JPS5915638Y2 - 芳香剤容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芳香剤容器に係り、特に乗用車の室内用として
好適な芳香剤容器に関するものである。

密閉された空間である車室内には内装品、乗員、煙草、
燃料などの各種の臭気がこもり、人に不快感を与えるこ
とから、車室内に消臭剤や芳香剤を置き、これらの臭気
を消す努力をしている。

しかし、従来のこの種の手段は、薬剤をただ単に収容し
た容器を車室内に放置し、容器の開口部から揮発する薬
剤の蒸気を対流するにまがせるか、あるいは臭気を含ん
だ空気と薬剤とを自然の対流に従って接触させるだけの
構造を採用している。

従って、脱臭または消臭の効果は十分に発揮することが
できない。

そこで、このような欠点を解消しようとして、例えば微
弱な電流が作動するモータ等を用いて強制的に空気を循
環させ、脱臭または消臭の効果を上げようとする構造も
提案されているが、このような構造を採用すると、構造
が複雑で、かつ、コスト高となるなどの欠点がある。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するためになさ
れたもので、簡単な構造によって内部に収容された芳香
剤の芳香を強制的に放散できるように構成された芳香剤
容器を提供するものである。

以下、図面に示す実施例と共に本考案の詳細を説明する
。

図において、符号１で示す芳香剤容器は下部筐体２を基
準として組立てられている。

下部筐体２はその底面３の周縁の側壁３ａの上端部に外
側に向って水平に広がるフランジ部３ｂを有し、このフ
ランジ部３ｂの外周縁には上方に向う環状の側壁３Ｃが
所定幅で連続して形成されている。

この側壁３Ｃの上端の内側にはフランジ部３ｄが比較的
短かい幅をもって全周にわたって形成されており、その
上面には後述するコイルばねの下端が嵌合される環状の
溝３ｅが全周にわたって形成されている。

また、フランジ部３ｂの上面には複数本の支柱４が等角
度間隔で一体的に植設されている。

各支柱４は板状に形成されており、その外側縁は垂直で
あるが、内側縁が前記側壁３ａの内周面と面一となるゆ
るやかな傾斜縁となっている。

符号５は内部に芳香剤５ａを収容した容器で、上端が開
口された断面が台形状のカップ状に形成されている。

この容器５は支柱４の内側縁でかこまれた空間中に嵌入
され、その底面は下部筐体２の底面３上に接している。

また、容器５の上端は支柱４の上端と面一になるように
構成されている。

一方、符号６で示すものは蓋体で、全体として円板状に
形成されており、その直径は下部筐体２の側壁３Ｃの直
径と等しい。

蓋体６はその中央部に下方に向う偏平な円錐状の凹部６
ａが形成されており、この凹部６ａは円板６ｂによって
閉塞されている。

従って、凹部６ａと円板６ｂとによって円錐形の空間を
形成し、蓋体６全体の重量を軽くしている。

そして、蓋体６の周縁部には全周にわたって環状の側壁
６Ｃが形成され、この側壁６Ｃの内側には雌ねじ部が全
周にわたって形成されている。

符号７で示すものは支持環で、全体として環状に形成さ
れており、その上部外周縁に全周にわたって形成された
雄ねじ部が前記雌ねじ部に螺合されることにより蓋体６
と一体を威す。

この支持環７の下端面には環状の溝７ａが全周にわたっ
て形成されている。

この環状の溝７ａにはコイルばね８の上端が嵌合固定さ
れ、コイルばね８の下端は前記下部筐体２の側壁３Ｃの
フランジ部３ｄに形成された溝３ｅに嵌合固定される。

次に、以上のように構成された本実施例の動作につき説
明する。

まず、この容器を自動車のダツシュボード等の上に両面
接着テープ等を介して固定する。

すると、車体の振動に伴なってコイルばね８が伸縮して
支持環７と一体の蓋体６が上下に振動する。

そして、支持環付きの蓋体６が上方に移動したとき、支
持環付きの蓋体６の下方の周囲即ちコイルばね８の間を
通して吸引された空気が芳香剤５ａと接触する。

支持環付きの蓋体６が下方に移動すると、芳香を含んだ
空気が蓋体６によって圧縮され、円錐状の凹部６ａの外
周面と直角方向に押された空気はコイルばね８間を通っ
て容器の外側えと強制的に放散され、車室内に芳香がた
だよう。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、下部
筐体側に芳香剤を収容した容器を着脱自在に収容し、こ
の下部筐体に対してコイルばねによって支持された支持
環付きの蓋体を設け、蓋体の下面には円錐状の突出部を
形成した構成とされているため、自動車等の振動に伴な
って支持環付きの蓋体が上下し、芳香を含んだ空気を強
制的に放散させることができ、車室内を芳香で満たす。

また、芳香剤が蒸発してしまった場合には蓋体を支持環
との間の螺合部で分離すれば容器ごと新しい芳香剤と交
換することができ経済的である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１図は外観
斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図およ
び第４図は動作を説明する第１図のＢ−Ｂ線断面図であ
る。 １・・・・・・芳香剤容器、２・・・・・・下部筐体、
３・・・・・・底面、３ａ、３ｃ・・・・・・側壁、３
ｂ、３ｄ・・・・・・フランジ部、３ｅ、７ａ・・・・
・・環状溝、４・・・・・・支柱、５・・・・・・容器
、６・・・・・・蓋体、６ａ・・・・・・凹部、７・・
・・・・支持環、８・・・・・・コイルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 芳香剤を収容せる容器と、その上方を被蓋する蓋体と、
   コイルばねを有する芳香剤容器において、周面に側壁３
   Ｃを有し、底面には上方に向って複数本の支持柱４を等
   角度間隔で植設した下部筐体２と、この下部筐体２の前
   記支持柱４で囲まれた空間内に収容される芳香剤５ａを
   充填された容器５と、円板状に形成され、その中央部に
   下方に向って円錐状に突出する凹部６ａを有し、周囲に
   は全周にわたって内側に雌ねじ部が形成された側壁６Ｃ
   を有する蓋体６と、上記側壁６Ｃの雌ねじ部に螺合され
   る雄ねじ部を上端外周面に有する支持環７と、この支持
   環７の下端に上端を固定され、下端は前記下部筐体２の
   側壁３Ｃの上端に固定されたコイルばね８とを備えたこ
   とを特徴とする芳香剤容器。