JPS6038810Y2 - 床置形空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は背板・スクロールおよびベルマウス等を備えた
床置形空気調和機の改良に関するものである。

従来のこの種の床置形空気調和機においては、背板にス
クロールをビス止めした後に、前記背板に設けた仕切板
にベルマウスをビス止めしていた。

すなわち、スクロールは背板に、またベルマウスは仕切
板にそれぞれビス止めしているため、前記スクロールの
中心と前記ベルマウスの中心とが一致しにくい欠点があ
り、この結果、送風能力が悪化するばかりでなく、組立
工数が多く、組み立てに手間がかかる等の欠点があった
。

そこで本考案は、背板内面の左右両端部に所定間隔を存
して仕切板を取り付ける一方、ベルマウスの下部にスク
ロール支持用の突起を一体的に形威し、発泡材で構成し
たスクロールを前記左右の仕切板相互間に配設し、この
スクロールを前記ベルマウスの突起に引っ掛けて、前記
スクロールを背板とベルマウスとの両者で挟持固定すべ
く構成することにより、スクロールの中心トベルマウス
の中心とを一致させることができ、送風能力の安定を保
って、ファンモータの定格出力に応じた所定の送風能力
を維持することができると共に、前記ベルマウスを仕切
板にビス止めするだけの簡単な作業でスクロールを固定
することができ、従来構造のものと比較して組立工数お
よび組立時間の低減を図ることができ、またスクロール
を発泡材によって構成することにより、スクロールの支
持構造を簡素化することができる床置形空気調和機を提
供しようとするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は本考案に係る床置形空気調和機の断面図で、同
図中、１は本体ケーシングで、この本体ケーシング１は
前パネル２と背板３と底部４と門形の側板５とによって
略直方体形状に構成したものである。

前記前パネル２には吸込みグリル６を一体形戒して本体
ケーシング１の前面に吸込みロアを形成している。

また、前記前パネル２と門形の側板５における上部前端
とを結ぶ傾斜部分には吹出しグリル８を装着して本体ケ
ーシング１の上端傾斜部に吹出し口９を形成している。

前記吸込みロアと対向する本体ケーシング１内の略中央
部には蒸発器となる熱交換器１０を設けると共に、該熱
交換器１０の下方にはドレンパン１１を略水平に架設し
ている。

また、前記熱交換器１０の背面側には、遠心ファン１２
、ファンモータ１３、スクロール１４及びベルマウス１
６から成る送風器Ｍを設けている。

前記スクロール１４は発泡スチロール等の発泡材によて
軽量に形成したものであって、該スクロール１４の上部
に吹出用開口１４ｂを形成する一方、前面部分に吸気用
開口１４ｃを形成し、この吸気用開口１４ｃを、吸気口
１５を形成したベルマウス１６で被蓋して、前記送風機
Ｍの空気通路が形成する。

前記ベルマウス１６の吸気口１５は前記遠心ファン１２
の外径より若干大径に形成している。

一方、前記吸込みグリル６とその後方のフィルターガイ
ド１７との間には柔軟性を有するエアーフィルター１８
を介設し、前記遠心ファン１２の回転により、吸込みロ
アから吸い込んだ室内空気をエアーフィルター１８で除
塵し、この除塵された空気を前記熱交換器１０で熱交換
した後に前記ファン１２の遠心送風作用によって吹出し
口９から再び室内に送風すべく構成している。

次に本考案の核心をなすスクロール１４の支持構造につ
いて詳述する。

前記背板３の内面３ａにおける左右両側部には第２図に
も示す如くスクロール１４の横幅りと同等の間隔をへだ
てて左および右仕切板１９．１９を垂直に取り付けてい
る。

すなわち、これら左右の各仕切板１９．１９は仕切板主
面１９ａの後端を直角に折り曲げて固定片１９ｂを一体
形成すると共に、前記仕切板主面１９ａの前端を直角に
折に曲げてベルマウス取付片１９ｃを一体形成したもの
であり、該仕切板１９の前記固定片１９ｂをスポット溶
接等によって前記背板３の内面３ａに固定し、左右の各
仕切板１９．１９が前記間隔を存して互いに平行になる
ようにしたものである。

また、前記左および右仕切板１９．１９には下端折曲部
１９ｄを一体形成し、この下端折曲部１９ｄの下端を直
角に折り曲げて固定部１９ｅを一体連設し、この固定部
１９ｅを前記背板３の内面における下端水平部３ｂにス
ポット溶接したものである。

