JPS5817385Y2 - コンバインの排藁処理放出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインの機体の後面側に、排藁カッター
とドロッパーとを併設装架するとともに、それらに脱穀
部のフィートチエンから排出される排藁を交互に切換え
て送給する排藁搬出装置を装架して、コンバインの脱穀
装置から排出される藁稈を、切截処理して放出したり未
切截の１ま集束処理上で放出したりするコンバインの排
藁処理放出装置の改良に関するものである。

コンバインの機体の後部に、排藁カッターとドロッパー
と排藁搬出装置との三者を組合わせて装架することで構
成する上述のコンバインの排藁処理放出装置には、コン
バインの機体の後面に装架する排藁カッターとドロッパ
ーとを、排藁カッターが前方に位置しドロッパーがその
排藁カッターの後方に位置するよう前後に並列する状態
に装架して、フィートチエンの終端部から排藁を受継い
で搬出作動を行なう排藁搬出装置を、前記フィートチエ
ンの終端部の近傍から排藁カッターの上方を経てドロッ
パーの集束枠の上方に至るように装架して釦き、この排
藁搬出装置の排藁の放出位置を切換えることで、排藁カ
ッターに排藁を供給する状態とドロッパーに排藁を供給
する状態とに切換えるようにする形態のものと、コンバ
インの機体の後面に排藁カッターとドロッパーとを、排
藁カッターがフィートチエンの終端部の下方に位置する
状態で、側面視においてラップするように左右に並列さ
せて装架し、フィートチエンの終端部から排藁を受継い
で搬出作動を行なう排藁搬出装置は、それの始端部が排
藁カッターの機枠の上面においてフィートチエンの終端
部の近傍に臨み、終端部側（先端部側）が前記排藁カッ
ターの機枠上面からドロッパーの上面に向けて突出して
いくように平面視で前後方向に対し斜めに装架し、その
排藁搬出装置の始端部における搬送レールの変位作動で
、フィートチエンの終端部から排出される排藁を該排藁
搬出装置が受継ぐ状態と受継がない状態に切換えること
で、排藁がフィートチエンの終端部から直接排藁カッタ
ーに供給される状態と排藁搬出装置によりドロッパーに
供給される状態とに切換わるようにする形態のものとが
ある。

これら従前装置のうちで、前者は、コンバインの機体の
前後長さが、排藁カッターの前後長さにドロッパーの前
後長さを加えた分だけ後方に長くなって、コンバインの
機体の操従性能を劣化させる問題がある。

また、後者は、機体の前後長さを短くすることは出来る
が、排藁搬出装置の始端部における排藁を受継ぐ状態と
受継がない状態との切換え作動が、排藁カッターの受入
口である機枠の上面の狭く限られた場所において行なわ
れるために、その切換作動が円滑を欠くようになること
と、排藁搬出装置の始端部がフィートチエンの終端部か
ら排藁を受継ぐ状態としたときに、排藁の愛読ぎに不調
を生ぜしめるようになる問題がある。

本考案に釦ける目的は、コンバインの機体の後面側に併
設する上記排藁カッターとドロッパーとを、側面視にお
いてラップするようにコンバインの機体の左右方向に並
列してコンバインの機体の前後長さを短くしながら、排
藁を排藁カッターに供給する状態とドロッパーに供給す
る状態との切換えが円滑に行なえ、かつ、フィートチエ
ンの終端部から排藁搬出装置の始端部への排藁の受は渡
しが確実に行なわれるようにすることにある。

