JPS5817214B2 - 酸無水物系の耐熱性硬化剤組成物 - Google Patents

酸無水物系の耐熱性硬化剤組成物

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JPS5817214B2
JPS5817214B2 JP9327180A JP9327180A JPS5817214B2 JP S5817214 B2 JPS5817214 B2 JP S5817214B2 JP 9327180 A JP9327180 A JP 9327180A JP 9327180 A JP9327180 A JP 9327180A JP S5817214 B2 JPS5817214 B2 JP S5817214B2
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JP
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curing agent
acid anhydride
anhydride
epoxy resin
agent composition
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JP9327180A
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及川洋
高橋勝治
村山義夫
富永秀光
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規にして有用なる、酸無水物系の耐熱性硬化
剤組成物に関するものであり、さらに詳細には、特定の
四塩基酸無水物と二塩基酸無水物とをエポキシ樹脂用硬
化剤の必須の成分として含んで成る、耐熱性にすぐれ、
かつ、硬化物の機械強度もすぐれた硬化剤組成物に関す
るものである。
一般に、エポキシ樹脂を硬化剤で架橋硬化させてなる、
いわゆるエポキシ樹脂硬化物は機械的・電気的性質が良
好なことから、電気製品用注型品の製造および含浸物、
塗装物、積層板の製造ならびに接着剤などとして広範な
用途に用いられている。
そして、これら諸製品の特性はかかる硬化物の性質、ひ
いてはその硬化物の主構成成分であるエポキシ樹脂自体
の特性および硬化剤の化学構造などに起因する性質に専
ら依存することが知られている。
とりわけ最近は、電子機器および輸送機器などに関する
技術の高度化に伴い、耐熱性に対する要求が高まってき
てお虱それに沿った樹脂および硬化剤の研究も盛んであ
る。
ところで、この種の酸無水物系の耐熱性硬化剤としては
、無水ピロメリット酸や無水ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸などが従来から知られており、さらには本発明者
らが先に見出した(特開昭5−5−36406号明細書
)下記の〔13式で表わサレる「5−(’2.5−ジオ
キソテトラヒドロフ1) ル) −3−メチル−3−シ
クロヘキセン−1゜2−ジカルボン酸(以下、MCTC
と略記する)をも含めた各種の四塩基酸無水物硬化剤は
、架橋密度が高り、シたがって硬化物の耐熱性もすぐれ
るものである。
本発明者らが、さらに耐熱性硬化剤としてのとのMCT
Cについての多角的な研究を進める中で、エポキシ樹脂
とMCTCとから得られる硬化物はその耐熱性の一つの
尺度である熱変形温度(ASTMD−648)が高く、
熱時における物性低下も小さいなど、いわゆる耐熱性の
すぐれたものである反面、硬くて脆さをもつものであり
、その結果は曲げ強度などの機械物性にやや劣るもので
あることがわかった。
そこで、本発明者らはこのMCTC硬化物の機械的強度
を改良すべく検討を重ねた結果、該MCTCと二塩基酸
無水物との併用に成る酸無水物硬化剤を用いたエポキシ
樹脂硬化物が、室温のみならず、150℃という高温に
おいてもすぐれた機械強度を示すこと、加えてこれら両
硬化剤成分の共融混合物は融点の低下を示し、エポキシ
樹脂との混合作業が容易になることをも見出して、本発
明を完成さすに到った。
すなわち、本発明はMCTCと1種または2種以上の二
塩基酸無水物とを必須成分として含んで成る耐熱性硬化
剤組成物を提供するものである。
ここにおいて、前記二塩基酸無水物として代表的なもの
は無水フタル酸、(メチル)テトラヒドロ無水フタル酸
、無水(メチル)ナデイツク酸、(メチル)へサキヒド
ロ無水フタル酸およびドデセニルコハク酸無水物、々ら
ぴに無水クロレンデイツク酸の如きハロゲン化物などで
ある。
この場合において、無水クロレンデイツク酸の如きハロ
ゲン化物を用いることによシ難燃性を付与できることは
勿論であシ、このほか本発明の目的を損ねない限りにお
いて、無水トリメリット酸の如き三塩基酸無水物をはじ
めとする公知慣用の硬化剤を加えることは一面に差支え
ない。
そして、これら上記の二塩基酸無水物とMCTCとの混
合割合は硬化物の耐熱性、物性あるいは組成物の融点な
どとの関連から、いかなる比率を選択してもよいが、好
ましくはMCTCと二塩基酸との混合比率(酸無水物当
量比)を90 : 10乃至25ニア5とするのが適当
である。
というのは、MCTCが上記の90:10なる当止量を
越えてさらに多く使用されるときは、硬化物の耐熱性は
すぐれるが、機械強度が低く、融点の高い硬化剤組成物
しか得られなく々るし、逆に、二塩基酸無水物が上記の
25 : 75なる当量比を越えてさらに多く用いると
きは、得られる硬化物の常温での機械強度は高くなるが
、熱変形温度が低下し、したがって150℃以上での機
械強度が大幅に低下し、耐熱性硬化剤としての実用性を
失うようになるからである。
本発明組成物を得るに当り、これら二塩基酸無水物とM
CTCとの混合方法とし、ては、まず溶融混合による方
法が挙げられ、この方法は前記の如く、当該混合物自体
の融点が低下することから最も好ましいものといえるが
、そのほかトライブレンドなどの方法によってもよいこ
とは勿論である。
