JPS587257Y2 - 冷凍機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は主として空冷ヒートポンプチラーその他室外
設蓋形の冷凍機、詳しくは本体ケーシングの下部に機械
室を設け、この機械室の上部で前記ケーシングの側部に
形成した吸込口近くに熱交換器を、また該熱交換器の下
部にドレンパンをそれぞれ設けると共に、前記熱交換器
の上部にファンを設け、かつ前記吸込口の下方に、前記
機械室の側方開口部を閉鎖する側板を取付けて成る冷凍
機に関する。

この種冷凍機は、従来機械室の側方開口部に側板を当て
がってビスにより取付けるべくしている。

従って側板に多くのビス孔を設ける必要があって、該ビ
ス孔から錆を生じ、腐蝕し易いのである。

またこのような側板の取付構造では、暖房時に前記熱交
換器を蒸発器として用いるとき該熱交換器からドレンパ
ンと流下するドレンの一部、及び前記吸込口からのケー
シング内に吹込む雨水などが、前記側板ケーシングとの
間から前記機械室内に侵入し、該機械室内に設置する各
種機器の機能を損なう虞れがある。

本考案は以上の点に鑑みて考案したもので、前記側板の
上部に、前記ドレンパンの内部に指向する下向傾斜の掛
止片を設け、この掛止片を前記ドレンパンにおける外側
室土壁の上端に引掛けて、前記側板を支持すべくしたこ
とを特徴とし、前記熱交換器から流下して機械室へと侵
入しようとするドレン、及び前記吸込口からケーシング
内に吹込む雨水などを、前記側板の掛止片によりドレン
パン内に案内させて、これらドレン及び雨水などが機械
室へ侵入するのを確実に阻止すると共に、前記掛止片を
ドレンパンに引掛けて、該掛止片を支持することにより
、従来必要とした側板のビス孔を不要となし、また設け
るにしても従来のものにくらべはるかに少数となして、
前記側板の腐蝕をできるだけ少なくすべくしたのである
。

以下本考案の冷凍機を図面の実施例によって説明する。

先ず第１図は、室内ユニット（図示せず）と組合わせて
使用する室外設置形の一般的な空冷ヒートポンプチラー
を示し、該図におして１は本体ケーシングで、底部に底
板２を設け、かつケーシング１の略々中間位置に断面山
形状の仕切板３を設けて、この仕切板３と前記底板２と
の間に機械室４を形成し、該機械室４内には圧縮機５、
切換弁６、アキュムレータ７、膨張弁８及びスイッチボ
ックス９などを装備している。

前記機械室４の上部でケーシング１の中間両側部には、
吸込口１０．１０を開設し、該各吸込口１０．１０のケ
ーシング内方側に、それぞれ熱交換器１１．１１を立設
すると共に、この各熱交換器１１．１１の下部にはドレ
ンパン１２．１２を設け、該ドレンパン１２゜１２によ
り受止めたドレンを、前記パン１２．１２の下部に取付
けたホース１３．１３を介して外部に排水すべくしてい
る。

尚、前記仕切板３は、その端部をドレン１２にのぞませ
て、前記吸込口１０などからケーシング１内に吹込む雨
水などをドレンパン１２に排水すべくしている。

また前記ケーシング１の上端には、吹出口１４を形成し
、該吹出口１４のケーシング内方側にファンモータ１５
をもつファン１６を設け、このファン１６の駆動により
前記両吸込口１０．１０から熱交換器１１．１１を経て
外気を吸込み、該外気により熱交換器１１．１１を通過
する冷媒を蒸発或は凝縮して、室内ユニット側に送るべ
くしている。

さらに前記ケーシング１における吸込口１０．１０の下
方で、前記機械室４の両側に開口部１７．１７を設け、
この各開口部１７．１７には側板１８，１８を着脱可能
に取付けて、該各側板１８．１８を取外すことにより機
械室４内の各種機器を修理点検できるようにしている。

