、熱処理用部材中
の成分が被熱処理物中に不純物として混入したり、また
被熱処理物と反応したりして被熱処理物の組成変化が起
こったり、また熱処理により被熱処理物から蒸発する成
分の熱処理用部材への吸着や反応がおこり、耐食性の低
下、機械的特性の低下などの問題が生じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
衝撃抵抗性に優れた多孔性セラミック製熱処理用部材を
提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記のような現
状を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、アルミナ質、マグネ
シア質およびスピネル質焼結体において、ある特定の相
対密度を有し、丸みを帯びた気孔を有し、気孔径および
焼結体の結晶粒径の制御、さらには気孔径と結晶粒径と
の比を制御することによりすぐれた耐熱衝撃抵抗性を有
するアルミナ質、マグネシア質およびスピネル質焼結体
からなる熱処理用部材を見出した。なお、本発明におい
ては、耐熱衝撃抵抗性とは急熱・急冷によるクラックの
発生や割れに対する抵抗性だけでなく、加熱・冷却の繰
り返しによる耐久性をも意味する。
【0006】本発明の第一は、Al含有量が95
重量%以上で、MgO含有量が0.3重量%以下のアル
ミナ質多孔質焼結体であって、(a)その気孔は丸味を
帯びたものであり、(b)その平均気孔径2〜50μ
m、(c)焼結体の平均結晶粒径5〜50μm、(d)
(平均気孔径)/(平均結晶粒径)=0.1〜6、
(e)焼結体の相対密度80〜95%であることを特徴
とするアルミナ質多孔質焼結体よりなるセラミック製熱
処理用部材に関する。
【0007】本発明における気孔の形成には、粉砕・分
散スラリーに所定の相対密度および気孔径になるように
気孔形成剤としてのアクリル系樹脂球状粒子や多糖類球
状粒子などの有機質球状粒子のような有機質で丸味を帯
びた粒子を使用することが必要である。この気孔形成剤
をセラミック粉体に添加、混合して成形し、これを焼成
すると、有機質の気孔形成剤は焼失し、跡形としての気
孔が残るので、気孔の形状は本質的には気孔形成剤の形
状に基因した形状となり、前記請求項(1)の(a)で
規定し、図1(A)、(B)に示すように気孔は丸味を
帯びたものとなり、また気孔は実質的に独立したものと
なる。気孔形状が丸味を帯びていない場合には、焼結体
に応力が負荷されると気孔に応力集中がおこりやすくな
って、強度低下、さらには耐熱衝撃抵抗性の低下をきた
すので好ましくない。
【0008】本発明においては(b)の平均気孔径は2
〜50μm、好ましくは5〜30μm、より好ましくは
5〜25μm以下であることが必要である。平均気孔径
が2μm未満の場合は気孔形成による耐熱衝撃抵抗性の
向上の効果が少なく、50μmを越える場合には気孔が
連続状態になったり、強度低下をきたすため好ましくな
い。平均気孔径は焼結体を鏡面仕上げし、走査電子顕微
鏡にて観察し、100個の気孔径を測定し、平均値:P
を求め、
【数1】平均気孔径=1.5×P として求める。
【0009】本発明においては(c)の焼結体の平均結
晶粒径は5〜50μmであることが必要である。平均結
晶粒径が5μm未満の場合は、耐久性が低下するだけで
なく、耐食性が低下するので好ましくない。一方、50
μmを越える場合には耐熱衝撃性が低下するので好まし
くない。好ましくは10〜40μmである。平均結晶粒
径は焼結体を鏡面仕上げし、熱エッチングを施し、走査
電子顕微鏡にて観察し、インターセプト法により10点
平均から求める。算出式としては、
【数2】D=1.5×L/n 〔D:平均結晶粒径(μm)、L:測定長さ(μm)、
n:長さL当たりの結晶数〕を用いる。
