JP4530862B2 - 高密度織物の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、次の構成を有するものである。
(1)ポリエステルマルチフィラメント糸条Aとポリエステルマルチフィラメント糸条Bで構成され、前記糸条A、Bは、エチレンテレフタレート単位を主成分とし、全アルコール成分に対しビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体を1.0〜6.0モル%及び全酸成分に対しイソフタル酸を1.0〜6.0モル%共重合した共重合ポリエステルからなり、単糸繊度が1dtex以下であり、かつ、糸条Bの沸水収縮率が糸条Aより5〜10%以上高く、混繊糸の最大熱収縮応力が0.2cN/dtex以上、沸水収縮率が20%以上の混繊交絡糸を少なくとも経糸に用い、経糸には撚係数Kが1500〜10000の撚糸を施し、次いで製織した後、染色加工し、織物のカバーフアクター(CF)を2000≦CF≦3200とすることを特徴とする高密度織物の製造方法。
(2)染色加工した後、起毛加工を施すことを特徴とする上記(1)記載の高密度織物の製造方法。
なお、混繊交絡糸における糸条Aと糸条Bの質量比は特に限定されるものではなく、20:80〜80:20であればよい。
なお、撚係数Kは、撚数をT(回/m)、繊度をD(dtex)とすると、次の式で算出される。
また、本発明の高密度織物は、前記(a)式で示される織物のカバーフアクター(CF)が2000〜3200、好ましくは2300〜3000であることが重要であり、カバーフアクター(CF)が前記範囲を満足することで、織物に牛皮様の手触り感を付与することができる。カバーフアクター(CF)が2000未満になると、織物組織の拘束力が弱く、織物に空隙が多くなって、高密度とは程遠いものとなる。また、3200を超えると、風合いが硬くなり、風合いをソフトにするためには、過度の減量加工が必要となって、コストアップや生産性が低下するので好ましくない。
なお、起毛条件は特に限定されるものではないが、例えば320メツシュのサンドペーパーでカバーされた1本ロール型エメリー機を用いて起毛することが好ましい。
また、図2の工程で加工を行う場合は、ヒータ12、15に温度差を設けることにより、糸条Aより糸条Bの沸水収縮率を5〜10%高くすることができる。具体的には、糸条B用のヒータ温度より糸条A用のヒータ温度を好ましくは5〜200℃高く設定し、糸条Bの沸水収縮率が5〜10%高くなるようにすればよい。
試料(糸条)を検尺機(円周:1.125m)で10回捲取り、輪状にして1dtex当たり1/9.8cNの荷重かけて試料の長さXを測定し、次いで、フリーの状態で沸騰水中に30分間浸漬した後、自然乾燥させ、再び1dtex当たり1/9.8cNの荷重かけて試料の長さYを測定し、次の式で算出した。
沸水収縮率(%)=((X−Y)/X)×100
(2)最大熱収縮応力
カネボウエンジニアリング社製KE−2型熱収縮応力測定機を用い、長さ16cmの試料を輪状にして8cmとし、初荷重:1/34cN/dtex、昇温速度:100℃/分で昇温しながら、各温度における応力値を記録計に記録し、ピークの応力値を試料の繊度で除した値を最大熱収縮応力(cN/dtex)とした。
エチレンテレフタレート単位にビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体4.5モル%とイソフタル酸4モル%とを共重合した共重合ポリエステルを紡糸して得られた高配向未延伸糸122dtex/144fのマルチフィラメント2本を供給糸として用い、図1に示す工程に従い、表1の条件で加工して203dtex/288f(単糸繊度:0.7dtex)の混繊交絡糸を得た。得られた混繊交絡糸は、最大熱収縮応力が0.25cN/dtex、沸水収縮率が23%であった。
得られた生機を精練(80℃×20分)し、液流染色機を用いて連続リラックス(125℃×30分)により熱収縮特性を発現させた後、プレセット(190℃×30秒)を行った。次いで、分散染料で染色(Dianix Blue S−2R<DyStar製>:2%omf 130℃×30分)し、仕上げセット(180℃×30秒)を行って、経糸密度102本/2.54cm、緯糸密度64本/2.54cm、カバーファクター(CF)2365の高密度織物を得た。
