JPS5939098Y2 - チルトキヤブ型自動車のパ−キングブレ−キ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、チルトキャブ型自動車のパーキングブレーキ
装置の改良に関する。

従来、上記のようなパーキングブレーキ装置としては、
実開昭５４−１５３６２２号（考案の名称「ハンドブレ
ーキ装置」）に開示されている第１図の装置の如く、キ
ャビンに枢着された。

駐車用ブレーキの第ルバー１と、シャーシフレームに枢
着された第２レバー２、第３レバー３と、第２レバー２
と第３レバー３に介装された中間レバー４とを設け、第
ルバー１の連結部材５のピン６を第３レバー３のガイド
部７に係合させて構成し、ハンドブレーキ（第１レバー
）の操作時にキャビンをチルトさせてもブレーキ制動力
を弱めることがないように工夫したものが提案されてい
る。

ところが、上記従来の装置では、パーキングブレーキを
操作することを前提とし、キャビンを傾動させる際のフ
ルーキ制動力のゆるみを単に防止するのみであるから、
パーキングブレーキの操作を忘れてキャビンを傾動させ
た場合、傾斜地等では自動車が誤発進することがあり、
保守点検上の安全性に問題があった。

本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、
キャビンのパーキング操作レバーとシャーシフレームと
の間を連係する連係部材を設け、この連係部材に設けら
れるスプリング部材によってパーキング操作レバーをブ
レーキ作動方向に付勢するように構成して、該連係部材
により、キャビンの傾動に連動してパーキング操作レバ
ーをブレーキ作動方向に操作させ得るようにして、パー
キング操作レバーの操作忘れがあっても、キャビンの傾
動で自動的にパーキングブレーキを作動させて誤発進等
を未然に防止するとともに、スプリング部材によりパー
キングブレーキの遊びの増加による制動力の弱まりを防
止するように工夫したものである。

以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明す
る。

第２図、第３図ａ及び第３図すは、レバータイプのパー
キングブレーキ装置の例を示すものである。

第２図にも・いて、シャーシフレーム１０の上部ブラケ
ット１１とキャビン１２の下部ブラケット１３とがヒン
ジ軸１４で連結され、キャビン１２はヒンジ軸１４を中
心に前方へ傾動自在に取付けられる。

７２お、１５はダツシュボード、１６はハンドル、１７
はシート１８はラジェータ、１９はエンジンである。

」二記シート１７の側方には、キャビン１２のブラケッ
ト２０にパーキング操作レバー２１をピン２２で枢着し
て配置し、該操作レバー２１のピン２２の上部位置に、
ブレーキワイヤ２３の一端２３ａを連結すると共に、該
ブレーキワイヤ２３の他端２３ｂは図示しないブレーキ
装置に連結して、操作レバー２１の引上げ操作でパーキ
ングフルーキを作動させる公知の構り父である。

一方、第３図ａに示すように、キャビン１２の下面ブラ
ケツＩ・２５に上部、をピン２６で前後方向へ回動自在
に枢着しだ回動レバー２７を設け、キャビン１２に固定
のアウターケーブル２８で滑動自在に支持されたインナ
ーケーブル２９の一端２９ａを上記操作レバー２１のビ
ン２２下部位置に連結すると共に、他端２９ｂを回動レ
バー２７の中部に連結する。

また、シャーシフレーム１０の上面ブラケット３０にピ
ン３１で前後方向へ回動自在に枢着されたロッド３２と
、該ロッド３２を滑動自在に嵌合して上記回動レバー２
７の下部にピン３３で枢着されたガイド筒３４と、該ガ
イド筒３４内に縮装されロッド３２とガイド筒３４とを
ばね力で嵌合方向へ相対的に付勢するコイルばね３５と
でなるロッド部材３６を設ける。

上記のようにパーキングブレーキ装置を構成すれば、キ
ャビン１２が非傾動位置にあり、操作レバー２１が押下
げ操作されてパーキングフルーキが解除されでいる第３
図ａの状態において、操作レバー２１を引上げ操作する
と、ブレーキワイヤ２３が引かれてパーキングフルーキ
が作動する。

このときインナーケーブル２９はアウタケーブル２８と
ともに変形するだけであるから、フルーキ作動には何の
影響もない。

つぎに、第３図ａの状態、つまり操作レバー２１が押下
げ操作されてパーキングブレーキが解除されている状態
から第３図すのようにキャビン１２を傾動させると、回
動レバー２７はガイド筒３４、ロッド３２を介してシャ
ーシフレーム１０に連結されているので、キャビン１２
の傾動に追随しで回動レバー２７が前動してインナーケ
ーブル２９を引出すようになり、従って、操作レバー２
１が引上げ操作されるためにブレーキワイヤ２３が引か
れて自動的にパーキングブレーキが作動されるようにな
る。

このキャビン１２の傾動時、操作レバー２１を常に定位
置まで確実に引上げ操作するために、キャビン１２の傾
動最終位置の手前で操作レバー２１の引上げ操作が完了
しているのが好ましいが、パーキングブレーキの遊びの
増加により操作レバー２１の必要ス１ヘロークは増加す
るが、ガイド筒３４とロッド３２との間のコイルば゛ね
３５のスプリング力に上り回動レバー２７は、上記遊び
の増加に応じて前動されるので、キャビン１２の傾動時
にブレーキ制動力が弱められる恐れもない。

