JPS5848976Y2 - 空気調和機の室内ユニツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は横流ファンの無効部分となるブレード接合部の
有効活用をはかった空気調和機の室内ユニットに関する
。

従来筐体内に熱交換器と横流ファンを配設してなる空気
調和機の室内ユニットは、たとえば第１図に示すような
ものであった。

図において、１は筐体で、この筐体１内には熱交換器２
と横流ファン３が配設されており、熱交換器２に対向し
た筐体１前面には空気吹出口４が、また、横流ファン３
に対向した筐体１前面には空気吸込口５が設けられ、熱
交換器２の図示しない圧縮機、室外側熱交換器、減圧装
置などと冷媒管を介して連通されて冷凍すイクルを形成
し、横流ファン３は図示しない電動機に連結され、この
電動機を運転することにより矢印の方向に回転するよう
になされている。

６はケーシングで、このケーシング６の上端は折曲され
て巻始め部７を形成しており、また、８は仕切板で、こ
の仕切板８の先端にはノーズ９が形成され、これらケー
シング６と仕切板８とにより横流ファン３の風路１０が
形成されている。

なお、１１はこの室内ユニットを壁面１２に取着する場
合に用いられる据付板、１３は係止用金具である。

そうして、横流ファン３を回転させることにより、空気
吸入口５から吸込まれ熱交換器２における熱交換で冷風
または温風となった空気を空気吹出口４から吹出し、室
内の冷房または暖房を行わせている。

上記横流ファン３はその特性上、巻始め部７とノーズ９
との位置関係が微妙に影響するが、巻始め部７はケーシ
ング６に形成され、ノーズ９は仕切板８に形成されてい
ると、この室内ユニットを構成する各部品の寸法精度に
より相対位置に狂いを生じ、また、この相対位置に狂い
を生じないようにするためには、各部品の寸法精度を必
要以上にきびしくしなければならず、実際上困難である
。

このため巻始め部７とノーズ９とを一体に形成させるこ
とが考えられた。

しかし、巻始め部７とノーズ９とは横流ファン３を挾ん
で対向して設けられており、この間は風路１０となって
いるため、両者を連結する手段は横流ファン３の全長を
超えた両サイドで連結することになり、強度的に不安が
あるとともにたわみなどによるシール不足、送風特性の
悪化たとえば騒音発生、風量低下などの欠点があった。

本考案は上記事情をふまえ、横流ファンにはブレードを
連結する連結部が存在し、この連結部は横流ファンの構
成上必要ではあるが通風的にみれば無効部分であること
に着目してなされたもので、その目的とするところは、
横流ファンの通路を装架して巻始め部とノーズとを連結
するリブを、横流ファンのブレード連結部に対応するよ
うになすことにより、上記欠点を解消した強度的不安が
なく、このためたわみなどの起ることもなく、送風特性
の悪化をきたすことのない空気調和機の室内ユニットを
提供するにある。

以下本考案の一実施例につき、第１図と同一部分を同一
符号で示す第２図および第３図を参照して説明する。

説明の重複を避けるため相違点のみを記すこととする。

２１は区画板で、この区画板２１は横流ファン３の背部
を覆うケーシング２２と、この上端に形成される巻始め
部７と、空気吸込口５と熱交換器２を仕切る仕切板８と
、この先端に形成されるノーズ９と、前記ケーシング２
２部と仕切板８部を連結するリブ２３とが一体として形
成されており、リブ２３は横流ファン３を装着した場合
、この横流ファン３のブレード接合部３ａと対応するよ
うに設けられている。

そうして、横流ファン３から熱交換器２に至る風路１０
の背面側は据付板２４にて仕切られている。

なお、２５はドレン皿である。

この室内ユニットの組立にあたっては、熱交換器２を取
着したのち区画板２１を取着し、横流ファン３を前面よ
りこれのブレード接合部３ａをリブ２３に対応するよう
にして取着する。

そうして、図示しない圧縮機を付勢し冷凍サイクルを運
転すると、熱交換器２に冷媒が流れ、一方図示しない電
動機の運転により横流ファン３が回転し、これにより空
気吸込口５から吸込まれた空気は熱交換器２における熱
交換により冷風または温風となって空気吹出口４から吹
出され、室内の冷房または暖房がなされる。

上述のように空気吸込口５から吸込まれた空気は、横流
ファン３によって熱交換器２に送風されるが、これは横
流ファン３を構成するブレードによってなされ、このブ
レードを接合するブレード接合部３ａはブレードの強度
をもたせるために設けられており、送風特性からみれば
無効部分とみなされる。

また、巻始め部７とノーズ９を連結するノブ２３も通風
的には無効部分となり、こうした無効部分は少ないこと
が好ましい。

しかし、本考案ではこの無効部分となるブレード接合部
３ａと対応させてリブ２３が設けられているため、リブ
２３を設けたことにより通風性を阻害することはなく、
ブレード接合部３ａを有効に活用したことといえる。

以上のように本考案によれば、横流ファンの風路を装架
して巻始め部とノーズとを連結するリブを、横流ファン
のブレード連結部に対応させるようにしたので、強度的
不安がなく、シたがってたわみなどの起ることはなく、
また、送風特性の悪化をきたすこともなく無効部分とな
るブレード接合部の有効活用がはかれるなどの効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空気調和機室内ユニットの概略構造断面
図、第２図は本考案空気調和機室内ユニットの一実施例
を示す概略構造断面図、第３図は同じく要部の斜視図で
ある。 ２・・・・・・熱交換器、３・・・・・・横流ファン、
３ａ・・・・・・ブレード接合部、６，２２・・・・・
・ケーシング、７・・・・・・巻始め部、８・・・・・
・仕切板、９・・・・・・ノーズ、１０・・・・・・風
路、２１・・・・・・区画板、２３・・・・・・リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筐体内に熱交換器と横流ファンを配設し、この横流ファ
   ンの風路をはさんで対向して設けられる巻始め部とノー
   ズとを一体形成してなるものにおいて、前記横流ファン
   の風路を装架して両側を連結するリブを、横流ファンの
   ブレード連結部に対応するように設けたことを特徴とす
   る空気調和機の室内ユニット。