そして、この目的を達成するための本考案装置は、コン
バインＡの機体の後面側に、機枠３１上面側に排藁を受
入れる受入口３２を具備し機枠３１内腔に受入れた排藁
を切截する切截機構を具備している排藁カッター３と、
集束枠４１の上下回動作動により排藁を集束して放出す
るドロッパー４とを、コンバインＡの脱穀装置１のフィ
ートチエン２側に排藁カッター３が位置しフィートチエ
ン２から離れる側にドロッパー４が位置して側面視でラ
ップするよう、コンバインＡの機体の左右方向に並列さ
せて装架し、それら排藁カッター３及びドロッパー４の
上面側に、搬送レール５２が搬送チェノ５１の下面に対
向する排藁搬出装置５を、それの始端部が前記フィート
チエン２の終端部近傍に位置し先端部側が前述排藁カッ
ター３の受入口３２の一隅上方を斜めにかすめてその排
藁カッター３の側方に位置するよう平面に訟いてコンバ
インＡの機体に対し斜めに装架し、その排藁搬出装置５
の搬送レール５２の、平面において前記排藁カッター３
の側方に隣接する先端部位５２ａを、該排藁搬出装置５
の搬送チェノ５１に対して進退するよう昇降自在に設け
、排藁カッター３の受入口３２の上方には、前記排藁搬
出装置５が搬出してくる排藁を該受入口３２に向は抑圧
案内する案内部材６を、前述搬送レール５２の先端部位
５２ａの作用位置への上昇作動に連動して、排藁と接し
ない上方位置に上昇するように設けて構成したことを特
長とするものである。

図面に従い実施例について具体的に説明すると、第１図
において、Ａは機体の前部に装架されている刈取部（図
面上省略している）で刈取った殻稈を、その後方に位置
して機体に装架しである脱穀装置１のフィートチエン２
の始端部に受継がせて、そのフィートチエン２により脱
穀装置１に供給し、脱穀し終えた藁稈をフィートチエン
２の終端部２ａから排出するようになっている従来公知
のコンバインである。

３は前記藁稈を切截処理して放出するよう、コンバイン
Ａの機体の後端になっている前述脱穀装置１の機体後面
に位置せしめて装架した排藁カッターで、機体３１の上
面側に形設しである受入口３２に、前後に並列するよう
一対に対向する送込ロール３３．３４が軸支してあり、
その送込ロール３３．３４の下方の機枠３１内腔には、
シリンタニ状に回転する回転刃（図示していない）とそ
れに対応する固定刃（図示していない）らよりなる切截
機構が装設しである従来公知のシリンダ型の排藁カッタ
ー（またはコンバインカッター）であシ、前後に並列す
る前記送込ロールの中の前方の送込ロール３４には、そ
れの胴周面から出没しながら一緒に回転する掻込杆３５
を具備せしめである。

４は前記排藁カッター３と並列するように、コンバイン
Ａの機体の後端面後方に装設せるドロッパーで、集束枠
４１の上に裁加される藁稈が一定の重量に達するとその
集束枠４１が下向に回動して藁稈を放出する従来公知の
ものである。

５は、脱穀装置１のフィートチエン２の終端部に排出さ
れる藁稈を受継いで機体の後方に搬出する排藁搬出装置
で、搬送チェ７５１とそれの下面側に対する搬送レール
５２とよりなる通常のものであるが、第２図で示してい
る如く、フィートチエン２の延長線に対し次第に離れて
いくよう、平面においてコンバインＡの機体の前後方向
と斜めに交叉するように装架して、それの先端部ようの
中間部位が機体の後方に装架しである前記排藁カッター
３の受入口３２の側方に臨み先端部５ａ（終端部）が前
記排藁カッター３に並列させて機体の後方に装架しであ
る前述″ドロッパー４の上方に臨むようにしである。

そして、該排藁搬出装置５の搬送レール５２は、前記排
藁カッター３の受入口３３の側方に臨んでいる先端部分
５２ａを、コンバインＡの機枠に設けた支持機枠５３に
昇降自在に支持せしめ、常態において排藁搬出装置５の
搬送チェーン５１の搬送面である下面側に近接して藁稈
を搬出する作用位置を占めるよう、上昇側に作用するバ
ネ５４を介装し、かつ、下降側に牽引するインナーワイ
ヤー５５のインナーの一端を連結して、そのインナーワ
イヤー５５のインナーの他端をコンバインＡの機体の操
従位置に設けたレバー５６に連結する。