かくして得られる本発明の組成物は、ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、エポキシ・フェノールノボラッ
クまたはエポキシ・クレゾールノボラックなどのエポキ
シ樹脂と、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール
またはイミダゾールなどの硬化促進剤とを適宜組み合わ
せてエポキシ樹脂硬化性組成物となすこともできるし、
さらに必要に応じて、その他の添加剤として、アスファ
ルト、石英粉、雲母、ガラス繊維、繊維素、タルク、粘
土、カオリン、ベントナイト、炭酸カルシウム、水利ア
ルミナもしくはアルミニウム粉の如き金属粉などの充填
剤、染料もしくは顔料、成形潤滑剤、三酸化アンチモン
もしくは赤燐の如き難燃剤、キシレン、トルエン、メチ
ルエチルケトンもしくはメチルイソブチルケトンの如き
溶剤そのほか慣用の変性剤を加えることもでき、耐熱性
の注型もしくは成形用あるいは塗料、積層もしくは含浸
用ワニスなどの材料として使用することができる。
次に、本発明を実施例によシ具体的に説明することにす
るが、部および%は特に断わりのない限り、すべて重量
基準であるものとする。
参考例 (MCTCの調整例) 無水メチルテトラヒドロフタル酸(以下、PMAAと略
記する。
) 45.8部および無水マレイン酸54.2部を、つ
まりPMAA対無水マイン酸とのモル比を1対2なる割
合で、コンデンサーをつけた反応容器に入れ、200℃
なる温度で4時間攪拌し、次いで単蒸留によシ未反応の
PMAAおよび無水マレイン酸を回収する。
このさいの蒸留条件としては、最終的に11001iH
の圧力で、かつ、釜温か200℃になるまで行なう。
その結果、未反応のPMAAおよび無水マレイン酸がそ
れぞれ33.7部および44.8部回収された。
しかるのち、反応容器に残った粗生成物21.5部を取
り出し、次いでこれをメチルイソブチルケトンの60部
に110℃の温度で溶解させて室温に冷却させた処、融
点が167.5〜168.5℃なる白色結晶のMCTC
が12.3部の収量で得られた。
実施例 1 (1)本発明の耐熱性硬化剤組成物の調製参考例で得ら
れたMCTC88,9部と無水フタル酸11.1部とを
、つまり酸無水物当量比がMCTC:無水フタル酸−9
:1となるようにコンデンサ一つきのフラスコに仕込み
、徐々に加熱してゆき、内容物の一部が溶解し始める約
150°Cの温度から攪拌を開始し、さらに170℃に
なるまで加熱した処、内容物が均一に溶解されて透明と
なった。
その後も同温度に1時間保持したのち、150℃まで冷
却してから、これをアルミシャーレに取り出して室温ま
で冷却し、次いで粉砕して白色粉末状の硬化剤組成物を
得た。
しかるのち、この粉末状組成物の融点を毛細管法で測定
した処、160′Cであった。
(2)耐熱性硬化剤組成物を用いたエポキシ樹脂硬化物
の調製 [エビクロン850J(大日本インキ化学工業■製のエ
ポキシ樹脂;エポキシ当量=194)の100部に、上
記(1)で得られた耐熱性硬化剤組成物の62部を添加
して加熱溶解させたのち硬化促進剤としての2−エチル
−4−メチルイミダゾール(以下、2.4−EMIと略
記する。
)0.1部を加え、均二に混合してから金型に注入し、
160℃で15時間、さらに220℃で4時間加熱して
硬化物を得た。
(3)硬化物の曲げ強度試験 上記(2)で得られた硬化物を幅25.4mrn、厚さ
3 via、長さ127mmに切シ取り、ASTM
D−790に従って曲げ強度テストを行なった。
この際の測定温度を室温と150℃との二点とし、測定
結果は第2表に示した。
実施例 2および3 実施例2ではMCTC72,8部と無水フタル酸27.
2部とに(酸無水物当量比 3:1)、実施例3ではM
CTC47,1部と無水フタル酸52.9部(同化 1
:1)とにそれぞれ替える以外は、実施例1と同様の操
作を繰返して耐熱性硬化剤組成物を得た。
各組成物の融点を第1表に示す。
また、これらの組成物から実施例1と同様にして、各別
にエポキシ樹脂硬化物を調製し、その曲げ強度試験を行
なった。
それらの結果は第2表に示した。
比較例 耐熱性硬化剤組成物の使用に替えて、参考例で得られた
MCTCの61.2部を用いる以外は、実施例1と同様
の操作を繰返してエポキシ樹脂硬化物を調製し、次いで
この硬化物についての曲げ強度試験を行なった処、第2
表に示すよう々結果が得られた。
実施例 4〜6 無水フタル酸の使用に替えて、「キュラシツド400J
(犬日本インキ化学工業■製無水メチルテトラヒドロフ
タル酸)を用い、かつ、この「キュラシツド400」と
MCTCとの混合割合を第1表に所定の如く変更する以
外は、実施例1と同様にして酸無水物系の耐熱性硬化剤
組成物を調製した。
各組成物の融点を第1表に示す。また、これらの組成物
から実施例1と同様にして、各別にエポキシ樹脂硬化物
を調製し、その曲げ強度試験を行なった。
それらの結果は第2表に示す。
以上から明らかなように、本発明組成物は融点が低く、
エポキシ樹脂との混合作業が容易となる上に、本発明組
成物を用いた硬化物の曲げ強度が常温のみならず、15
0℃という高温域においてもすぐれており、耐熱性硬化
剤として極めて有用であることが知れた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エポキシ樹脂用の硬化剤の主成分として、5−(2
    ,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3
    −シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物なる四
    塩基酸無水物と、二塩基酸無水物とを含有してなる、酸
    無水物系のエポキシ樹脂用耐熱性硬化剤組成物。
JP9327180A 1980-07-10 1980-07-10 酸無水物系の耐熱性硬化剤組成物 Expired JPS5817214B2 (ja)

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