JP3972811B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置、特に、空調室の天井に埋め込み又は吊り下げによって装着された空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から空調室の天井に埋め込み又は吊り下げによって装着された空気調和装置において、空調室外の新鮮な空気を取り入れることが可能になっている装置がある。
【0003】
この種の天井埋込型の空気調和装置は、内部に各種構成機器を収納するケーシングと、ケーシングの下側に配置された化粧パネルとを備えている。この空気調和装置のケーシングは、空調室の天井に形成された開口に挿入されて配置されている。また、化粧パネルは、天井の開口に嵌め込まれるように配置されている。
【0004】
ケーシングは、長辺と短辺とが交互に形成された略8角形状の天板と、天板の周縁部から下方に延びる側板とを有している。この側板は、天板の長辺に対応する第1側板と、天板の短辺に対応する第2側板とから構成されている。
【0005】
化粧パネルは、略4角形状であり、その略中央に空調室内の空気を吸入するための吸入口と、4角形の各辺に対応するように設けられた吹出口とを有している。そして、化粧パネルの各辺は、ケーシングの各長辺に対応するように配置されている。
【0006】
ケーシングは、その内部に、化粧パネルの吸入口から空調室内の空気を吸入して外周方向に吹き出す送風機と、送風機の外周を囲むように装着された熱交換器とを備えている。
【0007】
熱交換器の下側には、ケーシングの下部に固定されたドレンパンが配置されている。ドレンパンは、化粧パネルの吸入口に対応するように形成された吸入孔と、化粧パネルの吹出口に対応するように形成された吹出孔とを有している。また、熱交換器の上端部とケーシングの天板との間には、ケーシング断熱材が挟まれるように配置されている。ケーシング断熱材は、熱交換器の上端部とケーシングの天板との間から外側に向かって延び、ケーシングの側板の内面を覆うように配置されている。
【0008】
そして、ケーシングの第2側板の1つには、取入口が設けられており、空調室外から新鮮な空気を取り入れるための取入ダクトが接続されている。ケーシングは、ケーシング断熱材を上下方向に貫通する等によって設けられた連絡流路を有しており、取入口から導入された空気をケーシングの下部まで流すことが可能になっている。さらに、ドレンパンと化粧パネルとの上下方向間には、連絡流路を流れる空気を化粧パネルの吸入口から吸入された空調室内の空気に合流させる取入流路が形成されている。これにより、空調室外の新鮮空気は、取入ダクト、取入口、連絡流路及び取入流路を通り、空調室内の空気と合流して、送風機に吸入されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
登録実用新案第2535588号公報(第2頁、第1−2図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の空気調和装置では、取入流路がドレンパンの下面に連絡流路と吸入孔と連通させる溝(取入流路)を形成する等により形成されている。このため、空調室外から取り入れる新鮮空気の量を増加させようとして、取入ダクト、取入口及び連絡流路の流路面積を大きくしても、これらの流路面積に見合う取入流路の流路面積を確保できない場合が生じている。
【0011】
具体的には、連絡流路と吸入孔と連通させる溝の溝深さを大きくして取入流路の流路面積を大きくしようとすると、ドレンパンの上下方向の寸法を大きくする必要があるが、天井埋込型や天井吊下型の空気調和装置では、天井裏のスペースに起因する高さ方向サイズの制約により、十分な流路面積を確保できない場合がある。
【0012】
また、連絡流路と吸入孔と連通させる溝の溝幅を大きくして取入流路の流路面積を大きくしようとすると、ドレンパンの吹出孔と溝とが干渉してしまう。これを避けるために、ドレンパンの吹出孔のサイズを小さくすると、ケーシング内から空調室内に吹き出される空気の通風抵抗が増加するという問題が生じる。
【0013】
このように、従来の空気調和装置では、取入流路の流路面積を大きくすることができず、取入ダクト、取入口及び連絡流路の流路面積を大きくしても、空調室外から取り入れることが可能な新鮮空気の量を増やすことが困難になっている。
【0014】
