JPS5935621Y2 - 可撓性膜製起伏堰 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可撓性膜製起伏堰の改良に関するものである。

可撓性膜製起伏堰は堰体を形成する可撓性膜例えばゴム
引布製袋状体（包被）を少くとも河床部に河を横断する
方向に取り付け、袋状体内部に連通する注排気（水）管
から空気又は水或いはその両者等流体を送り膨張起立さ
せ又は袋状体内部から流体を排出し収縮倒伏させる様に
したものである（例えば特公昭４０−１１７０２号、特
公昭４４−２３７１号参照）。

この種層に於いてその大型化に際し偏越流により堰体の
動揺が発生する。

この動揺は美観上の問題、堰高の河川横断方向均一性上
の問題及び堰体各部の寿命の短縮をもたらす。

又この種層に於いて、堰は流水と共に流れる物体により
損傷を受は易い。

本考案はこれらの点に鑑み案出されたものであり、堰起
立時に袋体内部の頂部付近となる部分に剛性体を設けた
ものである。

以下例示図面に就いて本考案を説明する。

第１，２図中１． １’ 、 １″ ・・・・・・
等は可撓性膜製例えばゴム引布製の独立気（水）室、２
はこれら複数の独立気（水）室を複数層に分つ剛板例え
ば鉄板、プラスチック板、３は堰起立時に袋体内部の頂
部付近となる部分の頂部高さが河川を横断方向にわたっ
て一定な剛性体例えば内部に空室４を有するかまぼこ形
鉄製函体、５は外周の外部保護用可撓性膜例えばゴム引
布膜、６は河床を示し、独立気（水）室には例えば最下
層のそれには河床より、二層目以上のそれには法部より
注排気（水）管が連通して（図示せず）、独立気（水）
室は夫夫膨張起立出来、或いは独立気（水）室より排気
（水）して収縮倒伏させることが出来るようになってい
る。

上記に於いて独立気（水）室としたのはその中の１個が
破損しても貯溜水が一気に流下することがないように堰
下流に対して安全を考慮したものである。

又複数の独立気（水）室を２層以上に分つ剛板は堰全体
のたわみ量を小さくしたものである（剛板がなければ堰
全体のたわみ量が大きい）。

又可撓性膜５は砂、泥等の独立気（水）室外面への付着
防止並びに外観体裁のためであり、この内側にも流体を
送り膨張させ又内側から流体を排出し収縮させる。

本考案に於いては層内部頂部付近に剛性体３を設けてい
る。

従って堰高が河川横断方向にわたって一定であり又流木
等流水と共に流れる物体による堰の損傷が防止出来る。

なお本考案を、気（水）室は複数の独立気（水）室を有
するものについて説明したが、単一の気（水）室の場合
に適用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本考案の可撓性膜製起伏堰の河川流れ方向
で切断した図で、第１図は独立気（水）室が複数層に且
つ各層に１個づつ有して設けられ゛たもの、第２図は独
立気（水）室が複数層に且つ各層に複数個づつ有して設
けられたものを夫々例示している。 １、 １’ 、 １″・・・・・・可撓性膜製の独立
気（水）室、２・・・・・・剛板、３・・・・・・剛性
体、４・・・・・・空室、５・・・・・・外部保護用可
撓性膜、６・・・・・・河床。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可撓性膜製袋状体を少くとも河床部に河を横断する方向
   に取り付は袋状体内部に流体を送り膨張起立させ袋状体
   内部から流体を排出して収縮倒伏させるようにした堰に
   於いて、堰起立時に袋状体内部の頂部となる部分付近に
   剛性体を設けた可撓性膜製起伏堰。