JPS5857324B2 - キヤブオ−バ型車等における座席装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、キャブオーバ型車等における座席装置に関
するものである。

キャブオーバ型車においては、一般に、シート下方の車
体フロアに形成したエンジンサービスホールを開閉して
エンジンの整備をするために、第１図に示す如く、シー
トボトム１をエンジンカバー２に固着し、該エンジンカ
バー２の一端をヒンジ３を介して回動自在に取り付け、
シートボトム１を上方へはね上げて、エンジンサーボル
ホール４を開くようにしたものが多い。

シートバック５は上記シートボトム１に対して、その下
端をヒンジ６を介して回動自在に軸支している。

該シートバック５は、その上部背面にロックピン７を突
設する一方、車体（バックパネル）８にロックプレート
９を突設ル、ロックピン７をロックプレート９の穴１０
に係合してロックすることにより、シートバック５を固
定するようにしている。

上記ロックピンクイブのロック方法では、第２図に示す
如く、シートバック５の傾斜のバラツキにより、ロック
ピン７が鎖線で示す如く垂直位置より傾くとロックプレ
ート９の穴１０との間に隙間あるいは干渉が生じ、ビビ
リ音やロック掛は不良等の作動不良が生じる。

該シートバック５は、シートボトムの回動により、その
傾斜角度が可変するため、上記問題が生じやすい。

この発明は上記問題を解消せんとするものであり、シー
トバックに設けた上下方向のロックピンと係合するスト
ライカを、車体に対して車幅方向の軸線回りに回動自在
に取り付け、シートバックの傾斜のバラツキをストライ
カが回動することにより吸収することを特徴とするもの
である。

以下、この発明を第３図乃至第５図に示す実施例により
詳細に説明する。

シートボトム１とシートバック５との車体取付構造は、
第１図に示す従来例と同様である。

即ち、シートボトム１をエンジンカバー２の上面に固着
し、該エンジンカバー２の後端をヒンジ３を介して車体
１１に回動自在に取り付けている。

また、該シートボトム１の前端に掛金１２を設け、車体
１１に突設した係止部材１３に着脱自在に掛止している
。

シートバック５は、その下端をヒンジ６を介してシート
ボトム１に回動自在に取り付けている。

該シートバック５の背面上部には、コ字状のブラケット
１４をシートバック５を水平方向に突設している。

該ブラケット１４の水平方向の上下両面１４ａ、１４ｂ
には、貫通穴１５ａ、ｉｓｂを穿設し、第４図及び第５
図に詳細に示す如き略倒■状のロックピン１６の前方垂
直部１６ａを回動自在に貫通している。

上記貫通孔１５ｂより突出した前方垂直部１６ａには、
係止片１７を設けるとともに、ブラケット上下両面１４
ａと１４ｂとの間のロックピン１６にバネ１８を巻掛け
ている。

該バネ１８は、さらに、ブラケット上面１４ａの内面に
沿って後方へ延し、ブラケット連結面１４ｃを貫通させ
た後に上方へ延長し、ロックピン１６の上側水平連結部
１６ｂに一側方より掛止している。

このバネ１８により、ロックピン１６を上方及び、第４
図中に矢印で示す車幅方向へ付勢している。

ロックピン１６の車幅方向は、ブラケット上面１４ａに
突設したストッパ１９により規制される。

ブラケット１４の後端連結面１４ｃの一側部（ロックピ
ン取付側と反対側）には緩衝用の弾性材２０を突設して
いる。

ロックピン１６の水平連結部１６ｂの後側部には、上向
きに操作用つまみ２１を突設している。

一方、上記ロックピン取付部と対向する位置のバンクパ
ネル８には、取付枠２２を突設し、該取付枠２２に車幅
方向に所定間隔をあけて、前方へ延びる一対のブラケッ
ト２３Ａ、２３Ｂを突設している。

