JPS6324877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は洗い、排水、すすぎ等の一連の工程を
自動制御する自動洗濯機に関する。

(ロ) 従来技術 従来自動洗濯機の中には、最終すすぎ工程後洗
濯槽内の水を排水せずに運転を停止するか、排水
してしまうかを選択できるようになつたものがあ
り、（例えば実公昭58−23347号公報参照）排水せ
ずに運転を停止した場合は、洗濯槽内に残つた水
をもう一度洗いに利用できるようになつている。

又最終すすぎ工程時に仕上剤を自動的に投入し
て洗濯物の仕上りを良くするものも知られてい
る。（例えば実公昭54−34469号公報） ところで最終すすぎ工程後排水せずにその液を
もう一度洗いに利用する場合、最終すすぎ工程時
に仕上剤が投入されていると、再利用時洗剤を投
入しても洗浄力が充分発揮されなかつた。これは
洗剤は一般的に陰イオン系界面活性剤が主成分で
あるのに対し、仕上剤は陽イオン系界面活性剤が
主成分であり、、洗剤と仕上剤とが混合されると
共にその効果を発揮できなくなるからである。

(ハ) 考案の目的 本考案は最終すすぎ工程終了後排水せずに運転
を停止してすすぎ液を洗いに再利用する場合に
は、仕上剤の投入を阻止できるようにして、再利
用時の洗浄力を充分に発揮できる自動洗濯機を得
ることを目的とする。

(ニ) 考案の構成 そのために本考案では、最終すすぎ工程の終了
した時点で排水しないで運転を停止するか否かを
選択する第１セレクトスイツチを設ける他に、励
磁されると開弁して仕上剤を洗濯槽へ供給する仕
上剤供給電磁片の励磁回路に、仕上剤を供給する
か否かを選択する第２セレクトスイツチを設けた
ものである。

(ホ) 実施例 第１図は自動洗濯機の概略を示し、１は脱水槽
を兼ねる洗濯槽で、その周壁に多数の脱水用小孔
２を有し、その口縁にバランスリング３が装着さ
れている。洗濯槽１の底部中央には回転翼４が設
けられている。洗濯槽１は外槽５内に内設されて
いる。外槽５は図示しないが外箱上部より吊下さ
れている。外槽５の底部には、回転翼４や洗濯槽
１を回転せしめる駆動モタ６や、洗濯槽１の回転
に制動をかけるブレーキ装置や洗濯槽１への動力
の伝達を制御するクラツチ装置を内蔵した駆動部
７が装着されている。外槽５の底部には排水弁８
を有する排水路９が連通されている。

１０は仕上剤貯溜容器で、この中に仕上剤１１
を予じめ貯溜しておく。この容器１０の底部の小
径部１２には、供給管１３が、水密的に横切つて
いる。この供給管１３の上面には連結孔１４が、
又下面には洗濯槽１上に臨んだ供給口１５が夫々
開口し、供給管１３は常時スプリング１６により
第１図で左方向に付勢されて、連結孔１４は小径
部１２の外へ位置し供給管１３と貯溜容器１０と
は連通されていないが、供給管１３の他端に連結
された仕上剤供給電磁弁１７が励磁されるとスプ
リング１６に抗して右方向へ引張られ、その結果
第２図の如く連結孔１４が小径部１２内へ位置
し、貯溜容器１０内の液を供給管１３を通して供
給口１５より洗濯槽１内へ滴下するようになつて
いる。前記電磁弁１７の励磁が断たれると第１図
の如き元の位置に供給管１３が房つて仕上剤の供
給を停止する。図で１８はシール部材である。

