JPH0429502Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 プリント基板用チエツクターミナルに関し、ば
ね板からのテスター端子先端部の突出を、簡易な
構造により確実に防止することを目的とし、 ばね板のテスター端子挿入側と反対側に形成さ
れる足部を、ばね板の開口部を跨いで折曲するよ
うに構成する。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、プリント基板に配置されるプリント
基板用チエツクターミナルに関する。

〔従来の技術〕

プリント基板には、プリント基板上に形成され
る各種回路の電圧値等を点検するためにプリント
基板用チエツクターミナルが配置されているもの
がある。

第８図および第９図は、この種のプリント基板
用チエツクターミナルを示すもので、図において
符号１１は、樹脂からなるターミナル本体を示し
ている。

このターミナル本体１１には、一端を隔壁１３
により遮蔽されるばね板挿入孔１５が形成されて
おり、このばね板挿入孔１５には、テスター端子
１７が挿脱される筒状のばね板１９が挿入されて
いる。

このばね板１９の両端には、ばね板１９の軸方
向に垂直方向に折曲する足部２１が形成されてお
り、これ等の足部２１が、例えば、第１０図に示
すように、プリント基板２３に半田付にて固定さ
れている。

このようなプリント基板用チエツクターミナル
では、筒状のばね板１９にテスター端子１７を挿
入することにより、プリント基板２３上に形成さ
れる各種回路の電圧値等が点検される。

〔考案が解決しようとする課題〕

このようなプリント基板用チエツクターミナル
は、プリント基板の高密度実装に伴い極めて小型
に作られており、例えば第８図に示すものは全長
６mm程度であり、このため樹脂からなるターミナ
ル本体１１及び隔壁１３の肉厚は１mm以下の極め
て薄いものである。

従つて点検時にテスター端子１７を不用意に強
い力で押し込むと、テスター端子１７の先端が樹
脂製の隔壁１３を貫通破壊してしまうという問題
が生ずる。

また、この時、第１０図に示すようにプリント
基板用チエツクターミナルの後面にリード線等の
電極部が露出した電気部品２５等が実装されてい
る場合には、この電極部にテスター端子１７の先
端が接触することにより、プリント基板用チエツ
クターミナルとの間で電気的に短絡状態となり、
回路部品等が破損することもある。

本考案は、上記のような問題を解決したもの
で、ばね板からのテスター端子先端部の突出を、
簡易な構造により確実に防止することのできるプ
リント基板用チエツクターミナルを提供すること
を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案にかかわるプリント基板用チエツクター
ミナルは、樹脂からなるターミナル本体の貫通孔
に、テスター端子が挿脱される筒状のばね板を挿
通するとともに、このばね板の両端に、ばね板の
軸方向に垂直方向に折曲する足部を形成し、これ
等の足部をプリント基板に固定してなるプリント
基板用チエツクターミナルにおいて、前記ばね板
のテスター端子挿入側と反対側に形成される足部
を、前記ばね板の開口部を跨いで折曲してなるも
のである。

〔作用〕

本考案においては、ばね板のテスター端子挿入
側と反対側に形成される足部を、ばね板の開口部
を跨いで折曲したので、ばね板にテスター端子を
挿入すると、テスター端子の先端が足部に当接す
ることとなる。

〔実施例〕

以下、本考案の詳細を図面に示す一実施例につ
いて説明する。

第１図ないし第３図は、本考案のプリント基板
用チエツクターミナルの一実施例を示すもので、
図において符号３１は、例えば、ポリカーボネイ
ト等の樹脂からなり、底部に凹部３３の形成され
る、直方体状のターミナル本体を示している。

このターミナル本体３３には、貫通孔３５が形
成されており、この貫通孔３５には、テスター端
子３７が挿脱される筒状のばね板３９が挿入され
ている。

このばね板３９は、例えば、リン青銅等の導電
性金属からなり、軸方向に沿つてスリツト４１が
形成されている。

ばね板３９の両端には、ばね板３９の軸方向に
垂直方向に折曲する先端側足部４３および後端側
足部４５が一体形成されている。

しかして、この実施例では、ばね板３９のテス
ター端子３７挿入側と反対側に形成される先端側
足部４３が、ばね板３９の開口部４７を跨いで折
曲されている。

第４図および第５図は、ばね板３９の先端側足
部４３および後端側足部４５の折曲前の状態を示
すもので、先端側足部４３と後端側足部４５と
は、180度角度を異ならせてばね板３９に一体形
成されており、先端側足部４３の長さは、後端側
足部４５の長さより、ばね板３９の外径ａに相当
する寸法だけ、その長さを大とされている。

