JPS6010177Y2 - 自動車の車室換気構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車の車室換気構造に関するものである。

一般に自動車のりャコータパネルに設けられる車室換気
構造は、車室内の空気がまずリヤコータパネルの内部に
入り、次に換気通路を経て、車外へ排出されるようにな
っている。

そのためにグリルやシール材を用いることになるので、
構成が複雑になり部品点数が多くなるという不具合があ
った。

これに対して本考案は、車室内の空気をサイトレールの
内部を通して換気するようにして、前記の不具合を解消
し、構成の簡易化を図ったものである。

まず従来例の構造を、第２図について説明すると、次の
通りである。

すなわち、リヤコータパネルはアウタパネル１とインナ
パネル２とを組み合せてあり、それぞれのフランジ部１
ａと２ａとを溶接するとともにここにウェザトリップ３
を嵌着しである。

またドアサツシュ４の内にランチヤンネル５が設けてあ
って、この内をドアガラス６が摺動して昇降するように
なっており、ドアを閉めるとドアサツシュ４がウェザト
リップ３に当接するようになっている。

そして車室換気のために、アウタパネル１に凹部１ｂを
設け、その内側にカバー７を固設して換気通路８を形成
するとともに、凹部１ｂに通路８に向って開口する通気
孔１ｃが設けである。

カバー７のアウタパネル１への固設部にはシール材９．
１０が挟着されており、凹部１ｂの外側にはグリル１１
を取付けて、換気の排出部とするとともに車体の外観を
整えるようにしである。

従って車室内の空気は、インナパネル２に設けた開口部
（図示しない）を通り、アウタパネル１とインナパネル
２との間の空所１２に入り、次にカバー７に設けた開口
部（図示しない）を通り、凹部１ｂとカバー７との間の
換気通路８に入り、通気孔１ｃを経てグリル１１から車
外に排出される。

シール材９，１０は車外からグリル１１を経て換気通路
８に浸入した雨水等が、カバー７の固設部から空所１２
に浸入するのを防止するために設けである。

このように従来の構造においては、グリル１１、シール
材９，１０が設けてあり、部品点数が多くなるとともに
、費用がかさむという不具合があった。

これに対して本考案はグリルとシール材とを不用にして
構成を簡単にしたものであって、サイトレールアウタの
外側をエアアウトレットカバーで覆って換気通路を形成
し、該サイトレールアウタに該通路に開口する通気孔を
設けるとともに、該カバーの端縁部に該通路の排気孔を
設けたものである。

その構造の詳細を第３図〜第５図に示す実施例によって
説明すると、次の通りである。

この換気構造はりャコータパネルではなくサイトレール
に設けである。

このサイトレールは、サイトレールアウタ１５とサイト
レールインナ１６とを組み合せてあり、それぞれのフラ
ンジ部１５ａと１６ａとを溶接するとともにウェザスト
リップ１７を嵌着しである。

またドアサツシュ１８の内にランチヤンネル１９が設け
てあって、この内をドアガラス２０が摺動して昇降する
ようになっており、ドアを閉めるとドアサツシュ１８が
ウェザストリップ１７に当接するようになっている。

そして車室換気のために、サイトレールアウタ１５に凹
部１５ｂを設け、凹部１５ｂを覆うようにしてエアアウ
トレットカバー２１を固設して換気通路２２を形成する
とともに、凹部１５ｂに通路２２に開口する通気孔１５
ｃが設けである。

またエアアウトレットカバー２１の端縁部２１ａに、ド
アサツシュ１８の端面部１８ａに対向するように、通路
２２の排気孔２１ｂが設けである。

なおサイトレールアウタ１５およびエアアウトレットカ
バー２１の外側にドリップレール２３を固着腰またドリ
ップレール２３にルーフ２４が固着しである。

そこで車室内の空気は、サイトレールアウタ１５とサイ
トレールインナ１６との間の空所２５に入り、次に通気
孔１５ｃを経てサイトレールアウタ１５の凹部１５ｂと
エアアウトレットカバー２１との間に設けた換気通路２
２に入り、排気孔２１ｂから車外に排出される。

この構造の換気通路２２は上下方向に形成されるととも
に、排気孔２１ｂはサイトレールの下方に位置しドアを
閉めたときドアサツシュ１８によって隠れるようなとこ
ろに設けられているから、車外から雨水２６等が入りに
くい。

雨水２６等が排気孔２１ｂから浸入したとしても、サイ
トレールアウタ１５に排気孔２１ｂに対向して設けた斜
面部１５ｄで水切りされる。

さらに斜面部１５ｄから上方へ浸入したとしても、通気
孔１５ｃのまわりに上方へ突設した突縁部１５ｅによっ
て阻止されサイトレールの内に落ち込むようなことはな
い。

本考案は前述のようになっているから、構造が簡単でグ
リルやシール材が不用であるとともに、排気孔が車外か
ら目立たない。

しかも車体側とドアサツシュの端面部との間に特に水切
り等のウェザトストリップを設けることなく、車体側の
パネル構成のみで雨水等の浸入を有効に防ぐことができ
、その実用上の効果はまことに大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車の車体斜視図、第２図は車室換気構造の
従来例を示す第１図Ａ−Ａ線の断面図、第３図は本考案
による車室換気構造の実施例を示す第１図Ｂ−Ｂ線の断
面図、第４図は第３図Ｃ−Ｃ線の断面図、第５図は第４
図Ｄ−Ｄ線の断面図である。 １・・・・・・アウタパネル、１ａ・・・・・・フラン
ジ部、１ｂ・・・・・・凹部、１ｃ・・・・・・通気孔
、２・・・・・・インナパネル、２ａ・・・・・・フラ
ンジ部、３ａｍｍｈａｍウェザストリップ、４・・・・
・・ドアサツシュ、５・・・・・・ランチヤンネル、６
・・・・・・ドアガラス、７・・・・・・カバー、８・
・・・・・換気通路、９，１０・・・・・・シール材、
１１・・・・・・グリル、１２・・・・・・空所、１５
・・・・・・サイトレールアウタ、１５ａ・・・・・・
フランジ部、１５ｂ・・・・・・凹部、１５ｃ・・・・
・・通気孔、１５ｄ・・・・・・斜面部、１５ｅ・・・
・・・突縁部、１６・・・・・・サイトレールインナ、
１６ａ・・・・・・フランジ部、１７・・・・・・ウェ
ザストリップ、１８・・・・・・ドアサツシュ、１８ａ
・・・・・・端面部、１９・・・・・・ランチヤンネル
、２０・・・・・・ドアガラス、２１・・・・・・エア
アウトレットカバー、２１ａ・・・・・・端縁部、２１
ｂ・・・・・・排気孔、２２・・・・・・換気通路、２
３・・・・・・ドリップレール、２４・・・・・・ルー
フ、２５・・・・・・空所、２６・・・・・・雨水。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サイトレールアウタの外側をエアアウトレットカバーで
   覆って換気通路を形威し、該サイトレールアウタに該通
   路に開口する通気孔を設けるとともに、該カバーの端縁
   部に該通路の排気孔を設けたことを特徴とする自動車の
   車室換気構造。