JPS58177447A - 耐食性、塗装性に優れた溶融亜鉛めつき鋼板の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐食性、塗装性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の
製造法に関する。

従来一般に＃ｌ融亜鉛めっき鋼板は鋼板を前処理した後
人ｌ′ｌｔ含有する溶融亜鉛めっき浴でめっきし、七の
後気体絞り法などで亜鉛付着量を制御することにより製
造しており、その用途は屋根や壁あるいはこれら向けの
着色亜鉛鉄板原板などと建材が主で、特別なものを除き
高置の加工性、耐食性および塗装性を必要とするもので
はなかった。

しかし近年溶融亜鉛めっき鋼板は耐食性の優れている点
が著しく１ｗ！織されて自動車部材や器物用プレコート
鋼板原板などに使用されるようになり、その加工も従来
の建材より厳しい加工が行われ、またその使用環境も著
しく苛酷化もしくは高級化されて、高置の加工性、耐食
性および塗装性を必要と−［るよ５になってきている。

しかしながら従来の溶融亜鉛めっき鋼板の場合、亜鉛付
着量を少くすれば加工性は向上するが、耐食性が劣化す
るという相反する性能を有するため、加工性、耐食性を
同時に付与することは困−で、また塗装性の改善もめつ
き層でなく、化成処理の強化によっていた。

このような従来の溶融亜鉛めっき鋼［Ｋ対して、加工性
と耐食性の両方を備えた溶融亜鉛めっき鋼板を得る方法
がある。この方法はめっｆｆＫ際してＡＩ　０．２〜１
７．０％、ＭｇＯ，０３〜０．１５％、Ｃｕ　Ｏ，１〜
０．３％、Ｐｂ　Ｏ，０２〜０．１５％を含有する亜鉛
浴でめっきする方法（米国特許第４０２９４７８号）で
、本発明者らの調査によれば、この方法で製造した溶融
亜鉛めっき鋼板は加工性を有し、かつ耐食性は従来の溶
融亜鉛めっき鋼板よりかなり向上している。しかし詳細
に検討してみると湿潤−囲気下において結晶粒界よりの
腐食が認められ、しかも著しい場合には腐食がめつき層
と鋼累地の境界まで進行して簡単な曲げ加工でめっき層
が容易にはくすしてしまったり、あるいは塗装前処理に
通常使用されているリン駿塩処理がＡＩ量の増加ととも
に不良になるなどとまだ耐食上、塗装上の問題か残って
いる。

本発明者らは耐食性、塗装性に優れたＺｎ　−ＡＩ　−
Ｍｇ系の溶融亜鉛めっき鋼板を得る方法について種々検
討を行った結果次のような事実が確認された。

（１１Ａｔは塩水噴霧試験などの耐食性試験において、
含有量が増加するほど耐食性を著しく発揮し、腐食減量
を極めて減少させる傾向にある。しかしその腐食状ｍｖ
詳細に検討すると次のことが（Ａ）　　ＡＩが０．５％
未満と低いと、腐食はＺｎ（η相）と結晶粒界との閾で
起り、かつ結晶粒界に沿って優先的に進行する。しかも
結晶粒界においてはＡＩやｐｂの製置が高い。

（Ｂ）　　さらにＡＩが高くなって５％未満になると、
めっき層はＺｎ　（β相）が主体となるが、これにＡＩ
のα相とβ相が共存して複雑な影線となり、腐食はこれ
らの各相に起因して局部的もしくは部分的に起る。

（ｑ　　Ａｌが２０％前後であると、めっき層はＺｎ（
β相）とＡＩ　（α相）からなるが、粒間腐食もしくは
Ｚｎの゛選択腐食が起る。

このように腐食減量が少くとも腐食は結晶粒界で起った
り、部分的に起る。これはＡＩが常温ではＺｎ中にほと
んど固溶しないため、粒界に析出したり、ＡＩ（α相）
とＺｎとの関に局部電池を形成して上記のような腐食を
起させるものと判断される。

（２）　　ｐｂもＺｎＪＰＡＩに対してはほとんど＃ｊ
Ａ滴しないため、結晶粒界、および粒内に微細粒で存在
している。そしてその存在量が０．２％の前後の微量で
は通常耐食性にははとんど関与しないものと想定される
。しかし詳細に検討してみると、湿Ｍｌｌ囲気下では局
部的腐食を促進する作用があり、０，０１％を超えると
極めて悪影響がある。

