JPS5943574B2 - 長繊維からなる霜降りベロア調織物の製造方法 - Google Patents

長繊維からなる霜降りベロア調織物の製造方法

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JPS5943574B2
JPS5943574B2 JP50147666A JP14766675A JPS5943574B2 JP S5943574 B2 JPS5943574 B2 JP S5943574B2 JP 50147666 A JP50147666 A JP 50147666A JP 14766675 A JP14766675 A JP 14766675A JP S5943574 B2 JPS5943574 B2 JP S5943574B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、長繊維織物を起毛してなる風合良好な霜降り
ベロア調織物の製造方法に関するものである。
立毛織物製品は、触感の良好なこと、独特の光沢効果を
有していること等すぐれた性能を有するため高級織物製
品として用いられてきている。
かかる立毛織物はウール製品に代表される如(短繊維か
らなる紡績糸を使用した織物からなるものが主流であり
、長繊維からなる立毛織物としてはビロードに代表され
る如(パイルを作り、それをカッターで完全に切断して
いくもの以外、はとんどないというのが現状である。
その最も大きな理由は、長繊維を使用した場合には繊維
を切断する必要のあること、毛先の短いものしか得られ
ないこと、立毛の量が少ないこと、さらに毛の脱落が激
しいこと等であり、そのためアイデアとしてはあるが、
現実の製品としては皆無に等しいというのが現状である
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、長繊維からなる風
合良好な霜降りベロア調織物の製造を可能ならしめたも
のである。
従来、霜降りベロア”A織物は、短繊維を綿状でそれぞ
れ2種以上の色に染め分けたものを混紡した紡績糸を使
用して行なわれており、素材的にはウールが主流であり
2〜4デニールのものが使用されている。
本発明のベロア調織物は、ヨコ糸の90〜30重量%が
平均繊度0,05〜0.5デニール、10〜70重鴛%
が前記繊維より平均繊度が0.2デニール以上大きいポ
リエステル系ポリマーからなる長繊維をヨコ糸として使
用したヨコ朱子、ヨコ綾またはヨコ二重織物で、主とし
て該ヨコ糸から立毛部が形成される如く起毛した織布を
染色してなるものである。
本発明による霜降りベロア調織物は、先染繊維を用いる
必要は全くなく、通常の反染条件で良好な霜降り状織物
となる。
本発明のベロア調織物は、収縮率の異なる長繊維からな
る織物を起毛してなる立毛織物であるため毛先の長さが
1〜10rILrILのものが得られ、かつ毛先の長さ
に分布を有している。
さらに、毛先は長繊維を起毛してなるものであり、従来
の紡績糸から得られるものとは異なり、クリンプを有せ
ずストレートであるため、立毛が豊富で織組織は全く見
えず、表面のきめが細やかで、毛並が美しくかつ毛先の
もつれやピリングはほとんどない。
また、立毛が極細デニールからなり、かつデニールミッ
クスされているため、ヌメリ感と従来の合成繊維からは
得られなかったナチュラルでふくらみのある織物となる
また、本発明の霜降り状の色調は、染着量は同じである
がデニール差による光学的な光の散乱の差によって生ず
るものであり、従来全く得られなかった独特でこなれた
色調を有する霜降りベロア調織物、特にカシミヤベロア
やビキューナ調の高級立毛織物となる。
上記霜降り状ベロア調織物は、つぎの如き本発明の製造
法により製造される。
すなわち、ポリエステル系ポリマーを島成分とし、ポリ
エステルと溶剤抽出性の異なるポリマーを海成分とする
海島構造の長繊維で、当該長繊維から海成分抽出後の残
存島成分の90〜30重量%が島成分の平均デニール0
.05〜0.5の低収縮性繊維、10〜70重量%が前
記低収縮性繊維より島成分の平均デニールが0.2以上
大きく、かつ潜水収縮率が3%以上大きい収縮差を有す
る高収縮性繊維となるよう2種の海島構造の長繊維を混
繊してなるマルチフィラメントをヨコ糸として製織した
織布を海成分除去後に弛緩処理し、ついで起毛、染色処
理することを特徴とする方法である。
