JPS5913500B2 - N↑2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミド類またはその酸付加塩の製造法 - Google Patents

N↑2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミド類またはその酸付加塩の製造法

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JPS5913500B2
JPS5913500B2 JP50106139A JP10613975A JPS5913500B2 JP S5913500 B2 JPS5913500 B2 JP S5913500B2 JP 50106139 A JP50106139 A JP 50106139A JP 10613975 A JP10613975 A JP 10613975A JP S5913500 B2 JPS5913500 B2 JP S5913500B2
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和夫 大窪
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は血液凝固系に関与する重要なたんぱく質分解酵
素の一つであるトロンビンに対し強い阻害作用を有する
N2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミド類または
その酸付加塩の製造方法に関する。
N2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミド類または
その酸付加塩はトロンビンの阻害剤として強い抗トロン
ビン作用を示し、医薬上血液凝固を抑制する特異な生理
活性物質であり、抗トロンビン作用が持続的であるとい
う特徴を有する。
本発明はこのような有用なN2−ナフタレンスルホニル
アルギニンアミド類の製法を提供することを目的とする
ものであり、この目的は下記一般式(1)一C−(R3
はアルキル基、アシル基、アノレコキシ基またはアルコ
キシカルボニル基を表わす。
から選択される2以上の基ならびにオキシ基0−、アル
キル置換イミノ基N−(R4はアルキル基を表わす。)
、アシル置換イミノ基 (R5はアルキル基を表わす。
)およびフエニレン基][]−から選択されるOまたは
1以上の基が任意の順序に結合した2価基を表わす。
)で表わされる。)で表わされるアミン類を反応させて
下記一般式()(上記一般式()中でkおよびwは上記
一般式(1)で定義したとおりであり、Rは上記;般式
()で定義したとおりである。
)で表わされるN2−ナフタレンスルホニルアルギニン
アミド類またはその酸付加塩を得ることによつて達成さ
れる。本発明を詳細に説明すると、本発明で原料として
用いられるN2−ナフタレンスルホニルアルギニン類は
、上記一般式(1)で表わされるが、上記一般式(1)
中でRとwが結合していない場合にはkおよびビはそれ
ぞれメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基等通常炭素数10以
下のアルキル基を表わし、kとwが結合している場合に
は−R/一K−はメチレン基、エチレン基、トリメチレ
ン基等通常炭素数10以下のアルキレン基を表わす。
アルコキシ基(−0k1−0W)、アルキレンジオキシ
基(−0−k−W−0−)およびスルホニル基はナフタ
レン環のC1〜C8のいずれの炭素原子に結合していて
もよい。N2−ナフタレンスルホニルアルギニン類(1
)は、アルギニンと一般式()(上記一般式()中でk
およびwは上記一般式(1)中で定義したとおりであり
、Xはハロゲン原子を表わす。
)で表わされるナフタレンスルホニル・・ロゲニド類と
を塩基の存在下に反応させることにより、容易に得られ
る。当該反応で通常用いられるナフタレンスルホニルハ
ロゲニド類としてはナフタレンスルホニルクロリド類等
が挙げられ、また塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基類;およ
びトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類が挙げら
れる。なお、N2−ナフタレンスルホニルアルギニン類
のナトリウム塩、カリウム塩、または酢酸塩、塩酸塩等
の酸付加塩等も、本発明方法の原料として用いることが
できる。
N2−ナフタレンスルホニルアルギニン類またはその塩