（３）　　Ｍｇは亜鉛めつきにおいて耐食性を高める元
素として通常微量添加される。その分布なＸ＠マイクロ
アナライザーで調査してみると主としてＺｎ（β相）結
晶粒界近傍および貴重に濃化して存在している。そして
Ｍｇとｐｂの関係ｖｋ１１１！査してみると、　Ｐｂが
０．０１％以下であるとＭｇを００５％添加するだけで
、粒界腐食や局部的もしくは部分的腐食を防止するが、
Ｐｂが０．０１％を超えるとこのような効果は１められ
ない。

（４）　　Ｚｎ　−ＡＩ　−Ｍｇ系でＰｂ％を低くして
も塗装性の向−Ｅは綾められない。

以上の裏実よりＰｂ含有量が０．０１％以上のＺｎ　−
ＡＩ　−Ｍｇ系溶融亜鉛めっき鋼板が湿濶霧囲気下で耐
食性が劣るのはＡＩやｐｂが粒界や相界に析出して濃度
が高（なり、これらがＺｎと局部電池奢形成して粒界や
相界で局部的もしくは部分的腐食を起させるものと考え
られろ。セしてＭｇにはこの局部電池の腐食作用を軽減
する効果があるが、ｐｂ％が高いとその効果を発揮でき
ないものと考えられる。

したがって、Ｍｇにより局部電池の腐食作用防止効果を
発揮させるにはＺｎ　−ＡＩ　−ｈ１ｇ系においてＰｂ
を０．０１％以下にすればよい。

一方上記のようにすれば耐食性は向上するか、塗装性は
向上しない。これはＡ１やＰｂ　ｆｉｇ　ＩＪン酸塩処
理液に対して比較的不活性であるうえ、ＡＩはめつき層
の表面に濃化しや丁い傾向があり、その結果大気に酸化
されて安定した酸化物になっているためと考えられる。

そこで本発明者らは種々検討を重ねたｋｉ米、Ｓｂの適
量添加が塗装性向上に効果あり、かつ耐食性も損わない
ことを見出した。

したがって本発明はＡｌ、ＭｇＫより耐食性を向上させ
るととも［Ｐｂ’ｇ抑制してさらに耐食性を向上させ、
かつｓｂの添加により塗装性を向上させた溶融亜鉛めっ
き鋼板を得ることを目的とし、七の要旨とするところは
重量％に′ｃＡ１０．１〜２５．０％、Ｍｇｏ、ｏｓ　
〜２．０％、Ｓｂ　Ｏ，００５〜Ｌ　５％、Ｐｂ　０．
０１％以下、＠＠Ｚｍおよび不可避的不純物よりなるめ
っき浴で鋼［Ｖ溶融めっきすることにある。　′以下本
発明におけるめっき浴組成隈定瑠由を述べる。

（１）　　アルンニウム ＡＩは高い１耐食性は良好となるが、その反面α相の析
出が多（なって塗装前処理性が愚（なり、まためっき層
と鋼素地との界面におけるＡｌ　−Ｆｅ系−あるいは−
＋η混合相の硬くて脆い合金層の成長が原著となり、め
っき層の加工性を低下させる。このためその上＠を２５
．０％とした。一方Ａ１ｖ低下させるとめっき層と鋼素
地の界［ＷＫ硬くて脆いＺｎ　−Ｆｅ系の合金層が生成
し、加工性を低下させ、耐食性をも劣化させる。しかし
ＡＩの低下による耐食性の劣化は狗の添加、Ｐｂの抑制
により補われるので、下限は曲げ加工でめっき層のはく
りの生じない０．１％以上とした。

Ｍｇは耐食性を向上させるために添加するもので、前述
の通りＰｂ　０．０１％以下のもとＫＯ，０８％から耐
食性な著しく向上させる効果を有する。

そしてその添加量の増加とともに耐食１に＆！一段と向
上するが、２．０％を超えると浴の流動性は低下し、か
つ浴の表面酸化も着しくなって、黒色のドロスが多発し
、製品表面外ｉｍｔ−損う、このため０．０５〜２．０
％とした。

