JPH08825Y2 - 玉葱の茎葉切断装置 - Google Patents

玉葱の茎葉切断装置

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JPH08825Y2
JPH08825Y2 JP1992010378U JP1037892U JPH08825Y2 JP H08825 Y2 JPH08825 Y2 JP H08825Y2 JP 1992010378 U JP1992010378 U JP 1992010378U JP 1037892 U JP1037892 U JP 1037892U JP H08825 Y2 JPH08825 Y2 JP H08825Y2
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保徳 浦野
Original Assignee
松山株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は玉葱の茎葉切断装置に係
り、主として玉葱収穫機において掘り上げられた玉葱の
茎葉を下向きに整えて切断するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の玉葱の茎葉切断装置とし
ては、たとえば、実開昭63−174697号公報に記
載された構造が知られている。この公報に記載の構造
は、一対の搬送ローラを互いに内側下方に向かって回転
自在に並設軸架し、この一対の搬送ローラの外周部に玉
葱を搬送する弾性搬送突条を螺旋状に設け、この一対の
搬送ローラの搬出端部の外方部に玉葱を支持する一対の
玉葱支持体を互いに内側に向かって回転自在に並設軸架
し、この一対の玉葱支持体の近傍部に一対の玉葱支持体
にて支持された玉葱の茎葉を切断する固定刃及び可動刃
を設け、前記一対の搬送ローラの外周部に設けた前記弾
性搬送突条には、長さ方向に間隔をおいて多数の弾性突
起を、それぞれの搬送ローラの端面部からみて放射状に
突設した構造である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前記公報に記載の構造
では、弾性搬送突条にて玉葱を順次玉葱支持体に向けて
搬送するとともに、多数の弾性突起にて前記玉葱の茎葉
を一対の搬送ローラ間から下向きに姿勢を揃えるもので
あるが、この際、多数の弾性突起は放射状に突設されて
いるため、玉葱の茎葉が乾燥している場合には問題は少
ないが、玉葱の茎葉が朝露などで濡れている場合には茎
葉が弾性突起に引っ掛かったまま巻き込まれ、搬送ロー
ラの外周面に巻き付いてしまい、茎葉を下向きに姿勢を
揃えることができず、茎葉が搬送ローラにて搬送される
玉葱から無理に千切られ、したがって、茎葉は玉葱の所
定位置から安定した状態で固定刃及び可動刃にて切断す
ることができず、玉葱の商品価値を低下する原因の一つ
になる、という問題がある。
【0004】本考案は、このような点に鑑みてなされた
もので、玉葱の茎葉を常に安定した状態で一対の搬送ロ
ーラ間から下向きに姿勢を揃えることができ、茎葉が弾
性突起に引っ掛かったまま巻き込まれたり、搬送ローラ
の外周面に巻き付いたり、茎葉が搬送ローラにて搬送さ
れる玉葱から無理に千切られることを確実に防止でき、
したがって、茎葉は玉葱の所定位置から安定した状態で
切断することができる玉葱の茎葉切断装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案の玉葱の茎葉切断
装置は、玉葱の茎葉を導入する間隔を開けて互いに内側
下方に向かって回転自在に並設軸架されそれぞれの外周
部に玉葱を搬送する弾性搬送突条を螺旋状に設けた少な
くとも一対の搬送ローラと、この一対の搬送ローラの搬
出端部の外方部に位置して設けられ一対の搬送ローラの
搬出端部から搬出される玉葱の茎葉を切断するカッター
と、を具備し、前記弾性搬送突条は、この弾性搬送突
条の螺旋方向に沿って間隔をおいて多数の弾性突起を突
設するとともに、この多数の弾性突起の先端部をそれぞ
れの前記搬送ローラの回転方向と反対方向の外側に向
て突出し、この多数の弾性突起は先端部に向かって次
第に細くなる形状に形成したものである。
【0006】
【作用】本考案の玉葱の茎葉切断装置では、対向した一
対の搬送ローラを互いに内側下方に向けて回転するとと
もに、この一対の搬送ローラ上に茎葉を有する玉葱を順
次搬入すると、これらの各玉葱は、一対の搬送ローラの
