JP4534481B2 - 酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法 - Google Patents

酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4534481B2
JP4534481B2 JP2003426948A JP2003426948A JP4534481B2 JP 4534481 B2 JP4534481 B2 JP 4534481B2 JP 2003426948 A JP2003426948 A JP 2003426948A JP 2003426948 A JP2003426948 A JP 2003426948A JP 4534481 B2 JP4534481 B2 JP 4534481B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
oxide
mol
zirconium oxide
sintered body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003426948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005187219A (ja
Inventor
拓也 松原
康博 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2003426948A priority Critical patent/JP4534481B2/ja
Publication of JP2005187219A publication Critical patent/JP2005187219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4534481B2 publication Critical patent/JP4534481B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

本発明は、酸化マグネシウムと酸化カルシウムが固溶した部分安定化酸化ジルコニウム焼結体を得るための原料粉末に関するもので、特に溶融金属用酸素センサーとして優れた起電力特性および耐熱衝撃性を有する固体電解質焼結体を得るための原料粉末に関する発明である。
酸素センサーとして用いられる酸化ジルコニウム焼結体として、酸化イットリウムが5〜10モル%固溶した焼結体(以下YSZという)、酸化マグネシウムが7〜10モル%固溶した焼結体(以下MSZという)、酸化カルシウムが10〜15モル%固溶した焼結体(以下CSZという)が知られている。
YSZは低温での起電力特性が良好であるが、耐熱衝撃性が低いことから、比較的低温で使用される自動車用酸素センサーとして用いられている。MSZは耐食性、耐熱衝撃性に優れており、溶融金属用の酸素センサーに使用される。またCSZは温度安定化性に優れており、一般ガス測定用に使用される。
特に溶融金属の酸素濃度測定に用いられるMSZは、1400℃以上の溶融金属中に浸すときの急激な温度上昇による熱衝撃に耐えるために、特許1693548号に述べられているように焼結体の構造として7〜10モル%の酸化マグネシウムが固溶した酸化ジルコニウムと酸化珪素を0.1〜0.5重量%含む焼結体において単斜晶の総量を高温の焼結条件により60モル%から80モル%に制御し、単斜晶から立方晶への変態における体積収縮を利用していることが知られている。またその焼結体を得るための原料粉末について平均粒径1μm以下の原料をボールミルで湿式混合し800℃〜1200℃で仮焼して得られた粉末を使用されてきた(例えば特許文献1参照)
特公平3−64468号公報
一般に大量生産を行うための大型炉では、1000℃以上の高温条件で、炉内の焼結温度のバラツキを10℃以内に小さくすること大変難しいことから、前記従来の方法で得られた粉末からでは、その温度のバラツキにより酸化ジルコニウム焼結体の単斜晶や立方晶の割合を一定範囲に制御することが難しく、製品の耐熱衝撃性や起電力安定性といった品質に大きなバラツキが発生する。また極端な温度の変化が見られた状態で焼結を行った場合、焼結体が割れてしまい、製品にならないこともある。
そこで本発明は、焼結温度のバラツキがあった場合でも焼結体の割れを防止し、さらに耐熱衝撃性、起電力値が安定する性能の優れた焼結体を製造するための酸化ジルコニウム原料粉末を得ることにある。また、特に固体電解質素子に使用されるMSZ焼結体の原料粉末について好適なものを提供することにある。
本発明は、上記課題に鑑み、次のような手段を採用するものである。すなわち、酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウムを0.1〜2モル%含む酸化ジルコニウム混合粉末であって、該酸化マグネシウムの一部および該酸化カルシウムの一部が固溶し、かつ単斜晶率が70〜99%である酸化ジルコニウム混合粉末である。
また、0.04〜2モル%の酸化カルシウムが固溶した酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末および酸化カルシウム粉末を混合し、大気中で900〜1100℃で熱処理する酸化ジルコニウム混合粉末の製造方法である。
