JPH1199757A - 溶融熱転写用インク受容シート - Google Patents

溶融熱転写用インク受容シート

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JPH1199757A
JPH1199757A JP9261292A JP26129297A JPH1199757A JP H1199757 A JPH1199757 A JP H1199757A JP 9261292 A JP9261292 A JP 9261292A JP 26129297 A JP26129297 A JP 26129297A JP H1199757 A JPH1199757 A JP H1199757A
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JP
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sheet
receiving sheet
porous ink
layer
ink receiving
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JP9261292A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Fujii
博行 藤井
Masakazu Hakomori
正和 箱守
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 名刺サイズ、切手サイズなど小判サイズのプ
リントや、極めて薄いシートへのプリントを容易に行う
ことができる受容シートを提供する。 【解決手段】 シート状支持体の一面に、樹脂を主成分
とする混合液に機械的撹拌を施した塗工液を塗布、乾燥
することにより形成された多孔性インク受容層を有する
受容シート部の他の一面と、台紙部とが、擬似接着剤層
を介して擬似接着していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、溶融熱転写用イ
ンク受容シート(以下、受容シートと称す)に関するも
のである。さらに詳しくは、安定してプリントを行うこ
とができ、プリント後は受容シート部を分離して使用す
ることができる熱転写用受容シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】 熱転写インクシートとサーマルヘッド
とを利用する溶融熱転写記録方式は、機構が簡単で保守
が容易なため、ワードプロセッサーやファクシミリ等の
プリンターに広く用いられており、この記録方式用受容
シートとしては上質紙が使用されてきた。しかし近年、
熱転写記録のフルカラー化に伴い従来より高い階調再現
性を得るため、プリンターにおいてはひとつのドットの
大きさを変えずに階調を得る従来の方法から、各ドット
の大きさを変更するドット可変方式に移行している。ま
た受容シートにおいては、低い印加エネルギーから高い
印加エネルギーにわたるフルカラー記録において、溶融
転写されたインクのドット形状が忠実に再現されるドッ
ト再現性に優れ、かつ充分な量のインクが転写され、記
録濃度が高いことが記録画像の重要な品質になってい
る。
【0003】このような受容シートは、鮮明なフルカラ
ー記録が行えるので様々な用途が期待されているが、例
えば名刺サイズ、切手サイズなど小さいサイズの受容シ
ートは、プリンター等の装置の改良が大幅に必要であ
り、また受容シートがプリンター内の搬送で曲げられた
りして、プリント後の受容シートがカールを生じたりす
るために、実用化されていない。また非常に薄いタイプ
の受容シートも、プリンターで安定した記録ができず、
実用化されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、名刺サイ
ズ、切手サイズなど小判サイズのプリントや、極めて薄
いシートへのプリントを容易に行うことができる受容シ
ートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る受容シー
トは、シート状支持体の一面に、樹脂を主成分とする混
合液に機械的撹拌を施した塗工液を塗布、乾燥すること
により形成された多孔性インク受容層を有する受容シー
ト部の他の一面と、台紙部とが、擬似接着剤層を介して
擬似接着していることを特徴とするものである。本発明
に係る受容シートは、前記多孔性インク受容層の表面平
均気孔直径が0.5〜30μm、見掛けの密度が0.1
