JPS5914131B2 - コンクリ−ト造りの断熱壁体の施工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冷凍冷蔵倉庫等の断熱性を要求されるコンクリ
ート造りの断熱壁体の施工法に関する。

この種の断熱壁体を建造する従来の施工法では、先ずコ
ンクリート（通常は鉄筋コンクリート）によって外壁を
建造し、然る後外壁内面に断熱層を形成するように断熱
部材を配備している。

すなわち、外壁を建造するためのコンクリート施工［事
と断熱工事とを態別に行っており、断熱工事はコンクリ
ート施工工事によって外壁が建造された後でなければ施
工できないために段階的に且つ別工事とならざるを得な
かった。

従って従来の施工法によれば施工期間が長期化するとい
う欠点があった。

本発明の目的はこのような欠点を解消し、速やかに且つ
経費の軽減できるコンクリート造りの断熱壁体の施工法
を提供することである。

このために本発明は、断熱部材として使用されるサンド
イッチ型断熱パネルの構造およびその強度等に着目し、
断熱パネル自体をコンクリート施工に不可欠な型枠部材
として使用するとともに、断熱パネルを貫通することな
くセパレーターを係止することを特徴とする。

すなわち本発明は、従来法における型枠取外し後に断熱
部材を配備するという段階的な作業を不要となし、コン
クリート施工と断熱工事とを同時に且つ合理的経済的に
行うとともに、断熱パネルを貫通する部材を排除して施
工性及断熱性を向上させることを特徴とする。

以下に本発明による施工法によって断熱壁体を築造する
実施例につき図面を参照して説明する。

第１図および第２図は冷凍冷蔵倉庫の外壁のコンクリー
ト工事の一部を示し、ここでは外壁内面に断熱部材を配
備するものとする。

先ず通常のコンクリート工事におけると同様にコンクリ
ート注入のための型枠支持パイプ組１が型枠３の外面に
取付けられ、これらに対してコンクリート注入を行う空
間の内側すなわち仕上げられる外壁の内面側に断熱部材
２が取付けられる。

ここでは断熱部材２として２枚の金属表面板の度に断熱
材を充填したいわゆるサンドイッチ構造の断熱パネルが
使用されている。

このような断熱パネルは剛性強度が比較的大きく、型枠
３０代用として充分使用できる。

勿論型枠３０代用として使用できる強度は不可欠である
が、そのために表面板を波形状とする等の簡単な手段に
よって必要な剛性強度を容易に得られる。

さらに表面板の波形状によっては表面板とコンクリート
との密着結合の向上も可能となる。

一方型枠３は通常の何れのものを使用することができる
。

これらの断熱部材２および型枠３はセパレーター４によ
って間隔を定められ、取付ブラケット５を介して締付ナ
ツト６によりパイプ組１に固定されて組立てられる。

この際本発明により、断熱部材２に設けた第３図に示す
蟻溝１２の如き係合部を利用して、セパレーター４は断
熱部材２を貫通することなく固定される。

然る後断熱部材２と型枠３との間にコンクリート注入し
、コンクリート硬化後にパイプ組１および型枠３を取外
すことによって、断熱部材２を備えたコンクリート造り
の断熱壁体が一体として作られる。

勿論断熱部材２と型枠３との間に予め周知のように鉄筋
を配設してお（ことにより、鉄筋コンクリート造りの断
熱壁体が作られる。

また、パイプ組１および型枠３の取外し作業、および取
外し後のコンクリート表面の仕上げは従来の通りに行わ
れる。

第３図は断熱パネルを貫通することなくセパレーター４
を係止する手段として断熱パネル１００表面板１１に蟻
溝１２を形成したものであり、この蟻溝１２内に補完形
の係合部材１３が取付げられ、係合部材１３の溝１４内
に脱落不能にロッド１５の一端が係止されるようになし
ている。

このロッド１５がセパレーター４（第２図）に連結され
るか一体形成されてなる。

このように構成することにより、第２図において断熱部
材２を貫通させずに第１図に示す如く所定位置に断熱部
材２および型材３を配置してパイプ組１に取付けること
ができる。

また第４図に示す如く、係合部材１３′に対してロッド
１５′を螺合させるようになすこともできる。

この場合、係合部材１３′は中空材に限らず断面形の板
曲げ材でもよい。

さらにまた、第５図および第６図に示す如く断熱パネル
２０の内部に補強材２１（必要に応じアンカ一部２１′
を付設しておいても良い）を予め備えておき、ロッド１
５ 、１５’、取付座２２．２２’を断熱パネル２００
表面板２３上に固定することも可能である。

尚、第３〜第６図の表面板１１．２３は、防湿層として
作用することはもちろんである。

以上説明したように、本発明による方法は、断熱パネル
を型枠として使用ししかも断熱パネルを貫通させること
なく保持して、コンクリート工事を行うから、従来の如
きコンクリート工事と断熱工事とを別途に行う必要がな
く、断熱性を損うこともな（、作業を簡単で工事期間の
著しい短縮が達成されるので、産業上極めて有利となる
。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の方法を実施する一実施例
を示すそれぞれ斜視図および断面図。 第３図は断熱部材の取付の他の実施例を示す断面図。 第４〜第６図はさらに他の実施例を示す断面図。 １・・・パイプ組、２・・・断熱部材、３・・・型枠、
４・・・セパレーター、５・・・取付ブラケット、６・
・・締付ナツト、１０．２０・・・断熱パネル、１１・
・・表面板、１２・・・蟻溝、１３ 、１３’・・・係
合部材、１５ 、１５’・・・ロッド、２１・・・補強
材、２２．２２’・・取付座、２３・・・表面材。 ４７一 ４８−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コンクリート壁の少くとも一方の表面に沿って断熱
   部材が配備されて構成されるコンクリート造りの断熱壁
   体を建造する施工法であって、打設すべきコンクリート
   部の前記少くとも一方の表面の側においてサンドインチ
   構造の断熱パネルをコンクリート施工のための型枠とし
   て使用し、該断熱パネルの表面板に設けた係合部を利用
   して該断熱パネルを貫通することなくセパレーターを係
   止させることを特徴とするコンクリート造りの断熱壁体
   の施工法。 ２ 前記係合部を凹形状とし、この凹形状にセパレータ
   ーの一端を係止させることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載のコンクリート造りの断熱壁体の施工法。 ３ 前記凹形状が蟻溝である特許請求の範囲第２項記載
   のコンクリート造りの断熱壁体の施工法。