本発明の酸化ジルコニウム混合粉末を原料粉末として用いることによって、焼結温度のバラツキがあった場合でも焼結体の製造過程における焼結体の割れの発生などが従来より改善され、耐熱衝撃性、起電力値が安定する性能の優れた焼結体を製造することが可能になる。また、本発明の酸化ジルコニウム混合粉末を用いることにより、焼結体の大量生産が可能となりコストを抑えることにも役立つものである。また、本発明の酸化ジルコニウム混合粉末の製造方法は、上記効果を奏する酸化ジルコニウム粉末を産業生産可能な方法で提供することができる。
以下本発明の実施形態について述べる。
本発明の酸化ジルコニウム混合粉末において、最も重要な要素としては、酸化ジルコニウムに対して、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムの一部が固溶していることである。ここで、本粉末において酸化カルシウムと酸化マグネシウムが固溶しているか否かの判断はFESTEM(高分解能透過型電子顕微鏡)を用いたEDX(エネルギー分散型X線)元素点分析法があげられる。この方法は、FESTEMにより観察される1次粒子について、それを特性X線による点分析をすることにより、各元素を検出する方法である。この方法を用いて酸化ジルコニウム混合粉末中の一次粒子の組成を測定することにより、酸化ジルコニウムの1次粒子中にカルシウム元素とマグネシウム元素が存在していることが確認され、固溶が確認される。かかる元素が予め固溶していることによって、本発明の原料粉末を用いると焼結温度がある程度ばらついた場合であっても、得られる焼結体の固溶状態のばらつきを抑えることができるという効果を奏するものである。なお酸化カルシウムが固溶されていない酸化ジルコニウムの1次粒子の混合量は少ないほど好ましく、酸化カルシウムが固溶されていない酸化ジルコニウムの1次粒子がある場合は焼結時の酸化マグネシウムの固溶性が低下する傾向にあり、焼結時の温度ばらつきの影響を受けやすく、得られる焼結体の各結晶中の固溶状態、ひいては焼結体の性能をばらつかせる原因となる場合がある。
また本発明の酸化ジルコニウム混合粉末は、その単斜晶率が70〜99モル%の範囲、より好ましくは75〜90%にある。かかる単斜晶率は粉末X線回折法により求められたピークについて、正方晶および立方晶の混合回折強度と単斜晶回折強度について次式のように求めたものとする。ただし回折強度はローレンツ因子による補正後の値を使用する。
Figure 0004534481
単斜晶率が70%未満であると、焼結温度が不安定になることにより焼結体の単斜晶率が60%以下になる焼結体が発生し、耐熱衝撃性が悪化してしまう。一方99%を超えると焼結時に固溶が起こりにくく、焼結温度が不安定になることにより焼結体の単斜晶率が80%を超えるものが発生し起電力の安定性が悪化する。
また本発明の酸化ジルコニウム混合粉末は、酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウムを0.1〜2モル%含有する。酸化マグネシウムの含有率が6モル%未満であると焼結後の安定化が十分に起こらず、酸素イオン伝導性が阻害されることから起電力測定における応答速度が遅く、起電力の値も不安定になりがちである。また12モル%を超えると焼結後に酸化マグネシウム層が単独で析出してしまい、耐熱衝撃性が劣る傾向にある。より好ましくは7〜9モル%である。また、酸化カルシウムの含有率が0.1モル未満であると、得られる焼結体において酸化カルシウムの酸化ジルコニウムへの固溶量が少なくなり、焼結温度のバラツキによる耐熱衝撃性や起電力安定性が劣化する傾向にあり、2モル%を超えると、焼結後に酸化カルシウムが結晶粒界に多量に存在してしまうことにより耐熱衝撃性が低下する。より好ましくは0.5〜1.5モル%である。なお、酸化ジルコニウム混合粉末に含まれる酸化マグネシウムは、その全てが酸化ジルコニウムに固溶していてもよく、一部が固溶していてもよい。また、酸化ジルコニウム粉末に含まれる酸化カルシウムは、その全てが酸化ジルコニウムに固溶していてもよく、一部が固溶していてもよい。
なお、酸化ジルコニウム粉末中に含まれている酸化マグネシウムや酸化カルシウムの含有率はICP発光分析法によって求めることができる。
また、本発明の酸化ジルコニウム混合粉末は、水分散によりスラリー状にした際の粒子の平均二次凝集径が0.3〜2μmであることが好ましい。より好ましくは0.3〜1μmであり、さらに好ましくは0.5〜0.8μmである。かかるスラリー状にした際の粒子の平均二次凝集径は粉末の焼結し易さを反映するものであり、酸化ジルコニウム混合粉末出力100W以上の超音波分散器で5分間以上かけて十分分散させスラリー状にした状態で求めるものである。ここで平均二次凝集径はレーザー回折法で測定される体積換算の粒度分布におけるメジアン径をいう。スラリー中の粒子の平均二次凝集径が0.3μm未満であると乾燥後の粉末の凝集力が強いため、成形時に密度ムラを起こし熱膨張の歪みにより焼結時の割れを生じやすい傾向にあり、2μmを超えると焼結体の密度が低下しがちであるため酸素イオン伝導性が悪化し、起電力特性に影響がでる場合がある。
