JPS5812111B2 - 溶接装置用搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は溶接装置へのワークの投入、払い出しを行う搬
送装置に関するものである。

更に詳細には、二台の台車を備え、一方の台車にワーク
を移載投入し、これを溶接位置迄搬送し、他方の台車に
そのままの姿勢でワークを移載し、併せて台車による保
持姿勢下で溶接を行い、投入用台車をワークから解除し
て払い出し台車で溶接完了ワークを払い出すようにし、
以上を自動的に、最少の姿勢変化で、溶接装置への移載
を必要とすることなく、効率的に行い得る如くした搬送
装置に関する。

従来の溶接装置へのワークの投入、払い出しは次の如く
なされている。

例えば自動車のボディ等のワークは、メインコンベヤを
流れる仮付されたワークを投入用台車に移載し、これを
溶接装置名搬送し、次に溶接装置専用の台車に移載し、
更に保持具でクランプして溶接し、続いて上記台車に再
度移載し、更には払い出し用台車に溶接完了ワークを移
載し、メインコンベヤに払い出している。

かかる従来装置は、投入、払い出しの二台の台車以外に
溶接装置へのセット、払い出しの移載装置、ワークの位
置決め、クランプ用の固定治具を必要とし、装置が大型
化、複雑化し、高価なものになる他、溶接位置での移載
、位置決め等がロスタイムとなり、時間経済上不利で、
効率の良い溶接は仲々期待し難い。

一方、上記に代え、メインコンベヤ間に循環コンベヤを
配し、ここに多数の台車を循環する如く配し、台車にワ
ークをセットし、投入、溶接、払い出し毎に停止させて
各作業を行わせるものが実用に供されているが、かかる
装置は多数の台車を必要とすること、装置が大型化、複
雑化するという欠点を有する。

本発明者等は溶接装置に用いられる搬送装置の以上の如
き問題点を解決すべく本発明をなしたものである。

本発明の目的は、投入位置から溶接位置へ、溶接位置か
ら払い出し位置を各往復動する二台の台車を備え、該台
車は溶接姿勢にワークを保持する保持部を相互に該保持
部が干渉しないように備え、ワーク溶接位置で各台車間
でワークを溶接姿勢のまま移し替えるようにし、ワーク
の溶接位置への投入、移載、姿勢保持、払い出しを二台
の台車のみで自動的に行い、作業能率の向上、作業タイ
ムの大幅な短縮、効率的な溶接作業、装置の小型化、簡
単化を企図し得る如くした溶接装置用搬送装置を提供す
るにある。

次に本発明の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

これにより本発明の更なる目的及び利点を明らかにする
。

第１図は装置全体の平面図、第２図は第１図矢視２方向
の図、第３図は第１図矢視３方向の図で溶接装置を除い
て示した側面図、第４図は第２図の部分拡大図、第５図
は第３図の部分拡大図、第６図は第１図矢視６方向の部
分拡大図、第７図及び第８図はワーク移載機構の拡大平
面図及び側面図である。

１はメインコンベヤラインＡの一部と平行に敷設された
搬送装置のレール基枠で、これの長さ方向中央部の左右
両側には該基枠１を挟む如く溶接装置６０．７０が固設
され、溶接装置６０．７０に対向する如く上下に開閉す
るガンアーム６１゜７１等の溶接機構を備え、スポット
溶接機を構成する。

基枠１上には二台の台車１０．３０が該基枠１に沿って
走行自在に設けられ、台車１０．３０はシリンダユニッ
ト２，３で往復動せしめられ、一方１０を始点ａから溶
接位置す迄ワークＷを搬送する投入用台車とし、他方３
０を溶接位置すから払い出し位置ｃ迄ワークＷを搬送す
る払い出し用台車とする。

投入用台車１０は基枠１上をローラ１２で走行する基台
１１と、この土に起設されたポスト１３及び架台１４と
、架台１４に一端をピン１５で枢着された正面鈍角に折
曲された支台１６とを備え、架台１４は基台１１に設け
られた縦シリンダユニット１γで昇降自在であり、一方
架台１４に支持した横シリンダユニット１８で支台１６
は枢点１５を支点として起倒自在であり、第４図に示さ
れる如く実線で示される倒れ状態をワーク投入状態とし
、鎖線で示される状態をワークの移載状態とする。

そして支台１６上には第４図、第７図、第８図で示され
る如く、左右に一対のクランプ手段１９．１９が配設さ
れ、これらはクランプシリンダ２０．２０で開閉され、
各クランプ手段の内側には長短二本の櫛刃状の爪２Ｌ２
２を各配設し、爪２１．２２の上面はワークＷの被保持
部の形状に適合する。

払い出し用台車３０は同様に基枠１上をローラ３２で走
行する基台３１、ポスト３３、架台３４、ピン３５で架
台３４に枢着された支台３６、縦シリンダユニット３７
、横シリンダユニット３８を備え、支台３６には前記と
同様にクランプ手段３９．３９、クランプシリンダ４０
，４０、爪４１．４２を各備えて投入用台車１０と同一
構造である。

しかしながら支台３６は他方の台車１０の支台１６と同
方向に起倒する如く構成され、且つ爪４１，４２は長い
もの４２が他方の長いもの２２と干渉しないように相手
方の爪２Ｌ２２間に入り込むように構成されている。