〜0.8g/cm3であることが好ましい。また本発明
に係る受容シートは、前記受容シート部がハーフカット
により、複数のシート片に分けられていることが好まし
い。さらに本発明に係る受容シートは、前記擬似接着剤
層が、ポリオレフィンからなることが好ましい。本発明
に係る受容シートは、溶融熱転写方式によるプリント後
にポリオレフィン層界面で受容シート部と台紙部を剥離
することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】 本発明における受容シート部
は、支持体の片面に多孔性のインク受容層を有している
ことが特徴であり、このような多孔性インク受容層は、
樹脂を主成分とする混合液に、機械的攪拌を施してこれ
に微細な多数の気泡を形成、分散させ、この気泡含有樹
脂液を支持体に塗工、乾燥して形成することができる。
【0007】また本発明の多孔性インク受容層に使用可
能な樹脂としては、例えば、種々の分子量およびケン化
度のポリビニルアルコールおよびその誘導体、デンプ
ン、その誘導体および例えば酸化デンプンのような各種
加工デンプン、メトキシセルロース、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロース
等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビ
ニルピロリドン、アクリル酸アミドーアクリル酸エステ
ル共重合体、アクリル酸アミドーアクリル酸エステルー
メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体のアルカリ塩、ポリアクリルアミドおよび
その誘導体、ポリエチレングリコール等の水溶性樹脂、
並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ウレタン−アク
リル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR
ラテックス)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
(NBRラテックス)、メチルメタクリレート−ブタジ
エン共重合体(MBRラテックス)、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エ
ステル−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリ
塩化ビニリデン等の水分散型樹脂、さらには、ニカワ、
カゼイン、大豆タンパク、ゼラチン、アルギン酸ナトリ
ウム等を用いることができるが、これらに限定されるも
のではない。これらの樹脂は必要に応じて、単独または
2種類以上混合して使用することができる。
【0008】気泡形成前の樹脂を主成分とする混合液中
には、必要に応じて公知の顔料、粘度調節剤、分散剤、
染色剤、耐水化剤、潤滑剤、架橋剤、可塑剤などを添加
することができる。
【0009】シート状支持体上の多孔性インク受容層の
塗工量は、乾燥重量で2〜40g/m2の範囲にあるよ
うにするのが好ましい。塗工量が2g/m2より少ない
場合には、シート状支持体の表面の粗さを充分に被覆す
るのが困難になり、適正な平滑性を持った表面の受容シ
ートが得られないことがあり、充分な断熱性や圧縮変形
性が得られないことがある。一方それが40g/m2
越えるような場合は、多孔性インク受容層の厚さが過大
となり、多孔性インク受容層内の結合強度が低下して、
通常の取り扱いにおいて傷や塗工層剥離が発生し易く、
十分な強度が得られないことがあり、発泡倍率は樹脂塗
布液組成とのバランスを考慮して適宜設定すればよい。
【0010】本発明における見掛け比重は、発泡倍率が
高いと、多孔性インク受容層の見掛け比重は低く、発泡
倍率が低いと、多孔性インク受容層の見掛け比重は高く
なる。見掛け比重としては、0.1〜0.8g/cm3
が好ましく、0.1g/cm3より低いと、多孔性イン
ク受容層の強度が不十分になり、0.8g/cm3より
高いと断熱性やクッション性が不十分となり、受容シー
トとして十分な性能が得られないことがある。
【0011】また本発明における受容シートのすぐれた
溶融インク転写性能の発現メカニズムは、多孔性インク
受容層および受容シートの構造的特性、断熱性、圧縮特
性等の物理的特性が関与しているものと考えられる。構
造的特性の面においては、シート状支持体上に形成され
た多孔性インク受容層の表面に微細な孔が多数存在する
ため、毛細管力による溶融インクの吸収性があること、
