JPS589573Y2 - センタクキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯運転の各行程を順次自動的に遂行する構成
の洗濯機に関する。

従来、この種の洗濯機は、一般に洗濯槽内に洗濯水を供
給する給水行程を始め、該洗濯槽内に供給貯留した洗濯
水を適宜攪拌してこの攪拌水流により専ら衣類等の被洗
濯物を洗濯する洗い、及びこの洗い行程後前記洗濯槽内
から使用後の汚水と化した洗濯水を機外に排出する排水
、並びにこの排水行程後前記洗濯水の供給を再開続行す
ると共にその余剰分の水を機外に排出しつつ前記洗濯水
の攪拌を行なって果すすすぎの各行程を順次自動的に遂
行する構造である。

而して、この様な洗濯機に於いては、従来より前記排水
行程時に例えば排水ホースを倒し忘れていた場合とが、
何らがの原因で該排水ホースが詰まっていた場合等、肝
心の排水がなされぬ状態にあっても続いて次のすすぎ行
程へと移行する構造であったため、排水されず励記洗濯
槽内に残った使用後の洗濯水にそのすすぎ行程日引こ於
ける給水動作によって供給される水が更に加わり、次第
に水位を増して遂には洗濯槽の上面から溢れ出す所謂異
常溢水の問題を起して、洗濯機近傍の床面等を汚なく濡
らすとか、モータを始めとした電気部品の絶縁性を脅か
す等といった憂いを生じ勝ちであった。

そこで本考案は、排水行程時に該排水がなされぬ異常事
態が発生したとき運転を停止させると共に全行程終了の
旨を報知する報知器を共用して該排水時の異常を報知す
る構成とすることにより、所謂異常溢水の問題をなくし
て快適に且つ安全に使用し得、又、使用者は上記報知器
の作動により排水時の異常を的確に知ることができて便
利であると共に価格面の経済性等にも優れた洗濯機を提
供しようとするものである。

以下本考案を二槽式洗濯機に適用した一実施例につき図
面を参照して説明する。

先ず第１図に示す全体の機械的構成に於いて、１は外箱
、２はその外箱１の内部に脱水槽３と共に並設した洗濯
槽であり、更に４はその洗濯槽２の内底部に配設した攪
拌翼、５は脱水槽３の内部に配設した脱水能である。

一方、６は前記洗濯槽２の底部に設けた排水口で、これ
には電磁操作式の排水弁７を介して排水管８を連通させ
ており、又、この排水管８の屈曲自在な先端部は前記外
箱１外に突出していて、該外箱１の外側面上部に突設し
た保持具９により通常図示の起立状態に保持される構造
である。

而して、１０は前記洗濯槽２の規定水位近傍に設けた溢
水口で、溢水管１１を介して前記排水管８と連通してい
る。

さて、１２は前記脱水槽３の底部に設けた筒状の排水口
で、これは第２図に示す弁箱１３及び中間ホース１４を
順に介して前記排水弁７の出水側に位置する排水路即ち
前記排水管８と連通している。

１５は前記排水口１２の下方弁箱１３内に位置して該排
水口１２を開閉する様に設けた弁体所謂逆止弁で、前記
排水口１２の下端縁部に突設した保持部１６により係留
保持されていて、第２図に示す開放状態より更に開放即
ち下方への垂れ下がりを抑制されており、そして、前記
弁箱１３の側壁にはその開放状態にある逆止弁１５の先
方に位置して筒状開口部１７を設けると共に、この開口
部１７の先端部にスイッチケース１８を被着結合して、
同時にダイヤフラム１９を前記開口部１７の先端部に取
付けている。

１９ ａはダイヤフラム１９の裏面中央部に突設した凸
部で、これに対応して前記スイッチケース１８内には排
水異常検出用として作用するスイッチ２０の接片２０
ａ 、２０ ｂ対を配設している。

ここで前記ダイヤフラム１９は、前記逆止弁１５の開放
状態を基に排水口１２から該逆止弁１５の上面に沿って
弁箱１３の開口部１７内へと順当に至る水、及び排水管
８内から中間ホース１４を経て前記逆止弁１５を閉塞さ
せつつ同じく弁箱１３の開口部１７内へと逆流状態で至
る水の双方に対して同様に敏感に変形作動し、その作動
により凸部１９ ａがスイッチ２０の接片２０ ａを押
圧して該スイッチ２０を閉成作動させるものである。

