JPS596Y2 - コンバインの制御自動切替装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインに関し、特に並木縦割りと並木横割
りの制御を自動的に切替るようにしたコンバインの制御
自動切替装置に関するものである。

コンバインは、機台最前端に設けた分草体によって圃場
の殻稈をかき分けた後、倒伏した殻稈等を引起し装置で
引起して刈取るものである。

第１図および第２図はコンバインの一例を示す側面図お
よび要部正面図であって、機体１はクローラを有する走
行装置２の上に設置され、これに操縦席３および操作杆
４等の各種装置が設けられている。

そして、機体最前部には圃場の殻稈５をかき分けて刈り
幅を決める分草体６が設けられている。

この分草体６はコンバインの走行にしたがって外側の分
草体６によって殻稈５の株元を内側に向って押し支える
。

そこへ引起し装置７の引起しラグ７ａが走行してきてこ
の殻稈５をすくい上げ、引起しラグ７ａの走行によって
それを真直に引起す。

８はこの引起された殻稈５を刈り取る刈り刃であって、
機体１の下部に枢着されて油圧シノンダ９により揺動す
るように構成されている。

したがって、その刃先はこの揺動によって上下動し、殻
稈５に対する刈り高さを変える。

１０はこの刈り刃８の両端から延長されたステーであっ
て、その先端にはサイドセンサ１１が固定されている。

このサイドセンサ１１の上部には、アクチュエータ１１
ａが回動自在に設けられており、このアクチュエータ
１１ ａは機体１の外側に向って水平に突出されており
、殻稈５に当接することにより回動する。

さらに、このサイドセンサ１１は、走行駆動部に接続さ
れており、アクチュエータ１１ ａの回動によってコン
バインを後退させる。

そして、このサイドセンサ１１の後方に連続して刈り高
さセンサ１２がステー１０の下面に取付けられている。

この刈高さセンサ１２のアクチュエータ１２ ａは下方
に向って回動自在に突出されており、その先端は常に地
面に当接して地面の高低にしたがって上下動する。

そして、この刈り高さセンサ１２は前記油圧シリンダ９
に接続されているため、アクチュエータ１２ ａの回動
によって、この油圧シリンダ９が作動して刈り刃８とス
テー１０は一体となって上下動する。

この場合、上記構成によるコンバインに於いては、並木
植された殻稈に対する刈取方向、つまり並木縦割りと並
木横割りではその殻稈間隔が大幅に異なるために、その
方向制御系の検出感度を並木縦割りに合わせておくと、
機体が９０°方向変換して並木横割りとなった場合、殻
稈の間隔が長くなって、方向センサから長い間隔のパル
ス信号が送出されてしまい、これによって殻稈間に於い
て必要以上に方向制御されてしまう欠点を有している。

このために、従来のコンバインに於いては、並木縦割り
と並木横割りでその制御回路を手動切替えすることによ
って作業を行なっていた。

しかしながら、回転しながら刈取りを行なう場合等に於
いては、その刈取方向が圃場の一辺毎に異なるために、
その切替操作が極めて繁雑となり、しばしばその操作を
誤ってしまう等の種々欠点を有している。

従って本考案による目的は、並木縦割りと並木横割りの
制御切替を自動的に行なわせるようにしたコンバインの
制御自動切替装置を提供することである。

以下、図面を用いて詳細に説明する。第３図は本考案に
よるコンバインの制御自動切替装置の一実施例を示す要
部回路図であり、同図において１５は自動スイッチ、１
６は自動スイッチ１５を介して電源＋■に接続された判
別用制御回路であり、この判別用制御回路１６は殻稈の
間隔を検出する判別用センサ１７の検出パルス信号を入
力として対応するアナログ電圧に変換するＤＡ変換器１
８と、このＤＡ変換器１８の出力を可変抵抗１９によっ
て設定される基準電圧と比較する比較器２０と、比較器
２０の比較結果に基すいてオン・オフ動作を行なってリ
レー２１を制御するスイッチング回路２２とから構成さ
れている。