本発明の海島構造繊維の島成分を構成するポリエステル
系ポリマーとは、テレフタール酸、ペンタタール酸、ナ
フタリン2・6ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸
、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸ま
たはこれらのエステル類と、エチレンクリコール1.ジ
エチレンクリコール、1・4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、シクロヘキサン−1・4−ジメタツ
ールなどのジオール化合物とから合成されるポリエステ
ルであり、特に反復単位の80%以上がポリエチレンテ
レフタレートであるポリエステルが好ましい。
また上記ポリエステル成分にポリアルキレンクリコール
、グリセリン、ペンタエリスリトール、メトキシポリア
ルキレングリコール、ビスフェノールA、スルホイノフ
タール酸などを共重合したもの、あるいは5重量%以下
の添加物、例えば艶消剤、熱安定剤、顔料あるいは制電
性向上剤リコール、ドデシルベンゼンスルホン酸を含有
しているものも含まれる。
本発明に言うポリエステルと溶剤抽出性の異なる海成分
ポリマーとしては、例えばポリエチレン、ポリスチレン
等があり、これらは例えばテトラクロルエチレン、トリ
クロルエチレン、トルエン等で容易に抽出除去されるも
のである。
本発明の海島構造の長繊維とは、例えば次の如き紡糸法
によって得られたものを2〜6倍に延伸して得られる。
特公昭44−18369号に代表される多芯芯鞘型混合
紡糸、または2種以上のポリマーを別々のギヤポンプか
ら吐出し、多層化接合、分割の操作を行なって海島構造
繊維を得る紡糸法および2種以上のポリマーをスタチッ
クミキサーを通して海島構造繊維を得る紡糸法等がある
これらのうち、多層化、接合、分割の操作を1または2
回くり返したものを接合してノズルから吐出する特殊混
合紡糸法が有利に用いられる。
ここで言う多層化とは、2種以上のポリマー流を交互に
多層状に配置する操作であり、接合とは多層化したもの
をポリマー留に集めることにより多層状ポリマー流とす
る操作である。
分割とは多層状ポリマー流を層とほぼ直角な方向で分割
する操作である。
上記紡糸法により得られる海島構造繊維は、島成分が実
質的に繊維軸方向に連続したものとなる。
本発明に用いられる海島構造繊維は、織布としたのち海
成分を除去するので島成分が実質的に連続していること
が好ましい。
該島成分の平均繊度は、低収縮性繊維が0.05〜0.
5デニールであり、高収縮性繊維は前記低収縮性繊維よ
す0.2デニール以上大きいことが必要である。
より好ましい高収縮性繊維の繊度は0.4〜1.0デニ
ールである。
本発明では織布を起毛処理する際に繊維を切断する必要
があるが、かかる切断を通常のパフィングあるいは針布
起毛で行なうためには繊維の強力を小さくする必要があ
り、1.0デニール以下、より好ましくは0.05〜0
.8デニールであることを見い出した。
デニールが大きくなると切断が難かしくなり、毛の量が
少ないものしか得られない。
強度に起毛を行なうと脱毛も激しくなり、かつ破裂強度
が低下し実用性のない織物となる。
また0、05デニールより小デニールの極細繊維は、毛
先の短いものしか得られないこと、起毛時に毛先の脱落
が激しいこと、織物の染色性が著しく低下すること等の
理由により好ましくない。
かかる0、05〜1.0デニールの極細長繊維は、わず
かの摩擦で毛羽、断糸が発生するので通常の繊維の製造
法で製造したり、極細繊維のままで織物を作ることは困
難なことである3したがって・、かかる極細繊維からな
る織物を得るためには、海島構造繊維として紡糸、延伸
、製織を行ったのち海成分を抽出除去し、極細繊維とす
ることが好ましい。
本発明においては、かかる海島構造繊維を島成分繊維の
90〜30重量%が低収縮性繊維であり、その10〜7
0重量%が該低収縮性繊維より潜水収縮率が3%以上大
きい高収縮性繊維となるよう紡糸工程、延伸工程または
撚糸工程等で混繊される。
すなわち、高収縮性と低収縮性の島成分繊維が混在する
マルチフィラメントとすることが必要である。
島成分繊維に収縮差を与えるには例えば次の如き方法に
よって可能である。
([)紡糸時のドラフトに差を持たせ、配向度に差のあ
る2種の海島構造の長繊維を混繊し同時に延伸する。
