JPS6240075Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は窓枠に煙返し付の内、外障子を夫々２
枚ずつ組込み、両外障子を突合せるようにした４
本建引違い防音サツシに関するものである。

従来、上記のような防音サツシにおいては、外
障子の突合せ框の室内側片室内面を上、下框の室
内側片室内面と略同一面を成すように形成し、障
子閉鎖引寄時に窓枠全周に装着された略同一面を
成す枠気密材に外障子突合せ框の室内側片室内面
の上、下部と上、下框の室内側片室内面とが圧接
するようにしてあるので、内、外障子を開閉動作
させる場合に上記突合せ框が内障子召合せ框の煙
返しと干渉して完全引違いができず、ガラス拭き
等をやりにくいという問題があつた。

そこで本考案は上記従来装置の問題に鑑み、防
音、気密性能等を損なうことなく内、外障子を完
全引違いし得るようにした外障子突合せの４本建
引違い防音サツシを提供しようとするものであ
る。以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図〜第４図において、１は４本建引違い防
音サツシの窓枠で、周知の如く上枠２、下枠３及
び左右の竪枠４，５を枠組みすることによつて構
成されている。この上枠２において、６は天井
壁、７，８は夫々天井壁６に突設された内、外障
子用案内垂壁で、この内障子用案内垂壁７にはそ
の室外側面に上、下２本のパツキング嵌合溝９
ａ，９ｂが夫々形成されている。

次に上記下枠３において、１０は階段状に形成
された底壁で、その段壁１１は後述の内レール１
３より下方に位置され、その室外側面にパツキン
グ嵌合溝１２ａが全長に亘つて形成されている。
このパツキング嵌合溝１２ａは上枠２のパツキン
グ嵌合溝９ａと同一面上に位置されている。１
３，１４は底壁１０の上、下段部１０ａ，１０ｂ
に夫々突設された内、外レールで、その内レール
１３は上記段壁１１近くに位置されている。この
内レール１３の室外側面には上枠２のパツキング
嵌合溝９ｂと同一面上に位置するパツキング嵌合
溝１２ｂが全長に亘つて形成されている。次に左
右の竪枠４，５において夫々１５は基壁、１６は
基壁１５に全長に亘つて突設された保持壁で、内
障子引寄用の当接壁を兼ねている。この保持壁１
６の室外側面には夫々パツキング嵌合溝１７ａが
上、下枠２，３のパツキング嵌合溝９ｂ，１２ｂ
と連続するように形成されている。１８，１９，
２０はそれらの圧接面１８ａ，１９ａ，２０ａが
略同一面上に位置するように上記パツキング嵌合
溝９ｂ，１２ｂ，１７ａに連続的に装着された内
障子用枠パツキングで、後述の閉鎖状態の左右の
内障子框と対向する部分にのみ装着され、外障子
３３上下框３４，３５と対向する部分には装着さ
れていないが、全長に亘つて装着されていても良
い。２１，２２はパツキング嵌合溝９ａ，１２ａ
に装着された外障子用枠パツキングで、後述の閉
鎖状態の外障子３３の上、下框３４，３５の室内
側片室内面４４，４５と対向する部分にのみ装着
され、パツキング嵌合溝９ａ，１２ａの残りの部
分には装着されないが、これは全長に亘つて装着
してあつても良い。この上、下枠２，３の外障子
用枠パツキング２１，２２はそれらの圧接面２１
ａ，２２ａが略同一面上に位置すると共に召合せ
部分において上記内障子用枠パツキング１８，１
９と上、下に重合し、しかもこれらの外障子用枠
パツキング２１，２２の圧接面２１ａ，２２ａが
内障子用枠パツキング１８，１９の圧接面１８
ａ，１９ａよりも後述の内障子框室外側片の略厚
み分だけ室外側に位置するように構成されてい
る。上、下枠２，３にはその外障子突合せ部分に
第２、３図に示すようなセンターパツキング２
３，２４が上記パツキング嵌合溝９ａ，１２ａを
利用して外障子用枠パツキング２１，２２と連続
し、障子閉鎖引寄せ状態で後述の外障子突合せ框
３６の上、下部と外障子上、下框３４，３５の斜
面４４ａ，４５ａ及び外障子用枠パツキング２
１，２２の間を密閉するように室外側に突設され
ている。このセンターパツキング２３，２４はそ
の室外側に当接面２３ａ，２４ａが形成されると
共にその両端が斜面２３ｂ，２４ｂに切欠かれて
いる。また、このセンターパツキング２３，２４
は後述する内障子２５の室外側片上下端よりも上
下に位置するようにしてある。尚、本実施例で
は、このセンターパツキング２３，２４の基部は
突合せ部の外障子用枠パツキングを構成してい
る。