本発明の酸化ジルコニウム混合粉末は、BET比表面積が5〜16m2/gであることが好ましい。より好ましくは7〜15m2/gであり、さらに好ましくは8〜12m2/gである。BET比表面積が5m2/g未満となると、得られる焼結体の密度が低下するためイオン導電性が低下し起電力特性が劣る傾向にあり、16m2/gを超えると、粉末の凝集力が強くなるために得られる焼結体に密度ムラが生じ、焼結時の熱膨張の歪みによって焼結体が割れやすい傾向にある。本明細書においてBET比表面積とは吸着分子として窒素を用いて測定するものをいう。
本発明の酸化ジルコニウム混合粉末は、前記原料の他に、0.1〜0.5重量%程度の珪酸アルミニウムや珪酸マグネシウム等の珪酸化合物を含ませることもできる。かかる珪酸アルミニウムや珪酸マグネシウム等の珪酸化合物を添加することで、結晶粒界にガラス層を析出させ、さらに高温における耐熱衝撃性を向上させることができる。ここで酸化珪素に換算した量が0.1重量%未満であると、焼結時のガラス層の成長が不十分となり耐衝撃性向上効果が十分でないことがある。一方、0.5重量%より多くなるとガラス層が厚くなりすぎて、粒界における酸素イオン導電性が悪化し、溶鋼用酸素センサーとして使用した際に起電力がばらつく原因となる。
また酸化ジルコニウム100モル%に対し酸化アルミニウムを0.5〜2モル%添加することで、焼結体の強度をより増加させ、さらに高温域における熱衝撃による破損を防止することができる。ここで酸化アルミニウムが0.5モル%未満であると焼結体強度の向上効果が十分でなく、2モル%より多くなると焼結体中に発生するアルミナ結晶が大きくなりすぎるため、周囲との熱膨張率の差が大きくなることによりそこが破壊起点となり耐熱衝撃性が悪化してしまうことがある。
次に本発明の酸化ジルコニウム混合粉末の製造方法について述べる。前述の組成比率および単斜晶率であればその製造方法は特に限定されるものではなく、一般にファインセラミックス粉末の製造方法として用いられる酸性水溶液を中和剤を用いて水和物ゲルを沈降させる中和共沈法や水酸基イオンを活性化させて水和物ゾルを得てそれを熱分解する加水分解法も適用することはできる。しかし、中和共沈法や加水分解法ではジルコニウム塩、マグネシウム塩とカルシウム塩から水和物への中和点や反応速度が大きく異なり、水和物の組成が不均一となることにより、狙った組成の粉末を得るのは困難な場合が多い。
そこで、本発明の粉末を得るためには酸化物同士を混合させる方法が好ましい。特に酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムの酸化ジルコニウムに対する固溶のバランスをとるためには、予め酸化カルシウムのみを固溶する酸化ジルコニウム粉末を使用することが好ましい。
具体的には、本発明の酸化ジルコニウム混合粉末を得るための原料として酸化カルシウムを0.04〜2モル%固溶した酸化ジルコニウム粉末を用いることが好ましい。より好ましくは0.05〜0.5モル%の酸化カルシウムが固溶している酸化ジルコニウム粉末を用いる。酸化カルシウムの固溶量が0.04モル%未満であると、得られる酸化ジルコニウム混合粉末の1次粒子に固溶している酸化カルシウムの量が不十分になる傾向にある。一方、酸化カルシウムが2モル%を超えて固溶している粉末を用いると、上述のように焼結体の耐熱衝撃性が悪化してしまう。原料として用いる酸化ジルコニウム粉末は、例えば中和共沈法などによって合成段階で、必要量の酸化カルシウムを固溶させたものを用いることができる。
また、本発明の製造方法に用いる酸化ジルコニウム粉末はBET比表面積が5m2/g以上のものが好ましい。より好ましくはBET比表面積が5〜30m2/gが好ましく、さらには8〜15m2/gが好ましい。酸化ジルコニウムのBET比表面積が5m2/g未満であると、酸化ジルコニウム一次粒子が大きいために酸化マグネシウムとの混合後の均一性が悪化し、焼結時の固溶のムラにより焼結体が割れてしまう恐れがある。
次に、上記酸化カルシウムが固溶した酸化ジルコニウム粉末に酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウムを0.1〜2モル%となるようにそれぞれの酸化物原料粉末を秤量し、混合する。酸化マグネシウムの混合量はより好ましくは7〜10モル%であり、酸化カルシウムの混合量はより好ましくは0.5〜1.5モル%である。なお、ここでいう酸化カルシウムの混合量とは、酸化ジルコニウムに固溶した酸化カルシウムも含めた量である。また、添加する酸化マグネシウム粉末はBET比表面積が14m2/g以上であることが好ましく、20m2/g以上であることがより好ましい。酸化マグネシウム粉末のBET比表面積が14m2/g未満であると、酸化ジルコニウムとの均一性が悪くなり、固溶ムラが発生し易く、酸化ジルコニウム混合粉末に含まれる各1次粒子に対して酸化マグネシウムの固溶状態が不均一となる場合がある。
本発明の製造方法で用いる酸化マグネシウムは単結晶粉末であることが好ましい。単結晶を用いることで、純度が高く、酸化マグネシウムの分散性に優れた酸化ジルコニウム混合粉末を得ることができる。
本発明の製造方法に用いる酸化カルシウムは、メッシュ通し後の粒度100μm以下のものが好ましい。より好ましくは50μm以下、更に好ましくは10μm以下である。かかる粒度が100μmを超えると酸化ジルコニウムとの混合が不均一となり、焼結体に異物として存在する場合がある。かかる粒度は小さければ小さいほど好ましいが、1μm程度であれば、本発明の目的としては十分な場合が多い。