さらに、前記各仕切板１９の主面１９ａと下端折曲部１
９ｄとの間には配管用スペースαを設けるために切欠き
凹所１９ｆを形成している。

また、前記各仕切板１９．１９におけるベルマウス取付
片１９ｃ、１９ｃにはビス孔１９ｇ・・・を形成してい
る。

一方、前記背板３の右側下部には同背板３をそのＬ字状
の断面に添って切り抜いて配管貫通孔２０を形成してい
る。

ところで、前記ベルマウス１６の下部における左右両側
部には背面側つまりファン１２側に伸びるスクロール支
持用の突起２１．２１を切り起こし形成している。

また、前記ベルマウス１６における仕切板１９．１９の
ビス孔１９ｇと対向する個所にはビス孔１６ａ・・・を
合計４つ形成してる。

而して、発泡スチロール製の軽量な前記スクロール１４
を吸気用開口１４ｃを前方に吹出用開口１４ｂを上方に
向けて前記左右の仕切板１９，１９間に挟設し、このス
クロール１４の底部１４ａ、１４ａを第１図乃至第２図
に示す如く前記ベルマウス１６の左右の突起２１．２１
に引っ掛け、この状態の該ベルマウス１６を上方に摺動
させて、該ベルマウス１６のビス孔１６ａと前記仕切板
１９のビス孔１９ｇとを一致させた後に、合計４本のビ
ス２２・・・を用いて前記ベルマウス１６を仕切板１９
のベルマウス取付片１９ｃに固定することによってこの
ベルマウス１６の固定と同時に、前記スクロール１４を
背板３とベルマウス１６との両者で挟持固定したもので
ある。

その後、ファンモータ１３をスクロール１４の貫通穴１
４ｄを介して、背板３の取付穴３ｄに挿入し、背板３に
ビス（図示せず）等により固定する。

さらに、該ファンモータ１３の駆動軸ｉ３ａに遠心ファ
ン１２を固定することにより送風機Ｍが完成する。

なお、前記ドレンパン１１の後端部は第１図からも明ら
かなように前記配管用スペースα内に位置させている。

上記構成からも明らかなように本考案に係る床置形空気
調和機は、背板３内面に所定間隔を存して左および右仕
切板１９．１９を取り付けると共に、発泡材等で構成し
た軽量のスクロール１４を、該スクロール１４の吸気用
開口１４ｃを前方に、かつ吹出用開口１４ｂを上方に向
けて前記左および右仕切板１９．１９間に挟設する一方
、遠心ファン１２の外径より若干大径の吸気口１５を設
けたベルマウス１６の下部に前記スクロール１４支持用
の突起２１を一体的に形威し、該突起２１に前記スクロ
ール１４の底部１４ａを引っ掛けると共に、前記ベルマ
ウス１６を前記左および右仕切板１９．１９に固定する
ことにより前記スクロール１４を背板３とベルマウス１
６との間に挟持固定したものであるから、従来構造のも
ののようにスクロールとベルマウスとをそれぞれ別々に
固定する必要がなく、ベルマウス１６の仕切板１９に対
する固定と同時に、前記スクロール１４を背板３とベル
マウス１６との両者で挟持固定することができ、この結
果、従来構造のものと比較して組立工数および組立時間
の低減を図ることができるのは勿論、スクロール１４の
中心とベルマウス１６の中心とを容易に一致させること
ができるので、送風能力の安定を保って、ファンモータ
１３の定格出力に応じた所定の送風能力を維持すること
ができ、さらに前記スクロール１４は発泡スチロール等
の軽量な発泡材で構成したものであるから、該スクロー
ル１４の支持構造を簡素化することができる等の諸種の
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る床置形空気調和機の断面図、第２
図は第１図の要部の斜視図である。 ３・・・・・・背板、３ａ・・・・・・背板内面、１２
・・・・・・遠心ファン、１４・・・・・・スクロール
、１４ａ・・・・・・スクロールの底部、１４ｂ・・・
・・・吹出用開口、１４ｃ・・・・・・吸気用開口、１
５・・・・・・吸気口、１６・・・・・・ベルマウス、
１９．１９・・・・・・左および右仕切板、２１・・・
・・・スクロール支持用の突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背板３内面に所定間隔を存して左および右仕切板１９．
   １９を取り付けると共に、発泡材等で構成した軽量のス
   クロール１４を、該スクロール１４の吸気用開口１４ｃ
   を前方に、かつ吹出用開口１４ｂを上方に向けて前記左
   および右仕切板１９．１９間に挟設する一方、遠心ファ
   ン１２の外径より若干大径の吸気口１５を設けたベルマ
   ウス１６の下部に前記スクロール１４支持用の突起２１
   を一体的に形成し、該突起２１に前記スクロール１４の
   底部１４ａを引っ掛けると共に、前記ベルマウス１６を
   前記左および右仕切板１９．１９に固定することにより
   前記スクロール１４を背板３とベルマウス１６との間に
   挟持固定したことを特徴とする床置形空気調和機。