次に２５，２５は夫々上、下框２６，２７、戸
先框２８、召合せ框２９を枠組みすると共にガラ
ス３０を嵌込んで成る内障子で、戸先框２８と召
合せ框２９の上端部及び上框２６に形成された嵌
合溝３１が上枠２の内障子用案内垂壁７に嵌込ま
れ、下框２７に取付けられた戸車３２が内レール
１３上に嵌込まれている。３３，３３は夫々上、
下框３４，３５、突合せ框３６、召合せ框３７を
枠組みすると共にガラス３８を嵌込んで成る外障
子で、嵌合溝３９が外障子用案内垂壁８に嵌込ま
れ、戸車４０が外レール１４上に嵌込まれてい
る。上記内、外障子２５，３３の召合せ框２９，
３７には煙返し４１，４２が突設されている。内
障子２５，２５は夫々その召合せ框２９の上下端
部及び他の三方の框２６〜２８が夫々内障子用枠
パツキング１８〜２０を呑み込むように形成さ
れ、かつ、これらの各框２６〜２９の室外側片室
内面には閉鎖引寄せ状態において内障子用枠パツ
キング１８〜２０の圧接面１８ａ〜２０ａに圧接
可能な当接部４３が夫々連続的に形成されてい
る。外障子３３，３３の夫々の上、下框３４，３
５の室内側片室内面には、閉鎖引寄せ状態におい
て内障子２５の上、下框２６，２７よりも上、下
側へ偏位した位置で外障子用枠パツキング２１，
２２の圧接面２１ａ，２２ａに圧接可能な当接部
４４，４５が夫々突設され、これらの当接部４
４，４５の突合せ框３６側端面は、センターピー
ス２３，２４の斜面２３ｂ，２４ｂと合致するよ
うに斜面４４ａ，４５ａに切欠かれている。外障
子３３の突合せ框３６はその室内側片室内面が障
子開閉状態において上記内障子２５の煙返し４１
よりも室外側に位置するように形成され、また、
突合せ框３６はその突合せ側面に突合せパツキン
グ４６を全長に亘つて備えている。この突合せパ
ツキング４６の室内側面は突合せ框３６の室内側
片室内面と略同一面上に位置するように構成さ
れ、閉鎖引寄せ状態では突合せパツキング４６ど
うしが圧着され、この突合せパツキング４６の室
内側面と上記突合せ框３６の室内側片室内面との
上下部がセンターパツキング２３，２４の当接面
２３ａ，２４ａに圧接して両外障子３３，３３の
突合せ部が密閉されるようにしてある。外障子３
３，３３の夫々の召合せ框３７にはその室内側片
室内面に召合せパツキング４７が夫々全長に亘つ
て装着されている。この召合せパツキング４７の
室内側面は上、下框３４，３５の当接部４４，４
５の室内側面と略同一面に位置するように構成さ
れ、上、下端面は当接部４４，４５の上、下面に
連続されている。４８は、内障子２５に夫々取付
けられた引寄せピースで保持壁１６に当接されて
内障子２５を室内側に引寄せるようになつてい
る。尚、図には省略したが内、外障子２５，３３
の召合せ框２９，３７にはクレセント付の引寄せ
ハンドル４９の回動によつて召合せ框２９，３７
を室内側に引寄せると共に両召合せ框２９，３７
を相互に圧接させ得るようにした引寄装置が付設
されている。この引寄装置としては、内障子召合
せ框２９内の引寄部材が上、下枠２，３に係合し
て召合せ框２９を引寄せると共にこの引寄部材と
連動する係合部材が召合せ框３７又は煙返し４２
に係合して召合せ框３７を引寄せるようにしたも
のや、外障子召合せ框３７内の引寄部材が上、下
枠２，３に係合して両召合せ框２９，３７を引寄
せるもの等が知られているが、その構成に限定さ
れるものではない。また、これも図示を省略した
が両外障子３３，３３の突合せ框３６，３６の引
寄せ手段としては、上、下枠２，３の突合せ部
に、室内方向に傾斜角を備えた係合片を取付け、
この係合片に突合せ框３６，３６を係合させて室
内側へ引寄せるようにしたものや、外レール１４
の一部を内側へ湾曲させ、外障子３３，３３閉鎖
時に、突合せ框３６，３６を含め外障子３３，３
３全体を室内側へ引寄せるようにしたもの等が知
られているが、その構成に限定されるものではな
い。

