JPS642095Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、管板を両端に備えた熱交換器の後方
に、この熱交換器と空気とを熱交換させるクロス
フローフアンを配設した熱交換ユニツトに関す
る。

(ロ) 従来技術 本体にクロスフローフアンを収納させ、このフ
アンの前方に熱交換器を配設した熱交換ユニツト
において、このフアンのスタビライザの端部をフ
アンを跨ぎ本体の左右へ装着させていた。

この本体はクロスフローフアンを収納させるた
め比較的大きな形状となり、本体の自重や熱によ
り本体が変形して、スタビライザが装着される本
体の左部と右部との位置に誤差の生じるおそれが
あつた。このように変形した本体にフアンのスタ
ビライザを装着させると、フアンとスタビライザ
との間の寸法が均一にならないため所定の風量が
得られない欠点があつた。

(ハ) 考案の目的 本体に収納されたクロスフローフアンの長さ寸
法と同一の長さ寸法を有するこのフアンのスタビ
ライザを、熱交換器へ固定板で確実に固定するこ
とにより、このスタビライザとクロスフローフア
ンとの間の寸法を略均一に保持して所定の風量を
得るようにすることを目的としたものである。

(ニ) 考案の構成 熱交換器の両端の管板に跨がつて配置される固
定板を備え、この固定板の前部にはこの両管板の
前面に取り付けられる第１の取付片を、且つこの
固定板の後部にはクロスフローフアンのスタビラ
イザが取り付けられる第２の取付片を夫々設ける
と共に、このスタビライザには熱交換器の両管板
の後面と接する接合部を設けるようにしたもので
ある。

(ホ) 実施例 第１図において、１は分離型空気調和機の室内
側熱交換ユニツトで、家屋の床に設置されるもの
である。この熱交換ユニツトは本体２と、この本
体に装着される前面パネル３とから筐体が構成さ
れている。この本体２の上下には夫々第１のクロ
スフローフアン４ａ、第２のクロスフローフアン
４ｂが装着されている。又これらフアンに対向す
る本体２の上壁並びに下壁を湾曲させて夫々のク
ロスフローフアン４ａ，４ｂのケーシング５ａ，
５ｂとしている。６は第２図に示すように左右に
管板７，８を備えたプレートフイン型熱交換器
で、冷房時に冷媒を流通させる冷却パイプ９と、
暖房時にボイラ（図示せず）で得た温水を流通さ
せる温水パイプ１０とが挿通されている。１１は
この熱交換器６の下部に配設されたドレンパンで
このドレンパンの外壁を曲線形状として第２のク
ロスフローフアン４ｂのスタビライザ１２として
いる。このスタビライザ１２とケーシング５ｂと
で下部空気流通路１３が形成されている。

１４は断熱材で、熱交換器６の上面に載置され
ている。１５は固定板で、第２図に示すように前
部の左右の第１の取付片２７を一点鎖線矢印の如
く熱交換器６の左右の管板７，８へ螺子で止め
て、断熱材１４を熱交換器６の上面に固定する。
この固定板１５の右方は断面Ｌ字状に成型させて
後述する表示部材の取付部１６としている。この
取付部の前部並びに上部には折り返し片１７，１
８が形成されており、前部の折り返し片１７の中
央には係合穴１９が、左右には折り起し片２０が
形成されている。又、上面の折り返し片１８の中
央には係合爪２１が、左右には係合穴２２が形成
されている。

２３は第１クロスフローフアン４ａのスタビラ
イザで、左右の突出片２４を一点鎖線矢印の如く
固定板１５の後部の第２の取付片２５へ固定す
る。このようにして固定板１５にスタビライザ２
３を取り付けた熱交換器６を本体２に装着する
と、第３図に示す如くこのスタビライザ２３とケ
ーシング５ａとで上部空気流通路２６が形成され
る。ここでスタビライザ２３はその接合部５０が
熱交換器６の両管板７，８の後面５１に接して、
このスタビライザ２３を固定板１５によつて、熱
交換器６側へ引きつけるようにしたのでスタビラ
イザ２３もほぼ直線状に配設され、クロスフロー
フアン４ａとスタビライザ２３との間隔Ａを略均
一に保つている。

２８はこの熱交換ユニツト１の運転状態を示す
表示部材で、周囲にはフランジ片２９が形成され
ており、このフランジ片２９の上部３０を係合爪
２１に引つ掛けて上部３０の下面の突起３１を係
合穴２２へ挿入し、フランジ片２９の下部３２を
切り起し片２０へ載置させて下部３２の下面の突
起３３を係合穴１９へ挿入させる。

前面パネル３の中央には吸込グリル３４が形成
されており、このグリル３４は熱交換器６と対向
し、且つこの前面パネル３を固定板１５の前部の
左右の上片３６に当てて螺子３５で止めるように
なつている。この吸込グリル３４の上部にはフイ
ルター３７を挿入させる挿入口３８が形成されて
いる。又、前面パネル３の上下には、上部空気流
通路と対向する上部吐出口３９と下部空気流通路
と対向する下部吐出口４０とが穿設されており、
いずれの吐出口３９，４０にも回動自在な風向変
更羽根４１が配設されている。４２は吸込グリル
３４の右部に形成された操作窓で、この熱交換ユ
ニツト１の運転スイツチ（図示せず）が臨むよう
になつている。４３は表示窓で、表示部材２８の
前面４４を臨ませる。

尚、上記実施例では固定板１５の左右２ケ所
に、スタビライザ２３を取り付ける第２の取付片
２５を形成したがスタビライザ２３の長さが長い
場合は固定板１５の数ケ所にこの第２の取付片を
形成してスタビライザを取り付けるようにしても
良い。

(ヘ) 考案の効果 本考案は熱交換器の両端の管板に跨がつて配置
される固定板を備え、この固定板の前部にはこの
両管板の前面に取り付けられる第１の取付片を、
且つこの固定板の後部にはクロスフローフアンの
スタビライザが取り付けられる第２の取付片を
夫々設けると共に、このスタビライザには熱交換
器の両管板の後面と接する接合部を設けて、この
スタビライザを固定板で熱交換器に引きつけるよ
うにしたので、このスタビライザとクロスフロー
フアンとの間の寸法を略均一に保持して所定の風
量を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例の熱交換
ユニツトを示し、第１図は同ユニツトの縦断面
図、第２図は熱交換器とスタビライザの装着状態
を示す斜視図、第３図は第１図の要部拡大断面
図、第４図は同ユニツトの右側上部の断面図であ
る。 ６…熱交換器、７，８…管板、１５…固定板、
２３…スタビライザ、４ａ…クロスフローフア
ン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 管板を両端に備えた熱交換器と、この熱交換器
   の後方に位置し前記２つの管板をつなぐ方向に配
   置されるクロスフローフアンと、このフアンの長
   さ寸法と略同一の長さ寸法を有するこのフアンの
   スタビライザとを備えた熱交換ユニツトにおい
   て、前記２つの管板に跨がつて配置される固定板
   を備え、この固定板の前部には前記両管板の前面
   に取り付けられる第１の取付片を、且つこの固定
   板の後部には前記スタビライザが取り付けられる
   第２の取付片を夫々設けると共に、このスタビラ
   イザには前記両管板の後面と接する接合部を設け
   たことを特徴とする熱交換ユニツト。