尚、第１図に於いて２１は前記洗濯槽２内に臨ませて該
洗濯槽２の上方に配置した給水管で、前記排水弁７と同
じく電磁操作式の給水弁２２を途中部位に配設している
。

而して、本実施例の二槽式洗濯機は電気的には第３図に
示す様に構成されており、以下その電気的回路構成につ
き説明する。

先ず、２３はタイマーで、これは詳細にはタイマーモー
タ２４を駆動要素として備えている他、このタイマーモ
ータ２４によって回転されるカム（図示せず）により第
４図のタイムチャートに示す様に制御される切換えカム
スイッチ２５，２６，２７，２８及び開閉カムスイッチ
２９．３０を備えている。

３１及び３２は図示しない電源に接続される入力端子対
で、そのうち端子３１を二分岐してその一方を例えばぜ
んまいばねを駆動要素として作動する脱水用タイマーの
スイッチ３３及び前記脱水能５を駆動する脱水用のモー
タ３４並びに共通母線３５を順に介して端子３２に接続
し、他方を前記タイマー２３の切換えカムスイッチ２５
の可動接片ａ−固定接片す間、開閉カムスイッチ２９及
び前記給水弁２２を順に介して前記母線３５に接続して
いる。

３６は前記洗濯槽２内の水位を感知して作動するように
前記排水弁７の入水側に連通された水位スイッチで、可
動接片ａを主に不足水位側固定接片す及び規定水位側固
定接片Ｃを備え、そのうち可動接片ａを前記切換えカム
スイッチ２５の固定接片すに接続する一方、固定接片す
を切換えカムスイッチ２６の可動接片ａ−固定接片す間
を介して前記開閉カムスイッチ２９と給水弁２２との共
通接続点に接続し、更に固定接片Ｃを開閉カムスイッチ
３０及びタイマーモータ２４を順に介して前記母線３５
に接続している。

３７は前記攪拌翼４を駆動する洗濯用のモータで、これ
を切換えカムスイッチ２７の固定接片すと母線３５との
間に接続している。

又、切換えカムスイッチ２７は可動接片ａを二分岐して
その一方を前記切換えカムスイッチ２６の固定接片Ｃに
接続し、他方を前記開閉カムスイッチ３０とタイマーモ
ータ２４との共通接続点に接続している。

更に、切換えカムスイッチ２７は上述の可動接片ａと同
様に固定接片Ｃを二分岐してその一方を前記排水弁７を
介して母線３５に接続し、他方を前記スイッチ２０を介
して前記切換えカムスイッチ２５の固定接片Ｃに接続し
ている。

３８は報知器例えばブザーで、これを前記母線３５と切
換えカムスイッチ２８の可動接片ａとの間に接続し、又
、その切換えカムスイッチ２８は固定接片すを前記切換
えカムスイッチ２５の固定接片すに、固定接片Ｃを同じ
く切換えカムスイッチ２５の固定接片Ｃに夫々接続して
いる。

尚、切換えカムスイッチ２８は上述の固定接片す、Ｃの
他に可動接片ａが中立を保つ中間の固定接片ｄを備えて
いる。

次に上記の様な構成とした本実施例の作用を述べる。

先ず第４図に於いて、斜線部分は当該スイッチが閉成し
て作動状態にあることを示し、空白部分は当該スイッチ
が閉成しつつも非作動状態にあることを示しており、そ
れ以外の無表示部分は当該スイッチが開放した状態にあ
ることを示している。

而して、今、タイマー２３を運転開始域にセットすると
、最初に給水行程に入り、これによって先ず切換えカム
スイッチ２５の接片ａ−１）間の閉成作動を主に水位ス
イッチ３６の接片ａ−１）間及び切換えカムスイッチ２
６の接片ａ−１）間を順に介して給水弁２２が通電され
ることにより、該給水弁２２が開放して給水管２１から
は洗濯槽２内に向って必要な洗濯水が供給される。

この給水動作により洗濯槽２内では次第に水位が増し、
この水位が規定位置に達したところで水位スイッチ３６
はそれを感知して接片ａ−Ｃ間を閉成する状態に切換わ
る。

この水位スイッチ３６の切換え動作により前記給水弁２
２は通電を断たれて閉塞し、前記洗濯槽２内への給水動
作を停止する。

−・方、この時点で前記水位スイッチ３６の接片ａ −
ｃ間及び開閉カムスイッチ３０を順に介してタイマーモ
ータ２４が通電されることにより、該タイマーモータ２
４が起動して洗い行程に移行すると同時に、前記開閉カ
ムスイッチ３０及び切換えカムスイッチ２７の接片３６
間を順に介して洗濯用のモータ３７が通電され、これに
より該モータ３７が起動して攪拌翼４を回転させ、前記
洗濯槽２内にその攪拌翼４の回転に応じた攪拌水流を生
じさせて被洗濯物を洗濯する。