類の酸ハロゲニド化は、一般的なハロゲン化剤によつて
行なわれるが、特に、塩化チオニル、三塩化ホスホリル
、三塩化リン、五塩化リン、ホスゲン、三臭化リンまた
はこれらのハロゲン化剤を2以上混合したものを用いる
のが有利である。
ハロゲン化剤の使用量はN2−ナフタレンスルホニルア
ルギニン類に対し、通常当量以上である。反応溶媒とし
てはクロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶媒;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;ジメ
チルホルムアミド等のホルミルアミド系溶媒等の不活性
な有機溶媒を挙げることができるが、無溶媒中でも反応
を行なうことができる。溶媒の使用量は特に制限されな
いが、N2−ナフタレンスルホニルアルギニン類に対し
通常重量で5〜100倍であることが望ましい。反応温
度は通常−10℃〜室温が適当であり、反応時間は使用
するハロゲン化剤の種類および反応温度によつて異なる
が、通常15分〜5時間が適当である。反応終了後析出
した油状物を分取し、エーテルまたは石油エーテルで洗
浄すると、N2−ナフタレンスルホニルアルギニルハラ
イド類の酸付加塩が粉体として得られる。
なお、反応終了時に油状物が析出しないこともあるが、
この場合には反応混合物にエーテルまたは石油エーテル
を加えると、油状物が析出する。
かくして得られるN2−ナフタレンスルホニルアルギニ
ルハライド類に上記一般式(l)で表わされるアミン類
を反応させると、本発明方法の目的物であるN2−ナフ
タレンスルホニルアルギニ ニンアミド類()が得られ
る。上記一般式()中におけるRは先に定義したとおり
であるが、さらに詳しく説明すれば次のとおりである。
/ (1) R−N の場合 \ R1およびR2は水素原子、通常炭素数10以下のアル
キル基、通常炭素数15以下のアラルキル基または通常
炭素数10以下のアルコキシ基もしくは通常炭素数10
以下のアルコキシカルボニル基で置換された通常炭素数
10以下のアルキル基を表わす。
さらに具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基
、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基などのア
ルキル基;ベンジル基、フエネチル基、3−フエニルプ
ロピル基などのアラルキル基;メトキシエチル基、メト
キシプロピル基、エトキシエチル基、エトキシカルボニ
ルメチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、3−エ
トキシカルボニルプロピル基などのアルコキシ基もしく
はアルコキシカルボニル基で置換されたアルキル基等を
挙げることができる。
\、,/ Zはメチレン基 CH2 およびモノ置換メ チレン基−C (R3 は通常炭素数10以下の アルキル基、アシル基、アルコキシ基もしくはアルコキ
シカルボニル基を表わす。
)から選択される2以上の基、ならびにオキシ基−0ア
ルキル置換イミノ基−N−(R4は通常炭素数10以下
のアルキル基を表わす。
)アシル置換イミノ基 −N− (R5は通常炭素数
10以下のアルキル基を表わす。)およびフエニレン基
++から選諒されるOまたは1以上の基が任意の順序に
結合した2価基を表わし、上記の結合する基の数は通常
20以下である。
さらに具体的には上記Rは1−アジリジニル基、1−ア
ゼチジニル基、3−メトキシ−1ーアゼチジニル基、3
−エトキシ−1−アゼチジニル基、1−ピロリジニル基
、1−ピペリジノ基、4−メチル−1−ピペリジノ基、
4−エチル−1−ピペリジノ基、4−(n−プロピル)
1−ピペリジノ基、4−イソプロピル−1ピペリジノ基
、2−メチル−1−ピペリジノ基、3−メチル−1−ピ
ペリジノ基、2−エトキシカルボニル−1−ピロリジニ
ル基、4−メトキシ−1−ピペリジノ基、4−オキソ一
1−ピペリジノ基、4−アセチル−1−ピペリジノ基、
4−メトキシカルボニル−1−ピペリジノ基、1−ヘキ
サメチレンイミニル基、1−オクタメチレンイミニル基
などの1−ポリメチレンイミニル基またはその誘導体:
3−オキサゾリジニル基などのオキサゾール系の基;2
−イソオキサゾリジニル基などのイソオキサゾール系の
基;4−モルフオリノ基、2・6−ジメチル−4モルフ
オリノ基、3−(テトラヒトロー1・3オキサジニル)
基などのオキサジン系の基;4−メチル−1−ピペラジ
ニル基、4−アセチル−1−ピペラジニル基、2−イソ
