JPH0242771Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本願は洗い落し式和風便器に係る考案に関する
ものである。

（従来の技術とその問題点） 和風水洗便器は洗い出し式１′と洗い落し式１
のものがあり、洗い落し式には一般向と寒冷地向
がある。これらの設置方法は便器据付穴部に設け
た施工枠を介して行なわれ、前記の便器は第３図
に示す様に通水路段部ｍを利用して施工枠７に係
止されるが、後者の寒冷地向便器は凍結防止のた
めそのような段部がないため便器外周に該段部に
相当する鍔部を形成することが考えられる。

しかし、それは成形上及び洗浄機能が低下する
ため製作に至らなかつた。

そのため、従来の寒冷地向洗い落し式便器の設
置方法は、その外周面を利用した専用の施工枠７
を特別に形成し、それを介して設置されていた。

ところが、この寒冷地向洗い落し式便器１は前
記洗い出し式便器１′と比べて需要が少ないため、
これ専用の施工枠７を特別に製造することは不経
済であつた。

（考案が解決しようとする技術的課題） 以上の問題を解決するための本考案の技術的課
題は、洗い出し式便器の設置に使用する施工枠を
寒冷地向洗い落し式便器の設置にも兼用すること
ができるようにすることである。

（技術的課題を達成するための技術的手段） 以上の技術的課題を達成するための本考案の技
術的手段は、寒冷地向洗い落し式和風便器本体の
ボール部におけるリム通水路下面から下側の外周
面に複数の突出部を適宜間隔をもつて一体的に形
成することである。

（作用） 而して、上記構成によれば、便器据付穴部に設
けた洗い出し式便器用の施工枠に寒冷地向洗い落
し式便器の突出部が係止して該据付穴に据付けら
れ、。而る後、その他の施工仕上げ工事がされて
便器が設置される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面により説明す
る。

寒冷地向洗い落し式和風便器１はボール部３
と、該ボール部３の後端部において連絡するトラ
ツプ４と、該ボール部の前部を覆う前覆部５とか
らなり、該ボール部３は上周縁部にリム通水路６
を有すると共に前部に導水路（図示せず）を有し
ており、該導水路は給水室（図示せず）の下側に
設けた水袋を介して該給水室へ連絡する従来周知
のものであり、ボール部３におけるリム通水路６
下面から下側の外周面に全周にわたつて複数の突
出部２を適宜間隔ごとに一体的に形成する。

該突出部２は便器１を施工枠７に係止させるた
めのものであり、前記通水路６の下面から下側の
外周面に適宜長さ延設される。

本考案の実施例は防水層８のあるコンクリート
スラブ９内に便器１を埋設するものであり、該ス
ラブ９に便器据付用型枠（図示せず）を利用して
便器１よりやや小さめの据付穴を開穿し、便器１
が接触するコンクリート及びモルタル等に弾性の
あるアスフアルト１０等を塗布すると共に据付穴
に施工枠７を設置し、所定の位置及び高さに合わ
せてモルタルで固定し便器１をはめ込む。

施工枠７はガラス繊維強化コンクリート等の強
度があり、ある程度の耐火性のある材質を用いて
便器１の床埋設部外周を囲む形状に形成されてお
り、その外周寸法は上記便器１を据付ける据付穴
の内周より若干小さく形成されている。

また、上述の如く便器１を据付けた後、スラブ
９にならしモルタル１１を打ち、防水施工の際に
は防水層８の端を便器１の縁下まで巻き上げ、便
器１とアスフアルト１０とを密着させる。

そして、防水層８を押えモルタル１２で押え、
シンダーコンクリート１３打ちをした後、タイル
１４等で仕上げをする。

（考案の効果） 本考案は以上の様に構成したことにより、寒冷
地向洗い落し式便器の設置において、それ専用の
施工枠を特別に製造しなくとも洗い出し式便器の
施工枠を兼用して設置することができるので非常
に経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の水洗便器の設置状態を示す一
部を切欠した正面図、第２図は同側面図、第３図
は洗い出し式便器の設置状態を示す側面図、第４
図は従来の寒冷地向洗い落し式便器の設置状態を
示す側面図である。 尚、図中、１……寒冷地向洗い落し式和風便
器、２……突出部、３……ボール部、６……リム
通水路を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗い落し式和風便器本体のボール部におけるリ
   ム通水路下面から下側の外周面に複数の突出部を
   適宜間隔をもつて一体的に形成した洗い落し式和
   風便器。