さらには多孔性インク受容層内に含有されている多数の
気孔が相互に連通、すなわち連続気泡を構成しているの
で、多孔性インク受容層内への溶融インクの浸透性が良
好となって、高いインク受容能力を発現すると考えられ
る。
【0012】この点において、受容シート上に形成され
た多孔性インク受容層の表面の気孔の大きさは重要であ
る。すなわち溶融インクを転写したとき、良好な画像を
本発明の受容シート上に形成するには、多孔性インク受
容層の表面の平均気孔直径が0.5〜30μmの範囲に
あることが好ましく、0.5〜20μmの範囲にあれ
ば、特に好ましい。気孔直径は、そのサイズ(大きさ)
に起因する毛細管現象により溶融インクを捕獲する能力
と関係しており、気孔が小さいほどその能力は大きい。
しかし気孔のサイズが過大になると、気孔内に転写イン
クが埋没したり、インクリボンと多孔性インク受容層表
面との良好な接触を阻害するために転写不良あるいは転
写むらの原因となり、またドット再現不良を起こして良
好な画像が形成できなくなる。なお多孔性インク受容層
表面の気孔直径は、光学顕微鏡もしくは走査型電子顕微
鏡写真と画像解析装置を用いて、計測することが可能で
ある。
【0013】また気孔の大きさは、気泡形成・分散処理
前の樹脂顔料混合液の組成、すなわち材料の種類、配合
比率、気泡、塗工、乾燥後に多孔性インク受容層中の膜
厚さに直接関係する成分として残存する量、あるいは前
記の発泡倍率、塗工方式など、種々の要因によって影響
されることが多いので適正な条件の設定が必要である。
さらに本発明における多孔性インク受容層の表面の気孔
の大きさは、機械的攪拌によって得た、気泡含有樹脂顔
料混合液中の気泡の大きさとも関係しており、おおむね
樹脂液中の気泡が小さいほど、塗工、乾燥後のインク受
容層表面の気孔も小さくなるので、樹脂液の気泡含有状
態には特に制限はないものの、前記の多孔性インク受容
層の表面と同じ大きさ、すなわち平均直径が0.5〜3
0μmの微小気泡が分散、混合されていることが好まし
く、より好ましくは、平均直径が0.5〜20μmの範
囲にあるのが良い。含有された気泡の大きさは、その一
部を光学顕微鏡で写真撮影し、画像解析装置で計測する
ことが可能である。
【0014】本発明において、樹脂液に気泡を形成含有
分散させる方法(以下、発泡方法という)は、例えば遊
星運動をしつつ回転する攪拌翼を有するいわゆる製菓用
の発泡機、一般に乳化分散等に利用されているホモミキ
サー、カウレスディゾルバー等の攪拌機あるいは密閉系
内に空気と樹脂顔料混合液の混合物とを連続的に送入し
ながら機械的に攪拌を施し、空気を微細な気泡に分散、
混合できる装置、例えば米国ガストンカウンティー社
製、オランダのストーク社製等の連続発泡機を用いるこ
とができるが、その種類に特に制限はない。また機械的
攪拌を施すための設備の能力が不足であるために、所望
の気泡含有状態が得られなかったり、あるいは気泡含有
樹脂液中の気泡の安定性を向上する目的で、整泡剤、発
泡剤と称されている広範な界面活性材料の中から適宜選
定して配合することが可能である。
【0015】このような界面活性剤としては、高級脂肪
酸、高級脂肪酸変性物、高級脂肪酸のアルカリ塩等は、
特に樹脂液の発泡性を高める効果や、分散、含有させた
気泡の安定性向上効果が高いので使用することができ
る。これらの選定にはまったく制限はないが、樹脂液の
流動性を著しく阻害したり、塗工作業性を損なうおそれ
のある材料の使用は避けるのは当然である。また上記の
整泡剤や発泡剤などのような界面活性剤の使用量は、水
分散型樹脂液の固形分100重量部に対して、界面活性
剤固形分0〜30重量部であることが好ましく、より好
ましくは1〜20重量部である。界面活性剤の添加量が
30重量部を越えて多量になっても、その効果は飽和
し、かえって経済的に不利になることが多い。
【0016】多孔性インク受容層をシート状支持体上に
形成するための塗工方式としては、メイヤーバー方式、
グラビアロール方式、ロール方式、リバースロール方
式、ブレード方式、ナイフ方式、エアーナイフ方式、押
し出し方式、キャスト方式等の既知の方法から任意に選
定することができる。
【0017】本発明の多孔性インク受容層を有する受容
シートは、気泡含有樹脂液をシート状支持体上に塗工、
乾燥したままの状態でも良好な溶融熱転写画像を示すこ
とができるが、さらに金属製ロール2段以上で構成され
るマシンカレンダー、または金属製ロールおよび樹脂製
ロール、あるいは金属製ロールとコットン製ロールなど
を適宜組み合わせて構成されるスーパーカレンダーを使
用して、この多孔性インク受容層に仕上げ処理を施し、