得られた織物は、染着差によるイラツキがなく、牛皮様の手触り感とソフト風合いを有するものであった。
プレセットを行った後、320メッシュのサンドペーパーでカバーされた1本ロール型エメリー起毛機(和歌山鉄工製)を用いて起毛する以外は実施例1と同様にして、経糸密度102本/2.54cm、緯糸密度64本/2.54cm、カバーファクター(CF)2365の高密度織物を得た。
得られた織物は、染着差によるイラツキがなく、織物表面には微小毛羽が多数存在しており、実施例1の織物よりも牛皮様の手触り感とソフト風合いが強調され、暖かみのあるものであった。また、毛倒れによるフィンガーマークの発生もなかった。
実施例1の供給糸を用い、図2に示す工程に従い、表1の条件で加工して163dtex/288f(単糸繊度:0.565dtex)の混繊交絡糸を得た。得られた混繊交絡糸は、最大熱収縮応力が0.3cN/dtex、沸水収縮率が23%であった。
この混繊交絡糸にZ−250回/mの追撚(撚係数:3192)を施すとともに、実施例1と同様のサイジングを行ったものを経糸とし、前記混繊交絡糸を緯糸として、経糸密度119本/2.54cm、緯糸密度80本/2.54cmの5枚サテン織物を製織した。製織時の準備工程や製織工程において、毛羽によるトラブルはなく品質の良好な生機が得られた。
得られた織物の表面には微小毛羽が多数存在し、ソフト風合いに優れており、実施例1の織物よりも牛皮様の手触り感が強調され、暖かみのあるものであった。また、毛倒れによるフィンガーマークの発生もなかった。
糸条Aの沸水収縮率を3%にする以外は、実施例2と同様にして混繊交絡糸を得た。得られた混繊交絡糸を用いて、実施例2と同様に製織、起毛、染色仕上げ加工を行い、経糸密度82本/2.54cm、緯糸密度56本/2.54cm、カバーファクター(CF)1966の織物を得た。
得られた織物は、表面に位置する高伸度の糸条Aのみが起毛されたことにより、毛足の長い毛羽が形成されており、牛皮様の風合いには程遠いスエード調の風合いを有しており、フィンガーマークも付きやすいものであった。
実施例2で用いた122dtex/144fに代えて、122dtex/36fを用いた以外は実施例2と同様にして織物を得た。
1、5、11、14:供給ローラ
2,6、12、15:ヒ−タ
3 :流体旋回ノズル
4、13 :第1引取ローラ
7、16 :第2引取ローラ
8、17 :流体噴射ノズル
9、18 :第3引取ローラ
10、19 :パッケージ
Claims (2)
- ポリエステルマルチフィラメント糸条Aとポリエステルマルチフィラメント糸条Bで構成され、前記糸条A、Bは、エチレンテレフタレート単位を主成分とし、全アルコール成分に対しビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体を1.0〜6.0モル%及び全酸成分に対しイソフタル酸を1.0〜6.0モル%共重合した共重合ポリエステルからなり、単糸繊度が1dtex以下であり、かつ、糸条Bの沸水収縮率が糸条Aより5〜10%以上高く、混繊糸の最大熱収縮応力が0.2cN/dtex以上、沸水収縮率が20%以上の混繊交絡糸を少なくとも経糸に用い、経糸には撚係数Kが1500〜10000の撚糸を施し、次いで製織した後、染色加工し、織物のカバーフアクター(CF)を2000≦CF≦3200とすることを特徴とする高密度織物の製造方法。
- 染色加工した後、起毛加工を施すことを特徴とする請求項1記載の高密度織物の製造方法。
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- 2005-01-18 JP JP2005010590A patent/JP4530862B2/ja not_active Expired - Fee Related
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