JPS5940952Y2 - 自動洗濯機の安全装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯、すすぎ、排水、脱水等の各行程をタイマ
ー装置によりプログラミング図に従って順次制御される
自動洗濯機の安全装置に関し、脱水槽回転時に上蓋を施
錠することを目的とするものである。

以下一実施例に基ずき図について説明すると、１は機枠
にして、内部に洗濯槽を兼ねる脱水槽２があってその中
心底部には回転翼３が、又その外周には水受槽４が設け
られている。

前記水受槽４の底部には軸受ケース５があり、このケー
ス５内に回転翼３を固着せる回転翼軸６並びに脱水槽２
を固着せる筒状の脱水槽軸７が同心的に支承されている
。

前記脱水槽２の上端には液体を封入したバランスウェイ
ト３８が設けられている。

前記軸受ケース５には取付台８が設けられ、この取付台
８に駆動用電動機９が据付けられている。

１０はブレーキ装置及び洗濯と脱水を切替えるクラッチ
機構部分であって、これらは排水弁１１を操作する排水
弁用ソレノイド１２により操作される。

前記排水弁用ソレノイド１２には連結板１３が連結され
、この連結板１３に前記排水弁１１の作動体１４が係合
されると共に操作杆としてのワイヤー１５が連結されて
いる。

更に１６は衣類投入口１７を有する上面板、１８はこの
投入口１７を施蓋する上蓋、１９は排水ホースであり、
前記上蓋１８の裏面にフック２０を突設し、前記上面板
１６の裏面にはガイド体２１が固設され、このガイド体
２１には、一端が前記ワイヤー１５に連結された施錠体
２２が摺動自在に設けられている。

前記上面板１６、ガイド体２１．施錠体２２には前記上
蓋１８の閉鎖時フック２０が挿入される穴２３．２４．
２５が夫々形成され、前記施錠体２２の他端とガイド体
２１の間に常時施錠体２２を第２図において右方向に付
勢するためのスプリング２６が設けられている。

第４図は電気回路図にしてタイマーモーター２７にて開
閉制御されるカムスイッチ２８．２９．３０．３１３２
が図のように結線され、これらカムスイッチは第５図の
プログラミング図に従って順次制御されていく。

３３は給水弁、３４は水位スイッチで規定水量にて常閉
接点（ＮＣ）から常開接点（ＮＯ）へと切替わる。

３５は上蓋に連動した安全スイッチ、３６はブザー、３
７は反転スイッチである。

前記カムスイッチ群のうちカムスイッチ３０．３１は前
記ソレノイド１２を制御するもので、脱水工程が終了し
電動機への通電遮断後もソレノイド１２を所定時間延長
して励磁するようにその形状が設定されている。

即ち第５図に示す様にカムスイッチ２８、３０とカムス
イッチ３１のａ接点が脱水行程終了後延長して閉成され
ることによりソレノイド１２が延長して励磁される。

次に作用を説明すると、主スィッチ２８が閉成され給水
弁３３より規定水量注水されると前記水位スイッチ３４
が切替わり、前記タイマーモーター２７が駆動し、前記
カムスイッチ２８〜３２がプログラミング図に従って順
次開閉制御され、洗濯及びすすぎ時は回転翼３のみが駆
動され、脱水時にはクラッチの作用により脱水槽軸７が
駆動して脱水槽２が回転し、前記バランスウェイト３８
の作用で釣り合いのとれた円滑な回転が行なわれる。

而して脱水時、排水弁１１を開放するために前記ソレノ
イド１２が励磁されると、前記連結板１３が引張られ前
記ワイヤー１５も引張られて、前記施錠体２２がスプリ
ング２６の力に抗して第２図の左方向に摺動せしめられ
、第３図の如く前記施錠体２２とフック２０とが係合し
上蓋１８を施錠してしまい脱水途中で上蓋を開けようと
しても開放出来ない。

この施錠状態は前記ソレノイド１２が励磁している間即
ち脱水中（排水も含む）続けられる。

しかし脱水行程が終了し、電動機への通電が遮断されて
も脱水槽２は惰性回転している。

従来品ではこの時上蓋１８が開放され、たとえブレーキ
をかけてもしばらく惰性回転しており、この惰性回転中
に脱水槽内に手を入れると衣類が手に巻きつき危険であ
る。

そこで本考案は前記カムスイッチ２８．３０．３１が脱
水行程終了後も所定時間延長して開底されるため、前記
ソレノイド１２は励磁され続け、上蓋１８は施錠され惰
性回転中も施錠状態が続くため、惰性回転中上蓋を開け
ようとしても開放は出来ず安全である。

所定時間終了後前記カムスイッチ２８．３０３１が開成
すると前記ソレノイド１２が非励磁となり、前記連結板
１３とワイヤー１５がスプリング２６にて元の位置へ復
帰（第２図）し、上蓋１８の施錠が解除され、上蓋１８
は開放出来る。

このとき脱水槽２は電動機停止から所定時間後のため上
蓋を開放したときはほとんど停止状態であり、脱水槽内
に手を入れても何ら危険はなく安全である。

前記バランスウェイト３８の作用で惰性回転中釣り合い
をとりながら減速されていき大きな振動は生じない。

本実施例では１つの電動機で回転翼と脱水槽とを駆動さ
せたが、２つの電動機を設は回転翼と脱水槽を夫々別の
電動機で駆動させる方式でもよいこと勿論である。

従って本考案は前記排水弁操作用ソレノイドにより施錠
体を操作して脱水槽回転時に上蓋を施錠し脱水途中で上
蓋を開けようとしても開放出来ず、しかもカムスイッチ
の作用で脱水行程終了後も所定時間延長しで施錠を続行
するため惰性回転中も上蓋を開けようとしても開放出来
ず、使用者が回転中の脱水槽に手を触れることなくたと
えば衣類が手に巻きつくような危険は全くなく極めて安
全な自動洗濯機を提供するものである。

又前記排水弁操作用ソレノイドやこれを制御するカムス
イッチは既存のものを利用するため簡単な構造で生産性
に富み原価安となる。

さらに洗濯時などは上蓋が施錠されず、自由に蓋を開け
ることが出来、衣類の追加なども自由にでき使用に際し
不都合のないものである等種々の実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を示し、第１図は要部を破断したところの
自動洗濯機の側面図、第２図及び第３図は上蓋施錠部の
異なった状態を示す断面図、第４図は電気回路図、第５
図はプログラミング図である。 ２・・・・・・脱水槽、９・・・・・・電動機、１１・
・・・・・排水弁、１２・・・・・・排水弁操作用ソレ
ノイド、１５・・・・・・操作杆、１８・・・・・・上
蓋、２０・・・・・・フック、２２・・・・・・施錠体
、２８〜３２・・・・・・カムスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯、すすぎ、排水、脱水等の工程を複数のカムスイッ
   チを有するタイマー装置により順次制御する自動洗濯機
   に於いて、排水時及び脱水時に励磁される排水弁操作用
   ソレノイドと、前記ソレノイドにより操作される操作杆
   と、前記操作杆に連係し前記ソレノイドの励磁時蓋体と
   係合して蓋体を施錠せしめる施錠体とを備え、前記ソレ
   ノイドを制御するカムスイッチを、脱水工程終了後も所
   定時間延長して該ソレノイドを励磁するように設定して
   なる自動洗濯機の安全装置。