【0010】本発明においては(d)の平均気孔径/平
均結晶粒径は0.1〜6、より好ましくは0.2〜5で
あることが必要である。平均気孔径/平均結晶粒径が
0.1未満の場合は、気孔の存在による耐熱衝撃抵抗性
に対する効果が少なくなるので好ましくない。一方、平
均気孔径/平均結晶粒径が6を越える場合は気孔径が結
晶粒径に比べて大きくなりすぎて強度低下をきたし、耐
熱衝撃抵抗性が低下するだけでなく、被処理物成分の浸
食が大きくなって耐食性の低下をきたすので好ましくな
い。
【0011】本発明においては(e)の相対密度は80
〜95%であることが必要であり、より好ましくは85
〜90%であることが必要である。相対密度が80%未
満の場合は気孔量が多くなり、各々の気孔がつながって
気孔径が大きくなり、強度低下や耐食性の低下をきたす
ので好ましくない。また、相対密度が95%を越える場
合は耐熱衝撃抵抗性の低下をきたすので好ましくない。
【0012】本発明において焼結体がアルミナ質焼結体
である場合には、アルミナ含有量が95重量%以上であ
ることが必要である。アルミナ含有量が95重量%未満
の場合は、アルミナ質焼結体中に含有する不純物量が多
くなり、結晶粒界に不純物で形成される第2相及びガラ
ス相が多くなり、耐食性の低下だけでなく、機械的特
性、特に高温下での強度及び靭性の低下をきたし、その
結果、耐熱衝撃抵抗性が低下するので好ましくない。ア
ルミナ含有量として好ましいのは、97重量%以上であ
り、より好ましくは99重量%以上である。
【0013】本発明のアルミナ質焼結体の場合には、ア
ルミナ質焼結体に対し、MgOを0.3重量%以下含有
することが必要である。これにより、焼結性の向上及び
結晶粒径の均一性を高くする効果がある。さらに、ジル
コニアとMgOが同時に含有していると還元雰囲気下で
の強度劣化を抑制することができる。より好ましくは
0.25重量%以下とする。MgOが0.3重量%以上
含有する場合には、アルミナ結晶粒界に第2相を析出し
やすくなり、耐熱衝撃抵抗性および耐久性が劣るので好
ましくない。
【0014】本発明の第二は、MgO含有量が95重量
%以上のマグネシア質多孔質焼結体であって、(a)そ
の気孔は丸味を帯びたものであり、(b)その平均気孔
径2〜50μm、(c)焼結体の平均結晶粒径5〜50
μm、(d)(平均気孔径)/(平均結晶粒径)=0.
1〜6、(e)焼結体の相対密度80〜95%であるこ
とを特徴とするマグネシア質多孔質焼結体よりなるセラ
ミック製熱処理用部材に関する。
【0015】本発明において焼結体がマグネシア質焼結
体である場合には、MgO含有量は95重量%以上であ
ることが必要である。MgO含有量が95重量%未満の
場合は、マグネシア質焼結体中に含有する不純物量が多
くなり、結晶粒界に不純物で形成される第2相及びガラ
ス相が多くなり、耐食性の低下だけでなく、機械的特
性、特に高温下での強度及び靭性の低下をきたし、その
結果、耐熱衝撃抵抗性が低下するので好ましくない。マ
グネシア含有量として好ましいのは97重量%以上であ
り、より好ましくは99重量%以上である。
【0016】本発明の第三は、Al/MgO(重
量比)が60/40〜80/20、AlとMgO
の合計含有量が95重量%以上であるスピネル質多孔質
焼結体であって、(a)その気孔は丸味を帯びたもので
あり、(b)その平均気孔径2〜50μm、(c)焼結
体の平均結晶粒径5〜50μm、(d)(平均気孔径)
/(平均結晶粒径)=0.1〜6、(e)焼結体の相対
密度80〜95%であることを特徴とするスピネル質多
孔質焼結体よりなるセラミック製熱処理用部材に関す
る。
【0017】本発明において焼結体がスピネル質焼結体
である場合には、Al/MgO重量比は60/4
0〜80/20、より好ましくは65/35〜75/2
5であることが必要であり、またAlとMgOと