(11)収縮性の異なるポリマーの島成分からなる2種
の未延伸の海島構造長繊維を混繊し同時に延伸する。
佃 同一の未延伸の海島構造長繊維を延伸時の熱履歴に
差を与え延伸したのち混繊する。
(IM 同一の延伸した海島構造長繊維の一方をあら
かじめ熱収縮を与えたのち混繊する。
本発明のマルチフィラメントは、100〜500回/m
のヨリを与えることが好ましく、単糸ヨリ、双糸ヨリ、
あるいは玉子ヨリいずれも可能であるが、風合の点で単
糸ヨリが好ましい。
従来紡績糸を用いる場合は、ビリ等の発生で単糸ヨリは
製織性が低下し、好ましくないとされていたが、本発明
では収縮性の異なる繊維が混在するマルチフィラメント
であるため単糸ヨリでも製織性は良好であり、撚糸工程
が著しく簡略となるため、やわらかな風合の織物が得ら
れる。
100回/mより小さい場合は毛の脱落が太き(、霜降
り模様がバタリングを生じ好ましくない。
500回/mを越すと撚糸の手間がかかるうえ起毛が難
かしくなる。
上述の繊維を製織後海成分を抽出し、弛緩熱処理すると
、高収縮性の島成分繊維が織物組織中でヤーンの中心に
集まりながら収縮し、低収縮性の島成分繊維は収縮差の
分だけループ状となって織物表面に出る。
しかし、織物の組織点では各単繊維の動き得る自由度が
非常に小さいため低収縮性繊維を内部に含んだまま高収
縮性繊維が収縮する。
従って、組織点間ではループが形成され、後の起毛処理
で容易に切断され、毛の豊富で毛先の長いものとなり、
また組織点では繊維が絡み合ったまま収縮しているので
毛の脱落が少ない。
かかるループ形成を良好に行なうためには、島成分繊維
の90〜30重量%が低収縮性繊維であり、10〜70
重量%が高収縮性繊維であることが必要である。
高収縮性繊維が10%に満たない時は、収縮力が不足で
ループの形成と組織点における低収縮成分の把握が不充
分である。
一方、70%を越えるとループ形成部が少な(なり立毛
の少ない織物となる。
本発明の霜降りベロア調織物は、ループを形成する低収
縮性繊維は島成分の平均繊度が0.05〜0.5デニー
ルであり、高収縮性繊維は、前記低収縮性繊維よす0,
2デニール以上大きいことが必要である。
かかる条件を満足したときに良好な霜降りベロア調織物
となる。
デニール差が0.2に至らない場合は、霜降り模様が生
ぜず、好ましくは0.2以上0.8以下である。
本発明によれば、従来の方法とは全(異なり、通常の一
浴反染だけで良好な霜降り状の立毛織物が得られる。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、低収縮繊維を細デ
ニールにし、高収縮繊維を前記低収縮性繊維より0.2
デニール以上大きくしたときに良好な霜降り模様が得ら
れることを見い出した。
収縮繊維を太デニールとした場合は、バタリングやイラ
ツキを生じやすく好ましくない。
また、収縮差が3%に満ない場合、単にデニール差繊維
を混合してもイラツキが生じやすい。
より好ましくは、高収縮性繊維が20〜50%であり、
低収縮性繊維より潜水収縮率が3%以上である。
潜水収縮率が3%に満たない場合は、弛緩熱処理しても
ループはほとんど形成されず、毛先の短いものしか得ら
れない。
バタリングやイラツキが生じやすい。
3%以上の場合は、毛先の長さに適度な分布を有し、良
好な霜降り調となる。
より好ましくは5〜30%である。
本発明の収縮性の異なる海島構造マルチフィラメントを
合撚してヨコ糸として利用する他の目的は、起毛斑を少
なくすることにある。
従来、長繊維からなる起毛織物の製造が困難とされてい
た理由に起毛斑が発生しやすいことがある。
すなわち、わずかのシワや張力斑でも容易に起毛斑とな
るので操業的に生産することは非常に困難であった。
本発明の方法によれば、起毛されるヤーンが二層構造を
有しているため強固なシワができにく(、簡単な幅出し
操作(ピンテンターで140〜180℃の熱風中で行う
)で容易にシワは除去される。
本発明で言う沸水中における収縮率とは、海島構造繊維
を100℃の沸水中に1o分間無荷重処理したときの収
縮率で次式で求められる。
但し、1oは処理前に初荷重277+5;’/dをかけ
て測定したヤーンの長さ1.■は処理後に2〜/dの荷
重をかけて測定したヤ′−ンの長さである。
上述の海島構造繊維は通常の織機で製織可能でり、該繊
維を織物のヨコ糸として使用することが好ましく、タテ