また、酸化カルシウムは純度が99%以上のものが好ましく、より好ましくは99.99%以上のものが好ましい。かかる純度が99%未満であるとその不純物により焼結体に悪影響がでる場合がある。
上記酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末を混合した後、大気中で900℃から1100℃で熱処理を行う。混合には乾式混合、湿式メディア混合など一般的な方法でよいが、2次凝集粒子レベルまでの混合となるように十分混合することが好ましい。また、大気中で、900〜1100℃での熱処理により酸化マグネシウムを酸化ジルコニウムに一部固溶させ、かつ単斜晶率70%〜99%となるように制御することができる。ここで最高温度が1100℃を超えると、得られる酸化ジルコニウム混合粉末のBET比表面積が5m2/g未満になることや単斜晶率が70%未満になり、上述の物性を持つ粉末が得られない。また900℃より低いと酸化マグネシウムが固溶していない一次粒子が発生してしまい、焼結体物性に悪影響を与える。また結晶構造を制御する方法としては、好ましくは最高温度から500℃までの冷却速度を1〜3時間にする方法がある。かかる急冷により正方晶に変化したジルコニア結晶の単斜晶への再変態を少なくする効果があり、いくらかの正方晶を残存させることが可能である。
以上のように得られた熱処理粉末を適宜、粉砕乾燥して酸化ジルコニウム混合粉末を得る。粉砕としては湿式粉砕が好ましく用いられ、粉砕によって二次凝集粒径を好ましくは0.3〜2μmに、より好ましくは0.3〜1μmに、さらに好ましくは0.3〜0.8μmとなるように調整する。なお珪酸化合物や酸化アルミニウムは所定量秤量し、この粉砕時に添加混合することが好ましい。使用する珪酸化合物は純度99.9%以上でBET比表面積が10m2/g以上のもので、より好ましくはBETが50m2/g以上のエアロジルがよい。また使用する酸化アルミニウムは純度99.9%以上でBET比表面積が10m2/g以上のものがよい。さらに成形性を向上させるために、乾燥前のスラリーにPVAやアクリル化合物等の有機物バインダーを適量添加してもよい。
本発明の酸化ジルコニウム混合粉末は、特性ばらつきの少ない焼結体の製造を可能とするため各種焼結体の原料として好ましく用いられる。すなわち、本発明の酸化ジルコニウム混合粉末を1700℃以上、より好ましくは1720〜1770℃で焼結することにより得られた焼結体は優れた耐熱衝撃性を起電力安定性を有することで、酸素センサー用固体電解質素子や溶鋼取り出し口のノズルなどに好適に用いられる。
本焼結体を溶鋼用の酸素センサーとして用いる場合は円筒を一端封じした、タンマン管形状が好ましい。これは内部に酸素濃度を一定にする基準物質を入れるためである。このように成形・加工した成形体を、1700℃以上の温度で焼結し、優れた耐熱衝撃性と起電力安定性を持つ、酸素センサー用固体電解質素子が得られる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。実施例の物性測定、評価は以下のように行った。
(1)AEM分析法
測定する粉末を0.1重量%の希薄水溶液とし、試料台の上で乾燥させ、FESTEMにより10万倍で1次粒子を観察した。この1次粒子10個をランダムに選びEDX元素点分析し、全ての1次粒子中にMgおよびCaの両方が存在するものを○、MgおよびCaのどちらかもしくは両方とも検出されなかった1次粒子が1つでもあった場合は×とした。
(2)焼結体の割れの有無
焼結体をカラーチェック液(日本油脂製浸透液FAW−3)に数分浸し、水洗後焼結体のクラックの有無を目視で判定した。
(3)焼結体の単斜晶率
燒結体表面を#100のホーニングにより数mm研磨し、さらに研磨剤を使用したラップ鏡面処理を行った。その表面をX線回折測定装置にてCuKα線を用いてX線回折測定し、次式で単斜晶率を求めた。ただし回折強度はローレンツ因子による補正後の値を使用した。
Figure 0004534481
このように焼結体10個について測定し、その平均値を求めた。なお、X線回折装置としては理学電気(株)製CN4037A1、RAD−Cシステムを用いた。
(4)耐熱衝撃性
焼結体から構成される固体電解質素子を溶鋼に素早く浸漬し、15秒間保持して素早く引き上げ、室温で放置して冷却した。溶鋼の温度は珪素酸化物および酸化アルミニウムが含有しないサンプルの場合は1500℃とし、珪素酸化物と酸化アルミニウムが含まれるサンプルの場合は1700℃とした。冷却後の素子についてそのままの状態で鉄の浸食状況を確認し、次に上述のカラーチェック液に漬け、水洗した。カラーチェック液はクラックがあればその部分に浸透するため、目視により検査を行った。微小クラックが3ヶ所以上あるものを×、2ヶ所までのものを△、全くないものを○として評価した。また鉄の浸食が発生するほど大きなクラックが1本でもあるものは×とした。これを1種類につき10本評価して1本でも×があれば総合評価を×とし、×がなくても1本でも△があるものは総合評価△、全て○の場合を総合評価○とした。
(5)起電力安定性
