JPS6011776Y2

JPS6011776Y2 - 大豆刈取機における集束バケツト

Info

Publication number: JPS6011776Y2
Application number: JP15619779U
Authority: JP
Inventors: 友彦市川; 隆夫杉山; 正雄間中
Original assignee: 農業機械化研究所
Priority date: 1979-11-10
Filing date: 1979-11-10
Publication date: 1985-04-18
Also published as: JPS5673240U

Description

【考案の詳細な説明】

【産業上の利用分野】本考案は、大豆刈取機における集束パケットに関し、特
に集束量と放出機構を改良した集束パケットに関するも
のである。

【従来の技術】

周知の大豆刈取機として、機体前部に設けた刈取部と、
この刈取部で刈取られた大豆の茎稈を挟持し、揚上しな
がら機体後方に搬送する搬送装置と、搬送装置の終端か
放出された大豆の茎稈を受け、はぼ所定量集積して放出
するようにした集束パケットとを備えたものがある。

【考案が解決しようとする問題点】

この刈取機の集束パケットは、集束のための側板もしく
は底板を下方に回動させて集積した大豆の茎稈を圃場に
落下させる方式であり、１回の集積、放出量は、機体が
２〜３ｒｒＬ走行し刈取った量となっている。そして、圃場に放出された茎稈束は、通常、圃場で乾燥
するために島立て作業が行われるが、この島立て作業に
は、２〜３ｒｒＬ間隔に放出された茎稈束を３束くらい
１カ所に集めて行っており、集束のために多くの労力を
要していた。このため、１回の島立て分に相当する茎稈を集積し放出
するようにした集束パケットが要望されているが、前述
の従来の方式を大形にするだけでは、側板もしくは底板
を開いたとき圃場面に接触することになり、実用化でき
なかった。

【問題点を解決するための手段】

そこで本考案は、集束パケットを、上端部を機体に枢支
して下端側を移動可能にした前後一対の側板と、この一
対の側板の下端部間にほぼ水平に設けた底板とを有し、
両側板を連動するように連結して大豆の茎稈を底板上に
集積する位置と後方に回動して底板上に集積した茎稈を
後方に押出し両側板間から排出する位置とに変位可能に
することによって、従来の集束パケットの３倍程度の集
積が可能となり、しかも、両側板はほぼ水平（横）方向
に移動するので圃場面との間隔を狭くできて、放出の際
の束の乱れ、落下の際の裂莢などを少くする大豆刈取機
における集束パケットを提供するものである。

