JPS5833179Y2 - 床排水コ−ナトラツプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 高層住宅やビルにおいて、上階から地階に亙り連通ずる
ダクトに給排水系統を配設し、同ダクトに隣接した浴室
等に設けられる床排水トラップの排水出口を前記ダクト
内の排水管に接続するために、従来では、既に打設硬化
された床スラブの上に、排水出口が水平方向へ指向した
床排水トラップを載せ、同床排水トラップの排水出口と
前記ダクト内の排水管とを配管で連通し、前記床排水ト
ラップをシンダーで埋没し、さらにその上方に均しモル
タルを塗ってタイルを貼るか、あるいはシンダーの上方
に部屋の床を構成する防水板を張設した・め、床排水ト
ラップの高さの分だけ、部屋の床が上がって部屋が狭く
なると・もに、配管工事や防水工事に多くの手間を要し
た。

本案はこのような欠点を除去した床排水トラップの改良
に係り、中央部をＵ字状に彎曲させると・もに、その一
方の出口部分を水平方向へ略直角に彎曲し、かつその他
方の入口部分を斜上方へ彎曲したトラップ本体と、同ト
ラップ本体の入口部分に嵌脱自在に嵌装されるスリーブ
と、鉛直部片および水平部片よりなり前記スリーブ上端
開口に着脱自在に装着される目皿枠と、側面形がＬ状で
同目皿枠に着脱自在に取付けられる目皿と、前記トラッ
プ本体の入口部分に嵌合されたスリーブを固定するよう
に両者の間隙に楔合される楔片とで構成されることを特
徴とするもので、その目的とする処は、床が低くて施工
の簡単なコストの安い床排水トラップを供する点にある
。

本案は、前記したように中央部をＵ字状に彎曲させると
・もに、その一方の出口部分を水平方向へ略直角に彎曲
し、かつその他方の入口部分を斜上方へ彎曲したトラッ
プ本体と、同トラップ本体の入口部分に嵌脱自在に嵌装
されるスリーブと、鉛を部片および水平部片よりなり前
記スリーブの上端開口に着脱自在に装着される目皿枠と
、側面形がＬ状で同目皿枠に着脱自在に取付けられる目
皿と、前記トラップ本体の入口部分に嵌合されたスリー
ブを固定するように両者の間隙に楔合される楔片とで構
成された・め、建物の床スラブを打設するに当り、前記
トラップ本体の一方の排水出口を壁型枠に接触させた状
態で前記トラップ本体を床型枠上に据付けた後、コンク
リートを打設して、同トラップ本体を床スラブ中に埋設
し、打設されたコンクリート表面に所要の防水加工を施
した後、前記トラップ本体の人口部分に前記スリーブを
所要の深さ嵌合してから、両者の間に前記楔片を楔合し
て、同スリーブを固定し、同スリーブに装着された前記
目皿枠および目皿と略同−面となるようにモルタルを塗
布しかつ適宜タイルを貼着し、前記トラップ本体の一端
を排水管に接続すれば、特別な排水管工事を必要とせず
に頗る簡単に床排水コーナトラップを施工することがで
きる。

このように本案においては、床排水コーナトラップを極
めて簡単に短期間に敷設することができるため、工期の
短縮化と大巾なコストダウンとを遠戚することができる
。

また本案によれば、床排水コーナトラップを床スラブの
中に一体に埋設した・め、床が低く設定されて部屋が広
くなる。

以下本案を図示の実施例について説明すると、１は中央
部がＵ字状に彎曲されたトラップ本体で、同トラップ本
体１の一方の出口部分２は水平方向へ略直角に彎曲され
、同トラップ本体１の他方の入口部分３は斜４５°上方
へ向けて彎曲されると・もに、断面正方形状に形成され
、同人口部分３の端縁に鉛直上方と水平方向に指向した
側面形がＬ字状の鍔片４が一体に形成されている。

また前記トラップ本体１の入口部分３は嵌脱自在に嵌合
されるように形成されたスリーブ５の端縁も、トラップ
本体他部分３と同様に側面形がＬ字状の受片６が設けら
れ、同受片６に、側面形がＬ字状の目皿枠７がビス８に
よって着脱自在に装着されるようになっている。

さらに側面形がＬ字状の目皿９がビス８によって前記目
皿枠７に着脱自在に取付けられるようになっている。

さらにまた前記トラップ本体１の入口部分３とこれに嵌
合されたスリーブ５との間隙に楔片１０が楔合されるよ
うになっている。

またトラップ本体１の出口部分２の両側方に係止耳１１
が突設され、同係止耳１１に釘穴１２が設けられている
。

さらにトラップ本体１の底部に環状受座１３が突設され
、同受座１３の内周螺糸部に調節管１４が螺合され、同
調節管１４の下端に釘穴１６を備えた固定台１５が螺合
されるようになっている。

図示の実施例は前記したように構成されているので、図
示されないダクトと隣接する壁型枠１８にトラップ本体
出口部分２の端面を接触させると・もに、床スラブ２０
の床厚に対応して選ばれた調節管１４を介してトラップ
本体受座１３に取付けられた固定台１５を床型枠１９上
に載せた状態で、釘穴１２．１６より釘１７を型枠１８
．１９に打込むと、トラップ本体１は型枠１８．１９に
対して確固と固定される。