図1に示す通り焼結体から構成される固体電解質素子1、2の内部に基準極として酸素濃度の標準物質である金属クロム粉末と酸化クロム粉末を混合したもの7を充填し、モリブデン金属棒8を差し込み、内部に空気が入らないように解放口をアルミナセメントで完全に封じた。また測定極としては溶鋼中にFe棒5を侵入した。それぞれの極を電位測定計3およびレコーダーチャート4につないだものを2本(1、2)準備し、酸素濃度数〜数十ppmに調整した1500℃の溶鋼6中に同時に浸漬し、起電力値を測定した。これを1種類につき10回、計20本について評価した。起電力値は固体電解質素子の温度が上昇するにつき変動し、温度が安定すると安定域になる。起電力の安定性は安定域に入った段階で2本の起電力差が10回とも10mV以下である場合は○、1回でも10mVを超えた場合であれば×とした。
次に実際の試作方法とその結果により本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
酸化カルシウムが0.05モル%固溶したBET比表面積が10m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積15m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム8.0モル%、酸化カルシウム1.0モル%となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、充分混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1000℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1000℃から500℃への冷却は2時間で行った。得られた仮焼粉末に酸化珪素粉末を0.3重量%、酸化アルミニウム粉末を1モル%となるように加えて湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgの両方が確認された。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表2に示す通り、優れた起電力安定性と耐熱衝撃性を示した。
(実施例2)
酸化カルシウムが1.5モル%固溶したBET比表面積が7m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積20m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム7.2モル%となるように実施例1と同様に充分混合して乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1100℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1100℃から500℃への冷却は2時間で行った。この仮焼粉末に酸化珪素粉末を0.2重量%、酸化アルミニウム粉末を1モル%となるように加えて湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgの両方が確認された。本粉末をタンマン管形状に成形して実施例1と同様のタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表2に示す通り、優れた起電力安定性と耐熱衝撃性を示した。
(実施例3)
酸化カルシウムが0.1モル%固溶したBET比表面積が15m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積5m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム9.5モル%、酸化カルシウム0.3モル%となるように実施例1と同様に充分混合して乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を950℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、950℃から500℃への冷却は2時間で行った。この仮焼粉末を湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgの両方が確認された。本粉末をタンマン管形状に成形して実施例1と同様のタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表2に示す通り、優れた起電力安定性と耐熱衝撃性を示した。
(実施例4)
酸化カルシウムが0.5モル%固溶したBET比表面積が10m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積15m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム9.5モル%、酸化カルシウム1.0モル%となるように実施例1と同様に充分混合して乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1050℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1050℃から500℃への冷却は3時間で行った。この仮焼粉末を湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgの両方が確認された。本粉末をタンマン管形状に成形して実施例1と同様のタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表2に示す通り、優れた起電力安定性と耐熱衝撃性を示した。