弾性搬送突条にて一対の搬送ローラ間に移動されて搬送
されるとともに、これら玉葱の茎葉は、一対の搬送ロー
ラの弾性搬送突条に設けた多数の弾性突起にて一対の搬
送ローラの間から下方に導かれて搬送され、したがっ
て、各玉葱が搬送されるとともに、これら玉葱の茎葉
は、下向きに垂下された状態に姿勢が整えられて一対の
搬送ローラの搬出端部から搬出される。この際、弾性搬
送突条の各弾性突起の先端部は、それぞれの搬送ローラ
の法線方向からそれぞれの搬送ローラの回転方向と反対
方向に向かって突出されているとともに、この多数の弾
性突起は先端部に向かって次第に細くなる形状に形成さ
れているので、この各弾性突起は茎葉を一対の搬送ロー
から下方に引き込むとともに茎葉から次第に離脱
して回転し、したがって、各弾性突起によって茎葉が搬
送ローラの外周面に巻き付くことなく下向きに垂下され
る。
【0007】また、一対の搬送ローラの搬出端部から搬
出された各玉葱の下向きに垂下された状態の茎葉はカッ
ターにて切断除去され、各玉葱は外方に搬出される。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例の構成を図面を参照
して説明する。
【0009】図において1は玉葱収穫機で、この玉葱収
穫機1は走行輪2、掘起体3、第1のコンベヤ4、第2
のコンベヤ5、シュート6、茎葉切断装置7、横送りコ
ンベヤ8及び無限軌道帯9を備えている。
【0010】前記茎葉切断装置7は、相対して左右に配
設固定された一対の側枠10を有し、この左右の側枠10間
には複数のローラからなる搬送ローラ群11が回転自在に
並設軸架されている。この搬送ローラ群11は、相互間に
玉葱aの茎葉bを導入する間隔を開けて回転自在に並設
軸架された対向する一対の搬送ローラ12,13を一組みと
する複数組みにて構成され、この各組みの対向する一対
の搬送ローラ12,13は、前記玉葱収穫機1に搭載された
エンジン14からの出力によって互いに内側下方に向かっ
て回転駆動されるようになっている。前記各組み一対の
搬送ローラ12,13は、それぞれ回転軸15と、この回転軸
15の両端部に固着された円形の端面板16と、この両端部
の端面板16間に固着された円筒体17とにより構成されて
いる。
【0011】前記各組み一対の搬送ローラ12,13におい
て、それぞれの前記円筒体17の外周部には細い帯状の取
付溝18が螺旋状に形成され、この取付溝18にはゴムなど
の弾性部材からなる細幅長尺状の弾性搬送突条19が取付
溝18に沿って螺旋状に一体に固着され、この弾性搬送突
条19の前縁部の送り面部20が前記円筒体17の外周面部よ
り外方に突出した状態で弾性搬送突条19が取付溝18に固
着されている。この弾性搬送突条19の螺旋状間のピッチ
は一対の搬送ローラ12,13の回転によって玉葱aを搬送
可能なピッチで形成されている。
【0012】また、前記弾性搬送突条19には、その長さ
方向すなわち螺旋方向に間隔をおいて多数の弾性突起21
が一体に突設されているとともに、この各弾性突起21の
先端部はそれぞれの前記搬送ローラ12,13の法線方向か
らそれぞれの搬送ローラ12,13の回転方向と反対方向で
法線方向から逃げる方向に向けて突出されている。しか
して、前記各弾性突起21は、基端部が太く先端部に向か
うにつれ次第に細くなる形状に形成されている。
【0013】つぎに、前記搬送ローラ群11の搬出端部の
外方上部に支枠22が水平状に配設され、この支枠22の両
端部が前記左右の側枠10の後端部間に固着されている。
この支枠22の長さ方向には前記各組み一対の搬送ローラ
12,13の中で、その一方の搬送ローラ12に対向する間隔
でそれぞれ軸受体23にて複数の垂直状の回転軸24が回転
自在に支持され、この各回転軸24の下端部にはそれぞれ
の一方の搬送ローラ12の搬出端部に近接した状態で回転
される弾性部材からなる玉葱支持体25が固着されてい
る。この各玉葱支持体25は上面部を上方に弧状に膨らま
せて形成されている。
【0014】また、前記各玉葱支持体25の下側部には弾
性部材からなる環状体26が一体に固着されている。さら
に、前記各回転軸24の上端部にはプーリ27が固着され、
この各プーリ27は前記エンジン14からの出力によってベ
ルト28を介して回転駆動され、それぞれの各玉葱支持体
25及び環状体26は内側外方に向かって回転駆動されるよ
うになっている。
【0015】また、前記搬送ローラ群11の搬出端部の外
