JPS5817106Y2 - 引違い窓の密閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は召合せ框の互に対向する面に煙返しを突設し
た内障子戸及び外障子戸を有する引違い窓の密閉装置に
関する。

一般に召合せ框の互に対向する面に煙返しを突設した引
違い窓においては、引違い時上記煙返しが戸当り側の竪
框を干渉するため、一方の障子戸を施錠した状態で他方
の障子戸を施錠側障子戸と完全に重なる位置へ開放した
り、會た外障子戸と内障子戸の納り位置が全く逆となる
完全引違い走行ができなかった。

この考案はかかる不具合を改善する目的でなされたもの
で、気密性、水密性及び遮音性などを何等阻害すること
なく完全引違いを可能にした引違い窓を提供しようとす
るものである。

以下この考案を図示の一実施例について詳述する。

図において１は図示しない建屋の開口部で、窓枠２が釘
着などの手段で固着されている。

窓枠２は上枠２ａと下枠２ｂ及びこれら上下枠２ａ。

２ｂの両端に固着された竪枠２Ｃとより構成され、上枠
２ａの下面及び下枠２ｂの上面に夫々形成された案内レ
ール２ｄ間に複数枚、例えば２枚の障子戸３及び４が引
違Ｃ・に嵌装されている。

以下内側に設けた障子戸３を内障子戸、外側に設けた障
子戸４を外障子戸という。

上記内外障子戸３，４は夫々上下框３ ａ 、３ ｂ及
び４ａ、４ｂと、これら上下框３ａないし４ｂの両端間
を連設する竪框３ｃ 、４ｃとよりなり、これら内外障
子戸３，４の召合せ側竪框３ｃ 、４ｃの互に対向する
面には、召合せ時互に抱合する煙返し３ｄ 、４ｄが突
設されている。

これら煙返し３ｄ 、４ｄのうち外障子戸４側の煙返し
４ｄ背面には煙返し４ｄに沿ってバッキング嵌合溝４ｅ
が形成され、このバッキング嵌合溝４ｅにバッキング材
５が嵌着されている。

上記バッキング材５は内外障子戸３，４の施錠時、内障
子戸３の召合せ側竪框３ｃ側面に圧着されると共に、バ
ッキング材５の上下端部は同時に窓枠２側に設けられた
後述するバッキング材６ととも圧接されるようになって
いる。

一方上記内外障子戸３，４のうち、外障子戸４の上下框
４ａ 、４ｂには内障子戸４側面にバッキング当接部４
ｆ 、４ｇが室内側へ向けて突設されている。

これらバッキング当接部４ｆ 、４ｇのうち上框４ａ側
のバッキング当接部４ｆは内障子戸３の上框３ａより高
い位置に、そして下框４ｂのバッキング当接部４ｇは内
障子戸３０下框３ｂより低い位置に夫々突設されている
と共に、各バッキング当接部４ｆ 、４ｇの先端は、外
障子戸４の煙返し４ｄよりさらに室内側へ突出するよう
になっていて、施錠時窓枠２側に設けられたバッキング
６に圧接されるようになっている。

また内障子戸３０戸当り側竪框３Ｃの戸当り面は開放し
た構造で、室外がわ側板３ｅは窓枠２側バツキング材６
のシール面より外側に位置しており、これによって内障
子戸３を閉めた際、竪框３Ｃの室外がわ側板３ｅの内面
がバッキング材６ａに当接するようになっていると共に
、窓枠２側に設けられたバッキング材６は第９図に示す
ように特殊な形状をなしている。

すなわちゴムなどの弾性体により２段に主部６ａ 、６
ｂが形成されている。

一方の主部６ａは他方の主部６ｂよりやや幅狭で、夫々
の主部６ａ及び６ｂはシール面６Ｃ及び６ｄに段差６ｅ
が生じるよう段差付近で互に連設されていると共に、連
設部６ｆはシール面６ｃ、６ｄの反対側からスリット６
ｇが形成されていて、必要に応じて連設部６ｆを引き離
すことにより、各主部６ ａ ｔ ６ ｂを別にして使
用できるようになっている。