第６図および第７図は、ターミナル本体３１を
示すもので、ターミナル本体３１の軸方向には、
ばね板３９を挿通するための貫通孔３５が形成さ
れており、また、貫通孔３５の両端下部には、折
曲された先端側足部４３および後端側足部４５を
収容するための凹部４９が形成されている。

以上のように構成されたプリント基板用チエツ
クターミナルは、ターミナル本体３１の貫通孔３
５に、ばね板３９を、ばね板３９の先端側足部４
３がばね板３９の上側に位置するようにして挿入
した後、先端側足部４３をばね板３９の開口部４
７を跨ぐように折曲し、凹部４９に収容するとと
もに、後端側足部４５を下側に折曲し凹部４９に
収容することにより容易に組み立てることができ
る。

そして、以上のように構成されたプリント基板
用チエツクターミナルは、プリント基板上に半田
付にて固定され、後端側足部４５側から、筒状の
ばね板３９にテスター端子３７を挿入することに
より、プリント基板上に形成される各種回路の電
圧値等が点検される。

しかして、以上のように構成されたプリント基
板用チエツクターミナルでは、ばね板３９のテス
ター端子３７挿入側と反対側に形成される先端側
足部４３を、ばね板３９の開口部４７を跨いで折
曲したので、後端側足部４５側からばね板３９に
テスター端子３７を挿入すると、テスター端子３
７の先端が先端側足部４３に当接することとな
る。

従つて、ばね板３９にテスター端子３７を比較
的強い力で押し込んだ場合にも、テスター端子３
７の先端の移動が先端側足部４３により確実に阻
止されることとなり、ばね板３９からのテスター
端子３７の先端部の突出を、簡易な構造により確
実に防止することが可能となる。

また、以上のように構成されたプリント基板用
チエツクターミナルでは、テスター端子３７の先
端が、直接先端側足部４３に当接することとなる
ため、点検をより確実なものにすることができ
る。

さらに、以上のように構成されたプリント基板
用チエツクターミナルでは、従来のように、ター
ミナル本体に隔壁を形成する必要がなくなるた
め、ターミナル本体３１の製造コストを低減する
ことができ、また、ターミナル本体３１へのばね
板３９の組み込みを容易なものとすることかでき
る。

また、以上のように構成されたプリント基板用
チエツクターミナルでは、先端側足部４３の長さ
を、後端側足部４５の長さより、ばね板３９の外
径ａに相当する寸法だけ大としたので、これ等の
足部４３，４５を折曲することにより、先端側足
部４３と後端側足部４５との突出長さを容易に同
一寸法にすることができる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、ばね板の
テスター端子挿入側と反対側に形成される先端側
足部を、ばね板の開口部を跨いで折曲したので、
後端側足部側からばね板にテスター端子を挿入す
ると、テスター端子の先端が先端側足部に当接す
ることとなるため、ばね板からのテスター端子先
端部の突出を、簡易な構造により確実に防止する
ことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のプリント基板用チエツクター
ミナルの一実施例を示す縦断面図、第２図は第１
図の左側正面図、第３図は第１図の右側正面図、
第４図は第１図のばね板の足部の折曲前の状態を
示す縦断面図、第５図は第４図の上面図、第６図
は第１図のターミナル本体を示す縦断面図、第７
図は第６図の正面図、第８図は従来のプリント基
板用チエツクターミナルを示す縦断面図、第９図
は第８図の正面図、第１０図は第８図のプリント
基板用チエツクターミナルにテスター端子を挿入
し隔壁が破損した状態を示す説明図である。 図において、３１はターミナル本体、３５は貫
通孔、３７はテスター端子、３９はばね板、４３
は先端側足部、４５は後端側足部、４７は開口部
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 樹脂からなるターミナル本体の貫通孔に、テス
   ター端子が挿脱される筒状のばね板を挿通すると
   ともに、このばね板の両端に、ばね板の軸方向に
   垂直方向に折曲する足部を形成し、これ等の足部
   をプリント基板に固定してなるプリント基板用チ
   エツクターミナルにおいて、前記ばね板のテスタ
   ー端子挿入側と反対側に形成される足部を、前記
   ばね板の開口部を跨いで折曲してなることを特徴
   とするプリント基板用チエツクターミナル。