JP2008074726A - 2−メチルイミダゾール複塩およびエポキシ樹脂の硬化方法 - Google Patents

2−メチルイミダゾール複塩およびエポキシ樹脂の硬化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤として優れた特性を有する2−メチルイミダゾールの誘導体を提供する。
【解決手段】2−メチルイミダゾールと酒石酸およびトリメリット酸とを反応させることにより、一般式(I)で示される2−メチルイミダゾール複塩を得る。
Figure 2008074726

(但し、nは0.1〜0.9を表す)
【選択図】なし

Description

本発明は新規な2−メチルイミダゾール複塩および合成方法、ならびにこの2−メチルイミダゾール複塩を使用するエポキシ樹脂の硬化方法に関するものである。
機械的強度や電気的絶縁特性に優れ、また接着性、耐水性、耐熱性等が良好であるところから、構造用複合材料、土木建築用材料を始めとして、電気・電子材料分野における絶縁被覆材や接着剤、LSIや発光ダイオード用の封止剤、プリント配線基盤用のインク、塗料、積層板等の原料として種々のタイプのエポキシ樹脂が広く使用されている。
そして、このようなエポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤として、脂肪族ポリアミン類、脂肪族ポリアミン類とダイマー酸類との縮重合物であるポリアミドアミン類、芳香族アミン類、酸無水物類、イソシアネ−ト類、ブロックイソシアネート類、二塩基酸ジヒドラジド類、酸末端ポリエステル類、メルカプト末端ポリスルフィド類、イミダゾール類、3フッ化硼素アミンコンプレックス類、ジシアンジアミド、レゾールフェノール樹脂類、アミノ樹脂類等が目的に応じて適宜使い分けされている。
前記イミダゾール類においては、種々のイミダゾール化合物の他、イミダゾール化合物と酸化合物と塩が知られているが、例えば特許文献1には、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ドデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物と、酢酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、アジピン酸、フタル酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、トリメリット酸等とのカルボン酸塩が開示されている。
また、特許文献2には、2−フェニルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物と燐酸とのモル比1:1の反応によって合成されるイミダゾール燐酸塩が開示されている。
特開平9−87364号公報 特開2002−145991号公報
イミダゾール化合物の中でも比較的安価でありながら、エポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤として優れた特性を有する2−メチルイミダゾールに着目し、この2−メチルイミダゾールの特性を改善することを目的とする。
本発明者等は、このような事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、2−メチルイミダゾールと酒石酸およびトリメリット酸とを反応させることにより、新規な2−メチルイミダゾール複塩が得られることを見出し、本発明を完遂するに至ったものである。
即ち、本願の第1の発明は、一般式(I)で示される2−メチルイミダゾール複塩である。
Figure 2008074726
(但し、nは0.1〜0.9を表す)
第2の発明は、2−メチルイミダゾール、酒石酸およびトリメリット酸を反応させる2−メチルイミダゾール福塩の合成方法において、酒石酸とトリメリット酸のモル比が1:9〜9:1であることを特徴とする2−メチルイミダゾール複塩の合成方法である。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明で得られた2−メチルイミダゾール複塩を硬化剤または硬化促進剤として使用することを特徴とするエポキシ樹脂の硬化方法である。
第1の発明である2−メチルイミダゾール複塩は、エポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤として有用なものである。第2の発明によれば、2−メチルイミダゾール複塩中に含有する酒石酸とトリメリット酸の割合を所望の比率に調整することができる。第3の発明によれば、エポキシ樹脂の硬化温度を下げることができると共に、酒石酸とトリメリット酸の含有割合を調整した2−メチルイミダゾール複塩を使い分けることにより、エポキシ樹脂の硬化温度を制御することが可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の2−メチルイミダゾール複塩は、塩基性物質である2−メチルイミダゾールと、酸性物質である酒石酸およびトリメリット酸との複塩であるが、これらの3物質を溶媒中で反応させて得られる。