第３図は電気回路を示し、６は前記駆動モー
タ、１９はその起動用コンデンサ、２０は洗濯槽
１へ給水するための給水電磁弁、２１は前記排水
弁８やブレーキ装置及びクラツチ装置を操作する
ソレノイドで、励磁されると排水弁８を開弁する
と共に洗濯槽１へのブレーキを解除し且つクラツ
チを入れて洗濯槽１が回転できるようにする。１
７は前記仕上剤供給電磁弁、２２は洗濯槽１の水
位を検知する水位スイツチで、規定水位に達する
と常閉接点２３から常開接点２４へ切替わる。２
５は洗濯槽の上蓋開放時開成する上蓋安全スイツ
チである。２６はプログラムタイマーを駆動する
タイマーモータでプログラムタイマーにはカム群
により開閉されるプログラムスイツチ２７〜３２
と、短周期で交互に切替わる反転スイツチ３３を
内蔵している。プログラムスイツチ２７〜３２は
第４図のプログラムに従い開閉される。

而してプログラムスイツチ２８は最終すすぎ工
程まで閉成してそれ以降開成するもので、このス
イツチ２８と並列に最終すすぎ工程終了後運転を
停止させるか否かを選択する第１セレクトスイツ
チ３４が設けられている。又プログラムスイツチ
３０のａ接点は最終すすぎ工程中短時間閉成する
もので、このａ接点に仕上剤を供給するか否かを
選択する第２セレクトスイツチ３５と仕上剤供給
電磁弁１７の直列回路が接続されている。

かかる構成のものにおいて動作を説明すると、
プログラムタイマーを洗い工程に設定すると、プ
ログラムスイツチ２７，２８，２９、水位スイツ
チ２２の常閉接点２３、及びプログラムスイツチ
３２のｂ接点を介し給水電磁弁２０が励磁開弁さ
れて洗濯槽１へ給水され、期定水位まで給水され
ると水位スイツチ２２が常開接点２４に切替わり
給水を停止し、同時にプログラムスイツチ３１の
ｂ接点それに反転スイツチ３３を介し駆動モータ
６を回転し、回転翼４を回転して洗い工程を開始
する。又タイマーモータ２６も駆動されプログラ
ムタイマーが進行し、第４図のプログラムに従い
運転が進行される。

ここで最終すすぎ工程時に仕上剤を投入したい
場合は、第２セレクトスイツチ３５を閉じておけ
ば、プログラムスイツチ３０のａ接点が閉成する
最終すすぎ工程中に短時間仕上剤供給電磁弁１７
が励磁されて仕上剤が供給される。貯溜容器１０
には予じめ１回で供給される量以上の多量の仕上
剤が貯えられている。

又最終すすぎ工程終了後排水せずに運転を停止
したい場合は、第１セレクトスイツチ３４を開成
しておけばよい。そして洗濯槽１内に残つたすす
ぎ水を次の洗いに再利用することができる。

ところで第１セレクトスイツチ３４を開成して
すすぎ水を洗いに再利用する場合、最終すすぎ工
程時に仕上剤が投入されていると洗剤の効果が充
分に発揮されない。そこでこの場合には、第２セ
レクトスイツチ３５を開成しておけば、最終すす
ぎ工程時に仕上剤貯溜容器１０内に仕上剤が貯え
られていても仕上剤が投入されることはなく、再
利用時の洗剤の効果を充分に発揮することができ
る。

(ヘ) 考案の効果 本考案によれば、最終すすぎ工程終了後排水せ
ずに運転を停止してすすぎ液を洗いに再利用する
場合には、仕上剤の投入を阻止して、再利用時の
洗浄力を充分に発揮することができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を示し、第１図は自動洗濯機の概
略構造断面図、第２図は仕上剤投入時の仕上剤投
入機構部の断面図、第３図は電気回路図、第４図
はプログラムタイマーのプログラム図である。 ３４……第１セレクトスイツチ、１……洗濯
槽、１７……仕上剤供給電磁弁、３５……第２セ
レクトスイツチ、２８，３０……プログラムスイ
ツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗い、排水、すすぎ等の一連の工程を自動制御
   するものにおいて、最終すすぎ工程の終了した時
   点で排水しないで運転を停止するか否かを選択す
   る第１セレクトスイツチを設けると共に、励磁さ
   れると開弁して仕上剤を洗濯槽へ供給する仕上剤
   供給電磁弁の励磁回路に、仕上剤を供給するか否
   かを選択する第２セレクトスイツチを設けてなる
   自動洗濯機。