JPS5846820Y2 - 芳香剤容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芳香剤容器に係り、特に乗用車の室内用として
好適な芳香剤容器に関するものである。

密閉された空間である車室内には内装品９乗員。

煙草、燃料などの各種の臭気がこもり、人に不快感を与
えることから、車室内に消臭剤や芳香剤を置き、これら
の臭気を消す努力をしている。

しかし、従来のこの種の手段は、薬剤をただ単に収容し
た容器を車室内に放置し、容器の開口部から揮発する薬
剤の蒸気を対流するにまかせるか、あるいは臭気を含ん
だ空気と薬剤とを自然の対流に従って接触させるだけの
構造を採用している。

従って、脱臭または消臭の効果は十分に発揮することが
できない。

そこで、このような欠点を解消しようとして、例えば微
弱な電流で作動するモータ等を用いて強制的に空気を循
環させ、脱臭または消臭の効果を上げようとする構造も
提案されているが、このような構造を採用すると、構造
が複雑で、がっ、コスト高となるなどの欠点がある。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するためになさ
れたもので、簡単な構造によって内部に収容された芳香
剤の芳香を強制的に放散できるように構成された芳香剤
容器を提供するものである。

以下、図面に示す実施例と共に本考案の詳細を説明する
。

図において、全体を符号１で示す芳香剤容器は下部筐体
２と、蓋体３とからなる。

下部筐体２は円筒状に形成されており、その底面の中央
部には下方に向って円形の突出部４が穿設されており、
このため、円形の皿状の凹部４ａが下部筐体２の底面の
内側に形成されている。

この凹部４ａの周囲には等角度間隔で４本の支柱５が突
設されている。

支柱５は下部容器２の突出部４の周縁がら下部筐体２の
外側板２ａに連続する環状の袖板２ｂ上に一体的に突設
されている。

支柱５は板状体をなし、その外側縁は垂直であるが、内
側縁は四部４ａの内周面と面一となるように傾斜してい
る。

なお、突出部４は必らずしも設ける必要がなく、下部容
器２の下面は平坦な面となっているだけでもよい 以」二のように構成された下部筐体の支柱５の内側には
逆円錐台状の断面を有し、上端が開口されたカップ状の
芳香剤を収容した容器６が嵌合される。

容器６は合成樹脂等から成形され、その底面は凹部４ａ
中にぴったりと嵌合し、その周壁は前記支柱５の内側縁
に沿ってぴったりと嵌まる形状を有し、その間口端縁は
支柱５の上端と面一である。

この容器６中には芳香剤６ａが充填されている。

一方、蓋体３は環状に成形され、その周囲には全周にわ
たって一定幅の周壁３ａが形成され、この周壁３ａには
多数の小孔３ｂが穿設されている。

この蓋体３は、その周壁３ａの下端の内側に形成された
雌ねじ３Ｃを介して、下部筐体２の上端部外周に形成さ
れた雄ねじ２Ｃに螺合される。

ところで、蓋体３の上面の開口部内には揺動板７が位置
される。

揺動板７は円盤状に形成されており、蓋体３の開口縁と
の間に約１ｍｍ前後の環状の隙間が形成されている。

揺動板７の下面のほは沖央部には突起７ａが突設されて
おり、この突起７ａには細長い板ばね８の一端が固定さ
れている。

板ばね８の他端は蓋体３の下面に突設された突起３ｄ中
に嵌合されている。

次に、以上のように構成された芳香剤容器の動作につき
説明する。

まず、下部筐体２の突出部４の下面に両面接着テープの
一側面等を貼着し、他側面を自動車のダツシュボード等
の上に貼着して固定する。

この状態で自動車を発進させると、自動車の振動に応じ
て板ばね８が揺動板７の重量によって第３図に鎖線で示
すように上下に揺動する。

この結果、揺動板７が下方に揺動するとき、内部の空気
は圧縮され、芳香剤６ａと接触した空気は逃げ場を失な
って小孔３ｂから芳香を含んだ空気が外方に放出され、
車室内をただよう。

そして、揺動板７が上方に揺動するとき外部の空気は揺
動板７の周囲から内部に入る。

このようにして強制的に芳香を放散させることができ、
車室内全域に芳香をただよりせることができる。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、下部
筐体の上端に螺合される蓋体の中央に板ばねで支えられ
た円板状の揺動板を設けた構成とされているため、自動
車等の振動に従って揺動板が上下に揺動し、内部に収容
した芳香剤と外気とを接触させ、芳香を含んだ空気を強
制的に車室内等に放散させることができ、従来のように
自然の対流にまかせた芳香の放散ではない確実な放散を
行なわせることができ、車室内は芳香で満たされる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１図は全体
斜視図、第２図は振動板の斜視図、第３図は縦断側面図
、第４図は第３図のＡ−Ａ線断面図である。 １・・・・・・芳香剤容器、２・・・・・・下部筐体、
３・・・・・・蓋体、４・・・・・・突出部、５・・・
・・・支柱、６・・・・・・容器、６ａ・・・・・・芳
香剤、７・・・・・・揺動板、８・・・・・・板ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端外周面に全周にわたって雄ねじ２Ｃが形成され、そ
   の底面の内側上面には等角度間隔で支柱５が植設された
   下部筐体２と、環状に形成され、その周縁には垂直下方
   に向って多数の小孔３ｂが等間隔で穿設され、かつ、所
   定幅の周壁３ａが形成され、周壁３ａの下端部の内周面
   には雌ねじ３Ｃが形成され、周壁３ａには所定角度間隔
   で小孔３ｂが穿設された蓋体３と、前記支柱５の内側に
   収容され、内部には芳香剤６ａが充填された逆円錐台状
   のカップ状の容器６と、前記蓋体３の中央部の開口部内
   に配置され、その下面の中央部には細長い板ばね８の一
   端が固定され、板ばね８の他端は蓋体３の下面に固定さ
   れた揺動板７を備えたことを特徴とする芳香剤容器。