該ブラケット２３Ａ、２３Ｂに、夫々車幅方向のピン２
４Ａ、２４Ｂを対向して突設している。

ブラケット２３Ａ、２３Ｂの間には、図示の如き略フッ
ク形状のストライカ２５をピン２４Ａ 、２４Ｂに回動
自在に取り付けている。

該ストライカ２５には、前端より後方へ湾曲して切欠い
た開口部２５ａと、該開口部２５ａの後端に続く車幅方
向に伸びるロックピン係合部２５ｂとを形成している。

該ストライカ２５に対して、ロックピン１６の上下方向
に伸びる後方垂直部１６ｃは、開口部２５ａより誘導さ
れてロックピン係合部２５ｂに係合し、バネ１８により
、該係合状態でロックされるようにしている。

上記の如き構造として、ロックピン１６と係合するスト
ライカ２５を車幅方向のピン２４Ａ。

２５Ｂに対して軸線回りに回動自在としていることによ
り、ロックピン１６の後方垂直部１６ｃが傾斜した場合
に、ストライカ２５が回動するため、ストライカのロッ
クピン係合部２５ｂとロックピン後方垂直部１６ｃとが
スキ又は干渉なく係合させることができる。

このように、シートバック５の傾斜角度が組付誤差によ
りバラツキが生した場合、あるいは、エンジンサービス
ホール３を開けるためシートボトム１をはね上げシート
バック５が移動した後に正常位置に戻した時に傾斜角度
が可変した場合等において、該傾斜角度のバラツキがス
トライカ２５の回動により吸収される。

よって、ロックピン１６とストライカ２５とは常時、隙
間又は干渉がない正常な状態で係合され、ビビリ音やロ
ック掛は不良等を生じることがなく、シートバック５は
車体（バックパネル）に確実に固定される。

尚、ロックピン１６とストライカ２５とのロックを解除
する場合は、操作用つまみ２１を、バネ１８に抗してロ
ックピン１６を前方垂直部１６ａを支点として回動させ
、ロックピン係合部２５ｂより開口部２５ａを通して係
合を解く。

ロックをかける時は、シートバック５を後方へ押すだけ
で、ロックピン１６の後方垂直部１６ｃがストライカ２
５の開口部２５ａに沿って挿入する。

ロックピン係合部２５ｂに達すると、バネ１８のバネ力
で車幅方向に移動して離脱不可に係合し、ワンタッチで
ロックされることとなる。

以上の説明より明らかなように、この発明に係る座席装
置によれば、シートバックに突設したロックピンと係合
するストライカを、車体に対して車幅方向の軸線回りに
回動自在に取り付けているため、シートバックの傾斜角
度にバラツキがあり、ロックピンの傾斜角度が異った場
合、ストライカが回動して傾斜するため、上記バラツキ
は吸収され、確実にシートバックをロックできる利点を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示すキャブオーバ型車前部の側面図、
第２図は従来の欠点を示す第１図の要部拡大図、第３図
はこの発明の一実施例を示す側面図、第４図は第２図の
要部拡大図、第５図は第４図の平面図である。 １・・・・・・シ トポトム、 ２・・・・・・エンジンカバ ３・・・・・・ヒンジ、 ５・・・・・・シ トバック、 ８・・・・・・バラ クパネル、１４・・・・・・ブラケット、１６・・・・
・・ロックピン、１８・・・・・・バネ、２３Ａ、２３
Ｂ・・・・・・ブラケット、２５・・・・・・ストライ
カ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シートボトムを固定したエンジンカバーの一端をヒ
   ンジを介して車体に回動自在に取り付りるとともに、シ
   ートバックの下端をシートボトムに対して回動自在に軸
   支するキャブオーバ型車等における座席装置において、 シートバックの背面上部に、上下方向に伸びるロックピ
   ンを突設する一方、該ロックピンと係合するストライカ
   を車体に取り付け、該ストライカを車幅方向の軸線回り
   に回動自在に車体に枢着したことを特徴とするキャブオ
   ーバ型車等における座席装置。