糸としては通常のフィラメント(生フィラメントおよび
仮撚り加工糸等)または紡績糸を使用することが可能で
ある。
織物の組織としてはヨコ糸が表面に多く出ている構造が
好ましく、ヨコ朱子、ヨコ酸およびヨコ二重織がとくに
好ましい。
また、織物の好ましいカバーファクター ンデニール)は、 タテ糸(K1) 10≦に1≦40ヨコ糸(K2
) 13≦に2≦3゜ 23≦に1+に2≦65 であり、本発明では起毛されるヨコ糸に長繊維を用いて
いる関係から、次の条件のときと(に良好な結果が得ら
れる。
17≦に1≦22 19≦に2≦24 35≦に1+に2≦45 脱海成分処理は、例えば60〜1oo℃のテトラクロル
エチレン、トリクロルエチレンまたはトルエンで抽出す
ることにより行なわれる。
本発明に言う海成分の除去とは、残留海成分を抽出後の
布帛に対し3%以下にすることを言う。
本発明に使用されるヤーンの収縮差は、溶剤抽出時また
は弛緩熱処理によって発揮されるが、弛緩熱処理は通常
の織物処理を行なうリラクサーの使用が可能である。
起毛処理は通常のパフィングあるいは針布起毛が可能で
ある。
起毛は軽度から徐々に強度に行なうことが好ましく、そ
れにより毛先の長い良好なベロア調織物となる。
起毛処理前に帯電防止剤の付与およびしわ等を伸ばすた
め100〜160℃で隅出し処理を行なうことは起毛斑
をなくする点で好ましい。
該起毛織物の染色は、通常のポリエステル織物と同じ方
法が可能であり、一浴染色で良好な霜降り調に染められ
る。
従来、−浴染めで異色効果を出すためには、ポリマーの
異なる(染色性の異なる)2種以上の繊維を混繊した織
物を用いる必要があったが、本発明の方法では全く同一
のポリマーを使用した繊維からなる織物で可能である。
通常の染色法とは、分散染料、塩基性染料または酸性染
料による高温(100〜140’C)染色、低温(90
〜99℃、必要によっては染色助剤併用)染色のことで
ある。
起毛した織物に樹脂(例えば、アクリル酸エステル系、
ポリ酢酸ビニール系、ポリウレタン系、ポリアクリルア
ミド系及びメラミン系樹脂)および柔軟性付与、帯電防
止および風合調整剤としてカチオン活性剤、ポリアミン
系、フッソ系、シリコン系およびラノリン系仕上剤を用
いることは毛羽脱落防止、ピリング防止および良好なベ
ロア調の風合を得るために好ましい。
本発明の良好なベロア調織物を得るためには毛先に方向
性を持たせることが重要であり、起毛後の織物をブラシ
またはなで針等で充分ブラッシングしてやることが好ま
しく、さらにその方向を熱ローラ−、ホットプレス、デ
カタイザーあるいはカレンダー等でセットするとともに
光沢を与えることはより好ましい。
本発明の方法によれば長繊維織物より良好な立毛織物の
製造が可能であり、かつ立毛が豊富で毛先が長く、かつ
従来のものとは全(異った霜降りベロア調織物となる。
以下実施例により本発明を説明する。
実施例 1 島成分としてω〕(フェノールとテトラクロロエタンの
等量混合溶媒を用い、30℃の恒温槽中でウツペローデ
型粘度計を使用して測定した極限粘度) = 0.62
dll?のポリエチレンテレフタレートを、海成分とし
てポリスチレンを用い、海島成分比が2対3の海島構造
繊維で島成分の平均デニール0.1でwsr=7%であ
る250d/24fのフィラメント(gh島成分の平均
デニール0.6でwsr=17%である250d/24
fのフィラメント(B)を150回/mのヨリを与え合
撚しヨコ糸として使用した。
タテ糸としては通常のポリエステル仮撚加工糸150d
/48fを用い4枚ヨコ朱子(トルコ朱子)織物を作っ
た。
製織はダブル幅のレピア織機で行なったが、ビリ、ヨコ
ダルミ等の発生は全くなく、製織性は良好であり、生機
欠点のなり織物が得られた。
このものを80℃のトルエン中で海成分を抽出除去し、
続いて潜水中で糊抜精練(リラックス処理)し、帯電防
止剤を付与し、160℃のピンテンターで5%の幅出し
を行った。
このものを針布起毛機で徐々に強度を上げ9回起毛し、
さらに逆方向より4回起毛した。
表面は一様に起毛されており、織組織は全く見えず起毛
斑もなかった。
この布を180℃でプレセットした後、分散染料(ブラ
ウンの濃色)で高温(130℃)染色を行なった。
続いてアクリル酸エステル系の樹脂と帯電防止剤および
柔軟仕上剤を付与し、160℃でショートループ乾燥し
、起毛機で軽く1度起毛した後、なで針のみを使用して