（３）゛　　アンチモン ｓｂは塗装前処理性を向上させｍ＊＊着性を高めるため
に添加する。その添加はｏ−ｏｏｓ％の微量で著しい効
果を発揮し、リン酸塩処理などにおいては生成被膜の結
晶を微細化するとともに、被膜を均一にする。ＳｂＫこ
のような効果がある理由については明らかでないが、Ｓ
ｂがＡＩと反応してＡＩ　−Ｓｂ化合費となってａｍ全
体に分布し、これが被膜形成の際の活性点となって結晶
を微細化し、被ｊｌ［を均一にするものと考えられる。

しかし８ｂが１５％を超えるとめつき層の加工性は悪く
なり、曲げ加工でクラックが多発したり、著しい場合に
はは（すしたりするので、上限は１５％とした。

（４）鉛 Ｐｂは前述の如く、ＺｎやＡＩ中にはほとんど固溶せず
、黴細な粒状となって結晶粒内や粒界に析出し、Ｚｎと
局部電池を形成して耐食性を著しく低下させる。したが
ってｐｂが可能な限り低いのが好ましいが、検討の結果
０．０１％以下であれば耐食性劣化に大きな影響はな（
、かつ鳩による局部電池の軽減効果も著しく期待されて
耐食性が向上するので０．０１％以下とした。

実施例 表１は板厚０．４■、板幅３００■の未焼鈍リムド鋼板
を本発明浴および比較浴を用いてめっきしたものの加工
性、耐食性および塗装性を一括して示シタものである。

めっきはガス量元方式の溶融めつｆ！設備を使用して次
の条件で行った。

（１）前処理条件 無酸化炉　　出口板温　　５９０〜６００Ｃ還元炉　　
　ガス組成　　Ｈｚ　：　７５％、Ｎｘ　：　２５％還
元炉　　　出口板温　　７００〜７２０Ｃ（２）めっき
浴温度 亜鉛浴中リアルミ濃度とめつき浴温度 Ａｔ　：　０．１〜７％　　　　４６０±５でＡｌ　：
　１０〜１５％　　　５００±５ＣＡｌ　：　２０〜２
７％　　　５４０±５Ｃ（３）めっき厚さ　亜鉛付着量
片面　６０　ｆ／ｄ目標（４）めっき後処理　　　―質
圧蔦なしまた得られた溶融亜鉛めっき鋼板の性能試験は
次の方法により行った。

（１）めっき層の加工性 ３を折曲げを行い、その折曲げ＠ｔ−２０倍に拡大して
次の基準で評価した。

加工性評価基準 ◎・・・クラック微　　０・−・クラック小Δ・・・ク
ラック中　　　×・・・クラック大、一部はくり有（２
）　　裸の耐食性 ＪＩＳ−Ｚ−２３７１による塩水噴震試験において赤錆
が全体の３０％発生するまでの時間（ｈｒ）とｆｉｆ９
８％、温１ｊ７０ｒのｆｌＩｌ試験に供し、２を折曲げ
セロテープは（り試験でめっき層がはくりするま↑の時
間とを測定した。

は（りのｌ１Ｋ Ｏ・・・な　し　　　　Ｏ・−・微〜小Δ・・・中　　
　　　×・・・大 （３）　　化成処理性 市販リン酸亜鉛処理液（グラノジン＃ｓ　ｏ　ｏ　ｏ　
）中［６５Ｃで８秒間浸漬した後の被膜量を測定した。

（４）　　塗装性 リノ酸塩処理したものにエポキシ系プライマー５μと、
ポリエステル系上塗１に１３μ焼付塗装し、ｍｕｍ着性
（２を折曲げ後セロテープはくり）と塩水噴霧試験によ
る耐食性（２を折曲げしたもの％ニア２０時間試験）を
調査した。評価は塗膜ばくりまたは塗膜フクレの発生状
ＷＡ′１に：次の基準により行った。

塗膜は（りの基準 ０・・・な　し　　　　　　　　　　Ｏ−・はくり内積
　１−１０％Δ・・・は（り面積　１０〜５０％　　Ｘ
・・・はくり面積　５０％以上塗膜フクレの基準 Ｏ・・・な　し　　　　　○・・・小 Δ・・・中　　　　　　　Ｘ・−大 以下表ＩＫ基いて木兄明浴の性能を若干説明する。