インドリニル基、1−インドリニル基、1・2・3・4
テトラヒトロー2−イソキノリル基、1・2・3・4−
テトラヒトロー1−キノリル基等である。
アミド化反応における上記アミン類()の使用量は、N
2−ナフタレンスルホニルアルギニルハライド類に対し
、通常等モル以上である。
反応は無溶媒中またはジメチルホルムアミド、クロロホ
ルム等の溶媒中で行なわれる。溶媒の量は特に制限され
ないが、通常N2−ナフタレンスルホニルアルギニルハ
ライド類に対し、重量で5〜100倍程度が適当である
。反応温度は通常−1『C〜室温が適当であり、反応時
間は使用するアミンの種類によつて異なるが、通常5分
〜10時間が適当である。
なお、反応で生成する・・ロゲン化水素酸を捕捉するた
めに反応混合物中に塩基を添加してもよい。
添加される塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の一般的な無
機塩基:およびトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩
基が挙げられ、その添加量はN2−ナフタレンスルホニ
ルアルギニルハラィド類に対し通常当量以上である。反
応終了後溶媒および過剰のアミン類を減圧下に留去して
後、残渣を水洗することにより、N2−ナフタレンスル
ホニルアルギニンアミド類を結晶化させて沢取するか、
または、該残渣に塩酸、臭化水素酸、p−トルエンスル
ホン酸、ギ酸、酢酸等の酸を加えN2−ナフタレンスル
ホニルアルギニンアミド類を酸付加塩として単離する。
本発明方法によれば、簡単な操作で収率良くN2−ナフ
タレンスルホニルアルギニンアミド類またはその酸付加
塩を得ることができる。次に本発明方法によつて得られ
るN2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミド類の薬
理効果を説明する。
既述の通りN2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミ
ド類は抗トロンビン作用を有するが、既知の抗トロンビ
ン剤であるTAME(N2−(pトリルスルホニル)−
L−アルギニン、メチルエステノ(ハ)とN2−ナフタ
レンスルホニルアルギニンアミド類の抗トロンビン作用
をフイブリノーゲン凝固時間を測定して比較した。
試験は次のようにして行つた。牛フイブリノーゲン(コ
ーン フラクシヨン1(COhnFractiOnl)
、アーマ一(ArmOur)社製)150ηを40m1
のボレート サラインバツフア(BOrateSali
neBuffer(PH7.4))に溶解した溶液0.
8m1と0.1m1のボレート サライン バツフア(
対照試料)または試料溶液を氷冷下で混和し、さらに5
units/mlのトロンビン(持田製薬(株)製試薬
)0.1m1を氷冷下で添加してよく混和し直ちに25
℃の恒温槽に移す。
恒温槽に入れた瞬間にストツプウオツチを始動させ、フ
イプリン系を認めた時までの時間を測定した。試料無添
加の場合(対照実験)の凝固時間は50一55秒であつ
た。実験結果を表−2に示す。
表−2で凝固時間を2倍に延長する濃度とは、対照実験
での凝固時間50−55秒を凝固時間100−110秒
に延長するのに必要な濃度を表わす。なお、TAMEに
ついては、その凝固時間を2倍に延長する濃度は110
0μMであつた。
なお、下記表−2においてN2−ナフタレンスルホニル
アルギニンアミド類は、表中のR1:および付加物を特
定することによつて表わす。
次に本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明は
その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されない
実施例 1 冷塩化チオニル5.0m1(0.069m01)に、強
く攪拌しながらN2−(6・7ージメトキシ一2−ナフ
タレンスルホニル)−L−アルギニン1.07(0.0
0236m01)を加え、室温で1時間反応させる。
反応後これに無水エーテル100TfL1!,を加える
。析出した沈澱物をさらに無水エーテル50W11でよ
く洗浄する。得られた粉末状のN2(6・7ージメトキ
シ一2−ナフタレンスルホニル)−L−アルギニルクロ
リド・2塩酸塩を、クロロホルム10m1に4−メチル
ピペリジン1.2V(0.012m01)を溶かした溶
液に攪拌しながら加え、室温で3時間放置する。反応終
了後、溶媒および過剰の4−メチルピペリジンを減圧で
留去し、残渣をクロロホルム20m1に溶かす。クロロ
