JPS5919106Y2 - 車両荷台ゲ−トのロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、開閉式とした車両荷台ゲートの対向端部間を
ロックするための装置に関するものである。

貨物自動車等の荷台ゲートのロック装置は一般に、一方
の荷台ゲート端部にフックを設け、これと対向する他方
の荷台ゲート端部に上記フックを挿通する穴を有する保
合プレートを設け、上記一方のゲート端部のフック下方
に設けたブラケットにバンドルの一端を軸支せしめ、こ
の軸支部よりもバンドルの操作部側にリングの一端を枢
着した基本構造を有しており、上記リングの他端を上記
係合プレートの穴に挿置したフックに掛止し、バンドル
を下方へ回動することにより両ゲート端部がロックされ
る。

しかしながら従来の構造では、ロック作業を繰返し行な
うと各部材に摩耗や変形が生じ、また組立時にはバラツ
キがあったりすると車両走行時にガタ音が生じる。

そこで本考案は、荷台ゲートロック装置において、締付
力を作用せしめる部材間にばね部材を介装することによ
り、各部材間に生じたガタを吸収せしめて緊密なロック
状態を保持し、もってガタ音の発生を防止するものであ
る。

また、ばね部材を介装したことによりバンドルの操作荷
重を小さくすることができ、同時に部材の摩耗や変形を
少くすることができる。

以下、本考案のロック装置の実施例を図により説明する
。

なお、第１図および第２図はロック時の、第３図は開放
時の状態を示し、第４図は装置構成部材の一部を示す。

図において、１はサイドゲート、２はフロントゲートの
一方の側面に立設したフロントフレームである。

サイドゲート１は図示しない貨物自動車の荷台床部側縁
にヒンジにより開閉可能に枢着してあり、起立時にはサ
イドゲート１の前端柱１１がフロントフレーム２と対向
する。

フロントフレーム２にはフック３が突設しである。

またサイドゲート１の前端柱１１には、上記フック３と
対応する位置に係合プレート４がフロントフレーム２面
に沿う方向に突設してあり、該プレート４に設けた穴４
１にフック３が挿入される。

フロントフレーム２にはフック３の下方にブラケット５
がボルト締めしである。

このブラケット５には第４図Ａに示すように対向する側
壁部の対応位置に長孔５１が設けてあり、これ等の間に
は後記するハンドルの軸支部材たる第４図Ｂに示すピン
６１を上下移動可能に架設し、そのブラケット内両端部
にはハンドル６の一端が軸支せしめである。

このハンドル６には、上記軸支部よりも操作部側にリン
グ７が枢着しである。

上記ブラケット５に架設したピン６１には、第４図Ｃに
示すホルダ一部材８をその下部に形成した溝８１により
回動可能に嵌着するとともに、その頭部８２には第４図
りに示す圧接プレート９をその中央に形成した溝９１に
より挿通し、ホルダ一部材８により支持せしめである。

そして、上記圧接プレート９と、その上方に位置するブ
ラケット５の上壁５２（第４図Ａ）との間にはコイルば
ね１０が介装してあり、ブラケット上壁５２とハンドル
６を軸支するピン６１とを離反する方向に付勢し、従っ
てピン６１は下方に押されている。

上記の如く構成した荷台ゲートのロック装置においてサ
イドゲート１をフロントフレーム２にロックする場合、
サイドゲート１を起立せしめて第３図に示すようにハン
ドル６を上方に回動させる。

サイドゲート１を起立せしめることによりフック３は保
合プレート４の穴４１に挿通される。

次にリング７の上端を穴４１より突出しているフック３
の先端に引掛けると同時にハンドル６を下方へ回動して
、第２図に示すように垂直状態としてリング７の下端の
枢着部をハンドル６が軸支されるピン６１よりもフロン
トフレーム側に位置せしめることにより、サイドゲート
１はロックされるのである。

しかして本装置においては、リング７の長さは、ハンド
ル６が垂直状態となったときに、ピン６１に軸支された
ハンドル６の先端がリング７と係合するフック３の方向
へ持ち上げられる長さに設定しである。

従って、非ロツク状態ではハンドル６を軸支するピン６
１はコイルばね１０の付勢力によりブラケット５の長孔
５１の底部に押し付けられており、ハンドル６を垂直状
態となるように回動すると、ピン６１はコイルばね１０
の付勢力に抗して上方へ移動する。

そしてハンドル６はコイルばね１０と協働して装置をロ
ック状態に維持するのである。

この結果、たとえ装置の部品自体、または組立時のバラ
ツキがあっても、更に繰返し使用により部品に摩耗や変
形が生じてもコイルばね１０により吸収され、常にガタ
のないロック状態を確保することができる。

またコイルばね１０によりハンドル６の操作荷重も小さ
くなり、部品の摩耗や変形を少くすることができる。

また装置の構成もコンパクトであり、貨物自動車等の荷
台ゲートロック手段として極めてすぐれた実用効果を有
するものである。

なお本考案はフロントフレームとサイドゲートに限らず
、サイドゲートとリヤゲートその他の荷台ゲートのロッ
クに広く通用し得る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案装置の一実施例を示すもので、第１図はロッ
ク状態における正面図、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ
線に沿う断面矢視図、第３図は開放状態における断面図
、第４図は装置構成部材の斜視図である。 １・・・・・・サイドゲート、２・・・・・・フロント
フレーム、３・・・・・・フック、４・・・・・・保合
プレート、５・・・・・・ブラケット、６・・・・・・
ハンドル、７・・・・・・リング、１０・・・・・・ば
ね部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両荷台の隣接するゲート端部の一方に突設したフック
   と、他方のゲート端部に設けられ上記フックを挿入する
   穴を有する保合プレートと、上記一方のゲート端部のフ
   ック下方位置に設けたブラケットに一端を軸支したバン
   ドルと、一端をバンドルの上記軸支部よりも操作部側に
   枢着するとともに他端を上記フックに係合せしめるよう
   になしたリングを備え、かつ上記バンドルのブラケット
   への軸支部材をブラケットに対して上下移動可能に設置
   し、該軸支部材とその上方に位置するブラケットの壁部
   との間に上記軸支部材を下方へ付勢するばね部材を介装
   したことを特徴とする車両荷台ゲートのロック装置。