本発明の課題は、空調室の天井に埋め込み又は吊り下げによって装着された空気調和装置において、空調室外から取り入れることが可能な空気の量を増やすことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の空気調和装置は、空調室の天井に埋め込み又は吊り下げによって装着された空気調和装置であって、ケーシングと、化粧パネルと、送風機と、熱交換器と、ドレンパンと、支持部材とを備えている。ケーシングは、空調室外から空気を取り入れる取入口を有している。化粧パネルは、ケーシングの下側に設けられた平面視が略4角形状の部材であり、略中央に空調室内の空気をケーシング内に吸入するための吸入口と、4角形の各辺に対応するケーシング内から空調室内に空気を吹き出すための吹出口とを有している。送風機は、ケーシング内に配置され、空調室内の空気を吸入口からケーシング内に吸入し、吸入された空気を吹出口から空調室内に吹き出す。熱交換器は、ケーシング内において送風機の外周を囲むように配置されている。ドレンパンは、ケーシング内において熱交換器の下側に配置されている。支持部材は、化粧パネルの角部とケーシングとの上下方向間に配置されており、ケーシングに化粧パネルを支持させるものである。そして、ケーシング内には、取入口から導入された空気が流れる連絡流路が形成されている。化粧パネルは、その角部に、連絡流路を流れる空気を吸入口から吸入された空気に合流させる取入流路をさらに有している。また、支持部材は、ケーシングの平面視において、連絡流路と重なる部分が切り欠かれている。
【0016】
この空気調和装置では、空調室内の空気は、送風機を運転することにより、化粧パネルの吸入口からケーシング内に吸入され、空気調和された後、化粧パネルの吹出口から空調室内に吹き出される。また、空調室外の空気は、ケーシングの取入口から連絡流路及び取入流路を通じて、化粧パネルの吸入口から吸入される空気に合流して送風機に吸入される。
【0017】
ここで、取入流路は、従来のような取入流路がドレンパンと化粧パネルとの上下方向間の狭いスペースに設けられている場合に比べて、上下方向のスペースに余裕がある化粧パネルに設けられているため、流路面積を大きくすることが可能である。
【0018】
これにより、この空気調和装置では、空調室外から取り入れることが可能な空気の量を増やすことが可能である。
【0019】
しかも、この空気調和装置では、取入流路が化粧パネルの角部に設けられているため、吹出口間のスペースを有効に利用することができて、空調室外の空気の取り入れ量をさらに増やすことが可能である。
【0020】
また、この空気調和装置では、支持部材の連絡流路と重なる部分が切り欠かれているため、連絡流路と取入流路との接続部分の流路面積を小さくすることなく、連絡流路と取入流路とを連通させることができる。このため、例えば、大きな吹出口を有し、ケーシング の角部のスペースが小さくせざるを得ない場合においても、連絡流路から取入流路への空気の流れを確保することができる。
【0021】
請求項2に記載の空気調和装置は、請求項1において、ケーシングと化粧パネルとの上下方向間には、貫通孔を有する断熱部材がさらに設けられている。連絡流路と取入流路とは、貫通孔を介して連通されている。
【0022】
請求項3に記載の空気調和装置は、請求項1又は2において、化粧パネルは、吸入口に装着されたフィルタをさらに有している。取入流路は、フィルタの上側において、連絡流路を流れる空気を吸入口から吸入される空調室内の空気に合流させるように設けられている。
【0023】
この空気調和装置では、空調室内の空気は、吸入口から吸入され、さらに、フィルタを通過した後、送風機に吸入される。一方、空調室外から取り入れられる空気は、空調室外における圧力と、空調室内の空気との合流部分における圧力との圧力差に見合った流量だけが流れる。このため、空調室外から取り入れられる空気の量は、フィルタを通過して圧力が低下した空調室内の空気に合流されるほうが、フィルタを通過する前の空調室内の空気に合流される場合よりも多くなる。
【0024】
このように、この空気調和装置では、空調室外の空気の取り入れ量をさらに増やすことが可能である。
【0025】
請求項4に記載の空気調和装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、ケーシングは、平面視において、長辺と短辺とが交互に形成された略8角形状である。ケーシングの長辺は、化粧パネルの各辺に対応するように配置されている。取入口は、ケーシングの長辺に対応して設けられている。
【0026】
この空気調和装置では、ケーシングの長辺に対応して取入口が設けられており、従来のようなケーシングの短辺に対応して取入口が設けられている場合よりも、取入口の流路面積を大きくすることができるため、空調室外から取り入れられる空気の通風抵抗が少なくなり、取り入れ量をさらに増やすことが可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0028】
[第1実施形態]
(1)空気調和装置の全体構成