次にコンクリートを床型枠１９上に流込み、床スラブ２
１の上面がトラップ本体り字状鍔片４の水平部分と同一
となるようにコンクリートを打設すれば、床スラブコン
クリート打設工事とトラップ本体１の据付工事とを同時
に行なうことができる。

さらに床スラブ２１が硬化してから、トラップ本体１の
Ｌ字状鍔片４の鉛直部片と面一となりがつ前記トラップ
本体出口部分２の端面に接触されて配設された壁型枠１
８と同行に図示されない壁型枠を取付け、両壁型枠１８
間にコンクリートを流込めば、壁スラブ２０を打設する
ことができる。

また打設された壁スラブ２０の硬化後、両壁スラブ２０
の内面および床スラブ２１の上面にアスファルト防水工
事を施して防水層２２を形成した後、その上に塗布する
モルタル２３の厚さに対応させて、スリーブ５をトラッ
プ本体入口部分３に所要の深さ嵌合させてから、楔片１
０でスリーブ５を固定し、前記スリーブ５の上端開口に
装着された目皿枠７の表面と一致する厚さだけ、前記ア
スファルト防水層２２の表面にモルタル２３を塗布し、
その表面にタイル２４を貼着すれば、床排水コーナトラ
ップを備えた部屋の工事が完了する。

そしてトラップ本体出口部分２の排水管２５を接続すれ
ば、床排水工事も完了する。

このように前記実施例においては、建物の建設工事中に
、トラップ本体１を単に型枠１８．１９に固定するだけ
で、トラップ本体１の据付工事も同時に並行して行なう
ことができ、しかも壁スラブ２０に露出したトラップ本
体出口部分２に排水管２５を直接に接続することができ
るため、工数が大巾に減少されて工期が短縮化され、コ
ストが著しく節減される。

さらに床スラブ２１の厚さに応じて適当な長さの調節管
１４をトラップ本体１の環状受座１３に螺合すればよく
、また壁スラブ２１が厚くなれば第５図に図示するよう
にトラップ本体出口部分２の端面に同部分２と略同形状
の発泡スチロール製調整片２６を取付ければよく、どの
ような床厚、壁厚の建物にも頗る簡単に適用できる。

さらにまた防水層２２の端縁がトラップ本体１のＬ字状
鍔片４の内面および上面に接触されるため、仮令モルタ
ル層２３を水が透過しても、同防水層２２で堰止められ
、ると・もにトラップ本体１内に導入され、漏水の慣れ
が全くない。

しかも床の表面を床排水コーナトラップ本体１が埋設さ
れている部屋の隅部に向けて一方的に傾斜させればよい
ので、床表面仕上げが極めて容易である。

前記実施例では、トラップ本体出口部分２の両側方に係
止耳１１を突設したが、必要で応じて、同部分２の上方
のみに係止耳１１を突設してもよい。

また前記実施例では、トラップ本体出口部分２の内面に
螺糸を切り、排水管２５を直接螺合したが、第６図に図
示するように、トラップ本体出口部分２をフランジ状２
６に形成すると・もに同出口部分２の内周面端縁を斜め
に傾斜させたパッキン受は面２７を形成し、排水管２５
に、フランジ２８、斜めに傾斜した円錐台面状ロックリ
ング２９、環状カラー３０およびパツキン３１を嵌合し
、フランジ２８のボルト孔３２を貫通したボルト３３の
先端をフランジ部２６の螺糸孔３４に螺合させた可撓継
手に構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に係る床排水コーナトラップの一実施例を
図示した縦断側面図、第２図はその正面図、第３図は第
１図のｌｌｌ−ＩＩＩ線に沿って裁断した縦断平面図、
第４図は第１図のＩＶ−ＩＶ矢視図、第５図は壁厚が厚
くなった場合の縦断平面図、第６図は他の実施例の要部
拡大縦断側面図である。 １・・・・・・トラップ本体、２・・・・・・出口部分
、３・・・・・・入口部分、４・・・・・・鍔片、５・
・・・・・スリーブ、６・・・・・・受片、７・・・・
・・目皿枠、８・・・・・・ビス、９・・・・・・目皿
、１０・・・・・・楔、１１・・・・・・係止耳、１２
・・・・・・釘穴、１３・・・・・・環状受座、１４・
・・・・・調節管、１５・・・・・・固定台、１６・・
・・・・釘穴、１７・・・・・・釘、２６・・・・・・
フランジ部、３４・・・・・・螺糸孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央部をＵ字状に彎曲させると・もに、その一方の出口
   部分を水平方向へ略直角に彎曲し、かつその他方の入口
   部分を斜上方へ彎曲したトラップ本体と、同トラップ本
   体の人口部分に嵌脱自在に嵌装されるスリーブと、鉛直
   部片および水平部片よりなり前記スリーブ上端開口に着
   脱自在に装着される目皿枠と、側面形がＬ状で同目皿枠
   に着脱自在に取付けられる目皿と、前記トラップ本体の
   入口部分に嵌合されたスリーブを固定するように両者の
   間隙に楔合される楔片とで構成されることを特徴とする
   床排水コーナトラップ。