次に、作用について説明する。内、外障子２
５，３３を閉鎖し引寄せハンドル４９，４９を引
寄せ側へ回動操作すると、クレセントによる内、
外障子２５，３３の引分け移動によつて引寄ピー
ス４８，４８が左右の保持壁１６，１６に当接し
て内障子戸先框２８，２８を室内側に引寄せると
共に、両外障子３３，３３の突合せパツキング４
６，４６を互いに密着させ、かつ、それらの突合
せ框３６，３６も引寄せ手段の作用で室内側に引
寄せられる。また、これと同時に引寄装置の作用
によつて召合せ框２９，３７を室内側に引寄せ、
これにより第４図に示すように夫々の内障子２
５，２５の当接部４３が内障子用枠パツキング１
８〜２０の圧接面１８ａ〜２０ａに、外障子３３
の上、下框３４，３５の当接部４４，４５が外障
子用パツキング２１，２２の圧接面２１ａ，２２
ａに、突合せ框３６と突合せパツキング４６の上
下部と当接部４４，４５の突合せ框３６側端面の
斜面４４ａ，４５ａがセンターパツキング２３，
２４に夫々連続的に圧接すると共に、召合せパツ
キング４７が内障子召合せ框２９の室外側面と
内、外障子用枠パツキング１８，１９，２１，２
２の室外側面に連続的に圧接し、窓枠１の開口部
を連続的に気密に閉鎖する。この場合、上、下枠
２，３の外障子用枠パツキング２１，２２の圧接
面２１ａ，２２ａが内障子用枠パツキング１８，
１９の圧接面１８ａ，１９ａよりも内障子上、下
框２６，２７の室外側片の略厚み分（一般に２mm
程度）だけ室外側に位置されているので、外障子
３３，３３の室内側への引寄せ必要量をその分だ
け少なくすることができる。従つて引寄せピース
４８，４８や引寄せ手段、引寄装置による外障子
３３，３３の引寄せを円滑にかつ確実に行うこと
ができて、内、外障子２５，３３と窓枠１間、及
び内、外障子２５，３３間の気密性を高めること
ができる。

また、このような４本建引違いサツシにおい
て、ガラス拭き等の作業を行う場合には、両外障
子突合せ框３６の室内側面を障子開閉状態におい
て内障子２５の煙返し４１よりも室外側に位置す
るように形成してあるため、外障子２５，３３を
完全に引違えることによつてその作業を容易に行
うことができる。

