JPS6030921Y2 - 自脱型コンバインの搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、刈取殻稈を脱穀装置のフィートチエンと挟挿レー
ルの始端に搬送体により供給して脱穀する場合、多量の
殻稈が供給されらと、フィートチエンに接触する殻稈は
強制的に送り込まれるが上層の殻稈は挟挿レールの始端
の彎曲した面に受は止められて停滞しローリング現象を
生じ、遂には詰りを生じたり、その前部に多量の殻稈が
堆積する欠点があり、この現象は太（て硬い株元端部が
供給される短稈の場合、および生稈のように湿潤殻稈の
場合に著しかった。

また、作業中に機体を回行させる特等殻稈を刈取って供
給するのを中断すると最後に供給される小量の殻稈はフ
ィートチエンの始端の下降傾斜部から滑落して供給不能
になる。

更に、前記スターホイルをフィートチエンのチェンロー
ラーに噛合してスターホイルを強制的に駆動すると、麦
のように脆い殻稈はフィートチエンのチェンプレート間
に載った状態でチェンローラーに係合すべく深く侵入し
て狭い抱き込み空間になったスターホイルの突起により
押し曲げられたり、該突起とチェンローラーとの間に挾
み込まれて損傷したりするので、扱胴の扱歯によって引
張られると稈切れして扱室内に引き込まれて脱穀性能並
びに選別性能が著しく低下し、かつ殻稈を搬送していな
い時でもスターホイルが回転しているので危険であった
。

本考案は前述の諸欠点を改善せんとするものであって、
機体の前方に設けた刈取装置で刈取った殻稈を搬送体に
より脱穀装置のフィートチエンと挟挿レールの始端に供
給して脱穀するようにした自説型コンバインにおいて、
前記挟挿レールの始端近傍に、突起の先端の回転軌跡が
フィートチエンのチェンローラーとは係合せず、搬送突
起の移動軌跡間に侵入するスターホイルを、回転自在に
軸支してスターホイルを前記搬送突起に係止される殻稈
を介して駆動するように構威し、以って該スターホイル
により挟挿レールの前部に詰った殻稈を殻稈のみに係合
して掻き込むと共にスターホイルの突起間に形成される
掻き込み空間を広くしながら突起の侵入量を少なくして
殻稈の損傷乃至は折損を防止し、更に機体を同行すべく
刈取を中断した際、最後に供給されて滑落せんとする少
量の殻稈をもスターホイルの慣性による回転により掻き
込むようにしたことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１はコンバ
インの機台上に搭載した脱穀機であって、その扱口に沿
ってフィートチエン２と挟握レール３とが並設されてい
る。

そして、前記挟握レール３の継目に、下端を枢支した吊
杆４・・・の上端は保持枠５に係止されており、該保持
枠５の前端部に連設した軸受板６にはスターホイル７が
支軸７ａによりベアリングを介して回転自在に支持され
ている。

また前記スターホイル７の突起７′の先端の回転軌跡は
第３．４．５図に示すようにフィートチエン２のチェン
プレートに突設した搬送突起２’、２’の移動軌跡にの
もラップしており、チェンローラー２ｚ・・の移動軌跡
にはラップしていないので、スターホイル７の前後の突
起？’、？’間に形成される有効掻込空隙を大きく形成
することができる。

而して刈取装置に続く殻稈搬送体８から多量の殻稈がフ
ィートチエン２の始端の稍々下降傾斜した部分に供給さ
れると下部の殻稈はフィートチエン２の搬送突起２′・
・・によって強制移送されるが、上層の殻稈にまでは上
記移送力が及ばないので挟握レール３の始端の彎曲案内
面３ａに押し付けられて移動を阻止され、上層の殻稈は
第１図において反時計方向のローリングを起さんとする
。

しかしスターホイル７の突起７′・・・の先端はフィー
トチエン２の搬送突起２′・・・によって強制搬送され
る殻稈と噛合しているので、スターホイル７はフィート
チエン２により殻稈を介して回転駆動されること）なり
、前述の挟握レール３の始端彎曲案内面に阻止されて詰
ったり堆積妊んとする殻稈を掻き込む。

また、−行程の刈取脱穀作業が終って機体を旋回させる
べく刈取を中断すると最後に供給される穀稈量は少量と
なりフィートチエン２から滑落せんとするが、スターホ
イル７はそれまで所定の殻稈が通過することにより回転
駆動され、その慣性により回転し続けているので前記少
量の殻稈を第４図に示すように係止して掻込むこと）な
り稈もれを生ずることがない。

次に第６図及び第７図について他の例を説明すると、軸
受板６は基部を保持枠５に支点軸５′により上下傾動自
在に枢支し、中間部に穿設した長孔６′に挿通したねじ
６″により保持枠５に傾動固定可能に取付けである。