図1に本発明の第1実施形態の空気調和装置1の外観斜視図(天井は省略)を示す。空気調和装置1は、天井埋込型であり、内部に各種構成機器を収納するケーシング2と、ケーシング2の下側に配置された化粧パネル3とを備えている。具体的には、空気調和装置1のケーシング2は、図2(空気調和装置1の概略側面断面図であって、図3のA−O−A断面図)に示されるように、空調室の天井Uに形成された開口に挿入されて配置されている。そして、化粧パネル3は、天井Uの開口に嵌め込まれるように配置されている。
【0029】
ケーシング2は、図2及び図3(空気調和装置1の概略平面断面図であって、図2のB−B断面図)に示されるように、その平面視において、長辺と短辺とが交互に形成された略8角形状であり、長辺と短辺とが交互に形成された略8角形状の天板21と、天板21の周縁部から下方に延びる側板22とを有している。この側板22は、天板21の長辺に対応する第1側板22aと、天板21の短辺に対応する第2側板22bとから構成されている。
【0030】
化粧パネル3は、略4角形状であり、その略中央に空調室内の空気を吸入するための吸入口31と、各辺に対応するように形成された複数個(本実施形態では、4個)の吹出口32とを有している。そして、化粧パネル3の各辺は、ケーシング2の天板21の各長辺に対応するように配置されている。また、化粧パネル3の吸入口31には、吸入グリル33と、吸込口31から吸入された空気中の塵埃を除去するためのフィルタ34とが設けられている。
【0031】
ケーシング2は、その内部に、主に、化粧パネル3の吸入口31から空調室内の空気を吸入して外周方向に吹き出す送風機4と、送風機4の外周を囲むように配置された熱交換器6とを備えている。
【0032】
送風機4は、ターボファンであり、ケーシング2の天板21の中央部に設けられたファンモータ41と、ファンモータ41に連結されて回転駆動される羽根車42とを有している。羽根車42は、ファンモータ41に連結される円板状のハブ43と、ハブ43の下面の外周部に設けられた複数のブレード44と、ブレード44の下側に設けられた中央に開口を有する円板状のシュラウド45とを有している。送風機4は、ブレード44の回転によって、シュラウド45の開口を通じて羽根車42の内部に空調室内の空気を吸入し、羽根車42の外周側に吸入した空気を吹き出すようになっている。
【0033】
熱交換器6は、屋外等に設置された熱源ユニットに冷媒配管(図示せず)を介して接続されている。これにより、熱交換器6は、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器として機能して、送風機4から吹き出された空気の温度を調節することが可能である。
【0034】
熱交換器6の下側には、熱交換器6において空気中の水分が凝縮されて生じるドレン水を受けるためのドレンパン7が配置されている。ドレンパン7は、ケーシング2の下部に固定されている。ドレンパン7は、化粧パネル3の吸入口31に対応するように形成された吸入孔71と、化粧パネル3の吹出口32に対応するように形成された吹出孔72と、熱交換器6の下端部の形状に沿って形成されたドレン受け溝73とを有している。
【0035】
また、ドレンパン7の吸入孔71には、送風機4へ空気を案内するためのベルマウス5が配置されている。
【0036】
さらに、熱交換器6の上端部とケーシング2の天板21との間には、ケーシング断熱材8が挟まれるように配置されている。ケーシング断熱材8は、熱交換器6の上端部とケーシング2の天板21との間から外側に向かって延び、さらに、ケーシング2の側板22の内面を覆うように配置されている。そして、ケーシング断熱材8の下端部は、ドレンパン7の外周部の上面まで達している。これにより、ケーシング2から外部への熱損失やケーシング2における結露等が生じないようになっている。
【0037】
以上のように、空気調和装置1には、化粧パネル3の吸入口31からフィルタ34、ベルマウス5、ドレンパン7、送風機4及び熱交換器6を経由して、吹出口32へ至るメイン空気流路9が形成されており、空調室内の空気を吸入し、空気調和した後、空調室内に吹き出すことができるようになっている。
【0038】
(2)室外空気の取入構造
本実施形態の空気調和装置1は、空調室外から室外の新鮮な空気を取り入れるための構造をさらに有している。
【0039】
ケーシング2には、図2及び図3に示すように、空調室外の空気を取り入れるための取入ダクト10が接続されている。取入ダクト10は、本実施形態において、円形状の断面形状を有している。本実施形態においては、取入ダクト10は、ケーシング2の第2側板22bの1つ(図3においては、紙面右上の第2側板22b)及びその第2側板22bの内側に配置されたケーシング断熱材8を貫通するように形成された取入口23に接続されている。
【0040】