また上記バッキング材６の各主部６ａ 、 ６ｂ上下面
には窓枠２の内側面に沿って形成したバッキング嵌合部
Ｉの突条７ａに嵌着するための凹溝６ｈが長手方向に沿
って形成されている。

上記窓枠２のバッキング嵌合部７は内障子戸３の各框３
ａないし３ｃの周囲を囲繞する位置に形成され、このバ
ッキング嵌合部７にシール面６ｃ 、６ｄが外側を向く
よう第１２図に示すようにバッキング材６が嵌着されて
いる。

すなわち、上枠２ａの一端側より他端側へ全長に亘って
主部６ａ及び６ｂが連続したバッキング材６が嵌着され
、上枠２ａの他端側と下枠２ｂの一端側の間を連結する
竪枠２Ｃの間は、一方の主部６ｂを取り除いたバッキン
グ材６が嵌着されて、主部６ａが内障子戸３の竪框３ｃ
と接するようになっている。

勿論主部６ａは上枠２ａより連続している。

下枠２ｂに達したバッキング材６は、ここで再び主部６
ａ、６ｂが一体となって下枠２ｂの他端へと達し、この
下枠２ｂの他端と上記上枠２ａの一端間を連設する竪枠
２ｃの間は主部６ａを切除したバッキング材６が全長に
亘って嵌着されている。

これによって窓枠２全体に亘って一本のバッキング材６
でシール部分を構成でき、継目部分はバッキング材６両
端の一個となる。

一方上記窓枠２に沿ってバッキング材６を引き１わすた
めに、窓枠２の外障子戸４戸決り細土下部にコーナブロ
ック８が設けられている。

各コーナブロック８は例えば硬質な樹脂により成形した
もので、次のような形状をなす。

すなわち各コーナブロック８は、第８図に示すように厚
内部８ａと薄肉部８ｂとよりなり、これらの間は傾斜面
８ｃが形成されている。

厚肉部８ａは傾斜面８ｃが外側となるように窓枠２の上
下コーナ部に固着されていると共に、厚内部８ａと薄肉
部８ｂの外側面及び傾斜面８ｃには、各面に亘ってほぼ
Ｌ字形にバッキング材６の嵌合用凹溝８ｄが形成されて
いて、この凹溝８ｄに窓枠２に沿って設けたバッキング
材６の主部６ｂ側が嵌着されている。

これによってバッキング材６の主部６ｂはこれらコーナ
ブロック８付近において、内障子戸３前面よりさらに外
方へ突出され、外障子戸４閉鎖時、外障子戸４の竪框４
Ｃに取付けたシール部材９と接して水密が保持される。

ｌた窓枠２の上下枠２ａ 、２ｂに沿って設けたバッキ
ング材６の一部には、内外障子戸３，４の召合せ部に位
置し、かつ主部６ａ及び６ｂの一部を段部６ｃ側へ突出
させて突出部６ｅが形成されている。

これら突出部６ｅは第１０図に示すように例えば扁平な
長方体状をなし、前面は主部６ｂのシール面６ｄと同一
平面となっていて、内障子戸３の閉鎖時、内障子戸３の
召合せ側竪框３ｃの上下部に形成した切欠部３ｄ端面が
圧接して高さ方向に生しる間隙のシール作用をなしてい
る。

しかして解錠時には内外障子戸３，４０間に第５図に示
すように多少間隙が生じるため、内外障子戸３，４間の
開閉時、窓枠２の上下枠２ ａ、２ｂに設けたバッキン
グ材６と外障子戸４の上下框４ａ 、４ｂより突設した
バッキング当接部４ｆ。

４ｇが摺れ合ったり、窓枠２側のバッキング材６′と外
障子戸４側のバッキング材５が互に摺し合ッたりするこ
とはないが、内外障子戸３，４を互に施錠すると、外障
子戸４が内障子戸３側へ第４図に示すように引き寄せら
れて、外障子戸４のバッキング材５は内障子戸３の召合
せ側竪框３ｃの外側面に、また外障子戸４の上下框３ａ
、３ｂより突設されたバッキング当接部４ ｆ 、
４ ｇｌｄ、窓枠２側バツキング材６の夫々水平部分に
圧接され、また内障子戸３０戸当り側竪框３ｃの室外が
わ側板３ｅの内側及び外障子戸４０戸当り側竪框４ｃの
室内側が夫々窓枠２側バツキングに圧接されてシール作
用がなされる。