１０はスターホイル７の支軸７ａに後部を固定した支持
腕であって、その前部の軸１１には別のスターホイル９
が回転自在に支承してあり、このスターホイル９と後方
のスターホイル７の側面に固定した■プーリー１３．１
３にはラグ付のベルト１２が張設してあり、スターホイ
ル９の突起の先端とフィートチエン２の搬送突起２′と
の噛合関係は前述のスターホイル７と同様である。

而して、殻稈搬送体８により供給された殻稈は先ず前方
のスターホイル９によりフィートチエン２に掻き込まれ
、それがベルト１２のラグ及び後方のスターホイル７に
受は継がれ、次いでフィートチエン２と挟握レール３と
により挟持搬送される。

その際、多量の殻稈が供給された場合、前後のスターホ
イル７．９がそれぞれフィートチエン２の搬送突起２′
・・・により搬送される殻稈により回転駆動され、殻稈
の株元部を掻込む点では前述の例と同様であるが機体を
回行すべく刈取を中断した場合、前方のスターホイル９
に供給された殻稈が少くなっても後方のスターホイル７
は所定量の殻稈をフィートチエン２との間に挾持してい
るので殻稈を介して強制駆動されており、前方のスター
ホイル９の掻込力は大である。

また、手抜ぎを行う時は第６図に鎖線で示す如く軸受板
６を上昇傾動してねじ６″により固定すると後位のスタ
ーホイル７の前方の広い供給空間を形成することができ
る。

本考案は前述のように機体の前方に設けた刈取装置で刈
取った殻稈を搬送体により脱穀装置のフィートチエンと
挟握レールの始端に供給して脱穀するようにした自説型
コンバインにおいて、前記挟握レールの始端近傍に、突
起の先端の回転軌跡がフィートチエンのチェンローラー
とは係合せず、搬送突起の移動軌跡記に侵入するスター
ホイルを、回転自在に軸支してスターホイルを前記搬送
突起に係止される殻稈を介して駆動するように構成した
ので、スターホイルの前後の突起とフィートチエンとに
より囲まれる有効掻込間隙を大きく形成して的確な掻込
みを行うことができるものでありながら、多量の殻稈が
刈取装置から供給された時、スターホイルはその突起の
先端がフイートチエンの搬送突起により強制搬送される
殻稈によって回転駆動され、挟握レールの始端部により
阻止されている殻稈を剥ぎ取るようにして掻ぎ込むこと
）なり、それが集稈又は湿潤殻稈であっても挟握レール
の始端部に殻稈が詰ったり堆積するのを防止して確実に
送り込むことができる。

更に、前記スターホイルはその突起がフィートチエンの
チエンローラーには係合せず、チェンプレートの突起間
のみに侵入するので、それらの突起とチェンプレート間
に形成される抱き込み空間が広く高能率脱穀して殻稈量
が多くても、無理なく抱き込んで掻込むことができると
共に前記スターホイルの突起がチェンローラーに係合せ
ず、侵入量が浅いので、麦のように脆い殻稈でも損傷乃
至折損することがなく、扱室への引き込みを少なくして
脱穀性能及び選別性能が低下するのを防止することがで
き、しかも、殻稈が搬送されていない時はフィートチエ
ンが回動していてもスターホイルは回動することがなく
安全である。

また、−行程の刈取脱穀作業が終って機体を回行すべく
刈取を中断した時、最後に供給される殻稈量の少なくな
りフィートチエンの始端（アッパーチェン方式において
は挟握レールの始端）から滑落せんとするが、スターホ
イルはそれまで所定量の殻稈が送込まれていて回転して
いたので慣性により回転し続け、上記滑落せんとする少
量の殻稈が掻込むこと）なり、稈もれを防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
脱穀装置と殻稈搬送体との関係を示す側面図、第２図は
要部の断面図、第３図ａ、 ｂは同上拡大側面図、第４
図は供給穀稈が少ない状態を示す断面図、第５図は供給
穀稈量が多い状態を示す断面図、第６図は他の例を示す
側面図、第７図は同上断面図である。 ２・・・・・・フィートチエン、２′・・・・・・搬送
突起、３・・・・・・挟握レール、７・・・・・・スタ
ーホイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体の前方に設けて刈取装置で刈取った殻稈を搬送体に
   より脱穀装置のフィートチエンと挟挿レールの始端に供
   給して脱穀するようにした自説型コンバインにおいて、
   前記挟挿レールの始端近傍に、突起の先端の回転軌跡が
   フィートチエンのチェンローラーとは係合せず、搬送突
   起の移動軌跡間に侵入するスターホイルを、回転自在に
   軸支してスターホイルを前記搬送突起に係止される殻稈
   を介して駆動するように構威したことを特徴とする自脱
   型コンバインの搬送装置。