JPS594828Y2 - 自動車用変速機の操作機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車両のフロアに支持装置によりシフトレバ−
ハウジングを取付け、このシフトレバ−ハウジングに当
該変速機のシフトレバ−を傾動可能に組付けてなる自動
車用変速機の操作機構に関するもので、その要旨は、前
記支持装置として、柱状の防振ゴムと、この防振ゴムの
両端にそれぞれ固着した一対の締着手段と、これら締着
手段のいずれか一方に一端にて固着され内部に前記防振
ゴムを所定の間隙をもって当接可能に収容する筒体とを
備える支持装置を採用したことにあり、その目的は、前
記シフトレバ−ハウジングから車両のフロアに伝わる振
動を適切に減衰すること、及び前記シフトレバ−の操作
フィーリングを向上させることにある。

以下に、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図及び第２図にて示した操作機構１０においては、
シフトレバ−１１が、車両のフロア１２を貫通してシフ
トアーム１３の先端に車両の前後方向へ傾動可能に連結
されており、その下端はコントロールロッド１４を介し
て変速機１５のコントロールシャフト１５Ａに連結され
ている。

シフトアーム１３はシフトレバ−ハウジング１６に車両
の左右方向へ傾動可能に組付けられている。

シフトレバ−ハウジング１６は、前後一対のサポートリ
ンク１７．１７及びブラケット１Ｂを介して四つの支持
装置２０によりフロア１２に車両の前後方向へ揺動可能
に取付けられ、またサポートロッド１９を介して変速機
１５の本体１５Ｂに連結されている。

支持装置２０は、第２図にて明瞭に示したように、柱状
の防振ゴム２１と、この防振ゴム２１の上下両端にそれ
ぞれ固着した一対のポル） ２２．２３と、上方のボル
ト２２の頭部２２ ａに上端にて固着され内部に防振ゴ
ム２１を収容する筒体２４とを備えていて、上方のボル
ト２２とナツト２５の締着によりフロア１２に固着され
、また下方のボルト２３とナツト２６の締着によりブラ
ケット１８に固着されている。

しかして、本実施例においては、上方のボルト２２の頭
部２２ ａを下方のボルト２３の頭部２３ ａより小さ
くし、かつ防振ゴム２１の外径より筒体２４の内径を大
きくすることによって、防振ゴム２１の外周と筒体２４
の内壁間に所定の間隙ａが形成され、また筒体２４の長
さを所定寸法にすることによって、筒体２４の下端が防
振ゴム２１の下端より長さｂだけ上方に位置するように
構成しである。

上記のように構成した本実施例においては、シフトレバ
−１１を操作しない通常時、支持装置２０の防振ゴム２
１が図示のごとく位置して、筒体２４と当接することな
くシフトレバ−ハウジング１６を支承しているため、図
示しないエンジン或いは変速機１５からシフ１〜レバー
ハウジング１６に伝わった振動ゴム２１自体が有する減
衰特性によって適切に減衰されたのちフロア１２に伝わ
り、騒音の発生が抑制される。

また、シフトレバ−１１の操作時、その操作力によって
ブラケット１８が移動すると、防振ゴム２１が間隙ａに
相当する量だけ撓んだのち筒体２４と衝突音を伴なうこ
となく当接してその撓みを弾性的に規制される。

これにより、運転者には適度の節度感が与えられ、操作
フィーリングが向上する。

上記した節度感は、間隙ａと長さｂを変えることにより
容易に変更が可能であることは勿論のこと、防振ゴム及
び（又は）筒体の横断面形状を異方性のある形状とする
ことにより、車両の左右方向（セレクト方向）において
は硬く、車両の前後方向（シフト方向）においては柔か
くすることも可能である。

なお、上記実施例においては、フロア１２の下面に直接
吊下支持される操作機構１０に本考案を実施した例につ
いて説明したが、本考案は第３図及び第４図にて示した
操作機構１００は勿論のこと、その他各種型式の操作機
構にも実施できるものである。

操作機構１００は、上記操作機構１０と実質的に同じ構
成部材からなり、フロア１２の下面にゴムブツシュ３１
を介して橋架した支持ブラケット３０上に載置支持され
ている。

なお、操作機構１００の構成部材は、上記操作機構１０
の構成部材と同−又は類似しているため、図中に同−又
は類似符号を付して説明は省略する。

以上要するに、本考案においては、上記実施例にて例示
したごとく、シフトレバ−ハウジング１６を車両のフロ
ア１２に取付ける支持装置として、柱状の防振ゴム２１
と、この防振ゴム２１の両端にそれぞれ固着した一対の
ポル） ２２．２３ （ナラｌ−２５゜２６であっても
実施可能である）と、これら締着手段のいずれか一方に
一端にて固着され内部に防振ゴム２１を所定の間隙をも
って当接可能に収容する筒体２４とを備える支持装置２
０を採用したことにその構成上の特徴があり、これによ
りシフトレバ−ハウジングから車両のフロアに伝わる振
動を適切に減衰することができるとともに、シフｌ−レ
バーの操作フィーリングを向上させることができる。

また、本考案においては、上記構成を採用したので、振
動を適切に減衰させることは防振ゴムの材質、形状を適
宜設定することにより、またシフトレバ−の操作フィー
リングは防振ゴムと筒体の間隙及び当接位置を適宜設定
することにより、独立して変更が可能であり、各種車両
への採用に際してその適合が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部破断側面図、第２
図は第１図の要部破断拡大図、第３図は本考案の他の実
施例を示す一部破断側面図、第４図は第３図のＩＶ−Ｉ
Ｖ線に沿ってみた拡大断面図である。 符号の説明、１０・・・自動車用変速機の操作機構、１
１・・・シフトレバ−１１２・・・車両のフロア、１５
・・・変速機、１６・・・シフトレバ−ハウジング、２
０・・・支持装置、２１・・・防振ゴム、２２．２３・
・・ボルト、２４・・・筒体、２５゜２６・・・ナツト
、ａ・・・防振ゴムの外周と筒体の内壁間の間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両のフロアに支持装置によりシフトレバ−ハウジング
   を取付け、このシフトレバ−ハウジングに当該変速機の
   シフトレバ−を傾動可能に組付けてなる自動車用変速機
   の操作機構において、前記支持装置として、柱状の防振
   ゴムと、この防振ゴムの両端にそれぞれ固着した一対の
   締着手段と、これら締着手段のいずれか一方に一端にて
   固着され内部に前記防振ゴムを所定の間隙をもって当接
   可能に収容する筒体とを備える支持装置を採用したこと
   を特徴とする自動車用変速機の操作機構。