さらに、キャビン１２の傾動で操作レバー２１が一旦引
−Ｌげ操作されると、操作レバー２１は具体的に図示し
ないロック機構で引上げ操作位置にロックされるので、
キャビン１２を非傾動位置に戻してもインナーケーブル
２９はアウタケーブル２８とともに変形するだけである
から、パーキングブレーキは解除されない。

第４図及び第５図は、ステッキタイプのパーキングブレ
ーキ装置の例を示すもので、上記レバータイプの例と同
−構成の箇所は同一番号を付して説明を省略する。

上記ダツシュボード１５のブラケット３８にパーキング
操作レバー１２１を滑動自在に嵌合して配置し、該操作
１／バー１２１に連動するリンクレバー３９の右アーム
３９ａに上記ブレーキワイヤ２３の一端２３ａを連結す
る。

また、第５図にも示すように、キャビン１２に回動レバ
ー１２７を枢着し、アウターケーブル１２８に挿通され
た上記インナーケーブル１２９の一端１２９ａを−Ｊ−
記リンクレバー３９の左アーム３９ｂに連結すると共に
、他端１２９ｂを回動レバー１２７に連結する一方、シ
ャーシフレーム１０に枢着されたロッド１３２と、上記
回動レバー１２７に枢着されたガイド筒１３４と、コイ
ルばね１３５とでなるロッド部材１３６を設ける。

上記の構成であれば、キャビン１２が非傾動位置にあり
、操作レバー１２１が押込み操作されてパーキングフル
ーキが解除されている第５図の実線状態において、操作
レバー１２１を引出し操作するとリンクレバー３９を介
してブレーキワイヤ２３が引かれてパーキングブレーキ
が作動する。

この時のロッド部材３７の作用は上述と同様である。

つぎに、第５図に二点鎖線で示すようにキャビン１２を
傾動させると、キャビン１２の傾動に追随して回動レバ
ー１２７が前動してインナーケーブル１２９を引出すよ
うになり、従って、リンクレバー３９を介して操作レバ
ー１２１が引出し操作されるためにブレーキワイヤ２３
が引かれて自動的にパーキングフルーキが作動されるよ
うになる。

この時のロッド部材１３６の作用は上述と同様である。

以上の説明からも明らかなように、本考案は、キャビン
のパーキング操作レバーとシャーシフレームとの間を連
係する連係部材により、キャビンの傾動に連動して操作
レバーをブレーキ作動方向に操作させるようにしたもの
であるから、キャビンの傾動時にパーキング操作レバー
の操作忘れがあっても、キャビンの傾動に追随して自動
的にパーキングブレーキが作動されるので、操作忘れに
起因する誤発進が未然に防止され、保守点検を安全に行
なえるようになる。

また、連結部材に設けられるスプリング部材によってパ
ーキング操作レバーをブレーキ作動方向に付勢するよう
にしたものであるから、パーキングブレーキの遊びの増
加による制動力の弱まりが防止されるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパーキングブレーキ装置の側面図、第２
図は本考案に係るレバータイプのパーキングブレーキ装
置を装着したチルトキャブ型自動車の側面図、第３図ａ
はキャビンの非傾動状態におけるパーキングブレーキ装
置の側面図、第３図すはキャビンの傾動状態におけるパ
ーキングブレーキ装置の側面図、第４図はステッキタイ
プのパーキングブレーキ装置を装着したチルＩ・キャブ
型自動車の要部側面図、第５図はキャビンの非傾動、傾
動状態におけるパーキングブレーキ装置の側面図である
。 １０・・・・・・シャーシフレーム、１２・・・・・・
キャビン、１４・・・・・・ヒンジ軸、２１・・・・・
・パーキング操作レバー、２３・・・・・・フルーキワ
イヤ、２７・・・・・・回動レバー、２９・・・・・・
インナーケーブル、３２・・・・・・ロッド、３４・・
・・・・ガイド筒、１３４・・・・・・ガイド筒、３５
・・・・・・コイルばね、３６・・・・・・ロッド部材
、３９・・・・・・リンクアーム。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）キャビンがシャーシフレームに対し傾動自在に設
   けられたチルトキャブ型自動車において、上記キャビン
   に操作自在に取付けられ、パーキングブレーキを作動・
   解除させるパーキング操作レバーと、 該パーキング操作レバーと上記シャーシフレームとの間
   を連係し、キャビンの傾動に連動して該パーキング操作
   レバーをブレーキ作動方向に操作させる連係部材とを備
   えても・す、該連係部材にはスプリング部材が設けられ
   ており、このスプリング部材は連係部材をパーキング操
   作レバーのブレーキ作動方向に付勢するよう構成されて
   いることを特徴とするチルトキャブ型自動車のパーキン
   グブレーキ装置。
2. （２）上記連係部材は、キャビンに回動自在に取付けら
   れた回動レバーと、該回動レバーとパーキング操作レバ
   ーとを連結するワイヤと、上記回動レバーとシャーシフ
   レームとを連結するロンド部材とで構成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のチル
   Ｉ・キャブ型自動車のパーキングブレーキ装置。