(比較例1)
純度99.99%のBET比表面積が9m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積15m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム9.0モル%、酸化カルシウム1.0モル%となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、酸化珪素粉末を0.2重量%、酸化アルミニウム粉末を1モル%となるように加えて湿式混合を行い噴霧乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgは検出されなかった。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表3に示す通り、耐熱衝撃性は優れていたが、焼結温度の違いにより起電力安定性がばらつく結果となった。
(比較例2)
純度99.99%のBET比表面積が20m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積20m2/gの酸化マグネシウム粉末を酸化マグネシウム8.2モル%、となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、充分混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を750℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、750℃から500℃への冷却は2時間で行った。この仮焼粉末に酸化珪素粉末を0.3重量%、酸化アルミニウム粉末を1モル%となるように加えて湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、Caが確認されない1次粒子が存在した。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体の特性を測定したところ、表3に示す通り、焼結温度によって耐熱衝撃性はばらつき、起電力安定性も劣るものであった。
(比較例3)
酸化カルシウムが1.0モル%固溶したBET比表面積が4m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積15m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム8.5モル%となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、充分混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1300℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1300℃から500℃への冷却は4時間で行った。この仮焼粉末に酸化珪素粉末を0.4重量%、酸化アルミニウム粉末を1モル%となるように加えて湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgの両方が確認された。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体の特性を測定したところ、表3に示す通り、焼結温度の違いにより起電力安定性や耐熱衝撃性がばらつく結果となった。
(比較例4)
酸化カルシウムが0.05モル%固溶したBET比表面積が10m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積15m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム4.0モル%、酸化カルシウム1.5モル%となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、充分混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1000℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1000℃から500℃への冷却は2時間で行った。この仮焼粉末に酸化珪素粉末を1重量%、酸化アルミニウム粉末を3モル%となるように加えて湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、CaおよびMgの両方が確認された。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体の特性を測定したところ、表3に示す通り、起電力安定性も耐熱衝撃性も劣るものであった。
(比較例5)