の合計含有量が95重量%以上、好ましくは97重量%
以上であり、より好ましくは99重量%以上であること
が好適である。Al/MgO重量比が60/40
未満の場合は、スピネル焼結体中のMgO結晶量が多く
なり、耐食性及び機械的特性、特に熱衝撃抵抗性、熱疲
労特性が低下するので好ましくなく、Al/Mg
O重量比が80/20を越えるとスピネル焼結体中のA
結晶量が多くなり、スピネル結晶とアルミナ結
晶との熱膨張差により耐熱衝撃抵抗性の低下および耐食
性の低下が起こるので好ましくない。AlとMg
Oとの合計含有量が95重量%未満の場合はスピネル質
焼結体中の不純物が多くなり、結晶粒界に不純物で形成
される第2相およびガラス相が多くなり、耐食性の低下
だけでなく、機械的特性、特に高温強度の低下により耐
熱衝撃抵抗性の低下が起こるので好ましくない。
【0018】本発明の焼結体が、アルミナ質、マグネシ
ア質あるいはスピネル質のいずれであるにせよ、本発明
においてはジルコニアを5重量%以下、より好ましくは
3重量%以下含有していることが好ましい。また、ジル
コニア結晶粒径は0.5μm以下であることが好まし
い。ジルコニアはアルミナ質、マグネシア質あるいはス
ピネル質の焼結体における強度及び靭性の向上に寄与す
るだけでなく、焼結性を向上させ、結晶粒径分布の少な
い微構造にするために重要である。ジルコニア含有量が
5重量%を越える場合、あるいは結晶粒径が0.5μm
を越える場合には加熱・冷却の繰り返しにより、ジルコ
ニアとアルミナ質、マグネシア質あるいはスピネル質と
の熱膨張差による残存膨張により焼結体にクラックが発
生し、耐久性に欠けるので好ましくない。
【0019】本発明の耐熱衝撃性にすぐれた熱処理用部
材は種々の方法で作製できるが、その一例を下記に示
す。
【0020】原料粉末は純度が99%以上(スピネルの
場合はAl+MgOの合計重量が99%以上)、
平均粒子径が2μm以下であることが好ましく、より好
ましくは1.5μm以下である。平均粒子径が2μmを
越える場合には、焼結体内部の欠陥が多く存在するた
め、耐熱衝撃抵抗性をはじめとする機械的特性の低下を
きたすので好ましくない。
【0021】また、ジルコニア原料粉末としては、液相
法により作製された粉末を用いるのが好ましく、比表面
積が5m/g以上である必要があり、より好ましくは
7m /g以上である。さらには、ジルコニアゾルや焼
成によりジルコニアとなるジルコニウム化合物を用いる
こともできる。ジルコニア原料粉末の比表面積が5m
/g未満の場合は、ジルコニア結晶粒子の分散性が低下
するだけでなく、焼結体に存在するジルコニア結晶粒子
が大きくなるため耐熱衝撃性及び耐食性が低下するので
好ましくない。また、ジルコニアにイットリアが1〜5
モル%含有していることがより好ましい。
【0022】なお、焼結体に含有するSiO、TiO
、Fe、CaO、NaO及びKOの合計含
有量は2重量%以下であることが好ましく、より好まし
くは1重量%以下であることが必要である。不純物量が
2重量%を越えると結晶粒界に第2相およびガラス相を
多く形成し、高温特性の低下をきたすので好ましくな
い。
【0023】アルミナ質、マグネシア質またはスピネル
質に対してジルコニアを添加する場合はジルコニア含有
量が所定量となるように各原料粉末に配合し、溶媒とし
て水または有機溶媒を用いて、ポットミル、アトリッシ
ョンミル等の粉砕機により粉砕・分散・混合する。
【0024】前記のようにして得られた粉体の平均粒子
径は1.5μm以下であることが必要で、より好ましく
は1.0μm以下である。粒度がこれらの範囲外の場合
は、成形性が低下し、得られた焼結体に欠陥が多く存在
するだけでなく、本願発明の微構造を有した焼結体が得
られず、耐熱衝撃性が低下するだけでなく、その他の機
械的特性及び耐食性も低下するので好ましくない。