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体的に説明
する。第１図において、符号１は歩行型大豆刈取機の機体で、
この機体１には前輪２．後輪３が装着され、図示しない
エンジンにより後輪３を駆動し走行するようになってい
る。機体１の前部下方には刈刃４が設けられ、刈刃４の上側
から機体１の後部−側に向け、一対の搬送帯からなる搬
送装置５が、機体１の後方にゆくに従ってその高さが次
第に高くなるように設けられ、搬送装置５の後端部には
、放出ベルト６と案内杆７が設けられている。放出ベルト６および案内杆７の下方には、第２図〜第４
図に示す集束パケット８が設けられている。この集束パケット８は、機体１に枢支軸９を介して上端
部を枢支され、下端側を前後に移動可能とした前部側板
１０と、この前部側板１０と所定の間隔を保持して対向
位置に設けられ、枢支軸１１により機体１に上端を枢支
された後部側板１２と、前部側板１０と後部側板１２の
両下端位置間に配設され、前方に突出する２本の支持ア
ーム１３ａの先端部を機体１から水平に突出した支持軸
１４に枢支し、かつ左右両側部に前記前部側板１０の下
端屈曲部１０ａを設けたローラ１５，１５を移動可能に
支持するガイドレール１６．１６を設けた底板１３とか
らなり、後部側板１２の枢支部（即ち、枢支軸１１位置
）と、前記側板１０の枢支部（即ち、枢支軸９位置）と
を、リンク部材１７で連結している。また、後部側板１２の枢支部には、機体１の操縦部１８
側に延びる操作レバー１９の一端が固着されている。そして、操作レバー１９の操作によって、集束パケット
８は、第２図に示す閉状態と、第４図に示す開状態に変
位可能となっている。なお、符号２０は、前部側板１０下端部後面に取付けら
れ、前部側板１０が閉位置から開位置に移動するとき、
底板１３上に載置された大豆の茎稈を押出す働きをする
ゴム板製のスクレーパである。このような構成の大豆刈取機においては、刈刃４で刈取
られた大豆の茎稈Ａは、搬送装置５に挾持され、揚上し
ながら機体後方に搬送され、放出ベルト６と案内杆７で
機体側方に方向転換して放出される。その放出位置には、集束パケット８が閉状態になってい
て、両側板１０，１２、底板１３内に順次集積された大
豆茎稈Ａが、はぼ所定量に達すると（この間の刈取機の
移動距離は８〜１゜ｒｒＬ）、操縦部１８で操縦してい
る作業者は、操作レバー１９を第２図で矢印で示すよう
に枢支軸１１を中心に上方に回動させる。そうすると、後部側板１０は枢支軸１１を中心に後方（
矢印方向）に回動し、これと同時に前部側板１０もリン
ク部材１７を介して枢支軸９を中心に後方（矢印方向）
に移動し、また、底板１３は、前部側板１゜の移動に伴
ってガイドレール１６を移動するローラ１５によって枢
支軸１４を中心にやや上向きに回動し、大豆茎稈Ａは、
主として前部側板１ｏとスクレーパ２０によって押出さ
れて圃場面Ｂ上に放出され開状態となる（第４図参照）
。この間、刈取機は第２図および第４図に示す矢印方向に
移動しているので、前部側板１０および底板１３は放出
された大豆茎稈Ａの前側にあり、後部側板１２は、上方
に向は回動しているところから放出された大豆茎稈Ａを
崩すことなく通過することができる。後部側板１２の下端が、放出された大豆茎稈Ａ位置を通
過したならば、直ちにレバー１９を下方に押し下げると
集束パケット８は元の閉状態に戻る。集束パケット８から放出される大豆茎稈Ａは、底板１３
と圃場面Ｂが接近しているので、放出時の衝撃は極めて
小さく、従って裂莢などを起こすことがなく、また、前
述のように放出束に乱れを生ずることがない。なお、前記実施例ではレバー１９の操作を人力で行うよ
うにしているが、これを動力で操作して集束パケット８
を開閉するようにしてもよく、また、この開閉動作を、
一定の周期で自動的に行うようにしてもよいのである。

【考案の効果】

以上説明したように本考案の大豆刈取機における集束パ
ケットによれば、前部側板１０と後部側板１２の上端部
を枢支腰下端側を移動可能にして連動して回動させて開
閉するようにしたので、特に底板１３を低くすることが
できて大豆刈取機の集積量を多くすることができ、しか
も、集束パケットを開いたとき底板が圃場面と接触した
り、後部側板が放出した大豆茎稈に接触することがなく
、放出される大豆茎稈の落下距離が短いので落下による
裂莢や束の乱れを生ずることがない。なお、本考案の集束パケットは、歩行型の大豆刈取機だ
けでなく、他の収穫機、例えばコンバインの脱穀排藁の
集束パケット（ドロッパー）などにも適用できるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す大豆刈取機全体の斜視
図、第２図は集束パケットの側面図、第３図は第２図の
■−■線断面図、第４図は第２図の作用説明図である。１・・・・・・機体、２・・・・・・前輪、３・曲・後
輪、４・・曲刈刃、５・・・・・・搬送装置、６・・・
・・・放出ベルト、７・・・・・・案内杆、訃・・・・
・集束パケット、９，１１・曲・枢支軸、１０・・・・
・・前部側板、１２・・・・・・後部側板、１３・・・
・・・底板、１４・・・・・・支持軸、１５・・曲ロー
ラ、１６・・・・・・ガイドレール、１７・・・・・・
リンク部材、１訃・・・・・操縦部、１９・・・・・・
操作レバー２ｏ・曲・スクレーパ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

機体前部に設けた刈取部と、この刈取部で刈取られた大
豆の茎稈を挾持し、揚上しながら機体後方に搬送する搬
送装置と、搬送装置の終端から放出された大豆の茎稈を
受け、はぼ所定量集積して放出するようにした集束パケ
ットとを備える大豆刈取機において、前記集束パケット
は、上端部を機体に枢支して下端側を移動可能にした前
後一対の側板と、この一対の側板の下端部間にほぼ水平
に設けた底板とを有し、両側板を連動するように連結し
て大豆の茎稈を底板上に集積する位置と後方に回動して
底板上に集積した茎稈を後方に押出し両側板間から排出
する位置とに変位可能に構成したことを特徴する大豆刈
取機における集束パケット。