その表面の平滑性をさらに向上させることができる。ま
た塗工後、半乾燥状態もしくは乾燥状態にあるシートの
多孔性インク受容層の表面を鏡面仕上げを施した加温あ
るいは非加温状態のキャストドラム等に接触させて、そ
の表面平滑性を向上させてもよい。しかし過度の加圧力
下で上記平滑仕上げ処理を施すと、多孔性インク受容層
中の気泡を取り囲む樹脂壁が破壊され、インク受容層の
緻密化が生じて、断熱性やクッション性が低下するある
いはインク受容層表面の気孔の変形や破壊が起こるた
め、多孔性インク受容層が有するすぐれた溶融インク転
写性能が得られなくなることがあり、前記の平滑仕上げ
処理に際しては処理条件を適宜設定すればよい。
【0018】また本発明に用いられるシート状支持体と
しては、セルロースを主成分とする紙、塗工紙、ラミネ
ート紙等の紙類をはじめとして、織布、不織布等の布類
が使用可能である。またポリオレフィン、メタクリレー
ト、酢酸セルロース等のプラスチックフィルム類、ポリ
オレフィンと顔料からなる合成紙や発泡ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、発泡ポリプロピレンフィルム等
の多孔質合成樹脂フィルム等を使用することができる。
これらのシート状支持体は、断熱性の良好なものほど、
受容シートが同一印加エネルギーでドット再現性や階調
再現性が良好であり、記録濃度の増加を達成することが
でき、また同一濃度および記録品質を得るために必要な
エネルギー量が少なくてすむため、省エネルギーにも有
効である。またパルプを主成分として含む紙や塗工紙を
シート状支持体として用いた場合には、特にリサイクル
が可能であるという利点もある。
【0019】一方、本発明でいう台紙部としては、コー
ト紙、アート紙、上質紙等の紙基材、ポリエチレン等の
樹脂を紙基材にラミネートしたラミネート紙、ポリエス
テル、ナイロン、ポリオレフィン(例えばポリプロピレ
ン)のフィルムや合成紙等が例示される。これらは二層
以上積層しても構わない。中でも、紙基材は擬似接着加
工を施した後、剥離する際に紙基材が層間剥離を生じる
恐れがあるので、フィルムや合成紙の使用が好ましい。
特にポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)や
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)は、耐久性
に優れるので好ましい。また裏面に導電剤を有する帯電
防止層を設けることが好ましい。
【0020】本発明は、上記の受容シート部と台紙部を
擬似接着していることが特徴である。擬似接着の方法と
しては、例えば、受容シート部のシート状支持体の反対
面、または台紙部のシート状基体の一面のどちらかにポ
リオレフィンをラミネート加工した後、他方とを溶融ポ
リオレフィンで接合することにより擬似接着することが
できる。これは、受容シート部と台紙部のフィルム間に
溶融ポリオレフィンフィルムが、接着剤として作用し接
合するものであり、ポリオレフィン層の界面で剥離する
ことができる。
【0021】ラミネート用、或いは溶融して使用するポ
リオレフィンとしては、LDPE,LLDPE,VLD
PE,HDPEなどのポリエチレンや、ポリプロピレ
ン、ポリブテンなどが挙げられる。その厚みとしては、
5〜50μm程度が好ましい。50μmを越えるような
ラミネートは効果が飽和してしまうので不経済であり、
5μmに満たないようなラミネートでは接着性が悪くな
る。なおラミネートを行う面に、予めアンカーコート層
を設けることが好ましい。アンカーコート層としては、
有機チタン系、イソシアネート系、ポリブタジエン系、
ポリエチレンイミン系などのアンカーコート剤が適宜使
用できる。
【0022】また受容シート部と台紙部をマイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックス、カルナウバワ
ックス、シリコーンワックス等のワックス類で貼り合わ
せ擬似接着することもできる。また台紙部にシリコーン
等離型剤を塗布しておき、ポリビニルアルコール、デン
プン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、スチレン−酢酸ビニル、アクリル系樹脂などの接着
剤を用いて受容シートと積層して擬似接着することもで
きる。
【0023】本発明でいう擬似接着は、永久的に剥離不
可能な接着とは異なり、接着部で剥離することができ、
また粘着剤を用いないので、一旦剥離後はその剥離面が