ホルム層を飽和食塩水でよく洗浄する。クロロホルム層
を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧で留去する。残
渣に酢酸10m1を加え、酢酸塩とする。これに乾燥エ
ーテル100m1を加えると油状物質が析出する。エー
テルをデカントして除き、油状物質をさらに無水エーテ
ルでよく洗浄すると、粉末状の4−メチル−1−(N2
−(6・7ージメトキシ一2−ナフタレンスルホニル)
−L−アルギニル)ピペリジン・1酢酸塩を得る。収量
1.17.収率84%。元素分析値:C24H3,N5
O5S−CH3COOHとして実施例 2 N2−(6・7ージメトキシ一2−ナフタレンスルホニ
ル)−L−アルギニン1.00y(0.00236m0
1)を無水テトラヒドロフラン20WL1に懸濁させ、
これに、氷水で冷却しながら五塩化リン0.98V(0
,0047m01)を少量ずつ加える。
混合液をO℃〜5℃で1時間攪拌し、さらに室温で2時
間攪拌した後、これに無水エーテル100m1を加え、
上澄液をデカントして除き、油状物質を得る。この油状
物質をさらに無水エーテル50m1で洗浄し、得られた
粉末状のN2−(6・7ージメトキシ一2−ナフタレン
スルホニル)−L−アルギニルクロリド・2塩酸塩を、
クロロホルム10m1にN−メチル−N−ブチルアミン
1.31y(0.015m01)を溶かした溶液に攪拌
しながら加える。以下、実施例1と同様の操作を行つて
N−メチル−N−ブチル−N2−(6・7ージメトキシ
一2−ナフタレンスルホニル)−L−アルギニンアミド
・1酢酸塩を得る。収量0.76y.収率58%o元素
分析値:C23H35N5O5S−CH3COOHとし
てその他、種々のN2−ナフタレンスルホニルアルギニ
ンアミド類の酸付加塩を上記実施例の方法に従つて合成
した。
その結果を実施例1および2の結果とともに表−1に示
す。なお、表−1において、N2−ナフタレンスルホニ
ルアルギニンアミド類はR1および付加物を特定するこ とによつて表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ (上記一般式( I )中でR′とR″が結合していない
    場合にはR′およびR″はそれぞれアルキル基を表わし
    、R′とR″が結合している場合には−R′−R″−は
    アルキレン基を表わす。 )で表わされるN^2−ナフタレンスルホニルアルギニ
    ン類またはその塩類とハロゲン化剤とを反応させて得ら
    れるN^2−ナフタレンスルホニルアルギニルハライド
    類またはその酸付加塩と下記一般式(II)R−H(II) (上記一般式(II)中でRは一般式(1)▲数式、化学
    式、表等があります▼(式中でR_1およびR_2は水
    素原子、アルキル基、アラルキル基またはアルコキシ基
    もしくはアルコキシカルボニル基で置換されたアルキル
    基を表わす。 )または一般式(2)▲数式、化学式、表等があります
    ▼(式中でZはメチレン基−CH_2−およびモノ置換
    メチレン基▲数式、化学式、表等があります▼(R_3
    はアルキル基、アシル基、アルコキシ基またはアルコキ
    シカルボニル基を表わす。)から選択される2以上の基
    ならびにオキシ基−O−、アルキル置換イミノ基、▲数
    式、化学式、表等があります▼(R_4はアルキル基を
    表わす。)、アシル置換イミノ基▲数式、化学式、表等
    があります▼(R_5はアルキル基を表わす。)および
    フェニレン基▲数式、化学式、表等があります▼から選
    択される0または1以上の基が任意の順序に結合した2
    価基を表わす。)で表わされる。)で表わされるアミン
    類とを反応させることを特徴とする下記一般式(III)
    ▲数式、化学式、表等があります▼(III)(上記一般
    式(III)中でR′およびR″は上記一般式( I )で定
    義したとおりであり、Rは上記一般式(II)で定義した
    とおりである。 )で表わされるN^2−ナフタレンスルホニルアルギニ
    ンアミド類またはその酸付加塩の製造法。
JP50106139A 1974-11-08 1975-09-02 N↑2−ナフタレンスルホニルアルギニンアミド類またはその酸付加塩の製造法 Expired JPS5913500B2 (ja)

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