２３は両面方向センサ２４の殻稈検出信号によって方向
制御を行なう並木縦割制御回路であり、リレー２１のノ
ーマルオープン接点２１ ａおよび自動スイッチ１５を
介して電源の正極に接続されている。

２５は側面方向センサ２６の殻稈検出信号によって方向
制御を行なう並木横割制御回路であり、リレー２１のノ
ーマルクロス接点２１ ｂおよび自動スイッチ１５を介
して電源に接続されている。

このように構成されたコンバインの制御自動切替装置に
於いて、自動スイッチ１５を閉じると判別制御回路１６
が作動する。

この状態に於いてコンバインが並木横割りを行なうと、
判別センサ１７は比較的長い間隔の殻稈を検出して低い
周波数のパルス信号を送出する。

この判別センサ１７の検出信号はＤＡ変換器１８に於い
て対応するアナログ信号に変換される。

このアナログ信号は比較器２０に於いて可変抵抗器１９
によって設定された基準値と比較される。

この場合、基準値は並木横割時に於けるＤＡ変換器１８
の出力よりも大きくかつ並木縦割時に於けるＤＡ変換器
１８の出力よりも小さな値に設定されている。

従って、上述した場合には、比較出力は送出されず、こ
れによってスイッチング回路２２もオフとなる。

この結果、リレー２１は不動作となってその接点２１
ｂのみが閉じ、並木横割制御回路２５のみが側面センサ
２６の出力に対応して作動し、これに伴なって方向制御
が行なわれる。

次に、並木縦割りとなった場合には、殻稈の間隔が比較
的短くなり、判別用センサ１７の出力パルス周波数が高
くなる。

この結果、これに伴なってＤＡ変換器１８の出力が基準
値よりも大きくなってＤＡ変換器１８から比較出力が送
出される。

比較器２０から比較出力が送出されると、スイッチング
回路２２がオンとなってリレー２１が励磁される。

リレー２１が励磁されると、接点２１ ａが閉じて並木
縦割制御回路２３のみが作動して並木縦割制御が確実に
行なわれる。

なお、上述した実施例に於いては、並木縦割用のセンサ
として両面センサを用いた場合についてのみ説明したが
、側面センサを用いても良いことは言うまでもない。

以上説明したように、本考案によるコンバインの制御自
動切替装置は、判別用センサによって殻稈を検出するこ
とによって殻稈間隔に対応した周波数のパルスを取り出
し、このパルス周波整の大小によって並木縦割りおよび
並木横割りの判別を行なって制御の切替を行なうように
したものであるために、簡単な構成でありながら確実な
制御が行なえる優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】 第１図、第２図はコンバインの一例を示す要部側面図お
よび要部正面図、第３図は本考案によるコンバインの制
御自動切替装置の一実施例を示す回路図である。 １５・・・・・・自動スイッチ、１６・・・・・・判別
用制御回路、１７・・・・・・判別用センサ、１８・・
・・・・ＤＡ変換器、１９・・・・・・可変抵抗器、２
０・・・・・・比較器、２１・・・・・・リレー、２２
・・・・・・スイッチング回路、２３・・・・・・並木
縦割制御回路、２４・・・・・・両面方向センサ、２５
・・・・・・並木横割制御回路、２６・・・・・・側面
方向センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 分草体によりかき分けられた殻稈を引起して刈り刃によ
   り刈り取るコンバインにおいて、殻稈の間隔を検出して
   パルス信号を送出する判別用センサと、前記判別用セン
   サから送出されるパルス信号の周期により並木縦割りと
   並木横割りを判別する判別用制御回路とを設け、前記判
   別用制御回路の出力信号によって並木縦割り制御と並木
   横割り制御を行なうことを特徴とするコンバインの制御
   自動切替装置。