方下部に機枠29が水平状に配設され、この機枠29の両端
部が前記左右の側枠10の後端部間に固着されている。こ
の機枠29の長さ方向には前記各組み一対の搬送ローラ1
2,13の中で、その他方の搬送ローラ13に対向する間隔
でそれぞれ軸受体30にて複数の垂直状の回転軸31が回転
自在に支持され、この各回転軸31の上端部にはそれぞれ
の他方の搬送ローラ13の搬出端部に近接した状態で回転
される弾性部材からなる玉葱支持体32が前記一方の各玉
葱支持体25と同一レベルで固着されている。この各玉葱
支持体32は上面部を上方に弧状に膨らませて形成されて
いる。
【0016】また、前記各玉葱支持体32の下側部に位置
して前記回転軸31に円盤状のカッター33の中心部が固着
され、このカッター33の外周部に形成された環状刃34が
前記環状体26の外周部に当接した状態で回転されるよう
になっている。前記回転軸31を支持した各軸受体30は、
下端部の支軸35を中心としてそれぞれ左右方向に回動自
在に支持され、上端部がコイルスプリング36及び調整ボ
ルト37にて前記カッター33の環状刃34が常時前記環状体
26の外周部に圧接するように付勢支持されている。しか
して、前記一方の玉葱支持体25と前記他方の玉葱支持体
32との間には玉葱aの茎葉bが通過する間隙を開いて配
設され、この間隙の下方部に前記カッター33の環状刃34
と前記環状体26の外周部との圧接部が位置するようにな
っている。
【0017】つぎに、前記実施例の作用を説明する。
【0018】圃場において、エンジン14からの出力によ
って無限軌道帯9が回行駆動されるとともに玉葱収穫機
1が進行され、また、第1のコンベヤ4及び第2のコン
ベヤ5はそれぞれ時計方向の後上方に向かって回行さ
れ、茎葉切断装置7の搬送ローラ群11における各組み一
対の搬送ローラ12,13は互いに内側下方に向かって回転
されるとともに、各組み一対の玉葱支持体25,32は互い
に内側外方に向かって回転され、各組みの環状体26及び
カッター33は互いに内側外方に向かって回転され、さら
に、横送りコンベヤ8は横方向に向かって回行される。
【0019】そして、堀起体3にて圃場の茎葉bを有す
る玉葱aは順次掬い上げられるとともに、これらの玉葱
aは第1及び第2のコンベヤ4,5にて後上方に向かっ
て土を振るい落としながら搬送され、第2の搬送コンベ
ヤ5の搬出端部からシュート6を介して茎葉切断装置7
の搬送ローラ群11の搬入部に搬入される。この搬送ロー
ラ群11に搬入された茎葉bを有する各玉葱aは、相互に
内側下方に向かって回転されている各組み一対の搬送ロ
ーラ12,13毎に分散されるとともに、この各組み一対の
搬送ローラ12,13の弾性搬送突条19,19の送り面部20,
20にて一対の搬送ローラ12,13間に移動されて搬送方向
に搬送されるとともに、これら玉葱aの茎葉bは、一対
の搬送ローラ12,13の弾性搬送突条19,19に設けた多数
の弾性突起21,21のそれぞれに係合され、かつ、この多
数の弾性突起21,21にて一対の搬送ローラ12,13の間の
隙間から下方に導かれて搬送され、したがって、各玉葱
aが搬送されるとともに、これら玉葱aの茎葉bは、下
向きに垂下された状態に姿勢が整えられて一対の搬送ロ
ーラ12,13の搬出端部から搬出される。
【0020】この際、一対の搬送ローラ12,13の弾性搬
送突条19,19の各弾性突起21,21の先端部は、それぞれ
の搬送ローラ12,13の法線方向からそれぞれの搬送ロー
ラ12,13の回転方向と反対方向の外方に向かって突出さ
れているとともに、この各弾性突起は先端部に向かって
次第に細くなる形状に形成されているので、この各弾性
突起21,21は、茎葉bを一対の搬送ローラ12,13の間の
隙間から下方に引き込むとともに茎葉bから次第に離脱
して外側上方から内側下方に向かって回転し、したがっ
て、各弾性突起21,21によって茎葉bがそれぞれの搬送
ローラ12,13の外周面に巻き付くことなく下向きに垂下
され、各茎葉bの姿勢が整えられる。
【0021】また、一対の搬送ローラ12,13の搬出端部
から搬出された各玉葱aは、茎葉bを下向きに垂下され
た状態のまま互いに内側外方に向けて回転されている一
対の玉葱支持体25,32間上に搬入支持されるとともに、
これら各玉葱aの茎葉bは、それぞれの一対の環状体26
とカッター33の環状刃34との間に移動され、かつ、この
環状体26とカッター33の環状刃34とにより切断除去さ