これによって気密性、水密性及び遮音性が保持されるよ
うになる。

一方気密性、水密性及び遮音性の保持は上述した通りだ
が、これらの特性を何等低下させることなく内外障子戸
３，４０次のような引違いも可能である。

い昔例えば外障子戸４を窓枠２側に施錠し、内障子戸３
側のみを単独で開閉する場合、外障子戸４０戸当り側竪
框４ｃ及び召合せ側竪框４Ｃの夫々室内側面が同一平面
となっているため、内障子戸３側の煙返し３ｅが外障子
戸４の各竪框３Ｃと干渉することがなく、従って第１３
図ａに示すように内障子戸３を外障子戸４と完全に重な
る位置へ開放することが可能となる。

普た同様の理由で、第１３図すに示すように外障子戸４
と内障子戸３の納り位置が全く逆となる所謂完全引速い
走行も可能である。

この考案は以上詳述したように施錠時、窓枠に設けたバ
ッキング材と内外障子戸との圧接及び内外障子戸の召合
せ側竪框間に設けたバッキング材により気密性、水密性
及び遮音性を維持しつつ、開放時には内外障子戸の完全
引速い走行が可能となり、従来のとの種引違い窓が有す
る不具合を全て解消することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は全体的な正
面図、第２図は解錠時の縦断面図、第３図は施錠時の縦
断面図、第４図は施錠時の横断面図、第５図は解錠時の
横断面図、第６図は外障子戸決り側コーナ部の正面図、
第７図は同平面図、第８図はコーナブロックの斜視図、
第９図はバッキング材の断面図、第１０図は内外障子戸
の召合せ下部の正面図、第１１図は第１０図Ｍ−■線に
沿う断面図、第１２図はバッキング材の配置を示す説明
図、第１３図ａ及びｂは作用説明図である。 ２は窓枠、３は内障子戸、３ａは上枠、３ｂは下枠、３
ｃは竪框、３ｄは煙返し、４は外障子戸、４ａは上枠、
４ｂは下枠、４ｃは竪框、４ｄは煙返し、４ｆ、４ｇは
バッキング当接部、５及び６はバッキング材、８はコー
ナブロック。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 召合せ側竪框３ｃ 、４ｃの互に対向する面に煙返し３
   ｄ 、４ｄを突設した内障子戸３及び外障子戸４を窓枠
   ２内に引違い自在に嵌装したものにおいて、上記窓枠２
   に、内障子戸３０戸当り側竪枠３Ｃの室外がわ側板の内
   側及び内障子戸３の上下框３ａ、３ｂの室内側面に夫々
   当接すべく互に同一平面をなすバッキング材６を布設し
   、また外障子戸４の上下框４ａ 、４ｂの室内側面には
   、外障子戸４の召合せ側竪框４Ｃに突設された煙返し４
   ｄより室内側へ突出し、かつ内障子戸３の上框３ａより
   高い位置友び下框３ｂより低い位置で上記バッキング材
   ６に圧着自在なバッキング当接部４ｆ 、４ｇを突設し
   て、これらバッキング当接部４ｆ 、４ｇの召合せ側竪
   框４Ｃ側端部を外障子戸４の召合せ側竪框４Ｃの室内側
   面に設けたバッキング材５と気密に接するようになすと
   共に、外障子戸４の召合せ側竪框４ｃと室内側面が同一
   平面をなす戸当り側竪框４Ｃには窓枠２側のバッキング
   材６が施錠時接するようになし、かつ上記戸当り側竪框
   ４Ｃの上下部と窓枠゛２の隅角部間には両者間の閉塞す
   るコーナブロック８を設けてなる引違い窓の密閉装置。