前記の溶媒には特に制限なく、原料である2−メチルイミダゾール、酒石酸およびトリメリット酸を溶解し得るものであればどのような溶媒であっても構わないが、反応生成物である2−メチルイミダゾール複塩が析出し、固形物として容易に取り出せる点において、アルコール系溶媒が好ましい。前記のアルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
具体的な合成方法としては、例えば、2−メチルイミダゾールを溶解したイソプロピルアルコール溶液と、酒石酸およびトリメリット酸を溶解したイソプロピルアルコール溶液を接触させれば、本発明の2−メチルイミダゾール複塩が析出するので、沈殿した析出物を濾別して単離すればよい。
なお、前記の接触方法としては、前記の2つのイソプロピルアルコール溶液を一度に混合しても構わないが、2−メチルイミダゾール複塩の析出を徐々に行わせてその純度を高めるために、2−メチルイミダゾールを溶解したイソプロピルアルコール溶液に、酒石酸およびトリメリット酸を溶解したイソプロピルアルコール溶液を滴下するか、または、酒石酸およびトリメリット酸を溶解したイソプロピルアルコール溶液に、2−メチルイミダゾールを溶解したイソプロピルアルコール溶液を滴下することもできる。
2−メチルイミダゾールと酒石酸およびトリメリット酸は、化学量論的に反応する。即ち、2−メチルイミダゾールの使用量(モル数)と酒石酸およびトリメリット酸を併せた使用量(モル数)をモル比で1:1にすればよいが、生成物の収量や純分などを向上させるためには、1:0.8〜1.2の範囲内で適宜選択することも可能である。
酒石酸およびトリメリット酸の比率は、1:9〜9:1の範囲内で任意に設定することができる。
また、反応温度は任意で構わないが、溶媒に対する原料の溶解量を高めて溶媒の使用量を少なくするため、あるいは溶媒に対する原料の溶解速度を速くするなど、2−メチルイミダゾール複塩製造の合理化を図るためには、差し支えの無い範囲で反応温度を高くすることが好ましい。
酒石酸とトリメリット酸を所望のモル比で含有する2−メチルイミダゾール複塩を合成するためには、酒石酸とトリメリット酸を所望のモル比で予め溶解させた溶液を反応に供すればよい。
本発明の硬化方法を実施するに当たっては、本発明の2−メチルイミダゾール複塩とエポキシ樹脂を混合して調製したエポキシ樹脂組成物を、所望の条件で加熱して該組成物を硬化させればよい。この場合には、本発明の2−メチルイミダゾール複塩が硬化剤として作用するが、一般他の硬化剤と併用した場合には硬化促進剤として作用する。また、本発明の2−メチルイミダゾール複塩を硬化剤として使用し、一般他の硬化促進剤を併用することも可能である。
前記のエポキシ樹脂組成物を調製する際の混合方法などは特に制限はなく、たとえば各成分を室温〜100℃程度の温度域で、攪拌機を備えた任意の容器内で攪拌混合すればよい。
前記の硬化方法の条件には特に制限がなく、後述するエポキシ樹脂や併用する硬化剤または硬化促進剤、また充填剤や各種添加剤の種類や量により、所望の硬化温度、硬化時間により硬化させることができる。
エポキシ樹脂に対する2−メチルイミダゾール複塩の混合割合、即ち、2−メチルイミダゾール複塩の使用量は、エポキシ樹脂を硬化せしめる量であればよく、特に限定されないが、好ましくは用いるエポキシ樹脂の一分子中に含まれるエポキシ基の数と、硬化剤中の活性水素の数が当量付近となる量に設定される。なお、一般他の硬化剤や硬化促進剤と併用する場合には、2−メチルイミダゾール複塩の使用量を適宜調整すればよい。
本発明の2−メチルイミダゾール複塩と併用可能な硬化剤や硬化促進剤としては、前述の脂肪族ポリアミン類、脂肪族ポリアミン類とダイマー酸類との縮重合物であるポリアミドアミン類、芳香族アミン類、酸無水物類、イソシアネ−ト類、ブロックイソシアネート類、二塩基酸ジヒドラジド類、酸末端ポリエステル類、メルカプト末端ポリスルフィド類、イミダゾール類、3フッ化硼素アミンコンプレックス類、ジシアンジアミド、レゾールフェノール樹脂類、アミノ樹脂類等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
前記エポキシ樹脂は、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、その分子量、分子構造等は特に限定されない。例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ化合物、ハイドロキノン型エポキシ化合物等の従来公知の各種エポキシ樹脂を単独または組み合わせて用いることができる。