酸化カルシウムが0.05モル%固溶したBET比表面積が10m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積5m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム13.1モル%、酸化カルシウム1.0モル%となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、充分混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1100℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1100℃から500℃への冷却は3時間で行った。この仮焼粉末に酸化珪素粉末を0.3重量%となるように加えて湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、Mgが確認されない1次粒子が一部存在した。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体の特性を測定したところ、表3に示す通り、焼結温度によって耐熱衝撃性はばらつき、また耐熱衝撃性も劣るものであった。
(比較例6)
純度99.99%のBET比表面積が15m2/gの酸化ジルコニウム粉末に、BET比表面積10m2/gの酸化マグネシウム粉末と酸化カルシウム粉末(純度99.99%)をそれぞれ酸化マグネシウム8.0モル%、酸化カルシウム3.0モル%となるように湿式メディア攪拌型混合機(アトライター)に入れ、水を濃度30重量%となるように入れ、充分混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を1000℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、1000℃から500℃への冷却は2時間で行った。この仮焼粉末を湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、Caが確認されない1次粒子が存在した。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表3に示す通り、焼結温度によって耐熱衝撃性はばらつき、また耐熱衝撃性も劣るものであった。
(比較例7)
共沈法にて酸化マグネシウムが固溶したBET比表面積10m2/gの酸化ジルコニウム粉末を準備した。本粉末に酸化カルシウム粉末(純度99.99%)を酸化ジルコニウムに対して1.0モル%となるように添加し、湿式混合してスラリーとし、このスラリーをディスク式噴霧乾燥機にて乾燥粉末を得た。この乾燥粉末を900℃にて焼成して仮焼粉末を得た。なお、900℃から500℃への冷却は2時間で行った。この仮焼粉末を湿式粉砕を行い乾燥して粉末を得た。得られた粉末の物性を表1に示す。本粉末をFESTEMを用いたEDX元素点分析を行ったところ、Caが確認されない1次粒子が存在した。本粉末をタンマン管形状に成形して小型電気炉(カンタルスーパー炉)にて1740℃、1750℃、1760℃でそれぞれ焼結することで、肉厚0.8mmのタンマン管焼結体を得た。この焼結体特性を測定したところ、表3に示す通り、起電力安定性も耐熱衝撃性も劣るものであった。
Figure 0004534481
Figure 0004534481
Figure 0004534481
起電力安定性測定のための電気回路概略図である。
符号の説明
1:固体電解質1
2:固体電解質2
3:電位測定計
4:レコーダーチャート
5:測定極(Fe棒)
6:溶鋼
7:標準物質
8:モリブデン金属棒

Claims (5)

  1. 酸化マグネシウムを6〜12モル%、酸化カルシウムを0.1〜2モル%含み、該酸化マグネシウムの一部および該酸化カルシウムの一部が固溶し、かつ単斜晶率が70〜99%である酸化ジルコニウム混合粉末。
  2. 水分散によりスラリー状にした際の粒子の平均二次凝集径が0.3〜2μmである請求項1に記載の酸化ジルコニウム混合粉末。
  3. BET比表面積が5〜16m2/gである請求項1または2記載の酸化ジルコニウム混合粉末。
  4. 0.04〜2モル%の酸化カルシウムが固溶した酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末および酸化カルシウム粉末を酸化カルシウム0.1〜2モル%、酸化マグネシウム6〜12モル%となるように混合し、大気中で900〜1100℃で熱処理する酸化ジルコニウム混合粉末の製造方法。
  5. 0.04〜2モル%の酸化カルシウムが固溶した酸化ジルコニウム粉末のBET比表面積が5m2/g以上であって、酸化マグネシウム粉末のBET比表面積が14m2/g以上である請求項記載の酸化ジルコニウム混合粉末の製造方法。
JP2003426948A 2003-12-24 2003-12-24 酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4534481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003426948A JP4534481B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003426948A JP4534481B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005187219A JP2005187219A (ja) 2005-07-14