【0025】アルミナにMgOを添加する場合は、粉砕
・分散・混合時に水酸化物、炭酸化物等のマグネシア化
合物の形態で添加しても良いし、予めアルミナ原料粉末
に添加した粉末を用いても良い。
【0026】成形方法としてプレス成形、ラバープレス
成形等の方法を採用する場合には、粉砕・分散スラリー
に必要により公知の成形助剤(例えばワックスエマルジ
ョン、PVA、アクリル系樹脂等)を加え、スプレード
ライヤー等の公知の方法で乾燥させて成形粉体を作製
し、これを用いて成形する。また、鋳込成形法を採用す
る場合には、粉砕・分散スラリーに必要により公知のバ
インダー(例えばワックスエマルジョン、アクリル系樹
脂等)を加え、石膏型あるいは樹脂型を用いて排泥鋳
込、充填鋳込、加圧鋳込法により成形する。さらに、押
出成形法を採用する場合には、粉砕・分散したスラリー
を乾燥させ、整粒し、混合機を用いて水、バインダー
(例えばメチルセルロース等)を混合して坏土を作製
し、押出成形する。以上のようにして得た成形体を15
00〜1800℃、より好ましくは1600〜1750
℃で焼成することによって焼結体を得る。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を説明するが、
本発明はこれにより何ら限定されるものでない。
【0028】実施例1〜16および比較例1〜20 純度99.5%、平均粒子径2μmからなるアルミナ、
マグネシアまたはスピネル粉末にジルコニアを添加する
場合は、所定量のジルコニア粉末を配合し、ポットミル
で溶媒に水あるいはエタノールを用いて粉砕・分散・混
合し、スラリーを作製した。また、アルミナにマグネシ
アを添加する場合は炭酸マグネシウムを所定量配合し、
ジルコニア粉末を添加する場合と同様に行った。気孔形
成剤としてはアクリル系樹脂球状粒子または多糖類球状
粒子を所定の気孔率および気孔径になるように添加、混
合した。
【0029】また、ジルコニア粉末はYを1〜5
モル%含有しており、比表面積が15m/gである粉
末を用いた。得られたスラリーを石膏型を用いて鋳込成
形し、1450〜1800℃で焼成して、一辺が100
mmの正方形で、高さが50mmの角型熱処理用容器を
作製した。得られた熱処理用容器の焼結体特性を表1〜
4に示す。得られた熱処理用容器の熱衝撃抵抗性を調べ
るため、得られた熱処理用容器の中に40メッシュの電
融アルミナ粉末を500g入れ、フタをして、所定の温
度に保持した電気炉に入れ、30分加熱保持し、炉外へ
即座に取り出し、室温下で急冷し、割れの有無により熱
衝撃抵抗性を評価した。また、アルミナの場合は上記と
同条件で600℃、マグネシアおよびスピネルの場合は
500℃での繰り返しによるクラック発生の有無につい
て評価した。
【0030】比較例1は、MgO含有量の点で本発明の
要件をはずれており、比較例2は、Al含有量の
点で本発明の要件をはずれており、比較例3は、平均結
晶粒径の点で本発明の要件をはずれており、比較例4
は、平均気孔径の点で本発明の要件をはずれており、比
較例5は、Alとジルコニアの含有量および相対
密度の点で本発明の要件をはずれており、比較例6は、
平均結晶粒径の点で本発明の要件をはずれており、比較
例7は、相対密度の点で本発明の要件をはずれており、
比較例8は、気孔がなく、相対密度の点で本発明の要件
をはずれており、比較例9は、気孔がなく、相対密度の
点で本発明の要件をはずれており、比較例10は、Mg
Oとジルコニア含有量の点で本発明の要件をはずれてお
り、比較例11は、平均結晶粒径の点で本発明の要件を
はずれており、比較例12は、相対密度の点で本発明の
要件をはずれており、比較例13は、MgO含有量と相
対密度の点で本発明の要件をはずれており、比較例14
は、平均気孔径の点で本発明の要件をはずれており、比