前記エポキシ樹脂組成物には、充填剤として無機フィラーを添加することができる。無機フィラーとしては、特に制限はなく、公知のものを使用することができる、例えば石英ガラス、結晶性シリカ、溶融シリカ、ガラス繊維、タルク、アルミナ、水和アルミナ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、クレー、マイカ等が挙げられ、これらは単独または組み合わせて用いることができる。
また、充填剤の他に、必要に応じて各種の添加剤、たとえば難燃剤、チクソトロピー付与剤、反応性希釈剤、レベリング剤、潤滑剤、沈降防止剤、消泡剤、分散剤、カップリング剤、染料、顔料、防錆剤等を添加することができる。
本発明の2−メチルイミダゾール複塩を使用するエポキシ樹脂の硬化方法が適用されるエポキシ樹脂組成物の用途としては、特に限定されることなくエポキシ樹脂が使用されるあらゆる用途に使用できるが、構造用複合材料、土木建築用材料、電気・電子材料分野における絶縁被覆材や接着剤、LSIや発光ダイオード用の封止剤、プリント配線基盤用のインク、塗料、積層板等の原料などとして有用である。また、適当な溶剤、例えばメチルエチルケトン、スチレンモノマー、ブチルカルビノール等に溶解して含浸用として使用することもできる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
<酒石酸およびトリメリット酸を9:1のモル比で使用した例>
1Lの4つ口フラスコに、酒石酸82.3g(0.548モル)とトリメリット酸12.8g(0.061モル)を量り取り、イソプロピルアルコール400gを注ぎ、40〜50℃まで加熱し完溶させた。そこに2−メチルイミダゾール50.0g(0.609モル)をイソプロピルアルコール100gに溶解させた溶液を投入した。反応液を1時間攪拌した後、析出した結晶を濾別した。得られた結晶をイソプロピルアルコール100gで洗浄した後、100℃に温調したオーブンで乾燥し、白色粉末状の結晶を132.1g(収率:92%)得た。
得られた結晶の融点は、195℃であった。また得られた結晶のNMRスペクトルは、以下のとおりであり、下記の式(II)で示される物質(以下、イミダゾールAと云う)であるものと認められた。
NMR(400MHz, DMSO-d6):2.49(3H, s, メチル基CH 3 ),
4.24(1.8H, s, 酒石酸CH), 7.29(2H, s, イミダゾール環CH), 8.01(0.1H, d, トリメリット酸CH),
8.21(0.1H, d, トリメリット酸CH), 8.73(0.1H, s, トリメリット酸CH)
Figure 2008074726
〔実施例2〕
<酒石酸およびトリメリット酸を8:2のモル比で使用した例>
酒石酸73.1g(0.487モル)とトリメリット酸25.6g(0.122モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、2−メチルイミダゾール複塩を合成した。
得られた生成物は白色粉末状の結晶であり、その収量は135.3g(収率:91%)であった。
得られた結晶の融点は、183℃であった。また得られた結晶のNMRスペクトルは、以下のとおりであり、下記の式(III)で示される物質(以下、イミダゾールBと云う)であるものと認められた。
NMR(400MHz,
DMSO-d6):2.41(3H, s, メチル基CH 3 ), 4.20(1.6H, s, 酒石酸CH),
7.2(2H, s, イミダゾール環CH), 8.03(0.2H, d, トリメリット酸CH), 8.24(0.2H, d, トリメリット酸CH),
8.73(0.2H, s, トリメリット酸CH)
Figure 2008074726
〔実施例3〕
<酒石酸およびトリメリット酸を7:3のモル比で使用した例>
酒石酸64.0g(0.426モル)とトリメリット酸38.4g(0.183モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、2−メチルイミダゾール複塩を合成した。
得られた生成物は白色粉末状の結晶であり、その収量は141.7g(収率:93%)であった。
得られた結晶の融点は179℃であった。また得られた結晶のNMRスペクトルは、以下のとおりであり、下記の式(IV)で示される物質(以下、イミダゾールCと云う)であるものと認められた。
NMR(400MHz,
DMSO-d6):2.49(3H, s, メチル基CH 3 ), 4.24(1.4H, s, 酒石酸CH),
7.29(2H, s, イミダゾール環CH), 8.01(0.3H, d, トリメリット酸CH), 8.21(0.3H, d, トリメリット酸CH),
8.73(0.3H, s, トリメリット酸CH)
Figure 2008074726
〔実施例4〕
<酒石酸とトリメリット酸を5:5のモル比で使用した例>