粘着性を示さないの、再度接合することはできない接合
をいう。上記の擬似接着の中でもポリオレフィンラミネ
ートを用いたタイプは、記録時に接合部が浮き上がりが
なく、かつ剥離が極めてスムーズに行うことができ、ま
た剥離した面にポリオレフィンフィルム層が現れるの
で、見た目や感触的にも好ましい。
【0024】擬似接着した本発明の受容シートは、画像
等を記録後、受容シート部を剥がし取って使用するとよ
い。例えば小さいサイズの受容シートとして使用する場
合には、所定の大きさにハーフカット処理を施しておく
とよい。ハーフカット処理は、受容シート部の受容層側
より行い、受容シート部、或いは受容シート部と接合部
に切り込みをいれるとよい。なお擬似接着した本発明の
受容シートの厚みは、プリンター等出力機器に合わせて
調節するとよく、150〜300μm程度に調節するこ
とが好ましい。
【0025】
【実施例】 以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。なお実施例において、特に断らない限り「%」およ
び 「部」はすべて「重量%」および「重量部」を示
す。
【0026】 〔受容シート部の製造例1〕 「受容層塗料」(固形分濃度35%) 樹脂:水性ポリウレタン樹脂 (商標:アデカボンタイターHUX−401、旭電化工業社製) 100部 整泡剤:高級脂肪酸系 (商標:SNフォーム200、サンノプコ社製) 5部 増粘剤:カルボキシメチルセルロース (商標:AGガム、第一工業製薬社製) 5部
【0027】上記受容層塗料を、撹拌機(商標:ケンミ
ックスアイコーPRO、愛工舎製作所社製)を使用し
て、撹拌速度490rpmで5分間発泡処理を行い、発
泡倍率3.0倍の気泡含有塗料を調整後、直ちに米坪1
27g/m2の上質紙の表面上にアプリケーターバーを
用いて塗工量15g/m2となるように塗工し、乾燥
し、多孔性インク受容層を形成し、平均気孔直径4.4
μm、見掛け比重0.25g/cm3の受容シート部を
得た。
【0028】 〔受容シート部の製造例2〕 「受容層塗料」(固形分濃度35%) 樹脂:水性ポリウレタン樹脂 (商標:アデカボンタイターHUX−401、旭電化工業社製) 100部 顔料:シリカ (商標:ミズカシルP−526、水澤化学社製) 20部 整泡剤:高級脂肪酸系 (商標:SNフォーム200、サンノプコ社製) 5部 増粘剤:カルボキシメチルセルロース (商標:AGガム、第一工業製薬社製) 5部
【0029】上記受容層塗料を、受容シート部の製造例
1と同様にして、多孔性インク受容層を形成し、平均気
孔直径5.3μm、見掛け比重0.29g/cm3の受
容シート部を得た。
【0030】 〔受容シート部の製造例3〕 「受容層塗料」(固形分濃度35%) 樹脂:水性ポリウレタン樹脂 (商標:アデカボンタイターHUX−401、旭電化工業社製) 100部 整泡剤:高級脂肪酸アンモニウム系 (商標:ボンコートF−1、大日本インキ化学工業社製) 5部 増粘剤:カルボキシメチルセルロース (商標:AGガム、第一工業製薬社製) 5部
【0031】上記受容層塗料を、受容シート部の製造例
1と同様にして、多孔性インク受容層を形成し、平均気
孔直径4.2μm、見掛け比重0.23g/cm3の受
容シート部を得た。
【0032】実施例1 〔台紙部の製造〕38μmPETの片面に下記塗料をバ
ー塗工にて1.0g/m2塗工した。 アクリル樹脂(商標:SA−R615A、中央理化社製) 100部 シリカ顔料(商標:PM363、水澤化学社製) 20部 イソプロパノール 300部 トルエン 100部 上記塗料を塗工した反対面に、ポリエチレン(商標:L
719、宇部興産社製)を押し出しラミネートし、台紙
部を得た。
【0033】〔受容シートの製造〕この台紙部のポリエ
チレン面と、製造例1で得た受容シート部の多孔性イン
ク受容層の反対側面を、300℃に溶融させたポリエチ
レンを介して接着させ、受容シートを得た。これを、A
3サイズに裁断し、さらに受容シート部にハーフカット
を施し、55mm×91mmの名刺サイズが20面とれ
るようにした。
【0034】実施例2 製造例2の受容シート部を用い、330℃に溶融させた
ポリエチレンを介して接着させた以外は実施例1と同様
に操作を行い、受容シートを得た。
【0035】実施例3 製造例3の受容シート部を用い、280℃に溶融させた
ポリエチレンを介して接着させた以外は実施例1と同様
に操作を行い、受容シートを得た。
【0036】実施例4 300℃に溶融させたポリプロピレン(商標:FL25
R、三菱化学社製)を介して接着させた以外は実施例1
と同様に操作を行い、受容シートを得た。
