JPS5934119Y2 - 可変磁器コンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、固定コンテ゛ンサを内蔵した可変磁器コンデ
ンサに関するものである。

従来、たとえば水晶発振回路やチューナ回路などのよう
に、固定コンデンサと可変コンデンサの並列回路を必要
とする場合、それぞれ別個の単体として構成された固定
コンデンサおよびトリマー形コンデンサを回路基板上で
並列接続してあった。

このため実装時の接続作業性が悪く、部品点数、工数の
減少によるコストダウンや、高密度実装化に限界を生じ
ていた。

本考案は、固定コンデンサを内蔵させることにより、実
装段階における部品点数、工数を実質的に減少させてコ
ストダウンを遠戚すると同時に、高密度実装化の要請を
充分に満足し得るようにした可変磁器コンデンサを提供
することを目的とする。

上記目的を遠戚するため、本考案に係る可変磁器コンデ
ンサは、両面側にロータと該ロータと一体に回転する回
転軸を回転自在に挿着させたロータ端子とをそれぞれ備
えるステータに、電極リードの一方をステータ端子とし
、電極リードの他方を前記ロータ端子に電気的に導通接
続させたコンテ゛ンサを備えることを特徴とする。

以下実施例たる添付図面を参照し、本考案の内容を具体
的に説明する。

第１図は本考案に係る可変磁器コンデンサの分解斜視図
、第２図は同じくその組立斜視図、第３図は同じく組立
断面図である。

図において、１は酸化チタン、チタン酸カルシウム系の
、高誘電率の磁器誘電体を用いて円環状に形威されたー
夕であり、中心孔１ａのまわりに同軸半円状のロータ電
極１ｂを設けである。

２はステータである。

該ステータ２はステアタイト、フォルステライトまたは
アルミナ等のように、誘電率が小さく、機械的強度の大
きい磁器によって形威しである。

またこのステータ２のロータ１と対面する面上には、中
心孔２ａに対して同軸半円状となるステータ電極２ｂお
よびロータ１との対接平行度をとるためのダミー電極２
Ｃを設けである。

前記ステータ電極２ｂは、その一部を延長して形成され
たリードパタン２ｄを有していて、該リードパタン２ｄ
に貫通孔３を開口させである。

２ｅは切欠溝である。なお、ステータ電極２ｂ、ダミー
電極２Ｃおよびリードパタン２ｄは、ステータ２の表面
にニッケル無電解メッキを施した後、これらに対応する
所定パタンを残して他は化学的エツチング処理によって
除去することにより形成するのが望ましい。

このような電極形成法を採用すると、複雑なパタンを容
易に形成し得るし、また銀電極とした場合のようなシル
バーマイグレーション現象を生じることがないからであ
る。

４は弾性に富む金属材料によって構成されたロータ端子
であり、丸皿状に形成された弾性取付部４ａの底板軸心
部に貫通孔４ｂを設けると共に、弾性取付部４ａの上端
縁にほぼ直角方向へ折れ曲がる端子部４Ｃを一体に連設
し、該端子部４Ｃの上部を切り起して反対方向に折り曲
げることにより、ステータ２の切欠溝２ｅに嵌合させる
舌片４ｄを形成しである。

更に該端子部４Ｃとは反対側の弾性取付部４ａの上端縁
を横方向に延長し、この端部を図において下側に折り曲
げることにより、折片部４ｅを設けである。

５は金属材料により構成された回転軸であり、頭部５ａ
にドライバ溝５ｂを刻設すると共に、直杆部５Ｃの先端
部に中空部５ｄを設けた構造としである。

該回転軸５は、ロータ１、ステータ２およびロータ端子
４を一体的に組立支持すると同時に、ロータ電極１ｂを
ロータ端子４に電気的に導通させる導電体として働くも
ので、その頭部５ａをロータ電極１ｂに半田付は等の手
段によって固着すると共に、直杆部５Ｃにロータ１、ス
テータ２およびロータ端子４の中心孔（１ａ、２ａおよ
び４ｂ）を順次貫通させ、ロータ１上にステータ２、ロ
ータ端子４を順次重ねた状態で、ロータ端子４の弾性取
付部４ａから突出する中空部５ｄの端縁を、図示しない
カシメ具で外側に押し開き、弾性取付部４ａの上端縁を
ステータ２の下面に強く押圧しながらカシメる。

この結果、ロータ１が、回転軸５を介して加わるロータ
端子４の弾性取付部４ａの弾発力を受けて、ステータ２
のステータ電極２ｂに圧接し、ロータ１が所定の回転ト
ルクを持つようになる。