次にその作用、効果を説明すると、メインコンベヤＡに
ワーク、例えば自動車のリヤサイドパネルユニットＷが
仮付されてハンガＢにより矢印方向に垂下搬送されてく
る。

投入用台車１０は始点ａにあり、且つ縦シリンダユニッ
ト１７の上昇で架台１４及び支台１６は上昇位置にあり
、更には横シリンダユニット１８の前進ストローク動で
支台１６は第４図鎖線の如く起立し、搬送されてくるワ
ークＷを受け、クランプ手段１９と爪２１゜２２間でワ
ークＷの被保持部を把持し、これは起立状態の支台１６
を昇降させて行い、ハンガＢからワークＷを受は取る。

爾後横シリンダユニット１８を後退ストローク動させ、
支台１６を第４図実線の如く倒し、この間ワークＷはメ
インコンベヤＡで搬送されているため、台車１０自体を
同方向に同期させつつ移動させて上記を行い、第４図の
状態でワークＷは横に倒れた状態で保持されることとな
る。

このワークの倒れ横向きの保持状態で基枠１に沿って矢
印方向に台車１０を移動させ、ワークＷを溶接位置すに
搬送する。

溶接位置すでは同構造の払い出し用台車３０が待期し、
位置すで投入用台車１０は停止し、溶接装置６０．７０
のガンアーム６１．７１は開いて待期し、アーム６１．
７１は閉じてチップ６２゜７２間でワークの溶接部位を
挟み、スポット溶接を行う。

もつとも溶接装置６０．７０は付設したシリンダユニッ
ト６３．７３等で前後左右に移動可能とし、溶接後のガ
ンアームの逃げ、ワークの打点位置の変更を行うことを
可能とする。

この溶接作業位置での作業中に払い出し用台車３０のク
ランプ手段３９及び爪４１．４２でワークＷの既述のク
ランプ手段１９及び爪２Ｌ２２による被保持部に隣接す
る部位を把持し、これはクランプ手段３９．１９及び爪
４１，２１，４２゜２２が干渉しないように構成されて
いるため、隣接する部分を干渉することなく把持するこ
とができ、台車３０側によるクランプ把持後払い出し側
の把持を解除する。

そして投入用台車１０を後退勤させて始点ａに戻し、次
のワークを既述に従って受は取る。

溶接作業終了後溶接装置を解放し、払い出し用台車１０
を矢印方向に溶接位置すから払い出し位置Ｃ迄移動させ
、第６図に示される如く支台３６をシリンダユニット３
８で起立させ、且つシリンダユニット３７で昇降動させ
、ラインＡを走行する空のハンガＢ′に溶接完了したワ
ークを移し替え、支台３６を元に戻して溶接位置す迄戻
り、以上を反復する。

以上で明らかな如く本発明によれば、二角の台車間でワ
ークを溶接姿勢に保持したまま移載保持するようにし、
コンベヤから受け、溶接位置へ搬送し、溶接、移載し、
払い出し、メインコンベヤに払い出すようにしたため、
溶接位置での台車とは別個の装置への移載、ワーク位置
決め、保持がなく、溶接作業を台車間で行いつつこれら
を行い、従ってロスタイムが少なく、溶接を迅速に短時
間に行い、搬送、移載時間が可及的に省略でき、効率の
良い溶接作業を行える。

又台車間の上記した従来装置がないため、溶接、搬送装
置が簡単化し、且つ中間に長大な溶接、台車間の移載、
位置決め等の装置を要しないため全体が小型化し、省ス
ペース上、スペース利用上有利で、合理的な溶接ライン
を構成することができる。

更に台車の構造も、櫛刃状のクランプ装置、昇降、起倒
をシリンダユニットで行わせるだけで良く、装置自体の
構造も簡単で、且つ自動化も容易に確実になし得る等多
大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は装置全
体の平面図、第２図は第１図矢視２方向の図、第３図は
第１図矢視３方向の図、第４図は第２図の要部拡大図、
第５図は第３図の部分拡大図、第６図は第１図矢視６方
向の部分拡大図、第１図及び第８図はワーク移載機構の
拡大平面図及び側面図である。 尚図面中１０．３０は台車、Ｗはワーク、１６゜３６は
保持部、１９，２１．２２，３９，４１ 。 ４２はクランプ装置、６０．７０は溶接装置である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 仮付されたワークを投入位置から溶接位置迄搬送し
   、溶接位置に配設された溶接装置でワークを溶接後払い
   出し位置迄搬送するようにした搬送装置において、投入
   位置から溶接位置へ、溶接位置から払い出し位置へ往復
   動するワーク搬送用の二台の台車を備え、該台車には溶
   接姿勢にワークを保持する保持部を備え、該保持部は、
   保持部相互が干渉しないように溶接位置でワークを台車
   間に溶接姿勢のまま移載するクランプ装置を備えてなる
   ことを特徴とする溶接装置用搬送装置。 ２ 前記保持部は各台車上で起倒自在なる如く構成した
   前記特許請求の範囲第１項記載の溶接装置用搬送装置。 ３ 前記クランプ手段は、台車相互のものが相手側に入
   り込んで干渉しないように櫛状とした前記特許請求の範
   囲第１項記載の溶接装置用搬送装置。