その後、前記タイマー２３によるタイミングの進行に伴
なって上述の洗い行程が終了すると、次の排水行程に移
行して前記切換えカムスイッチ２７が接片ａ −ｃ間を
閉成する状態に切換わることに基づき、前記洗濯用モー
タ３７は通電を断たれて停止し、代りに排水弁７が通電
されて該排水弁７が開放することにより、前記洗濯槽２
内からは使用後の汚水と化した洗濯水が排水口６．排水
弁７及び排水管８を順に経て機外へと排出される。

このとき、排水管８は保持具９から外して倒した状態に
セットしておくことが肝要である。

而して、この排水行程にあって一定時間の経過後前記洗
濯槽２内の水位の下降に伴なって水位スイッチ３６は接
片ａ −ｃ間を開放して再び接片ａ−１）間を閉成する
状態に切換わり、又、開閉カムスイッチ３０も前述の開
放状態から開放状態へと変わるが、これより以前排水行
程の開始と同時に閉成した切換えカムスイッチ２６の接
片ａ −ｃ間を介して前記排水弁７は通電され続け、排
水動作を継続する。

さて、こうした排水行程中、前記排水管８を倒し忘れた
場合或いは倒しても該排水管８が何らかの原因で詰まっ
ていた場合等で前記洗濯槽２内の使用後の洗濯水が排出
されず多量に残った場合、本実施例では前述の水位スイ
ッチ３６が切換わることなく接片ａ −ｃ間を閉成する
状態を持続することに加え、前記開閉カムスイッチ３０
が開放することにより、タイマーモーター２４が通電を
断たれて停止し、これにより全運転をその時点で停止さ
せるので次のすすぎ行程に移行することはなく、斯くし
てこの排水行程中の排水異常と云う異常事態の発生に起
因する所謂異常溢水の問題をなくして、床面等を汚なく
濡らすこともなく快適に且つ各種電気部品の絶縁性を良
好に保って安全に使用し得るものである。

一方、この排水行程中に於ける異常事態の発生に伴ない
、排水管８内から中間ホース１４を経て逆止弁１５を閉
塞させつつ弁箱１３の開口部１７内へと逆流する水によ
りダイヤフラム１９が押圧されてスイッチ２０を閉成作
動させ、これにより切換えカムスイッチ２８の接片ａ
−Ｃ間を介して報知器たるブザー３８が作動するので、
使用者はそのブザー３８の作動（鳴動）によって上記排
水時の異常を的確に知ることができ、従って斯かる自動
洗濯機が知らぬ間に停止していることによる様々の不具
合をも併せてなくし得るものであり、至って便利である
。

これに対し前述の排水運転が順当に行なわれた場合、洗
濯機の運転はタイマー２３のタイミングの進行に伴なっ
て次のすすぎ行程へと移行し、これによって先ず前記水
位スイッチ３６の接片ａ−１）間の閉成に基づき先の給
水行程と同様にして洗濯槽２内への給水が開始される。

ただ、このすすぎ行程では洗濯槽２内での水位の上昇に
伴なって前記水位スイッチ３６が接片ａ −ｃ間を閉成
する状態に切換わっても、これより以前に開閉カムスイ
ッチ２９が閉成していることにより給水弁２２は通電さ
れ続けて前記洗濯槽２内への給水を続行し、その余剰分
の水がその水面に浮いた汚れと共に溢水口１０から溢水
管１１及び排水管８を介して機外へと排出されるもので
あり、又、同時に洗濯用モータ３７が先の洗い行程と同
様にして通電されることにより、前記洗濯槽２内に攪拌
水流を生じさせて洗濯後の被洗濯物をすすぎ洗いするも
のである。

そしてこのすすぎ洗いが一定時間行なわれた後前述の排
水行程と同様にして排水運転が行なわれ、更にこの排水
運転の終了真近に前記水位スイッチ３６が接片ａ−１）
間を閉成する状態に切換わっで後、切換えカムスイッチ
２８が接片ａ−１）間を閉成する状態に切換わることに
基づきブザー３８が再び通電されて作動し、該すすぎ行
程の終了即ち全行程終了の物を使用者に報知する。

この後、切換えカムスイッチ２５が接片ａ −ｃ間を閉
成する状態に切換わって、前記ブザー３８の作動停止と
併せタイマー２３が停止し、洗濯運転の総てが停止する
。

次に脱水運転を行なうに、先ず洗濯後の被洗濯物を前述
の洗濯槽２内から脱水能５内へと移し入れ、その後脱水
用タイマーを作動させてスイッチ３３を閉成すると、こ
のスイッチ３３の閉成により脱水用のモータ３４が通電
起動され、これによって該モータ３４は脱水能５を高速
回転させて該脱水能５内に移し入れた被洗濯物の水分を
振り切る脱水運転を行なう。