同時にロータ電極１ｂとステータ電極２ｂとの間でロー
タ１による可変コンテ゛ンサが形成されることとなる。

なお、このとき、ステータ２の切欠溝２ｅにロータ端子
４の舌片４ｄが嵌合し、ステータ２に対するロータ端子
４の廻り止めが施される。

６は円板形のコンデンサである。

該コンデンサ６は各種のコンテ゛ンサによって構成し得
るが、この実施例では、両面に電極を付与した円板形の
磁器コンデンサを使用しである。

該コンテ゛ンサ６の２つの電極リード６ ａ 、６ ｂ
のうち、電極リード６ａはステータ２の貫通孔３内を挿
通させ、かつステータ２の上面に形成されたリードパタ
ン２ｄに半田付け７によって固定し、電極リード６ｂは
ロータ端子４の折片部４ｅに導いてこれに半田付け８し
て固定しである。

したがって本考案に係る可変磁器コンテ゛ンサは第４図
に示すように、ロータ１による可変コンデンサＣ１と、
コンテ゛ンサ６による固定コンデンサＣ２を並列接続し
た回路構成をとることとなり、従来２部品となっていた
可変コンデンサと、固定コンデンサとを一体化し、実装
時における部品点数、工数を減少させ、コストダウンを
図り高密度実装化に寄与することとなる。

またコンデンサ６の電極リードの一つをステータ端子と
しであるから、独立したステータ端子が不要となり、部
品点数、工数の減少によるなお一層のコストダウンが遠
戚される。

さらにコンデ゛ンサ６を装着するにあたって、その電極
リードの一つをステータ２の貫通孔３内に挿着するだけ
でよいから、装着作業が面倒になることがないし、構造
が複雑化することもない。

なお実施例では、電極リード６ａの一部に屈曲部ａを設
け、該屈曲部ａを、回路基板等へ実装するときのストッ
パとして働かせるようにしである。

第５図は本考案に係る可変磁器コンテ゛ンサの他の実施
例における断面図を示している。

この実施例の特徴は、ロータ１′と、ステータ２との間
に円環状の磁器誘電体９を介在させ、該磁器誘電体９を
可変容量としたことで、ロータ１′は締付体として独立
させである。

ロータ１′は磁器誘電体９と接触する面に、ロータ電極
１ｂ’を有する金属体または磁器によって構成すること
ができる。

また磁器誘電体９は、ロータ１′またはステータ２のい
ずれか一方に固着して設けることが望ましい。

この実施例の利点は、ロータ１′が磁器誘電体である必
要がなく、機械的強度の大きいもので構成できるため、
組立時のロータ１′の破損、割れなどを防止できること
、また金属材料によって構成できるので、ストレー容量
、最小容量値を非常に小さくすることができること等で
あり、高品質かつ高信頼性の、固定コンデンサ内蔵形の
可変磁器コンテンサを提供することができる。

以上詳説したように、本考案に係る可変磁器コンテ゛ン
サは両面側にロータと該ロータと一体に回転する回転軸
を回転自在に挿着させたロータ端子をそれぞれ備えるス
テータに、電極リードの一方をステータ端子とし電極リ
ードの他方を前記ロータ端子に電気的に導通接続させた
コンデンサを備えて成ることを特徴とするから、次のよ
うな効果がある。

（１）従来２部品となっていた可変コンデンサと固定コ
ンデンサを一部品として一体化し、実装段階における部
品点数、工数を減少させ、コストダウンを達成すること
ができる。

（２）実装時の占有面積を減少させ、高密度実装化を達
成することができる。

（３）独立したステータ端子を省略し、部品点数を減少
させ、コストダウンを達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る可変磁器コンデンサの分解・斜視
図、第２図は同じくその組立斜視図、第３図は同じくそ
の組立断面図、第４図は同じくその等他回路図、第５図
は同じく他の実施例における組立断面図である。 １．１′・・・・・・ロータ、２・・・・・・ステータ
、３・・・・・・貫通孔、４・・・・・・ロータ端子、
５・・・・・・回転軸、６・・・・・・コンデンサ、６
ａ 、６ ｂ・・・・・・電極リード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両面側にロータと該ロータと一体に回転する回転軸を回
   転自在に挿着させたロータ端子とをそれぞれ備えるステ
   ータに、電極のリードの一方をステータ端子とし、電極
   リードの他方を前記ロータ端子に電気的に導通接続した
   コンテ゛ンサを備えることを特徴とする可変磁器コンデ
   ゛ンサ。