酒石酸45.7g(0.305モル)とトリメリット酸64.0g(0.305モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、2−メチルイミダゾール複塩を合成した。
得られた生成物は白色粉末状の結晶であり、その収量は、146.9g(収率:93%)であった。
得られた結晶の融点は134℃であった。また、得られた結晶のNMRスペクトルは以下のとおりであり、下記の式(V)で示される物質(以下、イミダゾールDと云う)であるものと認められた。
NMR(400MHz,
DMSO-d6):2.4(3H, s, メチル基CH 3 ), 4.2(1.0H, s, 酒石酸CH),
7.2(2H, s, イミダゾール環CH), 8.03(0.5H, d, トリメリット酸CH), 8.24(0.5H, d, トリメリット酸CH),
8.74(0.5H, s, トリメリット酸CH)
Figure 2008074726
〔参考例1〕
<酒石酸の2−メチルイミダゾール塩の合成>
酒石酸とトリメリット酸を併用する代わりに酒石酸のみ91.4g(0.609モル)を使用した以外は、実施例1と同様の操作により、2−メチルイミダゾール塩(以下、イミダゾールEと云う)を合成した。得られた化合物Eの収量は131.5g(収率:93%)であり、融点は、198℃であった。
〔参考例2〕
<トリメリット酸の2−メチルイミダゾール塩の合成>
酒石酸とトリメリット酸を併用する代わりにトリメリット酸のみ127.9g(0.609モル)を使用した以外は、実施例1と同様の操作により、2−メチルイミダゾール塩(以下、イミダゾールFと云う)を合成した。得られた化合物Fの収量は177.9g(収率:94%)であり、融点は、182℃であった。
〔実施例5〕
エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名「エピコート828」、JER社製)100重量部と、実施例2〜4で得られた2−メチルイミダゾール複塩(イミダゾールB〜D)および参考例1〜2で得られた2−メチルイミダゾール塩(イミダゾールE〜F)とを各々表1に示した割合(重量部)で混合してエポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させ、150℃熱板法(JIS C−2105)によりゲル化時間を測定した。また、示差走査熱量計(TG/DTA、セイコー社製)を使用して、当該エポキシ樹脂組成物の発熱開始温度を測定した。
得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
Figure 2008074726
表1の試験結果によれば、本発明の2−メチルイミダゾール複塩(イミダゾールB〜D)を配合したエポキシ樹脂組成物は、トリメリット酸との2−メチルイミダゾール塩(イミダゾールF)を配合した場合に比べて、ゲル化時間が短いので硬化時間を短縮することが可能である。また、本発明の2−メチルイミダゾール複塩(イミダゾールB〜D)を配合したエポキシ樹脂組成物は、酒石酸との2−メチルイミダゾール塩(イミダゾールE)を配合した場合に比べて、発熱開始温度が低いので、エポキシ樹脂の硬化温度を下げることが可能である。
即ち、本発明の2−メチルイミダゾール複塩を配合したエポキシ樹脂組成物は、トリメリット酸や酒石酸との塩を配合した場合に比べて、短時間での低温硬化を可能とすることができる。
一方、2−メチルイミダゾール複塩を配合したエポキシ樹脂組成物の発熱開始温度は、2−メチルイミダゾール複塩の融点と相関しており、2−メチルイミダゾール複塩の融点が低いほど、当該発熱開始温度も低くなっている。
そうすると、本発明の2−メチルイミダゾール複塩は、2−メチルイミダゾールと酒石酸およびトリメリット酸を反応させることにより合成することができるが、酒石酸およびトリメリット酸の使用割合を変えることにより、対応する融点を制御することができるので、エポキシ樹脂の低温域における所望の硬化温度に最適化された硬化剤または硬化促進剤とすることが期待される。

Claims (3)

  1. 化1の一般式(I)で示される2−メチルイミダゾール複塩。
    Figure 2008074726
    (但し、nは0.1〜0.9を表す)
  2. 2−メチルイミダゾール、酒石酸およびトリメリット酸を反応させる2−メチルイミダゾール複塩の合成方法において、酒石酸とトリメリット酸のモル比が1:9〜9:1であることを特徴とする請求項1記載の2−メチルイミダゾール複塩の合成方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の2−メチルイミダゾール複塩を硬化剤または硬化促進剤として使用することを特徴とするエポキシ樹脂の硬化方法。
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