而して、この脱水運転により前記被洗濯物から振り切ら
れた水は、その後脱水槽３の排水口１２から逆止弁１５
の上面に沿って弁箱１３の開口部１７内へと至りダイヤ
フラム１９を押圧変形させる。

従って、このダイヤフラム１９はその変形により前述の
洗濯運転時に於ける排水行程の異常時の場合と同様にし
てスイッチ２０を閉成作動させ、これにより先の切換え
カムスイッチ２５の接片ａ−ｃ間の閉成作動と併せ既に
閉塞復帰していた排水弁７が再び通電されて開放し、こ
の排水弁７の開放によって、前述の被洗濯物の移し入れ
の際該被洗濯物から出て洗濯槽２内に落ちた水が該洗濯
槽２内から上記排水弁７及び排水管８を通して機外へと
排出されるものである（残水処理）。

尚、この残水処理は本考案に於いて必ずしも必要なもの
ではなく、適宜必要に応じて果す構成としても良い。

又、スイッチ２０を開閉させる構造としては上記一実施
例の逆止弁１５によるものに限らず、例えばフロート等
を用いた所謂フロートスイッチの構造に変え以て異常水
圧を水位異常上昇として検出する構成としても良い。

更に、排水行程時の異常と全行程終了の報知を行なう報
知器も上記一実施例のブザー３８に限らず、例えばラン
プ等の様な他の報知器を用いる構成としても良い。

その他、本考案は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限
定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜
変更して実施し得ることは勿論である。

本考案は以上の記述で明らかな様に、洗濯運転の排水行
程時に該排水がなされぬ異常事態が発生したとき運転を
停止させて次行程への移行を阻止すると共に、全行程終
了の旨を報知する報知器を共用して該排水時の異常を報
知する構成とし７たことによって、所謂異常溢水の問題
をなくして快適に且つ安全に使用し得ると共に上記報知
器の共用構成をもって価格の低廉化も図れる。

また、本考案では排水異常検出用のスイッチが排水路の
異常水圧を排水異常の検知要素としているから完全な排
水不能のみならず排水流量が減少するような不完全な排
水異常をも検知でき、不完全排水状態で次行程へ移行さ
れてしまうような不都合を防止できる。

即ち、排水異常検出用のスイッチは、その設置部所を任
意に選び得、従って排水異常と判定する水位設定に適合
するように該スイッチを設けることができて排水異常に
対して極めて有効に対処できるものである。

更に、排水異常検出用のスイッチは排水行程中いつでも
動作可能で且つ水位スイッチとは動作的に無関係である
から異常時には逸早く報知作動するとともに報知回路を
タイマーの排水行程で閉成するカムスイッチとで簡単に
形成することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を二槽式洗濯機に適用した一実施例を示す
もので、第１図はその全体の概略的構造図、第２図は第
１図中Ａ部分の拡大縦断面図、第３図は電気的回路構成
の結線図、第４図は作用を説明するためのタイムチャー
トである。 各図中、２は洗濯槽、３は脱水槽、４は攪拌翼、５は脱
水能、６は洗濯槽の排水口、７は排水弁、８は排水管、
９は保持具、１２は脱水槽の排水口、１３は弁箱、１４
は中間ホース、１５は逆止弁、１６は保持部、１７は弁
箱の開口部、１９はダイヤフラム、２０はスイッチ、２
１は給水管、２２は給水弁、２３はタイマー、２４はタ
イマーモータ、２５乃至２８は夫々切換えカムスイッチ
、２９及び３０は夫々開閉カムスイッチ、３４は脱水用
のモータ、３６は水位スイッチ、３７は洗濯用のモータ
、３８はブザー（報知器）を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 洗濯槽内の水位を感知して作動する水位スイッチと協働
   して少なくとも洗濯運転に必要な給水。 洗い、排水及びすすぎの各行程を順次自動的に遂行する
   一方、前記排水行程時に該排水がなされぬ異常事態が発
   生したとき運転を停止させ、且つ全行程の終了時に報知
   器を作動させて斯がる全行程終了の旨を報知するタイマ
   ーを備えると共に、排水行程で開放される排水弁の出水
   側に位置する排水路と連通ずるように設けられ該排水路
   の異常水圧を排水異常として感知する排水異常検出用の
   スイッチを備え、このスイッチの作動により前記報知器
   を作動させて該排水に異常がある旨を報知する様にした
   ことを特徴とする洗濯機。