そして、ケーシング2の内部において、この取入口23が形成された第2側板22bに対向する位置には、流路形成部材11が設けられている。流路形成部材11は、取入口23と所定の間隔を空けて配置された板状部材であり、その上端部はケーシング2の天板21の下面(又は、天板21の下面を覆うケーシング断熱材8)に当接し、下端部はドレンパン7の上端部に当接し、両側端部は側板22(又は、側板22を覆うケーシング断熱材8)に当接している。これにより、取入口23から導入された空気をケーシング2の下方に流す流路12が形成されている。
【0041】
また、ドレンパン7には、流路12を通過した空気をケーシング2の下方に流すドレンパン貫通孔74が形成されている。
【0042】
このように、ケーシング2内には、流路12とドレンパン貫通孔74とからなる連絡流路13が形成されており、取入口23から導入した空気をケーシング2の下部まで流すことが可能になっている。
【0043】
さらに、化粧パネル3には、連絡流路13(すなわち、ドレンパン貫通孔74)を通過した空気を吸入口31に導く取入流路35が設けられている。ここで、ドレンパン7と化粧パネル3との上下方向間には、化粧パネル3における結露等を防ぐためのパネル断熱材14が設けられている。このため、パネル断熱材14には、連絡流路13と取入流路35とを連通するための連通用貫通孔14aが形成されている。このように、取入口23から導入された空調室外の空気は、連絡流路13、連通用貫通孔14a及び取入流路35を経由して、化粧パネル3の吸入口31から吸入される空調室内の空気に合流されて、送風機4に吸入されるようになっている。
【0044】
次に、取入流路35及びその付近の構造について、図4〜図7を用いて詳述する。ここで、図4は図3の連絡流路13及び取入流路35付近の拡大図であり、図5は図4のC−C断面図であり、図6は図4のE−E断面図(パネル断熱材14、吸入グリル33及びフィルタ34を除く)であり、図7は図6のF矢視図である。
【0045】
化粧パネル3は、パネル支持部17(支持部材)を介して、ケーシング2の下部に固定されている。具体的には、以下のとおりである。
【0046】
化粧パネル3の吸入口31の各角部には、ボルト孔36aを有する固定部36が設けられている。
【0047】
ドレンパン7には、化粧パネル3のボルト孔36aの位置に対応するようにボルト15が設けられている。本実施形態において、ボルト15は、ドレンパン7のドレン受け溝73側から下方に貫通するように設けられている。また、ドレンパン7の下面には、補強板16が設けられている。補強板16は、ドレンパン7の各角部(すなわち、吹出孔72間)に配置されており、その一端にはボルト15が貫通するボルト孔16aが形成されており、他端にはケーシング2の第2側板22bの下端部に設けられた補強板支持部24にネジ止め固定される固定部16bが形成されている。これにより、ボルト15は、ドレンパン7によって直接固定されるとともに、補強板16を介してケーシング2に固定されている。このように、ドレンパン7、ボルト15、補強板16及び補強板固定部24によって、パネル支持部17が構成されている。
【0048】
そして、化粧パネル3は、固定部36において、ボルト孔36aにボルト15が挿通された後、ナット18を締め付けることによってケーシング2の下部に固定されている。
【0049】
ここで、補強板16は、図5に示されるように、ドレンパン7のドレンパン貫通孔74(すなわち、連絡流路13)に重ならないように切り欠かれている。これにより、連絡流路13から取入流路35へ向かう空気の流れを確保することが可能になっている。
【0050】
また、連絡流路13とパネル断熱材14の連通用貫通孔14aとは、図7に示すように、ほぼ同じ流路断面形状を有している。そして、取入流路35は、連通用貫通孔14aとの接続部が連通用貫通孔14aの流路断面のサイズよりも大きな流路断面を有する接続部35aと、この接続部35aから吹出口32間を延びて吸入口31の角部に吹き出すように設けられた長方形状の流路断面を有する流路部35bとを有している。この流路部35bの流路断面積S2は、連絡流路13の流路断面積S1と同じかそれ以上の断面積を有している。さらに、取入流路35は、固定部36の下側で、かつ、フィルタ34の上側に空気を吹き出すように設けられている。
【0051】
(3)空気調和装置の動作
次に、空気調和装置1の動作について、図2を用いて説明する。
【0052】
まず、運転が開始されると、ファンモータ41が駆動されて、送風機4の羽根車42が回転する。また、ファンモータ41の駆動とともに、熱交換器6には冷媒が循環される。ここで、熱交換器6は、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器として作用する。そして、羽根車42の回転に伴って、空調室内の空気が、化粧パネル3の吸入口31からフィルタ33及びベルマウス5を介して、送風機4の下側から吸入される。この空気が、羽根車42によって外周側に吹き出されて熱交換器6に達し、熱交換器6において冷却又は加熱された後、各吹出口32から空調室内に向かって吹き出されて、室内の冷房又は暖房を行うことになる(図2の矢印G参照)。