【0037】実施例5 台紙部の38μmPETの代わりにコート紙(商標:O
Kトップコート64、王子製紙社製)を用いた以外は実
施例1と同様に操作を行い、受容シートを得た。
【0038】実施例6 実施例1の台紙部にポリエチレンをラミネートするのに
代えて、製造例1で得た受容シート部の受容層の反対側
面に、ポリエチレン(商標:L719、宇部興産社製)
を押し出しラミネートし、更にこのラミネート面と、3
8μmPETの片面を、300℃に溶融させたポリエチ
レンを介して接着させ、受容シートを得た以外は実施例
1と同様に操作を行い、受容シートを得た。
【0039】比較例1 製造例1の受容シート部に台紙部を貼り合わせず、受容
シート部のみをA3サイズに裁断し、さらに55mm×
91mmの名刺サイズが20面取れるようにミシン目を
入れ、受容シートを得た。
【0040】〔評価〕得られた受容シートを、溶融型熱
転写プリンター(商標:G6800−40、三菱電機社
製)で階調パターンをプリントした。表1にプリント時
の受容シート部と台紙部の接着性とプリント後の受容シ
ート部と台紙部の剥離強度の結果を示す。
【0041】「接着性」プリント後に受容シート部と台
紙部の剥離の有無を官能評価した。 3:全くはがれない 2:やや受容シート部が剥離するが実用レベルである 1:受容シート部が剥がれる
【0042】「剥離強度」テンシロンにて180℃ピー
リングテストを行った。サンプル幅は25mm、ピーリ
ング速度は300mm/分で行った。
【0043】「走行性」前記溶融型熱転写プリンターで
階調パターンをプリントした際の出力状態を評価した。 ○:出力状態が良好 ×:受容シートがプリンター内での詰まりが生じる。
【0044】
【表1】
【0045】このように、実施例1〜6の受容シート
は、プリント前、プリント時に受容シート部と台紙部が
剥がれることがなく、プリント後にポリオレフィン界面
で容易に剥がすことができるものである。
【0046】一方比較例1の受容シートをプリント後、
手でミシン目の部分を切断し、名刺サイズの受容シート
を得たが、切断部がギザギザで見栄えが悪く、この受容
シートを10枚プリントすると、プラテンローラーが紙
粉により白くなり、連続プリントには適さなかった。
【0047】
【発明の効果】 本発明の受容シートは、これまで記録
の行うことのできなかった小さいサイズの受容シートや
薄いタイプの受容シートにも、従来のプリンターで記録
することができ、極めて有用な受容シートである。また
接着に粘着剤等を使用していないので、剥離した面が粘
着性を有することがなく、例えば名刺として使用する場
合にも、重ねて使用しても貼り付くことはなく、従来の
名刺と同様に扱うことができる受容シートであり、その
産業界に寄与するところ大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/00 B32B 27/00 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体の一面に、樹脂を主成分
    とする混合液に機械的撹拌を施した塗工液を塗布、乾燥
    することにより形成された多孔性インク受容層を有する
    受容シート部の他の一面と、台紙部とが、擬似接着剤層
    を介して擬似接着していることを特徴とする溶融熱転写
    用インク受容シート。
  2. 【請求項2】 前記多孔性インク受容層の表面平均気孔
    直径が0.5〜30μm、見掛けの密度が0.1〜0.
    8g/cm3である請求項1記載の溶融熱転写用インク
    受容シート。
  3. 【請求項3】 前記受容シート部がハーフカットによ
    り、複数のシート片に分けられている請求項1または2
    記載の溶融熱転写用インク受容シート。
  4. 【請求項4】 前記擬似接着剤層が、ポリオレフィンで
    ある請求項1、2または3記載の溶融熱転写用インク受
    容シート。
  5. 【請求項5】 溶融熱転写方式によるプリント後にポリ
    オレフィン層界面で受容シート部と台紙部を剥離する請
    求項4記載の溶融熱転写用インク受容シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010234752A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シートおよび熱転写受像シートの製造方法

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