較例15は、Al/MgOの点で本発明の要件を
はずれており、比較例16は、AlとMgOの合
計量の点で本発明の要件をはずれており、比較例17
は、気孔がなく、相対密度などの点で本発明の要件をは
ずれており、比較例18は、AlとMgOの合計
量の点で本発明の要件をはずれており、比較例19は、
平均結晶粒径の点で本発明の要件をはずれており、比較
例20は、Al/MgOおよび平均結晶粒径の点
で本発明の要件をはずれている。本発明の熱処理用部材
はすぐれた耐熱衝撃抵抗性および耐久性にすぐれること
が明らかである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】本発明の熱処理用部材は、耐熱衝撃性及
び耐食性にすぐれるため、圧電体、誘電体などの電子部
品材料、リチウムイオン2次電池正極材料、蛍光体材料
およびセラミック材料の熱処理用容器、単結晶育成用ル
ツボ、金属溶解用ルツボ、各種電気炉用炉心管、サポー
トチューブ、ラジアントチューブ、ガス吹込管、ガス採
取管、測温用熱電対および各種機器用の保護管、サポー
ト用治具材などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明のセラミック質熱処理用部材
の1つのサンプルの微構造写真であり、(B)は、本発
明のセラミック質熱処理用部材の1つのサンプルの気孔
分布状態を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河波 利夫 大阪府堺市遠里小野町3丁2番24号 株式 会社ニッカトー内 Fターム(参考) 4G019 FA13 4G030 AA07 AA17 AA36 BA23 CA04 CA09 GA09 4G031 AA03 AA12 AA29 BA21 BA25 CA04 CA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al含有量が95重量%以上で、
    MgO含有量が0.3重量%以下のアルミナ質多孔質焼
    結体であって、(a)その気孔は丸味を帯びたものであ
    り、(b)その平均気孔径2〜50μm、(c)焼結体
    の平均結晶粒径5〜50μm、(d)(平均気孔径)/
    (平均結晶粒径)=0.1〜6、(e)焼結体の相対密
    度80〜95%であることを特徴とするアルミナ質多孔
    質焼結体よりなるセラミック製熱処理用部材。
  2. 【請求項2】 MgO含有量が95重量%以上のマグネ
    シア質多孔質焼結体であって、(a)その気孔は丸味を
    帯びたものであり、(b)その平均気孔径2〜50μ
    m、(c)焼結体の平均結晶粒径5〜50μm、(d)
    (平均気孔径)/(平均結晶粒径)=0.1〜6、
    (e)焼結体の相対密度80〜95%であることを特徴
    とするマグネシア質多孔質焼結体よりなるセラミック製
    熱処理用部材。
  3. 【請求項3】 Al/MgO(重量比)が60/
    40〜80/20、AlとMgOの合計含有量が
    95重量%以上であるスピネル質多孔質焼結体であっ
    て、(a)その気孔は丸味を帯びたものであり、(b)
    その平均気孔径2〜50μm、(c)焼結体の平均結晶
    粒径5〜50μm、(d)(平均気孔径)/(平均結晶
    粒径)=0.1〜6、(e)焼結体の相対密度80〜9
    5%であることを特徴とするスピネル質多孔質焼結体よ
    りなるセラミック製熱処理用部材。
  4. 【請求項4】 ジルコニア含有量が5重量%以下含有さ
    れているものである請求項1〜3いずれか記載のセラミ
    ック製熱処理用部材。
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