4回処理し毛先に方向性を与えたのちデカタイザーに入
れた。
その後、190℃でファイナルセットを行なった。
得られた布のカバーファクターは、 K1=22.3 に2=21.9 Kc=43.2 であった。
得られた布は、きめが細かく、毛先が長いものと細いも
のが適度に分布し、かつ方向性を有し織組織が全(見え
な(、適度なヌメリとふくらみとしなやか性を有し、か
つ従来全くなかった良好な霜降りベロア調織物となった
この布の引裂強力は、タテ糸方向が6.011i、ヨコ
糸方向が3.77k19である破裂強度も29.8に9
/cniであり、ピリングはICI法(10時間)で4
級であった。
この布で紳士物の上下背広を作り2ケ月間着用テストを
行なった。
毛羽脱落、エッヂ摩耗、抗ピルおよび勝抜は等の問題は
全くなかった。
比較例 1 実施例1でフィラメントAのみを合撚してヨコ糸として
使用した以外は全(同じ条件で立毛織物を作った。
立毛は豊富であるが毛先は短かく、ベロア調の織物には
ならなかった。
霜降り効果は全く現われなかった。
実施例2〜4、比較例2〜8 島成分として〔η)−0,60dllfのポリエチレン
テレフタレート、海成分として高圧法で製造されたポリ
エチレンからなる島成分が実質的に連続した第1表に示
すA、B2種の海島構造繊維(150回/mの単糸ヨリ
)をヨコ糸とし、タテ糸として通常のポリエステル加工
糸150 d/48 fを使用し、ヨコ二重織(表%、
展イの4枚斜文)の織物を作った。
これを80℃のテトラクロロエチレン中で脱海成分処理
、糊抜精練処理し、帯電防止剤付与したのち135℃で
3%の幅出しを行なった。
このものを針布起毛機で順方向に4回、逆方向に4回起
毛し、さらに布の裏面を2回起毛した。
このものを180℃でプレセットしたのち高圧ウィンス
染色機でダークグレーに染色した。
ポリウレタン系のエマルジョンと帯電防止剤、柔軟仕上
剤を付与したのちブラッシングを充分性ない80℃のペ
ーパーカレンダーで7.5j□Hの荷重で処理し、18
0℃でファイナルセットをした。
仕上り布のカバーファクターはいずれの例もに1=20
〜22、K2=19〜22となるようにした。
比較例2は毛先が非常に短か(ベロア調とならず、かつ
ねぼけた色調にはなるが霜降り状にはならなかった。
比較例3は、非常に短かい立毛にところどころ染色濃度
の濃い毛先がまざり゛、斑々の感じのしたものとなり本
発明霜降りベロア調とはならなかった。
比較例4は、フィラメントBの効果が現われず霜降り状
にはならなかった。
比較例5はフィラメントBからの立毛が多く、ネル状と
なり本発明の良好な霜降りベロア調とはならず、イラツ
キの大きいものとなった。
比較例6は収縮差が小さいため毛先が短かくベロア調織
物とはならなかった。
比較例7はネル状となった。比較例8は、フイラメンl
−Bからなる毛先の長いものが立毛部を覆い霜降り調に
はならなかった。
それに対し、本発明の実施例2.3および4は、立毛が
豊富で毛先の長い良好な霜降りベロア調織物となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリエステル系ポリマーを島成分、ポリエステルと
    溶剤抽出性の異なるポリマーを海成分とする2種の海島
    構造の長繊維を、一方の海島構造の長繊維から海成分抽
    出後の残存島成分繊維の90〜30重量%が島成分の平
    均繊度が0.05〜0.5デニールの低収縮性繊維、も
    う一方の海島構造の長繊維から海成分抽出後の残存島成
    分繊維の10〜70重量%が前記低収縮性繊維より島成
    分の平均繊度が0.2デニール以上大きくかつ潜水中に
    おける収縮率差が3%以上大きい高収縮性繊維を与える
    2種の海島構造の長繊維を混繊してなるマルチフィラメ
    ントを、ヨコ朱子、ヨコ綾またはヨコ二重織物のヨコ糸
    として製織し、これら2種の海島構造の長繊維から海成
    分を抽出除去したのち弛緩熱処理し、ついで起毛処理お
    よび染色処理することを特徴とする霜降りベロア調織物
    の製造方法。
JP50147666A 1975-12-10 1975-12-10 長繊維からなる霜降りベロア調織物の製造方法 Expired JPS5943574B2 (ja)

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