このレバー５６はさらに別のワイヤー（図示省略）ニヨ
リ排藁カッター３の駆動軸に設けるクラッチ（図示省略
）と連繋してあり そのレバー５６により前記クラッチ
を切りにする作動で、同時に搬送レール５２の先端部分
５２ａが作用位置に上昇するようにしである。

６は、排藁搬送装置５の前述の中間部位の側方位置に設
けた排藁の案内部材で、排藁搬送装置５の機体に設けた
支軸６１に基端が軸支されて、該軸６１中心に自在に昇
降回動するように設けである。

そして、その昇降する先端側は、前述の昇降する搬送レ
ール５２の先端部位５２ａに沿い、排藁カッター３の受
入口３の上面に向けて延出し、下降した状態としたとき
には、排藁搬送装置５がそれの基端側で搬出してきた排
藁を前記排藁カッター３の受入口３２内に向は押下げる
ように作用し、また、上昇した状態としたときは、排藁
搬出装置５が搬送してくる排藁と接触しない状態に切換
わるようになる。

そして、ｌた、この案内部材６の基端部位には該部材６
を支軸６１中心に回動させる作動杆６２が連結してあり
、その作動杆６２をワイヤー６３を介し前述したレバー
５６と連繋させてあって、そのレバー５６の作動で前記
搬送レール５２の先端部位５２ａを下降させて非作用状
態としたときに、下降してきて排藁を排藁カッター３の
受入口３２内に押圧していく状態となり、前記搬送レー
ル５２の先端部位５２ａを作用位置である上昇位置に上
昇させたときには、支軸６１中心に上昇回動して搬送さ
れてくる排藁と接しない非作用位置に引き上げられるよ
うにしである。

なお、図示する例において、１は排藁搬出装置５が搬出
してくる排藁の株元側を支える株元案内レールで、先端
側が支軸Ｔ１によりコンバインＡの機体に軸支してあり
、前記案内部材６の昇降作動に連動して、その案内部材
６の昇降作動と逆に昇降するようレバー５６とワイヤー
７２と介し連繋させである。

次に作用効果について説明すると、本考案によるコンバ
インの排藁処理装置は、上述した如くコンバインＡの機
体の後面側に、排藁カッター３とドロッパー４とを、左
右に並列せしめて装架するに際し、脱穀装置１のフィー
トチエン２側に排藁カッター３が位置しフィートチエン
２から離れる側にドロッパー４が位置して、側面視でラ
ップする状態に装架しておくが、排藁搬出装置５は、そ
れの始端部がフィートチエン２の終端部近傍に位置し、
先端部側が排藁カッター３の受入口３２の一隅上方を斜
めにかすめてその排藁カッター３の側方に位置するよう
に平面においてコンバインＡの機体に対し斜めに装架し
て釦いて、その排藁搬出装置５の搬送レール５２の、排
藁カッター３側方に隣接する先端部位５２ａを、該排藁
搬出装置５の搬送チェ７５１に対して自在に進退するよ
うにすることで、その搬送レール５２の先端部位５２ａ
を搬送チェ７５１に近接対向する状態としたときに、排
藁搬出装置５がフィートチエン２の終端部から受継いだ
排藁を、該排藁搬出装置５の終端（先端）にまで搬出し
てドロッパー４に排藁を送給する状態となり、搬送レー
ル５２の先端部位５２ａを搬送チェ７５１から離れた状
態とじたときに、排藁搬出装置５がフィートチエン２の
終端部から受継いで搬出する排藁を、該排藁搬出装置５
の搬送方向の途中の、排藁カッター３の受入口３２の上
面の一隅を斜めに横切る部位において放出する状態とな
るようにしておき、かつ、排藁カッター３の受入口３２
の上方には、排藁搬出装置５で搬出されてくる排藁を排
藁カッター３の受入口３２に向は押し込む案内部材６を
設けて、排藁搬出装置５が前述の如く搬送方向の途中で
排藁を放出する状態としたときに、搬出してくる排藁の
株元側を排藁カッター３の受入口３２に押込んで排藁が
排藁カッター３に供給されていくようにし、さらに、そ
の案内部材６を、前記搬送レール５２の先端部位５２ａ
が搬送チェ７５１と近接対向する作用位置に上昇するこ
とで、排藁と接触しない上方位置に上昇するようにして
いるのだから、次の利益が得られるようになる。