（１）　　浴組成と製品のめっき層組成の関係木兄Ｑｌ
［テｆ！ＡＩ　０．１０〜２４％、ＭｇＯ，０５〜２．
０％１、Ｓｂｏ、ｏｓ　〜Ｌ５％、Ｐｂ　Ｏ，００３〜
０．０１％の各範囲で変化させたが、各成分とも浴とめ
っき層とでは大差がない。比較浴についても同様のとと
かいえる。

しかし木兄明浴、比較浴ともＡＩが増加するとめつき層
中のＦｅが増加する傾向にあり、とくＫＡ１％が１０％
以上になると増加は著しい。このことはめつき層と鋼素
地との界面１ｃ　Ｆｅ　−ＡＩ系の合金層が著しく生成
していることを示している。

（２）　　めっき層の加工性 めっき層の加工性に大きく寄与する浴のＡＩ％が同一で
ある場合、木兄明浴の方が加工性ＫＩＥれた製品を得る
ことができる。木兄明浴の場合Ａ１％が著しく高くなる
（例えば４７〜１０）と加工性は低下するが、このＩｉ
ｆの加工性の低下木兄明浴の場合Ｍｇを米国特許第４０
２９４７８号の０，１５％に対して２０％と高くしてい
るが、その加工性（与える影響は７％４、ム７に示され
る如く問題はない。またｓｂを新たに最大１５％添加す
るようにしているが、その影響も／Ｉ６６、腐９にみら
れる如（問題はない。しかし４１９の如く、３．２％と
高くすると悪くなる。

（３）　　Ｉｍの耐食性 （ａ）　　塩水噴霧試験 ４１４はＡ１１に添加しただけの従来の一般的な浴であ
るが、この浴の製品に比べると木兄明浴の製品の耐食性
は２倍以上になっている。これはＭｇの添加効果および
Ｐｂの低減効果によるものと考えられる。またｓｂ添加
による耐食性に与える影響は／ｉ６１とＡ６１５を比べ
てみればわかるように問題はない。

（ｂ）　　湿潤試験 本試験において実用上問題がないとされるのは４００時
間以上は（すしない場合であって、木兄明浴の製品はす
べてこの基準を満足している。また従来の一般的な浴４
１４の製品は上記基準を満足していない。さらにｓｂの
添加による耐食性の劣化も前記同様間められない。

（４）化成処理性 ９ノ酸亜鉛処理において被膜重量０．Ｓｆｌ讐以上であ
る場合、目視による被膜も均一で、塗−した場合優れた
塗膜密着性を与える。この点において、木兄明浴による
製品はいずれも満足している。しかも木兄明浴の場合Ａ
１％が高くなっても被膜重量は多（、この点優れている
。これはｓｂ添加による効果といえる。

（５）　　塗装性 塗膜密着性および加Ｔ部耐食性とも化成処理性と同傾向
にある。木兄明浴の製品の場合、浴Ａ１％が高いと塗装
性は劣って（るが、この程度の塗装性は従来実用上問題
ない範囲として出荷されていたものである。

以上の説明より明らかな如（、浴中のＰｂを規制するこ
とＫより耐食性は改善され、またｓｂを適量添加するこ
とにより塗装が改善され、加工性、耐食性および塗装性
の調和したＺｍ　−ＡＩ　−Ｍｇ系溶融亜鉛めっき鋼板
を得ることができる。したがって苛酷な環境で使用する
ため高にの耐食性を必要とする自動車部材、加工が厳し
いため高度の塗装性を必要とする器物用プレコート鋼板
の原板などに使用することができ、溶融亜鉛めっき鋼板
の用途拡大に大きく寄与するものである。

