JPS646692Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンバインの排ワラ移送装置に関す
るものである。

従来、コンバインのフイードチエーン終端部に
連結した排ワラ移送装置としては、排ワラチエー
ンを用いて、同チエーンにより脱穀済の排ワラを
挾持して排ワラ処理部へ移送すべく構成している
が、排ワラの短稈や刺り稈等の挾雑物がチエーン
にはさまり、チエーンの作動に支障を生起し、排
ワラの移送姿勢が不規則となり、排ワラ処理部と
してのカツターへの供給姿勢が不均一で切断の均
一化をはかりえない欠点があつた。

この考案では、かかる欠点を解消すべく排ワラ
移送装置を、前部を傾斜状とし後部を水平状とし
た四番樋を設けると共に、該四番樋の下部にタイ
ン付チエーンを内装張設してこれより排ワラを移
送すべく構成して排ワラの移送が確実にできるよ
うにしたコンバインの排ワラ移送装置を提供せん
とするものである。

この考案の実施例を図面にもとづき詳説すれ
ば、Ａはコンバインを示し、前部に刈取部ａを、
本機部分に脱穀部ｂ、選別部ｃを有し、後端には
排ワラ処理部ｄを設け、下部には走行部ｅとして
のクローラを設け、同走行部ｅにより走行しなが
ら刈取部ａにより穀稈の刈取りを行いつつ、脱穀
部ｂ、選別部ｃにより脱穀、選別して排ワラは排
ワラ処理部へ、脱粒した精穀粒は回収するもので
ある。

刈取部ａの前端は、穀稈引起し用のタイン１が
設けられ、その後方には刈刃２が設けられ、刈刃
２の上方部分には刈取つた穀稈を次工程の脱穀部
ｂへ移送するための縦搬送機構３が設けられてい
る。

刈取部ａの縦搬送機構３の終端には脱穀部ｂの
側方に張架したフイードチエーン４が連結されて
いる。

フイードチエーン４は脱穀部ｂの側方に張架さ
れて、穀稈を搬送しながら脱穀部ｂの扱胴により
脱穀するものである。

脱穀部ｂの下方には選別部ｃが設けられてお
り、同選別部ｃには前部に唐箕５を設け、中央に
は揺動選別装置６が揺動自在に設けられており、
同装置後端にはストローラツク７が連設され、揺
動選別装置６下方には１番コンベアー８が、スト
ローラツク７下方には２番還元のための２番コン
ベアー９が設けられている。ストローラツク７の
後方には、排塵口１０が形成されて、同排塵口１
０の始端には排塵フアン１１が設けられ、強制排
塵を行うべく構成されている。

排塵口１０と仕切られた本機後端には排ワラ処
理部ｄが設けられており、同排ワラ処理部ｄには
カツター１２が内蔵され、排ワラを截断して機体
外に排出するものである。

フイードチエーン４の終端部分と排ワラ処理部
ｄとの間には、排ワラ移送装置ｆが介在してい
る。

排ワラ移送装置ｆは、排塵口１０の天井面を形
成する機枠体すなわち四番樋１３の前後端に駆動
スプロケツト１４と遊動輪１５とを設け、駆動ス
プロケツト１４と遊動輪１５との間には回動自在
にタイン用チエーン１６が懸架されており、同チ
エーン１６には倒伏自在にタイン１７基端が連設
されている。

そして、上記四番樋１３は、第１図に示す如
く、前部を傾斜状にして、後部を水平状に構成し
ており、該四番樋１３の下部に、四番樋１３の傾
斜部および水平部に沿つて上記のタイン付チエー
ン１６が移動自在に内装張設されている。

駆動スプロケツト１４と遊動輪１５との中途部
分には転動輪１８が設けられており、タイン用チ
エーン１６の上側張り部分は前部が上り勾配で転
動輪１８部分より水平に移行すべく張架されてお
り、同チエーン１６の上側張り部分において、タ
イン１７が起立すべく同部分にはタイン起立用の
ガイド杆１９が配設されている。

同チエーン１６の上側張り部分でタイン１７が
起立する位置には、案内パイプ２０が張架され
て、タイン１７による排ワラの移送の案内をす
る。

２１は案内パイプ２０を支持する支持杆であり
機体に固定されており、スプリング２２により同
パイプを下方へ圧接状態としている。

また、タイン１７は機枠体１３の上側面に形成
した溝部２３からタインの起立時にタイン本体が
突出すべく構成され、しかも、タイン用チエーン
１６は、フイードチエーン４の後端と、排ワラ処
理部ｄとの間において、斜め方向に複数条設ける
場合もあり、この場合には穀稈の株元に近いタイ
ンの連設を穂先に近いタインの連設よりも遅くし
て、排ワラ処理部ｄに移送到達された穀稈がカツ
ター軸に対し平行姿勢となり、カツターへの供給
姿勢が良好となつて均一な截断がなされるように
構成している。

この考案の実施例は上記のように構成されてい
るものであり、刈取部ａにより刈取られた穀稈
は、縦搬送機構３により移送され、さらにフイー
ドチエーン４に受継がれて脱穀部ｂで脱穀され
る。フイードチエーン４により移送されてきた脱
粒済穀稈は同フイードチエーンの終端に連絡した
排ワラ移送装置ｆとしてのタイン１７により四番
樋１３上を傾斜状及び水平状にすべるように移送
されて排ワラ処理部ｄへ供給され、截断処理され
て機体外へ排出されるものである。

この考案によれば、フイードチエーンから排ワ
ラ処理部へ排ワラを移送する排ワラ移送装置にお
いて、前部を傾斜状とし後部を水平状とした四番
樋を設けると共に、該四番樋の下部に上記傾斜部
および水平部に沿つて移動するタイン付チエーン
を内装張設して該タインにより排ワラを移送すべ
く構成したものであるから、四番樋の上面を移送
される排ワラを、該排ワラに対して下方からタイ
ンにより支持された状態で終端部に送ることがで
き、移送時での稈の乱れをなくし、カツタ等への
供給姿勢が確実に行なわれるものである。

また、四番樋は前部を傾斜状とし後部を水平状
としているために、排ワラ移送時にフイードチエ
ーン側との接続が円滑に行なえて排ワラがつまる
おそれもなく、コンバインによる刈取脱穀作業が
能率的に行なえるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の側面図、第２図は平面図、
第３図は第２図−線の断面図。 Ａ……コンバイン、ｆ……排ワラ移送装置、４
……フイードチエーン、１０……排塵口、１３…
…機枠体、１６……タイン用チエーン、１７……
タイン、１９……ガイド杵、２０……案内パイ
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンバインの排ワラ処理部へフイードチエーン
   から排ワラを移送する排ワラ移送装置において、
   前部を傾斜状とし、後部を水平状とした四番樋を
   設けると共に、該四番樋下部に、上記傾斜状およ
   び水平部に沿つて移動するタイン付チエーンを内
   装張設して該タインにて排ワラを移送すべく構成
   したことを特徴とするコンバインの排ワラ移送装
   置。