【0053】
上記の運転動作中において、取入ダクト10のダンパー等を開けて、空調室外の空気を取り入れることが可能な状態にすると、空調室外の空気は、取入ダクト10、連絡流路13及び取入流路35を通じて、吸入口31から吸入される空調室内の空気にフィルタ34の下流側で合流し、送風機4に吸入される(図2の矢印H参照)。
【0054】
これにより、室外の新鮮な空気を空調室内に取り入れつつ、空調運転を行うことができる。
【0055】
(4)空気調和装置の特徴
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
【0056】
(A)空気調和装置1では、取入流路35は、従来のような取入流路がドレンパンと化粧パネルとの上下方向間の狭いスペースに設けられている場合に比べて、上下方向のスペースに余裕がある化粧パネル3に設けられている。このため、取入流路35の流路面積を大きくすることが可能となり、空調室外から取り入れられる空気の量を増やすことが可能である。
【0057】
(B)空気調和装置1では、空調室外から取り入れられる空気がフィルタ34の下流側にに合流されるようにしているため、空調室外の空気の取り入れ量をさらに増やすことが可能である。
【0058】
(C)空気調和装置1では、取入流路35が化粧パネル3の角部に設けられているため、吹出口32間のスペースを有効に利用することができている。
【0059】
(D)空気調和装置1では、パネル支持部17を構成する補強板16の連絡流路13と重なる部分が切り欠かれているため、連絡流路13と取入流路35との接続部分の流路面積を小さくすることなく、連絡流路13と取入流路35とを連通させることができる。このため、例えば、大きな吹出孔72及び吹出口32を有し、ケーシング2の角部のスペースが小さくせざるを得ない場合においても、連絡流路13から取入流路35への空気の流れを確保することができる。
【0060】
[第2実施形態]
前記実施形態においては、取入ダクト10と接続する取入口23をケーシング2の天板21の短辺に対応する第2側板22bに設けているが、天板21の長辺に対応する第1側板22aに設けてもよい。
【0061】
具体的には、本実施形態の空気調和装置101は、図8に示すように、取入ダクト110をケーシング102の第1側板22aの1つ(図8においては、紙面右側の第1側板22a)及びその第1側板22aの内側に配置されたケーシング断熱材8を貫通するように形成された取入口123に接続されている。
【0062】
そして、ケーシング102の内部において、この取入口123が形成された第1側板22aに対向する位置には、流路形成部材111が設けられている。流路形成部材111は、取入口123と所定の間隔を空けて配置された板状部材であり、その上端部はケーシング102の天板21の下面(又は、天板21の下面を覆うケーシング断熱材8)に当接し、下端部はドレンパン7の上端部に当接し、両側端部は側板22(又は、側板22を覆うケーシング断熱材8)に当接している。これにより、取入口123から導入された空気をケーシング102の下方に流す流路112が形成されている。尚、流路112は、取入口123が第1側板22aに設けられているため、取入ダクト110から導入された空気をケーシング102の角部側(隣接する第2側板22b側)に導いた後、下方に流すような流路形状になっており、この点が第1実施形態の流路12と異なる。
【0063】
このように、空気調和装置101では、取入口123を第1側板22aに設けているため、取入口123の直径D2を第1実施形態の空気調和装置1の取入口23の直径D1(図3参照)に比べて大きくすることができる。これにより、本実施形態の空気調和装置101は、第1実施形態の空気調和装置1と同様な効果に加えて、取入口の流路面積を大きくすることができて、空調室外から取り入れられる空気の取り入れ量をさらに増やすことが可能になる。
【0064】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0065】
(1)前記実施形態では、化粧パネルをケーシングに支持させるための構成として、ドレンパン、ボルト、補強板及び補強板固定部からなるパネル支持部を適用したが、他の構成であってもよい。
【0066】
(2)補強板の切り欠きの形状は、前記実施形態に限定されず、連絡流路の断面形状等に応じて適宜変更可能である。
【0067】
(3)前記実施形態では、取入ダクトの断面形状が円形のものを採用したが、矩形形状等の他の形状であってもよい。
【0068】
(4)前記実施形態では、連絡流路はケーシング断熱材と流路形成部材とによって形成しているが、ケーシング断熱材と一体に形成されていてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0070】
請求項1又は2にかかる発明では、取入流路が、従来のような取入流路がドレンパンと化粧パネルとの上下方向間の狭いスペースに設けられている場合に比べて、スペースに余裕がある化粧パネルに設けられているため、流路面積を大きくして、空調室外から取り入れることができる空気の量を増やすことが可能である。しかも、取入流路が化粧パネルの角部に設けられているため、吹出口間のスペースを有効に利用することができて、空調室外の空気の取り入れ量をさらに増やすことが可能である。また、支持部材の連絡流路と重なる部分が切り欠かれているため、ケーシングの角部のスペースが小さくせざるを得ない場合においても、連絡流路から取入流路への空気の流れを確保することができる。
【0071】
請求項3にかかる発明では、空調室外から取り入れられる空気がフィルタの下流側にに合流されるようにしているため、空調室外の空気の取り入れ量をさらに増やすことが可能である。
【0072】
請求項4にかかる発明では、ケーシングの長辺に対応して取入口が設けられているため、空調室外から取り入れられる空気の通風抵抗が少なくなり、取り入れ量をさら増やすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の空気調和装置の外観斜視図。
【図2】 第1実施形態の空気調和装置の概略側面断面図であって、図3のA−O−A断面図。
【図3】 第1実施形態の空気調和装置の概略平面断面図であって、図2のB−B断面図。
【図4】 図3の拡大図であって、連絡流路及び取入流路付近を示す図。
【図5】 図4のC−C断面図。
【図6】 図4のE−E断面図(パネル断熱材、吸入グリル及びフィルタを除く)。
【図7】 図6のF矢視図。
【図8】 第2実施形態の空気調和装置の概略平面断面図であって、図3に相当する図。
【符号の説明】
1、101 空気調和装置
2、102 ケーシング
3 化粧パネル
4 送風機
13 連絡流路
23 取入口
31 吸入口
32 吹出口
35 取入流路
Claims (4)
- 空調室の天井に埋め込み又は吊り下げによって装着された空気調和装置(1、101)であって、
空調室外から空気を取り入れる取入口(23)を有するケーシング(2)と、
前記ケーシングの下側に設けられた平面視が略4角形状の部材であり、略中央に空調室内の空気を前記ケーシング内に吸入するための吸入口(31)と、4角形の各辺に対応する前記ケーシング内から空調室内に空気を吹き出すための吹出口(32)とを有する化粧パネル(3)と、
前記ケーシング内に配置され、空調室内の空気を前記吸入口から前記ケーシング内に吸入し、吸入された空気を前記吹出口から空調室内に吹き出す送風機(4)と、
前記ケーシング内において前記送風機の外周を囲むように配置される熱交換器(6)と、
前記ケーシング内において前記熱交換器の下側に配置されるドレンパン(7)と、
前記化粧パネルの角部と前記ケーシングとの上下方向間に配置されており、前記ケーシングに前記化粧パネルを支持させる支持部材(17)とを備え、
前記ケーシング内には、前記取入口から導入された空気が流れる連絡流路(13)が形成されており、
前記化粧パネルは、その角部に、前記連絡流路を流れる空気を前記吸入口から吸入された空気に合流させる取入流路(35)をさらに有しており、
前記支持部材は、前記ケーシングの平面視において、前記連絡流路と重なる部分が切り欠かれている、
空気調和装置(1、101)。 - 前記ケーシング(2)と前記化粧パネル(3)との上下方向間には、貫通孔(14a)を有する断熱部材(14)がさらに設けられており、
前記連絡流路(13)と前記取入流路(35)とは、前記貫通孔を介して連通されている、
請求項1に記載の空気調和装置(1、101)。 - 前記化粧パネル(3)は、前記吸入口(31)に装着されたフィルタ(34)をさらに有しており、
前記取入流路(35)は、前記フィルタの上側において、前記連絡流路(13)を流れる空気を前記吸入口から吸入される空調室内の空気に合流させるように設けられている、請求項1又は2に記載の空気調和装置(1、101)。 - 前記ケーシング(2)は、平面視において、長辺と短辺とが交互に形成された略8角形状であり、
前記ケーシングの長辺は、前記化粧パネル(3)の各辺に対応するように配置されており、
前記取入口(23)は、前記ケーシングの長辺に対応して設けられている、
請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置(101)。
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