特許出願人 日新製鋼株式金社 代理人 進藤　満 第１頁の続き ０発　明　者　三吉泰史 大阪市此花区桜島２丁目１番１７ １号日新製鋼株式会社阪神製造 所内 特開昭５８−１７７４４７（６） 手続補正書 昭和５８年４３２３日 特許庁長盲　駿 り事件の表示 昭和５７年特許ｊｉＩＩ纂５８６００号２、発明の名称 耐食性、鎗義性に優れた＊ｍ亜釦めつｌ鋼板の製造法 ３、補正Ｙする看 事件との関係　　特許出願人 住　所　東京都千代田区丸の内三丁目４番１号名　称　
（４５８）日新製鋼株式会社 代嵌龜締役　阿　１ａｓｉ グラフ１フフフ日本橋堀留　７０４号意５．補正命令の
日付 自　　　発 ６、補正の対象 明細書の特許請求の範＠Ｈよび発明の詳細な説明の各欄 ７、補正の内容 １％許晴求の範囲を別紙の如（補正する。

２発明の詳細な説明を別紙の如く補正する。

Ｌｌ／ｌｉ許請求の範囲 鋼［Ｋ前処理を施した後ｉ１１１ｉＩＩＭ釦めつｌ浴で
めっきし、その後亜鉛何着量を制御する＊＊ｍ鋤めつｌ
鋼板の製造法Ｋ”Ｊｄいて、前記めっき浴として重量％
にてＡ１０．１〜２５，０％、Ｍｇ　Ｏ，０５〜２．０
％、ＳｂＯ，１％禾＃ｌ、ＰｂＯ，０１％以下、残１１
Ｚａｓよび不可避的不純物よりなる浴を用いることＶ＊
＊とする耐食性、塗装性に優れた＊融亜鋤めつｌ鋼板の
製造法。

２、発明の詳細な説明 （１）７頁の上から２行目の「ｓｂｏ、００５〜ＬＩ％
Ｊｊ’ｊｓｂＯ，１％未満」Ｋ補正する。

（２）８頁の１から１行目の「られる。」の次に「しか
ＵｓｂンＯ１１％以上添加しても塗膜密着性七芒らに高
める効果は認められない、」を細大する。

（３）９真の上から１行目の「しかしｓｂがＬ！ｓ％Ｙ
超えると」Ｙ「しか４ｂｓｂが０．１％Ｖ＠えると」Ｋ
補正する。

（４）９ｊｊの上から３行目の［・・・は＜ＥＩシた夕
するので、上限はＬ５％とした。」を「・・・は＜Ｖし
たりする。さらにめっき浴の表ｍ歇化が激しくなってド
ロスが多発するため、めつ１作業性を低下式ぜる。この
ため上＠４０．１％未満とした。」に補正する。

（５）１１員の上から３〜４行目の「供し、２を折曲は
七ロテープはくｐ試験でめつ璽層がは（ｐするまでの時
間と％：ｌｌｌ１足した。」を「供し。

４００時間試験χ行った後２を折−げセーテー（７１１
４員の士から５行目の「ｓｂｏ、０５〜Ｌ５％」ｖｒｓ
ｂｏ、００８〜０．０９％」く補正する。

（８１１５真の上から５行目の「最大Ｌ５％」Ｙ「０，
１％未満」に補正する。

（９１１５員（７）上カラ６行１１（７）　ｒＡ６Ｊ　
Ｙ　ｒＡ４ＪＫ補正する。

（１１１５ｊｊの上から７行目（７）ｒＡ９Ｊ　’ｌ’
　ｒＡ６ｊＫ、ｔたｒＡｌ　９Ｊ　Ｙ　ｒＡｌ　２％よ
び扁１９ＪＫＪＩ：れぞれ補正する。

０υ　１５員の上から８行目の「３．２％と鳥くすると
ＪｖｒＯ，１％以上にすると」に補正する。

αＪ　　１７員の上から２行目の「Ｚｎ−ＡＩ−Ｍｇ系
」Ｙ　ｒＺｎ−−ＡＩ　−Ｍｇ　−Ｓｂ　系Ｊ　ＫＭ正
Ｔ；’ｂ。

以　　上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋼板に前処理を施した後溶融亜鉛めっき浴でめっきし、
   その後亜鉛付着量を制御する溶融亜鉛あつき鋼板の製造
   法において、前記めつき浴として重量％にてＡＩｏ、１
   〜２５．０％、Ｍｇ　０．０５〜２．０％、Ｓｂ０．Ｏ
   ０５〜Ｌ５％、Ｐｂ　０．０１　％以下、残部Ｚｎおよ
   び不可避的不純物よりなる浴を用いることを％徴とする
   耐食性、ｍ装性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造法。