■ フィートチエン２の終端部から排出される排藁を排
藁カッター３及びドロッパー４の何れに送給する場合に
おいても、排藁搬出装置５はフィートチエン２の終端部
から排藁を受継ぐようになるので、排藁カッター３とド
ロッパー４とを左右に並列させてコンバインＡの機体の
後面に装架せしめて機体の前後長さを短くしながら、フ
ィードチェ／２からの排藁搬出装置５の排藁の受継ぎが
、常に一定の状態で行なわれることになって、排藁を排
藁カッター３に供給する状態とドロッパー４に供給する
状態との切換に際して、前記排藁の受継ぎに乱れを生ぜ
しめることがなくなる。

■排藁搬出装置５はフィートチエン２の終端部から受継
いだ排藁を、排藁カッター３の受入口３２の上面の一隅
をかすめる位置において、排藁カッター３に対し放出す
るようになるが、排藁カッター３の受入口３２の上面を
通過するようになる排藁の株元側を、案内部材６により
排藁カッター３の受入口３２に押し込むようにするので
、排藁カッター３と左右に並列するドロッパー４に向は
排藁を搬送する排藁搬送装置５の途中から排藁カッター
３に排藁を放出するようにしながら、排藁カッター３に
対する排藁の供給を円滑確実にする。

■ 搬送レール５２の先端部位５２ａと案内部材６とを
連動させであることから、搬送レール５２の先端部位５
２ａを動かして行なう、排藁を排藁カッター３に供給す
る状態とドロッパー４に供給する状態との切換え操作が
簡単・迅速に行なえるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例装置のを面図、第２図は同上要
部の平面図、第３図は同上装置の部分の斜視図、第４図
及び第５図は作用を説明するための同上装置の要部の斜
視図である。 図面符号の説明、Ａ・・・・・・コンバイン、１・・・
・・・脱穀装置、２・・・・・・フィートチエン、３・
・・・・・排藁カッター、３２・・・・・・同上の受入
口、４・・・・・・ドロッパー、５・・・・・・排藁搬
出装置、５１・・・・・・同上の搬送チェ７．５２・・
・・・・搬送レール、５２ａ・・・・・・同上の先端部
位、６・・・・・・案内部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンバインＡの機体の後面側に、機枠３１上面側に排藁
   を受入れる受入口３２を具備し機枠３０内腔に受入れた
   排藁を切截する切截機構を具備している排藁カッター３
   と、集束枠４１の上下回動作動により排藁を集束して放
   出するドロッパー４とを、コンバインＡの脱穀装置１の
   フィートチエン２側に排藁カッター３が位置しフィート
   チエン２から離れる側にドロッパー４が位置して側面視
   でラップするよう、コンバインＡの機体め左右方向に並
   列させて装架し、それら排藁カッター３及びドロッパー
   ４の上面側に、搬送レール５２が搬送チェ７５１の下面
   に対向する排藁搬出装置５を、それの始端部が前記フィ
   ートチエン２の終端部近傍に位置し先端部側が前述排藁
   カッター３の受入口３２の一隅上方を斜めにかすめてそ
   の排藁カッター３の側方に位置するよう平面においてコ
   ンバインＡの機体に対し斜めに装架し、その排藁搬出装
   置５の搬送レール５２の、平面にお・いて前記排藁カッ
   ター３の側方に隣接する先端部位５２ａを、該排藁搬出
   装置５の搬送チェ７５１に対して進退するよう昇降自在
   に設け、排藁カッター３の受入口３２の上方には、前記
   排藁搬出装置５が搬出してくる排藁を該受入口３２に向
   は抑圧案内する案内部材６を、前述搬送レール５２の先
   端部位５２ａの作用位置への上昇作動に連動して、排藁
   と接しない上方位置に上昇するように設けて構成したこ
   とを特長とするコンバインの排藁処理放出装置。