JPS6120435Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は特に床下埋込み型空気調和機の改良に
関するもので、吹出口と吸込口とを分離すること
により、吹出口から吸込口へ直接風が流れ込む現
象（シヨートサーキツト）を防ぎ、風の流れの安
定化をはかることを目的の一つとするものであ
る。

従来この種の空気調和機は、第８図〜第１０図
に示すように吹出口ａと吸込口ｂが隣接してお
り、風の流れが不安定で、吹出口から吸込口へ直
接風が流れこむ現象（シヨートサーキツト）が起
るばかりでなく、第１１図に示すように特に室内
の隅に取付けられることから空気調和機本体ｃの
取付に際し、各室床下の四角に設けられている火
打梁ｄを取り除かねばならず、また、グリル幅ｅ
が広く、和室などでは室内の調和を乱す欠点があ
つた。なお、図中ｆ，ｇは送風機、ｈは熱交換器
を示す。本考案は上記従来の空気調和機にみられ
る欠点を除去するものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面の
第１図〜第７図を参考に説明する。

第１図において、１は家屋の床下に配設される
空気調和機本体で、その上部には吹出口２を有す
る吹出グリル３が着脱可能に設けられ、また内部
には前記吹出口２と連通する通風路内に複数の送
風機４、フアンケース５、室外ユニツト（図示せ
ず）とともに周知の冷凍サイクルを形成する室内
熱交換器６、前記各送風機４と対向して背壁７に
形成された吸込用の開口８およびエアーフイルタ
９をそれぞれ具備している。１０は前記各開口８
に設けられた吸込用アダプタで、第４図、第５図
に示す如く前記背壁７の開口８端面の一部をシー
ル材１１を介して挟持する挟持部１０ａを所定間
隔ごとに有し、この挟持部１０ａによつて回動自
在に取付けられた枠体１２と、この枠体１２から
傾斜して突出したアダプタカバー１３と、このア
ダプタカバー１３の傾斜した一面に形成された接
続口１４と、この接続口１４に一端が連結された
柔軟なダクト１５と、接続口１４とダクト１５の
締体けを行う固定金具１６とより構成されてい
る。ここで、吸込用アダプタ１０を回動可能に取
付ける構造は周知の構造でよく、本実施例におて
は、開口８の周囲に所定間隔ごとに挿入部１７を
設け、この挿入部１７から前記挟持部１０ａを挿
入し、その状態で所定角度枠体１２を回動するこ
とにより、吸込用アダプタ１０を背壁７へ回動可
能に取付けている。ここで、前記吹出グリル３は
床材１８へ必要に応じて着脱可能に取付けられ、
空気調和機本体１も床下内において保守点検作業
が行えるように移動可能に取付けられている。

１９は前記吹出グリル１３と同様床材１８へ必
要に応じて着脱可能に取付けられた吸込グリル装
置で、床下内に配設されかつ上面が開口した箱状
の本体２０と、この本体２０の上面開口に床材１
８とほぼ面一となるように載置された吸込口２０
ａを有する吸込グリル２１とより構成されてい
る。２２は体記本体２０の一側壁に設けられた吸
込開口で、その周囲にはフランジ部が突出して設
けられ、前記ダクト１５の他端が接続され、固定
金具２３によつて締付け固定されている。

上記構成において、空気調和機本体１と吸込グ
リル装置１９は、離れて配設できるようにダクト
１５で接続されているため、第７図に示す如く室
内の床の間等に配設できる。そして、室内空気は
送風機４により吸込グリル２１からダクト１５を
介して空気調和機本体１へ流入し、ここで熱交換
された吹出グリル３より吹出され、以下この繰返
しにより室内の空調を行う。

したがつて、ダクト１５により吸込グリル２１
と吹出グリル３を接続する構造であるため、両斜
を分離して配設することができ、吹出された調和
空気が直接吸込グリル２１より吸込まれるいわゆ
るシヨートサーキツト現象が防止でき、空調効果
の向上がはかれる。また吸込グリル２１と吹出グ
リル３の距離が場所によつて異なつても、空気調
和機本体１側の吸込用アダプタ１０を回動自在に
取付けているため、その回動によつてダクト１５
の状態を最良のわん曲状態に保つことができ、こ
のわん曲による通風抵抗も最小におさえることが
でき、静かな空気の吸込みが可能となる。また吹
出グリル３は空気調和機本体１のすぐ上に取付け
られているため、断熱構造が簡素となり、また吸
込グリル２１、ダクト１５の断熱構造も不要もし
くは極めて簡素でよくなり、安価に作成できる。
さらに吹出グリル３と吸込グリル２１のそれぞれ
を細長く形成することができるため、室内との調
和をはかることができる。

上記実施例より明らかなように本考案における
床下埋込型空気調和機は、上面に吹出口を有し床
下内に配設される空気調和機本体と、上面に吸込
口を有し床下内に配設される吸込グリル装置とを
柔軟なダクトにより接続し、前記空気調和機本体
と前記ダクトとをアダプタを介して接続し、前記
アダプタを前記空気調和機本体側部に設けられた
開口端面を挟持し回動自在に取付けられた枠体
と、この枠体から傾斜して突出したアダプタカバ
ーと、このアダプタカバーの傾斜した一面に設け
られた接続口とより構成したものであり、吸込口
と吹出口を分離した状態で配設することができ、
いわゆるシヨートサーキツト現象を防止すること
ができるとともに、吸込グリル装置が空気調和機
本体より分離しているため、空気調和機本体から
の熱的影響も小さく吸込口およびダクトの断熱構
造を簡素とすることができる。さらにダクトの曲
がりによる送風抵抗の減少を図れるとともに機器
の薄型化を図ることができるという効果をも奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における床下埋込型
空気調和機の上面図、第２図は第１図の−線
による断面図、第３図は第１図の−線による
断面図、第４図は同空気調和機におけるアダプタ
の正面図、第５図は第４図の−線による断面
図、第６図は第１図の−線による吸込グリル
の断面図、第７図は同空気調和機の据付状態を示
す室内の上面図、第８図は従来例を示す床下埋込
型空気調和機の上面図、第９図は第８図の−
線による断面図、第１０図は第８図の−線に
よる断面図、第１１図は従来例における床下埋込
型空気調和機の据付状態を示す室内の上面図であ
る。 １……空気調和機本体、３……吹出グリル（吹
出口）、７……背壁、１０……吸込用アダプタ、
１５……ダクト、２１……吸込グリル（吸込
口）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面に吹出口を有し床下面に配設される空気調
   和機本体と、上面に吸込口を有し床下内に配設さ
   れる吸込グリル装置とを柔軟なダクトにより接続
   し、前記空気調和機本体と前記ダクトとをアダプ
   タを介して接続し、前記アダプタを前記空気調和
   機本体側部に設けられた開口端面を挟持し回動自
   在に取付けられた枠体と、この枠体から傾斜して
   突出したアダプタカバーと、このアダプタカバー
   の傾斜した一面に設けられた接続口とより構成し
   た床下埋込型空気調和機。