JPS5824395Y2 - 直接形のプリント基板用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は直接形のプリント基板用コネクタの改良に関する
。

特に本案は、近時電子計算機等の電子機器に多くみられ
るようなプリント基板を幾枚も積層して筐体に実装し、
筐体内部の空間利用度を高めるような場合に、このプリ
ント基板の保守、点検、修理等を容易にさせるのに最適
なコネクタを提供するものである。

周知のように直接形のプリント基板用コネクタは、コネ
クタの接触子に接触する導電端子部が、末端部に設けら
れてなるプリント基板を直接コネクタに嵌合させて使用
される。

このコネクタはマザーボードあるいはシャーシ等に直接
固定されているのが常である。

このため、嵌合されるプリント基板は幾枚も密集した状
態で所定の位置に固定されたままである。

ところで、この種の電子機器ではプリント基板の要所、
要所に回路チェック用のテストポイントがあらかじめ基
板上に幾つか設けられており、回路に通電したままこれ
らのテストポイントに測定器を接続して回路の保守、点
検、修理が行なわれる。

しかしながら、この種の装置のプリント基板は上述のよ
うに空間の利用度を高めるために幾枚も密集して実装さ
れるために、機器外部の測定器を基板上のテストポイン
トに接続するのにしばしば煩雑であった。

ことに上述のテストポイントが隣接するプリント基板に
よって覆われてしまうような場合には、隣接プリント基
板を外すなりしなければ測定器を接続することはできな
かった。

そこで、例えば実公昭４４−４０７１号公報にみられる
ように、コネクタの長手方向を軸として回動し得るよう
にし、多数の湾曲した導電ピンによって回動部分の電気
的導通を確保したものがある。

しかしながら、この従来のものは回動部分における電気
的接触不良を生じやすく、また接触抵抗も大きい等の欠
点があった。

本案はか・る点に鑑みてなされたもので、接触抵抗はプ
リント基板の導電端子部とコネクタの接触子との間だけ
とし、基板の移動、特にコネクタの長手方向を軸とした
移動を自由にさせ得る直接形のプリント基板用コネクタ
を提供するものである。

以下本案を実施例図面に添って説明する。

第１図は本案実施例コネクタがシャーシあるいはマザー
ボード１に取付けられた状態を示す一部分切欠き正面図
である。

この本案コネクタは、図示しない方法でマザーボード１
に取付けられる基部２と、一点鎖線で示す周知のプリン
ト基板４の導電端子４１が開孔部３２より嵌入される結
合部３とで構成される。

この基部２と結合部３との間は、結合部３がその長手方
向を軸として回動できるようにポル）２１．２２によっ
て結合されている。

さらにまた両者間は、プリント基板４の導電端子部４１
より電気的線路を引き出すための後述の第２図に示すよ
うな構成の導電部５のコイルスプリング５１によって結
合されている。

第２図に示す導電部５は、プリント基板４の導電端子部
４１と接触する接触子５２と、この接触子５２と結合す
る接触片５３と、この接触片５３と一端が半田付けなど
によって固定されるコイルスプリング５１と、このコイ
ルスプリング５１の他端に半田付けなどによって固定さ
れるピン５４とで構成される。

これらはすべて電気的抵抗の少ない導電材料で形成され
る。

この導電部５のピン５４は第３図断面図で示すような基
部２の孔に差し込まれ、その肩部５４１，５４２で抜は
止めされる。

一方、接触子５２はプリント基板４の導電端子部４１が
結合部３に嵌合されたとき、この導電端子部４１と電気
的接触を果しかつ、第３図に示すように導電端子部４１
を挟持するための湾曲部５２１が形成されている。

またこの接触子５２は切起部５２３を有している。

この切起部５２３は第３図に示すような結合部３に形成
された室部３１内に差し込まれることによって、結合部
３より接触子５２の抜は止め取付けがなされる。

そして、さらにこの接触子５２の下部は接触片５３を挟
持結合するための３股の舌片５２が形成されている。

したがって、本案コネクタの組み立ては先ず接触子５２
の切起部５２３を結合部３の室部３１に差し込むことに
よって結合部３の導電部分を完威し、次に基部２にピン
５４を差し込むことによってスプリング５１と接触片５
３とを取付せ、接触子５２の３股の舌片５２２に接触片
５３を挟持させ、図示しないストッパなどでこの挟持が
外れないように結合することによって組み立てを完了す
る。

このような第２図に示す導電部５は、第３図に示すよう
にプリント基板４の導電端子部４１に対して接触子５２
の湾曲部５２１が互いに向い合うように、一対のものを
１組として構成される。

その結果、結合部３は周知の直接形のプリント基板用コ
ネクタと同様に、プリント基板４の導電端子部４１を開
孔部３２で抜き差し可能とする。

ところで基部２は、第３図断面図で示すように結合部３
が矢印イのように回動されたとき、この回動範囲を規制
するための衝合壁２５，２６が結合部３の長手方向に沿
って設けられる。

この衝合壁２５゜２６の内側はそれぞれ上方に向ってテ
ーパが設けられ、これによって結合部３の回動の範囲を
破線で示すように決定している。

したがって基部２は、すでに述べたように結合部３がそ
の長手方向を軸とした回動を行なわれるようにするため
の軸部２３ 、２４が両端部に設けられるとともに、長
手方向にこの衝合壁２５，２６が設けられることによっ
て、結合部３を囲み込むように四方に壁が形成される。

その結果、結合部３は基部２に埋め込まれるように組み
立てられる。

以上のようにして本案は、プリント基板をコネクタに嵌
合させたまま、自由に移動させることができる。

このことは、プリント基板を筐体に実装したまま、しか
も回路を通電状態のまま、プリント基板上の各テストポ
イントのチェックを可能とさせる。

またマザーボードなどに上述のテストポイントが設けら
れていたとき、このテストポイントが実装されたプリン
ト基板によって覆われていたような場合、この基板を回
転移動させることによって各回路ポイントのチェックが
容易となり、テストポイントの設定の際の設計上の自由
度を増大させる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本案の実施例コネクタの取付状態を示す一部切
欠き正面図、第２図は本案要部の斜視図、第３図は第１
図のＡ−Ａ’断面図を示すもので゛ある。 ４１・・・・・・導電端子部、３２・・・・・・開孔部
、５２・・・・・・接触子、５１・・・・・・コイルス
プリング、３・・・・・・結合部、５４・・・・・・ピ
ン、２１．２２，２３．２４・・・・・・軸部、２５．
２６・・・・・・衝合壁、２・・・・・・基部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プリント基板の末端部に形成される導電端子部を抜き差
   しする開孔部が一方の面に形成され、一端が前記導電端
   子部と導電接触する接触子が前記開孔部内に収納され、
   前記接触子の他端に導電結合する導電性のコイルスプリ
   ングの先端が他方の面に突出してなる結合部と、 前記コイルスプリングの先端と導電結合するピンが前記
   結合部の他方の面に対向して設けられ、前記結合部の両
   端を軸支する軸部が前記結合部をその長手方向を軸とし
   て回動させる位置に形成されて、前記結合部の回動され
   る範囲を規制する衝合壁が形成される基部とからなる直
   接形のプリント基板用コネクタ。