上記実施例ではセンターパツキング２３，２４
を外障子用枠パツキング２１，２２の一部と一体
に形成し、この外障子用枠パツキング部分をパツ
キング嵌合溝９ａ，１２ａに嵌め込んだが、例え
ば、外障子用枠パツキング２１，２２を上、下枠
２，３の突合せ部で切断されることのない一本の
部材で構成し、この外障子用枠パツキング２１，
２２の突合せ部分の室外側にセンターパツキング
２３，２４を貼着するようにしても良い。要は、
このセンターパツキング２３，２４は内、外障子
２５，３３の閉鎖引寄せ状態で室外側に張り出し
た外障子突合せ框３６の上、下部と外障子上、下
框３４，３５の突合せ框３６側端面と外障子用枠
パツキング２１，２２とで形成される空間を密閉
し、かつ、内障子２５の室外側片上、下端と干渉
しないように装着してあれば良い。また、上記実
施例では上、下枠の枠パツキングを内、外障子用
の二段にしたが、一段でも良く、この場合、内障
子２５の室外側片と外障子３３の室内側片とを、
一段の枠パツキングに夫々圧接可能に形成してや
れば良い。更に、内障子用枠パツキング１８，１
９の圧接面１８ａ，１９ａを外障子用枠パツキン
グ２１，２２の圧接面２１ａ，２２ａよりも内障
子上、下框２６，２７の室外側片の略厚み分だけ
室内側に位置させたが、これに限るものではな
く、同一面を形成するものであつても良い。尚、
上記実施例の外障子上、下框３４，３５の室内側
片室内面に突設する当接部は気密パツキングで形
成しても良い。

以上のように本考案にあつては、窓枠に煙返し
付の内、外障子を組込み、外障子を突合せるよう
にし、閉鎖引寄せ時に内障子框の室外側片室内面
と外障子の上、下框の室内側片室内面とが枠パツ
キングに圧接するようにしたので、高い気密性、
防音性を得ることができる。また、両外障子突合
せ框を障子開閉状態で内障子の煙返しよりも室外
側に位置するように形成し、上、下枠の外障子突
合せ部分にはセンターパツキングを内障子の室外
側片上下端よりも上下に位置するように装着し、
外障子閉鎖引寄せ状態で外障子突合せ框の上下部
と外障子上、下框の室内側片の突合せ框側端面及
び枠パツキングとの間を密閉するようにしたの
で、上記のような高い気密性、防音性を保持した
まま、内、外障子の完全引違いができ、ガラス拭
き等の作業が容易に行えるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は４本建引違い防音サツシの正面図、第
２図は第１図のＡ−Ａ断面拡大図、第３図は第１
図のＢ−Ｂ断面拡大図、第４図は障子閉鎖引寄せ
状態を示す横断面図である。 １……窓枠、１８〜２０……内障子用枠パツキ
ング、２１，２２……外障子用枠パツキング、２
３，２４……センターパツキング、２５……内障
子、２６……上框、２７……下框、２８……戸先
框、２９……召合せ框、３３……外障子、３４…
…上框、３５……下框、３６……突合せ框、３７
……召合せ框。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠に煙返し付の内、外障子を夫々２枚ずつ組
   込んで両外障子を突合せるようにし、この窓枠に
   は室外側に向けて連続面を成す枠パツキングを全
   周に亘つて装着し、上記内、外障子を閉鎖状態で
   引寄せると内障子框の室外側片室内面と外障子の
   上、下框の室内側片室内面とが上記枠パツキング
   に圧接するようにして成る４本建引違い防音サツ
   シにおいて、両外障子突合せ框を障子開閉状態に
   おいて内障子の煙返しよりも室外側に位置するよ
   うに形成し、窓枠の上、下枠の外障子突合せ部分
   には外障子閉鎖引寄せ状態で外障子突合せ框の
   上、下部と外障子上、下框の室内側片の突合せ框
   側端面及び枠パツキングとの間を密閉するセンタ
   ーパツキングを内障子の室外側片上下端よりも上
   下に位置するように装着して成ることを特徴とす
   る４本建引違い防音サツシ。