れ、各玉葱aは一対の玉葱支持体25,32の回転によって
外方に搬出される。そして、これらの各玉葱aは、横送
りコンベヤ8上に搬出され、この横送りコンベヤ8にて
横方向に向かって搬送搬出される。
【0022】前記実施例では、螺旋状の弾性搬送突条19
は、前縁部に玉葱aを送る送り面部20を形成するととも
に、長さ方向に間隔をおいて多数の弾性突起21を一体に
突設する場合について説明したが、これに限らず、多数
の弾性突起21を有する螺旋状の弾性搬送突条19の前縁部
または後縁部に沿って玉葱aを送る搬送突条を螺旋状に
一体に突設するようにしてもよい。
【0023】
【考案の効果】本考案によれば、玉葱の茎葉を導入する
間隔を開けて互いに内側下方に向かって回転自在に並設
軸架された少なくとも一対の搬送ローラの外周部に弾性
搬送突条をそれぞれ螺旋状に設け、の弾性搬送突条に
この弾性搬送突条の螺旋方向に沿って間隔をおいて多
数の弾性突起を突設するとともに、この多数の弾性突起
の先端部をそれぞれの搬送ローラの回転方向と反対方向
の外側に向かって突出し、この多数の弾性突起は先端部
に向かって次第に細くなる形状に形成したので、この一
対の搬送ローラの弾性搬送突条にて玉葱を搬出方向に向
かって搬送しながらこの多数の弾性突起にて玉葱の茎葉
を一対の搬送ローラの間から下方に確実に導き出し
この玉葱の茎葉を常に安定した状態で下向きに姿勢を揃
えて一対の搬送ローラの搬出端部からカッターに向かっ
て搬出することができ、この際、多数の弾性突起は搬送
ローラの回転方向と反対方向の外側に向かって突出する
とともに、先端部に向かって次第に細くなる形状に形成
されているので、茎葉が弾性突起に引っ掛かったまま巻
き込まれたり、搬送ローラの外周面に巻き付いたり、茎
葉が搬送ローラにて搬送される玉葱から無理に千切られ
ることを確実に防止でき、したがって、茎葉は玉葱の所
定位置から安定した状態で切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す一部を切欠した玉葱の
茎葉切断装置の正面図である。
【図2】同上一部の平面図である。
【図3】同上搬送ローラの断面図である。
【図4】同上搬送ローラと玉葱支持体との関係を示す一
部の側面図である。
【図5】同上玉葱収穫機の側面図である。
【符号の説明】
12 搬送ローラ 13 搬送ローラ 19 弾性搬送突条 21 弾性突起 25 玉葱支持体 32 玉葱支持体 33 カッター a 玉葱 b 茎葉

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 玉葱の茎葉を導入する間隔を開けて互い
    に内側下方に向かって回転自在に並設軸架されそれぞれ
    の外周部に玉葱を搬送する弾性搬送突条を螺旋状に設け
    た少なくとも一対の搬送ローラと、この一対の搬送ロー
    ラの搬出端部の外方部に位置して設けられ一対の搬送ロ
    ーラの搬出端部から搬出される玉葱の茎葉を切断するカ
    ッターと、を具備し、 前記弾性搬送突条は、この弾性搬送突条の螺旋方向に
    沿って間隔をおいて多数の弾性突起を突設するととも
    に、この多数の弾性突起の先端部をそれぞれの前記搬送
    ローラの回転方向と反対方向の外側に向かって突出し、
    この多数の弾性突起は先端部に向かって次第に細くなる
    形状に形成した ことを特徴とする玉葱の茎葉切断装置。
JP1992010378U 1992-03-03 1992-03-03 玉葱の茎葉切断装置 Expired - Lifetime JPH08825Y2 (ja)

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JPH0613416U JPH0613416U (ja) 1994-02-22
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JPS63199937U (ja) * 1987-06-12 1988-12-22

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JPH0610746Y2 (ja) * 1988-03-08 1994-03-23 松山株式会社 収穫物の茎葉切断装置

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