JP4534481B2 true JP4534481B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=34786351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003426948A Expired - Fee Related JP4534481B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4534481B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116283278B (zh) * 2023-02-20 2024-06-18 深圳市翔通光电技术有限公司 一种锆氧化物及其制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5845168A (ja) * 1981-09-14 1983-03-16 東レ株式会社 ジルコニア焼結体
JPH101370A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Toshiba Ceramics Co Ltd 熱処理用治具
JP2003034575A (ja) * 2001-05-14 2003-02-07 Toray Ind Inc 固体電解質素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5845168A (ja) * 1981-09-14 1983-03-16 東レ株式会社 ジルコニア焼結体
JPH101370A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Toshiba Ceramics Co Ltd 熱処理用治具
JP2003034575A (ja) * 2001-05-14 2003-02-07 Toray Ind Inc 固体電解質素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005187219A (ja) 2005-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2442752C2 (ru) Оксид циркония и способ его получения
JP5166518B2 (ja) イットリア系耐火性組成物
JP5718239B2 (ja) ムライトセラミックス及びその製造方法
US6511523B2 (en) Platinum material reinforced by oxide-dispersion and process for producing the same
JP4254222B2 (ja) ジルコニア粉末
JPS61101462A (ja) ジルコニア磁器
JP4534481B2 (ja) 酸化ジルコニウム混合粉末およびその製造方法
JP4721947B2 (ja) 耐食性マグネシア質焼結体、それよりなる熱処理用部材および前記焼結体の製造方法
JPH07126061A (ja) マグネシア系焼結体及びその製造方法
JP4043425B2 (ja) ジルコニア製熱処理用部材
JP2002137962A (ja) ムライト質焼結体からなる熱処理用部材
Gong et al. Enhancing the density and crush load of Li2TiO3 tritium breeding ceramic pebbles by adding LiNO3-Li2CO3
JP2006248858A (ja) イットリア安定化ジルコニア質焼結体及びその製造方法
JP4822605B2 (ja) 耐熱性ムライト質焼結体からなるローラハースキルン用ローラ
JP4546609B2 (ja) 耐熱衝撃抵抗性に優れたセラミック製熱処理用部材
JP4443806B2 (ja) 耐久性に優れたジルコニア質焼結体およびそれを用いた粉砕・分散機用部材
JP5351405B2 (ja) 耐摩耗性にすぐれたアルミナ質セラミックス
JP3737917B2 (ja) 耐熱衝撃性アルミナ焼結体及びそれよりなる熱処理用部材
JP5098909B2 (ja) 固体電解質素子
JP2003034575A (ja) 固体電解質素子
JP7408721B2 (ja) 負熱膨張材及び複合材料
JPS647030B2 (ja)
WO2023163057A1 (ja) 負熱膨張材及び複合材料
JP4761693B2 (ja) 耐熱導電性セラミックス
JP2006143551A (ja) ジルコニア粉末

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100525

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100607

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4534481

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140625

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees