JPS5835863Y2 - ハンドブレ−キケ−ブルの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はドラムブレーキ装置のハンドブレーキケーブ
ルの取付構造に関するものである。

＝般にドラムブレーキ装置は、バックプレートの内にシ
ューを配置しホイールシリンダを備えるとともにハンド
ブレーキ操作機構を設けてあり、内部構造が複雑、にな
っているためバックプレートにハンドブレーキ用のイン
ナケーブルを挿通するとともにアウタケーブルのケーブ
ルエンドを止着する作業が容易ではない。

ドラムブレーキ装置の概要を第１図について説明すると
次のようになっている。

バックプレート１の内にシュー２および３が対向して配
置してあり、その間に油圧作動用のホイールシリンダ４
が備えてあり、他方にはアンカ５が設けである。

またシュー２，３にはシューリターンスプリング６．６
とストラットＴとが掛は渡しである。

そしてハンドブレーキレバー８はビン９によって枢支し
てあり、レバー８の端部にはハンドブレーキ用のインナ
ケーブル１０が連結しである。

ケーブル１０をその外周に巻装したリターンスプリング
１１の付勢に抗して左方へ引張ると、レバー８はビン９
を中心にして回動し、それに伴ってシュー２，３が移動
して、手動でブレーギ操作が行われるようになっている
。

さてインナケーブル１０はバックプレート１の挿通部１
ａにおいてバックプレート１の内側から外側に貫通し
て配線され、また挿通部１ａにおいてその外側に配線さ
れるアウタケーブルのケーブルエンドを止着するように
なっている。

挿通部の従来例の構造を第２図について説明すると、バ
ックプレート１の外側から取付孔１ｂに、アウタケーブ
ル１２を接続したケーブルエンド１３のねじ部１３ａを
挿入し、バックプレート１の内側からねじ部１３ａにナ
ツト１４を掛けてケーブルエンド１３をバックプレート
１に止着するようになっている。

勿論、インナケーブル１０はケーブルエンド１３とアウ
タケーブル１２の内部を通して配線されている。

また別の従来例の構造を第３図について説明すると、バ
ックプレート１の外側から取付孔１ｃにケーブルエンド
１５の端部１５ａを挿入し、バックプレート１の内側か
ら端部１５ａに設けた係合溝１５ｂにクリップ１６を嵌
装してケーブルエンド１５をバックプレート１に止着す
るようになっている。

これらの従来構造においては、ケーブルエンドを止着す
るナツト１４やクリップ１６をバックプレート１の内側
から取付けるようになっているかバックプレート１の内
側には諸部品が介在しているため 取付作業が面倒にな
るという不具合があった。

これに対して本考案はこの欠点を解消したものであって
、ケーブルエンドの止着のためにバックプレートの内側
に手を入れる必要がなく、バックプレートの外側から単
に押し込むだけで済むようにしたものである。

次にその構造を第４図に示す実施例によって説明する。

ここではケーブルエンド１１をバックプレート１に止着
するために取付パイプ１８が設けである。

取付パイプ１８はその内部にケーブルエンド１１を嵌装
するように形成してあり、取付パイプ１８の先端部１８
ａをバックプレート１に設けた取付孔１ｄに嵌入してか
しめ固着するようになっている。

また取付パイプ１８にはテーパ部１ｓ ｂ ｈ：環状に
設けてあり、ケーブルエンド１７の外周にはゴム等のシ
ール部材１９が添着してあって、ケーブルエンド１７を
取付パイプ１８に嵌装したとき、シール部材１９がテー
パ部１８ｂに密着するようになっている。

さらに取付パイプ１８に係止爪１８Ｃが設けてあり、ケ
ーブルエンド１７には係止溝１７ａが刻設してあって、
ケーブルエンド１１を取付パイプ１８に嵌装したとき、
係止爪１８ｃがばね力により係止溝１７ａに凹入して掛
止するようになっている。

従ってケーブルエンド１７をバックプレート１に止着す
るには、バックプレート１の外側からケーブルエンド１
７を取付パイプ１８に押し込んで嵌装すればよい。

こうすればケーブルエンド１γの外周に添着しであるシ
ール部材１９が取付パイプ１８のテーパ部１８ｂに密着
するから、雨水などがブレーキ装置内に侵入するのを防
止することができる。

また取付パイプ１８の係止爪１８ｃがケーブルエンド１
１の係止溝１γａに掛止されるから、ケーブルエンド１
７が抜は出すようなことがない。

そしてインナケーブル１０は、バックプレート１の内側
で案内部１ｅに沿うとともに、取付パイプ１８とケーブ
ルエンド１１とアウタケーブル１２の内部を通って外側
に配線される。

前述のように本考案は、アウタケーブルのケーブルエン
ドをバックプレートの外側から押し込んで止着するよう
に構成してありまたシール部を設けであるから、取付構
造が簡単になるとともにケーブルエンドの着脱がきわめ
て容易になって作業性が改善され、さらに防水の機能を
も備えているという特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はドラムブレーキ装置の正面図、第２図、第３図
はバックプレートにおけるケーブルエンド止着の従来例
を示す第１図Ａ−Ａ線の断面図、第４図は本考案による
ケーブルエンド止着の実施例を示す第１図Ａ−Ａ線の断
面図である。 １・・・・・・バックプレート、１ａ・・・・・・挿通
孔、ｌｂ。 １ ｃ ｔ １ ｄ・・・・・・取付孔、１ｅ・・・・
・・案内部、２，３・・・・・・シュー ４・・・・・
・ホイールシリンダ、５・・・・・・アンカ、６・・・
・・・シューリターンスプリング、７・・・・・・スト
ラット ８・・・・・・ハンドブレーキレバー ９・・
・・・・ピン、１０・・・・・・インナケーブル、１１
・・・・・・リターンスプリング、１２・・・・・・ア
ウタケーブル １３・・・・・・ケーブルエンド、１３
ａ・・・・・・ねじ部、１４・・・・・・ナツト、１５
・・・・・・ケーブルエンド、１５ａ・・・・・・端部
、１５ｂ・・・・・・係合溝、１６・・・・・・クリッ
プ、１１・・・・・・ケーブルエンド、１７ａ・・・・
・・係止溝。 １８・・・・・・取付パイプ、１８ａ・・・・・・先端
部、１８ｂ・・・・・・テーパ部、１８ｃ・・・・・・
係止爪、１９・・・・・・シール部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドラムブレーキ装置のバックプレートにハンドブレーキ
   用のインナケーブルを挿通するとともにアウタケーブル
   のケーブルエンドを止着するにあたり、該ケーブルエン
   ドを嵌装する取付パイプの先端部を該バックプレートの
   取付孔に嵌入してかしめ固着するとともに、該取付パイ
   プに設けたテーパ部に該ケーブルエンドの外周に添着し
   たシール部材を密着させ、かつ該取付パイプに設けた係
   止爪を該ケーブルエンドの係止溝に掛止したことを特徴
   とするハンドブレーキケーブルの取付構造。