しかして本考案は以上のごとき空冷ヒートポンプチラー
において、前記側板１８をケーシング１の開口部１７に
次のように取付けたのである。

即ち、第２及び第３図に詳しく示すごとく、前記側板１
８の上部に前記ドレンパン１２の内部に指向する下向傾
斜の掛止片１９を、側板１８の幅方向略々全長にわたっ
て若しくは熱交換器１１の管板などが位置して邪魔にな
る場合には、中間又は端部を切欠した状態で一体状に形
成すると共に、前記ドレンパン１２の外側立上壁１２
ａを前記開口部１７の外部上方に位置させて、前記側板
１８の上部掛止片１９を前記立上壁１２ａの上端に引掛
は可能となす。

そして前記掛止片１９をドレンパン１２の立上壁１２
ａに引掛けることにより、側板１８を宙架状態で取付け
るべくしたのである。

前記側板１８の下部には、下方に一体状に垂設する当板
２０が設けられており、該当板２０は底板２の側端に設
けられた立上り部２ａに当接させるべくしている。

本考案は以上のごとくして側板１８の取付構造を構成す
るのであるが、盗難などの虞れがあるときには、前記引
掛片１９の左右２ケ所程度にビス孔２１を設け、該孔２
１からドレンパン１２にビスを螺締すべくしてもよい。

以上の構成において、側板１８を取外すときには、該側
板１８を持上げて、その上部掛止片１９をドレンパン１
２から離合させると共に、下方の当板２０を底板２の立
上り部２ａから離合させて取外す。

また側板１８の取付は時には、該側板１８の下方の当板
２０をケーシング底板２の立上り部２ａの内側に当接し
たのち、上方の掛止片１９にドレンパン１２の立上壁１
２ ａの上端に引掛けて取付ける。

この側板１８を取付けたとき、その掛止片１９はドレン
パン１２の内方に下向傾斜で差込まれるのであり、従っ
て暖房時に熱交換器１１を蒸発器として用いるとき、そ
の外部側を流下するドレンは、前記掛止片１９によりド
レンパン１２へと流下案内され、ドレン一部が側板１８
とドレンパン１２との間から機械室４内に侵入すること
がないのである。

また前記吸込口１０から吹込んだ雨水なども、前記と同
様に掛止片１９によりドレンパン１２へと案内されて、
機械室４内に侵入するのが防止される。

以上説明したごとく本考案では、側板の上部にドレンパ
ン内部に指向する下向傾斜の掛止片を設け、該掛止片を
ドレンパンの外側立上壁に引掛けて取付けるべくしたか
ら、側板の取付は及び取外しが極めて簡単にできると共
に、熱交換器から流下して機械室に侵入しようとするド
レン、及び吸込口からケーシング内に吹込む雨水などを
前記掛止片により、ドレンパン内に案内させて、これら
ドレン及び雨水などが機械室内に侵入するのを確実に阻
止できるのである。

また本考案では、側板を取付けるのにビスを必要とせず
、また盗難防止上用いるにしてもわずかであるから、ビ
ス孔などからの錆の発生を少なく、もしくは皆無となし
得るのである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案冷凍機の縦断面図、第２図はその側面の
裏面図、第３図は同側面図である。 １・・・・・・ケーシング、４・・・・・・機械室、１
０・・・・・・吸込口、１１・・・・・・熱交換器、１
２・・・・・・ドレンパン、１２ａ・・・・・・立上壁
、１６・・・・・・ファン、１７・・開開口部、１８・
・凹側板、１９・・・・・・掛止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケーシングの下部に機械室を設け、該機械室の上部
   で、前記ケーシングの側部に設ける吸込口近くに熱交換
   器とドレンパンとを設けると共に該熱交換器の上部にフ
   ァンを設け、前記吸込口の下方に、前記機械室の側方開
   口部を閉鎖する側板を取付けた冷凍機において、前記側
   板の上部に、前記ドレンパンの内部に指向する下向傾斜
   の掛止片を設け、この掛止片を前記ドレンパンの外側室
   土壁上端に引掛は可能に構成し、前記掛止片の前記立土
   壁上端への引掛けにより前記側板を支持するごとくした
   ことを特徴とする冷凍機。